ベルが流派東方不敗継承者なのは間違っているだろうか? 作:友(ユウ)
平行世界に飛ばされたベル(不敗)達の、波乱の一日が過ぎた翌朝の『竃火の館』。
朝早くからベル(不敗)達はダンジョンに潜る準備を進めていた。
「よしっと…………ダンジョンに潜るのも久々だから少し楽しみだね」
「ですね。まともなダンジョン探索は1ヶ月振りと言った所でしょうか?」
ベル(不敗)の言葉にリリ(不敗)が頷く。
「向こうじゃダンジョンが完全に潰れちまったからな」
ヴェルフ(不敗)が大刀を担ぎながら話に入る。
「……………ダンジョンが潰れたってどういうこと?」
こちらの世界のベルがヴェルフ(不敗)の言葉に首を傾げながら訊ねた。
「ん? どうも何もそのまんまの意味だぜ。俺達の世界じゃダンジョンが完全に崩壊しちまったんだ」
「ええっ!? ダ、ダンジョンが崩壊!?」
ヴェルフ(不敗)の言葉にベルが盛大に驚く。
「い、一体どうして!?」
「我々の世界に、世界にとってイレギュラーな存在が現れたのだ」
ベルの問いに答えたのは、共にダンジョンに潜る予定のキョウジ。
「イレギュラー…………?」
「そう……………本来は存在しない、世界の外から来たイレギュラー…………そのイレギュラーが我々の世界に現れたのだ。おそらく、そのイレギュラーこそがこの世界とあの世界の違いである最大の理由だろう」
怪訝な声を漏らすベルにキョウジはそう説明する。
すると、キョウジは少し俯き、
「……………そう言う私も、あの世界にとってはイレギュラーなのだがな…………」
小さくポツリと呟いた。
その表情は、まるで自分を責めているように見える。
その時、
「………ったく、そういう事言うなっていつも言ってるだろ!」
そんなキョウジに声を掛けたのはスィーク(不敗)であった。
「責任感がつええことは良いけどよ、だからって自分を否定するなっての!」
「スィーク…………」
「少なくとも俺はキョウジと出会えてよかったと思ってるし、キョウジが居なきゃよかったなんて一度も思ったことは無え。だから何度でもこう言ってやる。俺はキョウジと出会えて本当に幸せだ」
元気のいい笑みと共にキョウジに向かってハッキリと言い放つスィーク(不敗)。
その笑みに釣られる様にキョウジも微笑を浮かべ、
「ああ…………ありがとう、スィーク」
そうお礼を言った。
すると、
「……………ポカーン」
この世界のヴェルフが言葉通りポカーンとした表情でスィーク(不敗)を見ていた。
「何だよ………?」
そんなヴェルフに気付いたスィークが不機嫌そうに問いかけた。
「いや………お前、本当にあのスィークか?」
この世界のスィークを知るヴェルフは、キョウジといい雰囲気を作り出すスィーク(不敗)にそんな質問を投げかけた。
「失礼な奴だな。俺が誰かを好きになっちゃワリィのかよ!?」
スィーク(不敗)は腕を胸の前で組みながらそっぽを向く。
「悪いっつー訳じゃねえが………この世界のお前を知る俺としては、どうにも違和感が…………」
そんな話をしながら、一同はダンジョン探索に出る準備を進める。
今回ダンジョンに潜るメンバーは、ベル(不敗)、リリ(不敗)、ヴェルフ(不敗)、キョウジ、サポーターとしてスィーク(不敗)。
こちらの世界からベル、リリ、ヴェルフ、命がついてくることとなった。
残りのメンバーは、こちらの世界の面々が予定していた遠征の準備の手伝いである。
やがて準備が完了し、一同は『竃火の館』を出た。
一同は、とりあえずギルド本部のエイナの所に顔を出すことにした。
すると、
「ええええええええええええっ!? ベル君達“も”二人!?」
エイナが予想通り盛大に驚きながら叫ぶ。
「あはは…………………って、僕達“も”?」
苦笑するベルだったが、エイナの言葉の中に気になる言い方がある事に気付き、怪訝な声を漏らした。
その言葉にエイナは何とも言えない表情をして、
「その………じ、実はね……………」
エイナが何か言おうとした時、
「どうかした………?」
エイナの後ろから声がした。
「えっ…………?」
ベルは思わず声を漏らした。
何故なら、そのエイナの後ろから聞こえてきた声もエイナのものだったからだ。
「あ………………」
エイナの後ろから現れた人物…………もう一人のエイナ(不敗)は、二人いるベル達を見て声を漏らす。
「…………………エイナさん」
ベル(不敗)が声を漏らした。
「……………………」
エイナ(不敗)は一瞬沈黙した後、
「………ベル君!!」
エイナ(不敗)は飛び出してベル(不敗)に抱き着いた。
「わっ……! っと!」
ベル(不敗)は不意に抱き着かれたため僅かにバランスを崩すが、すぐに持ち直す。
「えええええええっ!?」
その瞬間を目撃したエイナが驚きの声で叫んだ。
目の前では、もう1人の自分がベル(不敗)に抱き着いている。
驚くなという方が無理かもしれない。
「ベル君………よかった…………ベル君もいたんだ」
エイナ(不敗)は涙を浮かべながらベル(不敗)に縋り付いている。
「エイナさん………エイナさんもこっちに来てたんですね」
ベル(不敗)は優しい笑みを浮かべてエイナ(不敗)にそう言う。
「ベル君…………」
エイナ(不敗)は熱っぽい視線をベル(不敗)に向ける。
「それにしても、よく僕がエイナさんの知ってる僕だってことが分かりましたね?」
ベル(不敗)は一直線に自分に抱き着いてきたエイナ(不敗)に訊ねた。
「もちろんわかるよ…………だって、ベル君の事だもん…………」
「エイナさん…………」
迷いなくそう言い切ったエイナ(不敗)の言葉に照れ臭くなり、赤くした頬を指で掻く。
すると、
「ちょ、ちょーーーーっと待とうか!? もう1人の私! な、何でベル君にそんな大胆に抱き着いてるのかな!?」
こちらの世界のエイナが動揺を隠せない声で問いかけた。
すると、エイナ(不敗)はきょとんとして、
「え? だって私、ベル君の事好きだし………」
何を当たり前のことを?、と言わんばかりの表情でエイナ(不敗)は答えた。
「「「「「「「「「「うぇええええええええええええっ!!??」」」」」」」」」」
その答えには、エイナだけではなく、ベルや周りで注目していた冒険者達が驚愕の声を漏らす。
「えっ? で、でも、ベル君はヴァレンシュタイン氏の事を…………」
「確かに正妻の座は譲ったけど、だからと言ってベル君を諦める理由にはならないよね? 隙あらば正妻の座を奪う事も考えてるし」
「ひえっ!?」
「第一、もうベル君が居ない世界なんて考えられない。万に一つも無いだろうけど、ベル君が死んだら、間違いなく自殺するって断言できるよ!」
「ひぇええええええっ!?」
次から次へと飛び出すベル(不敗)へのエイナ(不敗)の想いにこちらの世界のエイナは驚愕を通り越してドン引きし始める。
「流石はエイナ様。押して駄目なら押し倒せを忠実に実行してますね」
リリ(不敗)が感心した声を漏らす。
「いや、あれはもう『想い』っつーより、『重い』だろ?」
ヴェルフが呟く。
「俺はヘファイストス様一筋で良かったぜ………」
ヴェルフ(不敗)もその様子を見てゲンナリと声を漏らす。
「むしろ病んでるのでは?」
リリもそう零した。
「と、ともかくエイナさん! 僕達はこれから生活費を稼ぐために、ダンジョンに潜ってくるので、戻ってきたら一緒に帰りましょう。この世界の『竃火の館』に神様達も来てますので…………」
「うん、わかったよ。大丈夫だとはわかってるけど、気を付けてね」
「はい」
そう言ってエイナ(不敗)がベル(不敗)から離れようとした時、
「いってらっしゃい…………」
耳元でそう呟くと、エイナ(不敗)はベル(不敗)の頬に軽くキスをした。
「えうっ!?」
その光景に思わずエイナが驚愕した瞬間、
「エイナちゃんになにしてくれとんじゃぁあああああああっ!!」
「エイナさんに何という事を!!」
「もう我慢できん!!」
「リア充死すべし!!」
「死~ね~や~!!」
「血の雨見せたる~!!」
周りの冒険者がベル(不敗)に向かって一斉に飛び掛かった。
その数およそ数十人。
全員がエイナのファンであった。
その中にはこの世界のベルでは敵わない高ランク冒険者の姿もチラホラと。
その光景を目撃したエイナは思わず目を瞑った。
ドカッ、バキッ、ズカッ、と打撃音が繰り返される。
それが十秒ほど続き、静かになったのでエイナは恐る恐る目を開けた。
エイナはボロボロになって横たわるベル(不敗)の姿を想像していた。
だが、
「えっ!?」
エイナの目の前に広がっていたのは全く逆の光景。
気絶した冒険者の山が出来上がっていた。
そして、その光景を作り出した本人はと言えば、
「お騒がせしました~!」
逃げる様にダンジョンの方角へと向かって行く無傷のベル(不敗)達の姿があった。
そして、そんなベル(不敗)達に向かって笑顔で手を振るエイナ(不敗)の姿。
「嘘ぉ………………」
信じられない光景にエイナは思わず声を漏らした。
因みに同じ頃、『黄昏の館』の一部が爆発によって吹っ飛んだことは知る人ぞ知る出来事となった。
一方、逃げる様にダンジョンに入ってきたベル(不敗)達は、
「まさかエイナさんがあんなことをするなんて………」
若干あきれ顔のベル(不敗)と、
「「「「ポカーン…………」」」」
ポカンとした顔のこの世界のベル、リリ、ヴェルフ、命。
エイナ(不敗)の行動もそうだろうが、高レベルも含めた数十人の冒険者を十秒足らずで全員のしてしまったベル(不敗)の強さにも呆然としていた。
「こっちの私達の気持ちはよーくわかります」
「だな。よーくわかるな」
その横でうんうんと頷いているリリ(不敗)とヴェルフ(不敗)。
「とりあえずこちらのベル様の強さについてはスルーすることが一番です」
「そうだな。気にしないことが一番だ」
同じ結論を出す二人。
同じ悩みを持った者として親近感を感じえなかった。
ただし、今ではこの二人もどちらかと言えばベル(不敗)側なのだが突っ込まないのがお約束である。
暫くして落ち着いた一同がダンジョン探索を開始した。
しかし、
「ゴブリン、来ま…………!」
リリが叫ぼうとした瞬間、赤い閃光がゴブリンを貫き、灰にする。
見れば、ヴェルフ(不敗)の周りにローゼスビットが飛び回っている。
「この辺の雑魚の掃除は俺に任せな!」
そう自信を持って言うヴェルフ(不敗)。
「な、何だそりゃ!?」
こちらの世界のヴェルフが問いかける。
「こいつは【ローゼスビット】っつー俺の魔法だ。遠隔操作で魔力スフィアから魔力の光線を放てる。雑魚を掃討するには便利だぜ」
「いや…………それは良いんだが…………なんで薔薇何だ?」
「………………俺に聞くな」
ヴェルフ(不敗)はそっぽを向くが、どう考えてもヴェルフ(不敗)が受け継いだジャック・イン・ダイヤの紋章の持ち主であるあの貴族騎士の影響である。
「「「「…………………………」」」」
ベル、リリ、ヴェルフ、命の四人は驚きを通り越して半ば呆れていた。
何故なら現在は十七階層への階段を下りている最中なのだが、ここまでベル達は一度とて戦闘行為をしていない。
それどころか、武器を構えることすらしていなかった。
なぜなら、モンスターが現れたと同時にヴェルフ(不敗)の【ローゼスビット】がモンスターを撃ち抜き、灰と返しているからである。
歩みを止める事無くここまで来たことが無いベル達にしてみれば、驚異的なダンジョン踏破速度である。
やがて十七階層に到着すると、
『ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!』
「野郎ども! 気張れぇえええええええええええっ!!」
いつだったかと同じようにリヴィラの街のならず者たちによって『
更には見た限りゴライアスも通常よりも一回り大きく全長が8mぐらいあり、冒険者達は苦戦している。
故に、
「【リトル・ルーキー】…………! じゃねえ、【
ならず者のリーダー格の一人であるモルドがベル達に助けを求めるのは当然であった。
まあ、ベル達が二人いることに大層驚いていたが。
「…………どうする?」
ベル(不敗)がそう聞くと、
「ベル様、ここは私にお任せを」
そう言ったのはリリ(不敗)だ。
「えっ? リリ?」
「じゃあ、任せて良い?」
困惑の声を漏らすベルと、当然のように頷くベル(不敗)。
「はい、では…………」
リリ(不敗)は1人でゴライアスに向かって行く。
「えっ? 何言ってるのさ、もう一人の僕!?」
あっさりと認めたベル(不敗)に怪訝な声を漏らすベル。
「リリなら大丈夫」
ベル(不敗)はそう言って動こうとしない。
リリはそのまま小柄な体を利用してごった返す冒険者達の足元を潜り抜けていき、やがてゴライアスの目の前に出た。
「おい!
冒険者の一人がゴライアスの前に出るリリ(不敗)に呼びかける。
「お気遣いありがとうございます。ですが、心配には及びません」
そう言ってその身をゴライアスの視界の前に晒す。
『ウォオオオッ!』
ゴライアスは一人前に出るリリ(不敗)に気付き、拳を振り上げた。
「リリッ! 逃げて!!」
こちらの世界のベルが思わず叫ぶが、リリ(不敗)は動こうとしない。
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!』
ゴライアスがリリ(不敗)を叩き潰さんと拳を振り下ろした。
リリ(不敗)はそれを見ても動こうとはせず、ジッとその拳を見上げていた。
そして……………拳の威力によって地面が割れ砕け、瓦礫が飛び散る。
「ああっ!!」
ベルがその光景を見て悲痛な声を上げた。
「あ、あれでは流石に…………」
「嘘だろ…………?」
「リ、リリ殿っ!?」
リリとヴェルフ、命も最悪の結果を思い浮かべたであろう。
しかし、それとは反対にベル(不敗)達は表情を変える事無く涼しい顔でその光景を見ている。
その時、
『ヴ、ヴォッ…………!?』
ゴライアスは困惑したような声を漏らした。
繰り出した拳を引き戻そうとしたのだが、その拳が動かないのだ。
すると、その拳がゴライアスの意思とは関係なく持ちあがり、
「思ったよりも軽い一撃でしたね」
その下からゴライアスの拳の指の一本を抱える様に両手で挟み込んでいるリリ(不敗)が姿を見せた。
「「「「「「「「「「………………………!?」」」」」」」」」」
その光景に、ベル達だけではなく、その戦いに参加していた全員が驚愕の表情になった。
更に、
「せぇのぉ……………!」
リリ(不敗)がタイミングを見計らうように呼吸を整えると、
「てぇええええええええええええええええええいっ!!!」
『ヴォッ!? ヴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!??』
リリ(不敗)の気合の入った声とゴライアスの困惑の叫びと共に、ゴライアスの身体が浮き上がる。
リリ(不敗)はそのまま身体を捻り、持ち上げたゴライアスを、
「てやぁあああああああああああああああああっ!!!」
後方の『嘆きの大壁』に向かって投げつけた。
それは弧を描く軌跡の放り投げるという生易しいものではない。
重力に逆らって一直線に『嘆きの大壁』に向かって突き進む、紛れもない『投げ』であった。
壁に激突し、『嘆きの大壁』に大きな陥没跡を残すゴライアス。
「「「「「「「「「「「…………………………………………………………………………」」」」」」」」」」
その光景を、周りの冒険者達は顎が外れると言わんばかりに口をあんぐりと開けて見ていた。
高レベル冒険者ならゴライアスを『斬り落とす』、『殴り倒す』、『放り投げる』ぐらいは出来るだろう。
だが、今リリ(不敗)がしたように『投げつける』真似など出来ようはずがない。
オラリオ最強の『
まあ、ベル(不敗)の師匠の東方不敗ならゴライアスの二倍以上の大きさを誇り、身体も金属で出来ていて、重さも十倍近くあるだろうオリジナルの『デス・アーミー』を分厚いコンクリートの地面ごと引っ繰り返すという荒業を成し遂げた実績があるため、片手で出来るだろうが…………
ともかく、投げつけられたゴライアスは身体中にダメージを負いながらも、何とか立ち上がろうとしていた。
しかし、
「【炸裂! ガイアクラッシャー!!】」
リリ(不敗)が地面に拳を撃ち込むと同時に地面が割れ砕け、針状となって隆起する。
『ヴォアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!??』
隆起した大地がゴライアスの四肢と体を貫き、動きを完全に封じる。
「「「「「「「「「「なんじゃこりゃぁあああああああああああああああああっ!!??」」」」」」」」」」
その余波に巻き込まれた冒険者達は悲鳴を上げていたが。
更にリリ(不敗)は、
「【グラビトンハンマー】!!」
その手に魔力の鎖で繋がれた鉄球を具現し、頭上で振り回す。
『ヴォ、ヴォアッ………………!?』
理性などない筈のゴライアスの表情に恐怖の表情が浮かぶ。
リリ(不敗)はその顔目掛け、
「せぇええええええええええええいっ!!」
ハンマーを投げつけた。
『ヴォッ………………!?』
その鉄球はゴライアスの顔面の中央に直撃し、その顔を破裂させるように粉砕した。
普通のゴライアスは再生能力など持っていないためにそのまま灰となり、大きな魔石がその場に残される。
しかし、リリ(不敗)はそれに構うことなく振り返り、ベル(不敗)の所へ戻っていく。
「お疲れ様、リリ」
ベル(不敗)は当然のように労いの言葉をかけ、
「はい!」
リリ(不敗)は嬉しそうにそれに応えた。
因みにこちらの世界のベル達と言えば、
「「「「………………………………………………………………………………」」」」
目の前の衝撃の光景が信じられず、未だに口をあんぐりと開けた状態で固まっていた。
外伝六話です。
う~ん、相も変わらずエイナさんが爆走中。
この人本編の時から勝手に暴走する感じがあるんですよね。
エイナと出会うシーンは軽く流すつもりだったんですけど、そこからエイナさんが勝手に動き始めてあんな感じに。
そんでリリも(物理的に)大暴れ。
ゴライアスをぶん投げるリリ。
師匠なら片手で投げれますよね?
ゴライアスを一人で完封したリリ、貴方も十分人間やめてます。
お次は誰のターン?
それでは次回も、レディィィィィィィッ………ゴーーーーーーーーーッ!!