無限の欲望と呼ばれる夏   作:ドロイデン

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ウガァァァァァァァ!!(葛飾北斎狙いで爆散、星5確定もキャス狐と微妙な結果に憤慨しながら)


sts02 初戦

 それは突然のこと、お昼を食べてなのはさん達からデバイスを受け取ってすぐの事だった。

 

 けたたましく緊急のサイレンが鳴り響き、なのはさんの前にロングアーチの副隊長、シスター・カタナさんからの連絡が入った。

 

 曰く、貨物列車がガジェットの軍団に襲われたというのだ。それもその貨物列車にはレリックが積まれているというのだ。

 

『今すぐ現場に向かってもらえるかしら?フェイト隊長も車をパーキングで止めて現場に向かうから』

 

「勿論了解だよ!!……みんなも大丈夫だよね?」

 

「「「「は、はい!!」」」」

 

 私達はすぐに返事をすると、なのはさんは軽く頷いて通信を閉じる。

 

「全員第一ヘリポートに集合、今渡したデバイスを装備して目標の現場に向かいます」

 

「現場での四人の指揮はリインが担当するですよ。皆さん、初陣だからって緊張してはダメですよ」

 

「「「「は、はい!!」」」」

 

 そう、これが私の……ティアナ・ランスターにとって初めての実戦。

 

 怖くないと言えば嘘になる。けど、私にはやるべきことが沢山ある。だから

 

(今はやれることを全部やる……ただそれだけ)

 

 それが、ティアナ・ランスターがいる意味だから。

 

「ティア~、早く行こうよ!!」

 

「分かってるわよ。アンタこそ、そんなに急いで準備できてるんでしょうね?」

 

「もっちろん!!私だってティアと同じで訓練校主席なんだからね」

 

「アンタの場合実戦はでしょうが、勉強は私だったんだけど?」

 

 まぁ最も、コンビで主席だったわけだからそれなりに息も合うし連携だって勿論。だから心配は殆どしてないが。

 

「う……で、でも私とティアが組んだら大抵のことはなんとかなったでしょ?」

 

「それもそうね、じゃあ、今回も前衛は任せたわよ」

 

 そう言いつつヘリポートへ到着すると、ヘリ担当のヴァイス陸曹が運転席に乗り込んだ軍用ヘリに搭乗し、なのは隊長とちびっこ二人も乗り込む。

 

「それじゃヴァイス君、目的地までよろしくね」

 

『了解ですなのはさん。新人どもも頑張れよ』

 

「「「「は、はい!!」」」」

 

 これが私達の最初の任務、そしてこれから始まる事件の数々の幕開けだった。

 

 

 

 

 

 dark side

 

「……どうやら六課の前衛メンバーが動き始めたようだな」

 

「……ホントに?」

 

 青年は目につけた超超遠視ゴーグルでこちらの山岳へ向かってくるヘリを一人の少女と共に見ていた。

 

「一応ガジェットを仕掛けてからまだ15分も経ってない……初動はまずまずの所だな」

 

「……なら私達が監視する必要もないと思うんだけど」

 

「アイツから一つ頼まれてんだよ」

 

 そう言うと青年は手元に置いてあったかなり全体が長い金属の物体……所謂狙撃銃を手に取りスコープを覗く。

 

「?何をするの?」

 

「なに、ちょっとあのヘリに悪戯するだけさ」

 

 ちゃんと訓練してれば絶対に死なない、とそう言うと青年は呼吸を一つつくと、その撃鉄を弾いた。

 

 その弾丸はまるで空気抵抗が無いかのように、ただただまっすぐ、ヘリのプロペラモーターの部分に激突した。

 

「おっし、ビンゴ」

 

「……相変わらず他の三人もだけど、化け物みたい」

 

「そりゃねぇよ。あの二人に比べたら俺なんか弱小も良いところだ」

 

「ほぼ見上げる形で1万メートル近く放れていて、しかも時速数十キロで動くヘリコプターの、しかもコックピットじゃなくてプロペラの部分だけを、空気抵抗を受けるはずの実弾撃ち抜くなんて神業をやる人に言われたくない」

 

 ごもっともだと青年はそう言いながら薄柴色の少女の頭を撫でる。

 

「けど俺の場合、俺の技術以上にデバイスあってこそのそれだからな。なかったらこんな超絶技巧は無理だよ」

 

「……でも、あっちはまだヤられてない」

 

 と、少女の言葉に目をヘリの墜落した方へと向けてみると、確かに水色の魔力で出来た道に少女と同い年ぐらいの少年少女が二人、その年上であろう少女が二人、そしてパイロットであろう男性がそれぞれ立っていた。

 

 さらにはその上空には数年前に青年の仲間が見ている桃色の魔力と白と金色の杖を持った女性……

 

「エース・オブ・エースか……なるほど、緊急指揮でなんとかやりとおしたか」

 

 だがそれでもあそこからここまで、さらにガジェットの動いてる列車までの距離はかなりある。

 

「……どうやらドクターのお気に入りもこっちに来たみたい」

 

「金色の死神までか、ならここはガジェットに任せて撤退するか。叔父貴と精霊からお前を危ない目に合わせないように厳命されてるし」

 

「……なら、ここで待機させてるガジェットも動かすの?」

 

 そうだな、と青年は頤に手を当ててすぐにニヤリと笑う。

 

「そういや、1体試しの運用してなかったガジェットがあったよな?」

 

「?それって確か……」

 

「ちょいとしばらく前に地球で手に入れたロストロギアを組み込んだ代物だからな、試すには丁度いいだろ」

 

 それに

 

「今回のアレで潰れるようなら、()()()()を任せる訳にはいかないからな」

 

「……分かった」

 

 そう言って少女は籠手のデバイスに命令すると、とある1体のガジェットと現在列車を襲ってるガジェットを交換させて、俺らの足下に魔方陣を展開する。

 

「さぁ、これをどう切り抜ける、素人ども」




次回「sts02 二つの竜」
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