FGO 宮本武蔵と二天一流inカルデア   作:詩七喜

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2話 二天一流の後継者と開祖2

『 緊急事態発生 ー』

 

警報の音が鳴り響いている。

宮本タツキはそれの内容をほぼ理解できていなかったが、理解できたこともある。

それは、この原因が管制室で起きているということだ。

 

宮本タツキは脳裏でこんなことを考えていた。

 

【 今、首を突っ込まなければ、巻き込まれないのではないか?これはあきらかに異様だと判断できる。それに何より危険だ。何もせず見過せば良いのではないか?】

頭の中で声がする。俺に逃げろといっている。

「タツキ?しっかりしなさい!」

武蔵はタツキに声をかけたがタツキからの反応はない。

「俺がやる必要があるのか?」

タツキは武蔵にではなく己の頭の中へ問う。

 

【 構うな。見過ごせ。お前には関係ないことだ。そして事が済んだら、ここを去ればいい。当たり前だ。お前なんかがどうこうできる話じゃない。敵は理解の及ぶ領域にはおらぬ】

「タツキ!......聞いてない。ねえ!先行ってるから!」

自動ドアが開き武蔵は走って行った。

 

【 よし。あの女も行ったな。無視だ。 無視をするんだ。】

 

『助けて』『もうやめてくれ』『命だけは』『お前が殺してくれ』 『最後にもう一度』

『これだから武士は』『才能の差なんだよ!』『お兄様、私は気にしておりません。ただ、お兄様と同じ場所にいたかった』 『僕は戦いますよ。たとえこの身が果てようとも』 『ここから逃げろ!今すぐに!』『故あって助けることにした』

 

タツキが無視すると決めようとした瞬間、タツキの頭の中にありとあらゆる別の人の声が聞こえてきた。それは全て等しく何かを諦めた者の声だった。

なんだこれ…なんなんだこれは!勝手に話すな!お前ら!俺の意識をグチャグチャにするな!出て行けよ!

 

《 起きろ。二天を継ぐものよ。戦え。お前にはそれしかない 》

 

あぁ?......はぁ。なるほどな。これは二天一流を継いだが故に起こる現象ということか。何かはわからないが、やってやるって気にさせる何かを脳が感知した。

それはわかっていたが。どうにもこれは、やるしかなさそうだ。とタツキは理解した。

何故ならタツキ自信が闘志を抑えきれないほど、燃えていた。

 

刀を取り、袴の中に入っていたバッグを持って自動ドアを出た。ここの制服には刀を収める事ができないので、手で持っているが、タツキの手には太刀と小太刀の二本しか握られていなかった。

4本も持てるか!ドアを開けると女の宮本武蔵がタツキを待っていた。

 

「行くよ」

「おう」

そう言って走り出した武蔵の後ろを「ああ」と返し走って行った。少し走ると大きな扉の前に辿り着き、二人は足を止めた。

「ここか」

「そうみたいね」

「行くぞ」

扉まで一本道を走り出したところで男とすれ違った。オレンジ色の髪の男だ。必死な形相で走り去って行った。扉の前まで行くと自動扉が開き、中へ入ると

 

炎が燃え上がっていた。

 

そこには元の形は存在しておらず。何もかもが崩壊した後だった。近づくと、先ほどまで一緒に講義を受けていた、人達が倒れていた。

「おいこれ」

タツキから出たそれは、声として出たものだったのか……きっとそれは、何かを言おうとして発言したものではないだろう。

「まずいわね」

武蔵はポツリと呟いた。

何がまずいのか。その理由は俺にはわからなかったがサーヴァントである武蔵にはある程度理解ができたのだろうか。

ただ呆然と立ち尽くすタツキ達を嘲笑うかのように燃上がる炎の海の館内放送にて人類の未来を保証できないと告げられた。

 

そして90秒のタイムリミットが告げられた。

「武蔵……」

「何?」

「生きてるやつを探せ。一人でもいいから、俺たちがここに来た理由を探そう。俺は悪い人間だ。だから死ぬかもしれないなら、死ぬ気で助けたという、記録が欲しい」

「タツキ。素直じゃないね」

「やるぞ」

「ええ」

わかっている。意味はない。無駄死にだなんて思いたくない。だから一人でも探そうとした。

 

でも、そこには絶望が広がっていた。

 

『量子変換を開始します』

 

『レイシフト開始まで』

 

『3』

 

『2』

 

『1』

 

 

『全行程クリア、ファーストオーダー実証を開始します』

 

 

【 安心しろ。お前がどのような選択をしようと俺がお前を死なせない。この選択をするというのなら俺はその力をお前に完全に渡す。見事に使いこなせ。二天の男】

 

俺に逃げる選択肢を出していた声が聞こえていた。

 

ーーーー

 

 

「 起きなさい!タツキ!」

武蔵の叫び声に叩き起こされる形で目が覚めた。空は赤黒く、周囲の街は終末を思い起こさせる街並みだった。

「うん?ここは?」

「わからないけど、どうやら生きてたみたいよ私たち」

「そうか、で、あれは?」

宮本武蔵の前には武器を持った骸骨兵が進行してきていた。世紀末だろ。武器を持った骸骨とか気持ち悪いな。

「わからないけど敵よ」

「へぇ」

骸骨達の行動は単純だった。

骸骨なのに走る。骨で音を立てて笑ってるかのような音を出したりと、芸達者なものだと思った。

そして問題はこいつら、味方の死に何も感じないのだ。

そりゃ骸骨だから既に死んでるか。とその思考は直ぐに捨てた。

 

まあ敵対しているなら、徹底して斬り倒していくしかない。

「ハアアアアアアア!」

タツキの刀が骸骨を両断した。

うん。俺の刀が通用するか心配だったが十分のようだ。

動きも俺の方が早いし、見切りや1対多の戦い方もしっかり通じる。

「セェエエエイ!」

タツキに呼応するようにして武蔵が骸骨を両断する。

「こいつらいくら斬っても切りがないんですけど!」

「タツキ口を動かしてないで手を動かしなさい!」

「はいよ!」

ハアアアアアアアアアアア

 

セェエエエイ

 

ハアアアアアアア

 

セェエエエエエエエエエイ

 

 

「はあはあ」

「ひと段落ね、タツキ」

「タツキ。スタミナ無さすぎじゃない?」

「うっさい。この制服が動きづらすぎるんだ」

カルデアの制服とかいって渡されたから着ているが動きづらい。袴はいてこればよかっただろうか。

「服のせいにするの?」

ニヤニヤと顔を近づけてくる武蔵の顔にデコピンをして「うっせぇ」と言っていると、ピピピと腕にはめてあるリングから音がなった。

このリングは制服と同じく渡されたものだったので一様つけてきていた。うーんこれがまさか通信機とはな。発展しすぎじゃない?

『 もしもし?聞こえるかい?』

「あ、オレンジ色の髪の男」

そこから映し出された映像にオレンジ髪の男が映し出された。

見えているのは青色の映像なので色合いは見えないが先ほどすれ違って見ていたし名前も知らないこともあり、オレンジの男と言った。

『僕を知っているのかい!』

「いや、まあ、すれ違っただけですけど」

『君たちもよく耐えたものだ。ほんとついてた』

「耐えた?」

『いやすまない、今は現象を説明するのが最優先だろう』

『僕はロマ二・アーキマン。ドクターロマンと呼んでくれ』

『現在カルデアはその機能の八割を失っているんだ、そして君たち意外にもそちらの世界に3人が行っているから、危険かもしれないができることなら合流してほしい』

「わかりました、できるだけ善処します」

生き残ったやつらがいたのか。本当に運のいいことだ。

ロマンとの通話が切れた後、そのことについて、考えながら歩いていた。

「武蔵、どこにそいつらがいるかわかるか?」

「わからないけど、ちょっとマズイわよこれ」

「は?」

ガンッ

「イッテ。石?」

何かにぶつかった。

「なんだこ......れ?」

あまりにもリアルに再現された絶望した人の石像だった。

 

何かが風を切る音がした。

 

何かが来る?

 

「やべぇええええええ!!!!」

 

タツキは咄嗟の判断で自らの身体を道の横、土手の下へ飛び込むように投げた。タツキはそのまま土手を転がり落ちた。

「タツキ!?!?」

武蔵がタツキの行動を見て衝撃を受けていた。そして、重なり衝撃を受けた。先ほどまでタツキが立っていた場所に鎖が突き刺さった。

「あっぶねぇな。クソが。不意打ちなんて詰まらねぇことしやがって、誰だよ!出てこい!」

タツキはすぐに起き上がり、刀を二本とも抜き鞘は、はめるものがないので、仕方なく地面に置いた。

「残念。獲物を逃してしまいましたか」

「見知らぬサーヴァントに。見知らぬマスター?ああぁあ、なんて瑞々しいのかしら」

どこから現れたのかわからないが、黒い布を被った多分女と思われる人間が現れた。

「私の所有物を蹴り飛ばしておいて、その代わりになりたいのかしら?」

「所有物?なんのことだ。」

「これよ」

そういうと先ほどタツキがぶつかった絶望した人の石像をもち、それを破壊した。するとそこから赤き水が飛び出した。

 

「血?」

「えぇ、そうみたいよ。あれは元人間ね」

武蔵が土手から飛びタツキの隣に来た。

この距離をジャンプで着地とかマジで人間じゃないんだな。

「石化の能力を持ってるってことか」

「えぇ、ですからご心配なく、一体減ってしまいましたが、新しく二体加わりますので」

二体ってのは俺と武蔵のことだよな。

「へぇ。やってみろよ。武蔵、あいつは俺に喧嘩ふっかけてきたんだ、俺がやる」

「えぇわかった......わ?ハィ!?!? タツキ!何言ってるの!あれはサーヴァントよ!サーヴァント!しかも聞いてたの石化の能力持ちよ!」

武蔵が驚きタツキの肩をブンブン振った。

「ああ、わかってるって、な。それにサーヴァントの脅威がどんなものか初見で味見しておきたい」

「初見で死ぬ可能性が高いんだけどな」

武蔵は何かをつぶやいたが「わかった」と言って納得してくれた。

俺は武蔵に「頼む」と言って土手の上からこちらを見下ろす、フードのサーヴァントに対峙した。

「貴方。マスターのくせに戦うの?」

「悪いか?」

「いいえ?サーヴァントと戦うのは初めてかしら?」

「さあな」

「まあ。いいわ。力の差というやつを教えてあげる!」

そういうと敵サーヴァントはタツキ目掛けて一突き、タツキは軽くそれを避け、敵の槍を見た。槍と判断していたがまさか、鎌だったとはな。

 

ちょっとこれは考えものだぞ。

「言動には気をつけなさい?戦うと口にしたらもう始まっていますから」

消え!?!?

(殺気後ろ!)

(鎌が相手だ、中間距離は不利、前に出る小太刀先で止められたら太刀で斬り落とす)

ガキンッ!!

タツキは何も見ないでただ後方へ踏み込み斬り込んだ。

チッ!二本で止めないと止まらないか。

「な!?」

「甘いよ。テメェみたいな奇妙な武器の対処法は知ってんだよ!」

「ふっ飛べ!」

女の腹へ蹴りを入れた。

感触が無い?いや違う、鉄を蹴ったんだ。

「は?」

鎖が腹への蹴りを防御した。

「なあ、姉さんや、姉さんの髪の毛は鎖へ変化したりしますかねぇ?」

「足を絡めとって固めてしまっても良かったのですが、楽しみを直ぐに絶ってしまうのはあまりにもつまらないので」

「ああ。そうですか!ご好意ありがとう!」

刀で鎌を弾き、後方へ走った。

「逃げるの?いいわ!さあ!逃げなさい!さあ!」

髪のせいで遠距離での戦いに持ち込まれた。

 

まずったな。

あいつあそこから一歩動いてくれないかな。

「おら!ババア!こっちまで来てみやがれ!」

「ババアですか?その安い挑発に乗って差し上げましょうか?」

「ははは。お願いしてもいいか?」

「わかりました」

「ババアですってぇえええ....あ?」

女が叫びを上げ一歩前へ踏み込んだ、瞬間、女の足に牙がめり込んだ。

 

トラップ。トラバサミ。

 

その上を進行した者の行動を絶つ罠。鞘を置いた時にオマケで設置させてもらった。

因みに持ち運びできる簡易型のトラバサミのため、普通のトラバサミより威力は落ちるが麻痺毒が塗られているからこれで終わりだ。

 

 

ちなみにトラバサミは使用してはいけません。

 

 

足の骨を砕くに値する威力があり、現在では使用することはできなくなっているが、ここはもはやその世界とは違う。

俺の父は謎にそう言ったアイテムを作るのが上手いのだ。これもそのアイテムの一つ。携帯型トラバサミ。先程ルームを出る時に持ち出した鞄は父親からの物だとすぐにわかったし、中を見て感激したね!

「イタイ!イタイ!イタイ!何よ!アンタ!」

「フッ。甘いって言っただろ?、さっきさ、あんた、瞬間移動みたいなことして、俺の後ろに回っだろ?そん時にはさもう仕掛けてたんだよね。つか飛んでくるのは想定外だったから意味ないかなーって思ったんだけど」

「許さないわよ!こんなもの。」

そう言い、トラバサミを手で握るとバキンと砕き割った。

「おいおい、マジかよ。」

それに麻痺毒も効かないのですね。

「逃がさないわよ!」

女のピンクの髪が伸びタツキを囲むようにして、鎖のフィールドを作り出した。

「おいおい、そんなことしなくても逃げないぞ?」

「あらそうなの?でももう終わりよ」

サーヴァントはタツキまでの距離を一気に詰め、鎌で切り掛かった、それをタツキは先ほどと同じように距離を詰めて止めようとした

「甘いわよ!」

女は鎌を瞬時に回転させ鎌の持ち手で突きを繰り出した。そしてタツキが見たのは先端がただの持ち手ではなく。

突きに特化している、槍であると気づいた時には槍は身体をめがけて穿たれていた。

( まじかよ!おい!やらかした!鎌と槍の両刀かよ。どうする?対処法はあるにはある。だがこれは危険だ。でも突き刺されるよりはましか?わからねぇ!!!!やってやる!)

タツキはできる限りの力でバックステップを踏みながら後方へ避けつつも槍の切っ先を自らの右の肺の位置へ調整した。

( ハズレたらシヌゥうううううう!えぐい!こんなかけ!かけになってねぇって!)

「 死になさい!」

タツキの身体を光が包み込んだ。そしてそれは同時におこった

「ハァアアアアアアアアア」

「なアッ!」

宮本武蔵の上段切りが鎌使いのサーヴァントを消滅させた。

「がっはッ!エッグェエ、いてえええええぇ!」

身体が動かない、指が動かない、地に倒れたままただ天を仰いでいるだけだ。

呼吸もままならないとは、まあ閃光玉をゼロ距離で破裂させたのだから仕方ないといえば仕方ない。

 

緊急時に使うように常備している閃光玉はこういった局面で使ったことはないので、正直ビビった。怖かった。

死を覚悟してたし、それに武蔵ならわかってくれると信じていた。

最初の段階から意思疎通のみで決めていた。

やつが俺を本当に殺そうとするとき、その時だけは隙うが必ずできる。

1対1はあくまで、そう見せていただけ、狙いは最後の一瞬の一撃必殺のための布石。

 

「タツキ大丈夫?」

「大丈夫じゃないから担いでくれません?」

「はいはい」

「なんでその担ぎ方?」

「お姫様にはそれ相応のおもてなしができる武蔵ちゃんなのよ?」

「下ろしてくれません?」

「なんでよ」

「お姫様抱っこは恥ずい」

「そう」

そう言って武蔵はタツキを下ろした。

 

「殺されないように見守っててくれませんかね。少し休んだら動けるようにはなると思うから」

「わかったわ」

その時だけは宮本武蔵から優しさが伝わってきた。それはきっと、師匠が弟子に与えるものなのだろう。厳しさと優しは師匠により異なる味を出すものだ。

俺の師匠である、あのジジイにはほぼもらったことがないがな!

要は今の俺と宮本武蔵はマスターとサーヴァントという関係でもあるが、師匠と弟子のような関係でもあるのだろう。

先代ほど参考になる師匠がいるはずはない。

「ああ。それと、ナイス」

だが、共に戦う仲間でもある。互いを讃えるのは悪いことではないだろう。

 

「タツキもね」

お互い剣と剣を打ち勝利を讃えた。

「鞘拾って来てほしい」

「空気読みなさいよ。小次郎破れたりっていうわよ?」

あれですか?巌流島のやつですかね?

「鞘捨てるしか無かったんだから仕方ないだろ」

 

 

あれ?意識が朦朧として......

「武蔵がいっぱい」

「ある何言って?あれ!?タツキ!?」

そう言って俺は意識が途絶えた。

 

 




お久しぶりです
宮本武蔵を全力で召喚させていただきました。

そして絶賛お月見イベント中ですね。
りんごが100をついに切ってしまい、焦りを感じはじめています。

技名はオリジナルで作っていこうかなと思います

ペース遅いですが申し訳ありません
読んでいただいている方ありがとうございます
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