仮面ライダー NEXTジェネレーションズ   作:大島海峡

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第二話:Gは止まらない/黄金狂時代(6)

 エイジは端末のナビゲーションシステムを通じて、ダークドライブの座標が停止したことを知った。

 それは今、彼の目の前であり、大学キャンパス内の中庭で、『黄金仮面』はブレイドガンナーを交差した腕で受け止めていた。

 

 その全身にノイズがはしり、一瞬鋼鉄の身体へと変貌した。

「やっぱりその身体……ッ!? いや、違う!?」

 たしかにロイミュードのボディには違いないが、微妙にその色や風貌は異なっていた。

 

 エリのついたマントを羽織った素体には、黄金のパーツが取り付けられている。

 ステンドグラスや宝石のような頭の飾りも、そこから伸びた牛のような巨大な二本角も、あの日奪われたサイバロイドボディには存在していないものだ。

 

 だが、その特徴を確認するよりも早く、『黄金仮面』は元の姿にもどって、ダークドライブを押し返して距離をとっていた。

「やっときたか。せっかく遊びに来てやったのに、いつまでお人形の相手をさせるつもりだ?」

 そして、仮面をみずから取り外すと、美少年の姿をした怪盗は不敵に笑った。

 

「……ふざけるな。目的は郷原議員だろ」

「いや、そっちはもののついでさ。本命は、お前だ」

「僕?」

「このヘドが出るほどつまらん時代に並び立った、英雄同士だろう。せめてちゃんと顔見せぐらいはしてやろうと思ったのさ」

 

 エイジはカバンをベンチに置いた。取り出したスペアのシフトブレスを手首に取り付けて、ダークドライブと並び立った。

 

「ニューヒーロー気取りか」

「ニューヒーロー?」

 

 ギルガメッシュは笑いをさらに深めて歪め、肩をすくめて聞き返した。

 虚空にかざした手のひらから、眼のガジェットが生み出される。それも、ダークゴーストの眼魂とは違う。金色の外装に、碧の瞳。まくりあげた袖から、金色のブレスレットがあらわになった。

 

 

「俺は、最古の英雄だ」

 

 眼魂横のスイッチを押すとディスプレイが『GL』と変化する。

 それをユニットへとセットする。

 

〈YES SIR!〉

 腕のユニット起こして、横のボタンを押すと、 

〈LOADING!〉

 という音声とともに飛び出た金色のライオンをあしらったパーカーが、その奥の闇で閃く眼光とともに、エイジをにらんで飛翔する。

 

「変身」

 どこか小馬鹿にしたような口調でつぶやくと、装置の上のボタンを押した。

 

 

 

〈TENGAN! GILGAMESH! MEGAURUOUD……KING OF URUK!〉

 

 

 

 液体が眼魂の上に落ち、彼の全身を黒いスーツが包み込む。その上に金色のパーカーが覆いかぶさった。

 

「我が名はギルガメッシュ。それとも当代風にこう名乗ろうか。仮面ライダー……ギルガメッシュ!」

 

 胸の刻印から生み出された大斧を手に、もうひとりの仮面ライダーは、最古の英雄譚に出てくるその名を高らかに宣言した。

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