FGO 宮本武蔵と二天一流inカルデア   作:詩七喜

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26話 ローマ帝国と二天一流10

 

野営地

 

 

キャンプが建てられており、到着した俺たちは、各々が少し身体を休めようとしていた。

 

「皇帝ネロ・クラウディウスである!これより謹聴を許す!ガリア遠征軍に参加した兵士の皆、余と余の民、そして余のローマのための尽力ご苦労!是よりは余も遠征軍の力となろう。一騎当千の将もここに在る!この戦い負ける道理がない!」

 

「余と、愛すべきそなたたちのローマに勝利を!」

ネロの演説とも言える言葉にローマ兵達は歓声を上げた。

 

「すごいな、流石は皇帝様だ」

ふとタツキの口からそう漏れていた。

タツキはネロの立つ場所より少し離れた位置でそれを聴いていた。演説の邪魔にならないためだ。少し離れた俺の位置までハッキリとその意思と熱が伝わってきた。

 

「剣の腕だけじゃ民はついてこない。それをするにはそれ相応のカリスマ性が必要になる。ネロ・クラウディウスのカリスマ性がよく出ているってことね」

武蔵も演説を聴いてそのカリスマ性を評価したようだ。

 

「つーかさ、ここまで人の心を鷲掴みにできる人なら何では暴君なんて言われてるんだ?」

以前ダヴィンチちゃんと話していた時にそんな事を言っていた気がする。たしかネロって人のことを話していた時だったような。

 

『だめだよ、タツキ君。過去を生きる人間に未来を知らせない。それが方針だ』

ロマンの発言によって考えることはやめた。

 

「そうだな。後のことは、その時を生きる連中の判断だからな。今のことだけを考えるようにするよ」

 

『でも僕も気になるのは気になるんだけどね』

 

「気になるんかい!」

 

ロマンも気になるのは気になるか。そりゃそうだよな。

気になるものは気になるのだ。

 

「おや?思ったよりお早いお越しだったね。君は見たところ悪魔と言う通り名を残した人かな?」

そう言って女性が俺の隣に来た。

 

???

誰だ?と思って振り向いた瞬間だった。

 

赤毛の女の子。白い服で胸元が大きく開いており、その豊満な乳が今にもはみ出しそうな......って!

なんじゃこの人!すごく際どい服装なんですけど!

 

まあそれよりも一目で俺の技量をある程度把握したのを見ると強いなこいつ。

「俺は悪魔じゃないよ。悪魔って呼ばれてるのはこっち」

ここでは謙虚に悪魔の汚名を譲ることにしよう。

 

タツキは武蔵を親指で指したが女は「それもあるけど君のその手と足を見ればわかるよ」と言われた。

バレバレか。

 

そして女は藤丸達の方へと歩いて行った。

 

「んーと。そっちの、頑張ってる男の子が噂の客将かな?見かけによらず強いんだってね」

女性は藤丸に話しかけながらこちらをチラリと見た。

 

「い、いや、俺はやれることをやってるだけで」

藤丸、照れなくてもいいのに。

何故そう遠慮がちなのだろうか。

 

「ネロ・クラウディウス皇帝陛下。お待ちしていました」

そう言ってネロに挨拶をした。

つまりある程度は身分の上のものなのだろう。

それにしてもあの服装。サーヴァントってのは何でこう際どいんだ。

「ゴホン。タツキ。女性は当てられる視線には気がつくものよ」

武蔵にそう言われた。

 

「目線のことは気にするな」

タツキは恥ずかしくなったが、武蔵にはバレまいと、既にバレているのに隠そうとしたが、照れ隠しが失敗した口から出た言葉は肯定を意味する言葉だった。

そして見続ける宣言とも取れてしまう言葉だった。

 

あ!?と思いタツキが訂正しようとしたが武蔵がハァとため息をつき

 

「タツキ。何でそうなの」と言った。

 

武蔵にそのように言われ、タツキの悪戯心のスイッチがONになった。

「武蔵の方が可愛いよ」

とタツキは平気な顔で武蔵の目を見て可愛いとほめた。

俺は知っている!武蔵は褒められるのに弱い!顔やスタイルのことに関しては特に!

「なっ!?」

武蔵の顔が真っ赤になるのがわかった。

 

計算通り!エロガキなめんな!

 

「冗談だけど」

そして最後にこの台詞を置いて終わり。茶番はここまでとばかりにタツキは言い捨てた。

 

 

スンと何かがタツキの左右真横を通り過ぎた。

「タツキ。死にたい?手加減は必要?」

二刀を即座に抜いてタツキの体スレスレを通り、地面に突き刺さった刀。そして武蔵さんの目が鮮度100%の殺気を灯しておりもう怖すぎた。

「ごめんなさい!おふざけが過ぎました!」

そう言ってタツキは刀を地面に置き土下座をした。

「二度は無い」

そう言って武蔵が刀を鞘に収め刀から手を離した瞬間タツキは動いた。

 

(甘いぜ!武蔵!土下座つまり俺の手は武蔵の隙だらけの足を掴みそのまま転かす事ができるポジションにいるのだよ!武蔵が刀を納刀し刀から手を離した瞬間、武蔵からのカウンターの恐れは無くなった!つまり!もらったァアアアアアアア)

 

武蔵の足を掴み手前に思いっきり引っ張っり、バランスを崩した武蔵の身体へ、突進を仕掛けたら完璧だ。マウントをとって形勢逆転。

 

ただで俺が負けると思うなよ!

 

ガシッとタツキは武蔵の足を掴んだ。

「「「なっ!?」」」

タツキの思いがけない行動に一同が驚いた声が聞こえた。

 

武蔵を除いて。

 

まだ驚くのは早い何せここから俺の逆転劇が!

逆転劇が!

逆転げきがぁあああああ!

 

「逆転......げき」

 

足が動かない。

 

武蔵は驚いていなかったのだ。それすらも計算通りと言わんばかりに。

 

「逆転劇がどうしたのタツキ」

こいつ動かねェエエエエ。体幹良すぎだろ!知ってたけど。

そして何より気づかれてたァ!

タツキは顔を上げ愛想笑いを浮かべ呟いた。

「褌かぁ」

 

ズゴンと一撃いい拳が顔面に入りました。

 

 

ザブン!

 

タツキはローマ兵により水をかけられ意識を戻した。

「ほんと武蔵ごめん。悪ふざけが過ぎた」

「仕方ない。許す」

(可愛いのは本当なんだけどな)

「え?何か言った?」

「いや何も言ってない」

「そう」

武蔵はそう言ってタツキに手を差し出し、タツキは手を取り立ち上がった。

 

ーーーーーー

 

〜カルデア〜

 

「タツキ君って多重人格みたいだな」

ロマンはそう呟いていた。

 

それに答えたのはダヴィンチだ。

 

「それは私も何度か感じたことはある。けれどそれは彼の強さでもあるからね」

「それもそうだ。タツキ君の強さの秘密の調査は秘密裏に継続だね」

「まったく。彼は面白い子だ」

ダヴィンチは笑顔でそう言った。

「えらく気に入っているね」

「まあね〜、彼といると楽しいし退屈しないからね」

 

「あ、あの。調査の件ですが、何度か彼の魔力反応が著しく上昇する場面があるのですが、まるでサーヴァントがそこにいるかのように」

タツキのバイタルチェックを担当しているカルデア職員が話を投げかけた。

 

そうなのだ。

以前は武蔵と同じ場所で戦っているからその反応だろうと思っていたが違っていた。

 

オルレアンの時に、彼が邪竜とジャンヌオルタと対面した時彼は確かにサーヴァントに近い力で逃げ切ったのだ。

 

「まったく。問題児を拾って来たものだな」

ロマンはタツキのとてもリラックスした精神状態のモニターを見てそう言った。

 

ーーーーーー

 

「あはは、元気だね。それに仲が良いこと。遠慮はるばるこんにちは。あたしはブーディカ。ガリア遠征軍の将軍を努めてる」

と先程の女が自己紹介をした。

 

将軍とは驚いた。

強いのは雰囲気でわかっていたがまさか将軍クラスとはな。

タツキは水をかけられ濡れた服を脱ぎ乾かしてもらっており現在は黒のシャツ一枚で過ごしていた。

 

藤丸の制服と俺の制服はデザインは同じものの、性能に多少違いがあり、藤丸の制服は生活面や身のこなしに特化しており、俺の制服はダヴィンチちゃんの改造を何度も重ねるにつれ、生活面での性能を削り、より戦闘に特化した制服になっている。

 

そのため濡れたら乾くまでが普通の服と同じで遅いし防水効果もない。

藤丸の服は、その辺は防水完備なのだ。

初期の頃の制服は動きにくいとダヴィンチちゃんに文句を言ったものだ。

それが今では戦闘時にまったく違和感がない。

 

「ブーディカ?」

マシュがその名乗りを聞いて反応した。

 

はいまたですか。俺一人だけこの名前が理解できないのは。

有名人?聞いたことない。歴史の授業で習った?

 

「そう。ブーディカ、ブリタニアの元女王ってヤツ。で、こっちのでっかい男が」

元女王ね。つまり?ネロに負けたのか?

 

うんそいつは気になってたけど見て見ぬふりをしていたのに、やはり関係者なんですね。

筋骨隆々な青白い肌、全身を拘束具で縛りあげた金髪の大男。

身長2m20くらいありそうだな。

 

「戦場に招かれた闘士がまたひとり。喜ぶがいい、此処は無数の圧制者に満ちた戦いの園だ。あまねく強者、圧制者が集う巨大な悪逆が迫っている。叛逆の時だ。さあ共に戦おう。比類無き圧政に抗う者よ」

は?

 

(おい!ロマン!現誤訳がめちゃくちゃになってるじゃねーか?なんかよくわからんぞ?)

『い、いやそんなことはないよ。聞き取った通りの内容さ』

(まじかよ)

ロマンにコソコソと通訳が壊れていると伝えたのだが、この通訳内容で正しいらしい。

(ねえタツキ。何言ってるかわからないのだけど)

(武蔵。同じくだ。理解できない)

 

「え、え?うわぁ。珍しいこともあるんだぁ。スパルタクスが誰かを見て喜ぶなんて、滅多にない。あ、ううん。訂正。他人を見て喜んでるのに、襲いかからないなんて滅多にないわ」

ブーディカはそう言ったがこの人もこの大男の言葉を理解しているのだろうか。

 

簡潔にすると。

大男の名前はスパルタクス。

スパルタクスは本来は笑いながら人を殺しにかかるやばいやつ?ってことか?

『みんな彼はサーヴァントだ。反応がそう言ってる。そこにいるのはサーヴァントだ』

ロマンからそう言われスパルタクスを見た。

まあそりゃあそうでしょうな。

「えーと。クラスはバーサーカー?」

『多分そうだと思う』

 

「叛逆の勇士よ、その名を我が前に示す時だ。共に自由の青空の下で悪逆の帝国に反旗を翻し、叫ぼう」

は?何、何?どういうことですか?

 

「藤丸立花です」

 

藤丸が名乗った。

 

え。今、名前を聞かれたの?というか藤丸はスパルタクスの言葉の内容を理解しているのか。

 

『この時代にもはぐれサーヴァントが存在するのが証明されたか。何やらの理由でボクらに敵対するサーヴァントとは別に、自由意志を持って、時代の側に立って戦う者もいる。きっとすべての特異点の時代でもそうなんだろう』

 

「うーん。召喚という手段以外にもこうして仲間が増えるのか」

それで味方になった者は信じられるのだろうか。

信じるしかないのはわかっているが、俺からしたらどうも考えてしまう。だからこその藤丸なのはわかっているが。

藤丸は人を信頼しすぎるしな。

人を心の底から信頼するというのは難しい事なのだ。

 

「自己紹介まだでしたね。俺は藤丸立花です。よろしくお願いします」

藤丸が今度はブーディカに挨拶をした。

ご丁寧なことだ。

「マシュキリエライトです」

マシュが自己紹介をしたのに次いで俺達もする。

 

「俺は宮本タツキ、さっき俺をいじめてたのが宮本武蔵」

「タツキが迷惑かけたら言ってね、私がしめておくから。よろしくね〜」

「あー怖いこれだからゴリッアウ!?」

「タツキダメだ!危険信号は真っ赤だ。それ以上の発言は危険だよ!」

藤丸が俺の口を押さえつけ発言を止めた。

武蔵さんの髪が一瞬逆立ったように見えたけど気のせいですよね。

ゴリラ女は禁止用語と。

 

『ゴホン!失礼彼らは仲が良すぎてね、僕はロマンだ』

 

「見えない魔術師ね、わかったわ。そこの藤丸君が皇帝陛下のお気に入りの子ね」

 

そう問われたネロだがバツが悪いと言った感じに目をそらした。

 

どうしたのだろうか。

「ネロ帝、体調悪いのか?」

俺はネロ帝に、尋ねたがネ帝は心ここに在らずといった感じで何も返答がなかった。

俺たちはそんなネロ帝をジーと見ているとネロ帝はこちらに気づき

 

「......ん。な、何か言ったか?少し疲れたようだ。ブーディカ客将たちを頼む。ガリアの戦況について教えてやってくれ、余は頭痛がひどい。少しばかり床につく」

ネロは頭痛だと言ってブーディカに任せてキャンプの方へ歩いて行った。

 

「わかったよ」

ブーディカはそう返事をした。

なんか雰囲気悪いな、ギクシャクしてる。アレは体調不良ではなく、例えが難しいが、倒した道場破りを介護している気分になっているのだろうか。

 

アレは本当に大変だ。何故って向こうから攻めて来た癖に負けてその場で泣かれたりしたらもう見てられない。(タツキは昔、道場破りには本気で相手するという謎の思い違いがあり、半殺しにしたことがある)

勝った方が気まずくなるんだよなぁ。

なんなのだろう。

 

ま、でもこの例えは何となく違う気がする。

 

というか。さっきからコソコソコソコソと鬱陶しいな。

斥候か何かだろうか。味方ではないな。敵意や殺気がやや漏れてるしな。

こちらに気づかれないように動いているのか、それでよく斥候が務まるものだな。

 

「数人離脱」

タツキは武蔵にそう言った。

武蔵は「わかってる」と返して来たので、それ以上の会話は不要。

 

情報を抜かれる危険があるから始末するか。

「武蔵」

「了解」

その瞬間武蔵が猛スピードで走り去って行った。

 

「え!?」

「なっ!?」

「なんですか?!」

突然武蔵が走り去ったため、藤丸達は唖然としていた。

 

「いやちょっとな。野暮用を思い出したらしい、俺もちょっと野暮用を思い出した」

タツキもその場を離れようとしたが、そうはいかなかった。

 

「その必要はないよ。離脱しないで潜伏した敵は、こちらの兵でなんとかなる」

ブーディカにそう言われた。

 

ブーディカは最初こそ何が起こっているかわからなかったようだが流石は将軍を務めるだけあって状況の把握が迅速だった。

そしてすぐに離脱時にこちらに残った数名の始末に取り掛からせていた。

 

「申し上げます!敵斥候部隊を発見!このままでは離脱されてしまう可能性が!」

兵士が報告に来た。

 

「その心配はないよ、恐ろしい殺気を纏った女の子が向かったからね。でしょタツキ君」

「あ、ああ」

タツキはそう言い、その場を少し離れキャンプの建てられたスペースの裏に来ていた。

「調子狂うなぁ」

ブーディカって人いい人なんだろうけど、なんか俺とは合わないかな。

 

ま、こっちの相手は任せてくれたみたいだけど。

 

「やめてくれねーか?その殺気で人を誘うの」

タツキは誰もいない森へ言葉を投げた。

 

「君は誘いに乗ってくれると思っていたよ。タツキ君」

名代静。こいつだけはここの兵だけでは何とかならない。だから俺が行くことにした。

 

「やり合うか?」

タツキは殺気を込めて一言だけ確認を取った。

「いいえ、今回は提案をしに来たの。私達と組まない?」

予想外の質問にタツキは呆然としてしまった。

 

「は?」

組むって何だ?俺にカルデアを裏切れと言うのか?理解できないな。

 

「あーそうかー。こっちの事情知らないもんね。聖杯戦争って知ってる?まあコレは真似的なものだけど、レフさんが私達6人の中で最後まで勝ち残った人にに聖杯くれるって言ったのよ」

名代はニヤニヤと言葉を紡いだ。

「聖杯......戦争?」

タツキは聞き慣れない言葉の数々に戸惑いながらも隙は見せず警戒しながら名代の放つ言葉を飲み込んだ。

 

「そうよ。藤野ちゃんはバーサーカーのマスター。私と手を組んでる。他の5人を倒すまでは」

藤野ってのはあの源頼光のマスターか。

 

他の5人ね。うん?

「5人?」

先程6人って言ってたが5人を倒すまではということは、名代、藤野で2人残りは4人のはずだ。だが残り5人だと計7人いないと話が合わな......まさか!?

 

「お、気づいた?君が7人目。セイバーのマスターってこと。私も一人のマスターではある。でも私達と貴方との違いはカルデアのバックアップがあるかないか。だから私達の天敵は君になる。でも他のマスターは生き残るために狙ってくるわ。何故なら負けたら殺すと言われてるからね。聖杯を取ると命ともう一つ願いが付いてくるの。皆んな必死よ」

 

「何故そこに俺が含まれている?そっちでやっておけばいいんじゃないのか?」

 

「それは、レフさん曰く君がそっちに味方するだけで運命はそちらにより傾く。そのための6人だって」

俺がカルデアにつく事がそんなに状況を良くするとは思えないがな。

 

あ、そっか武蔵か。

俺ではなく武蔵のことね。

武蔵は強いしなー。仕方ないな。

「うん?なら6人で俺を叩けばいいだろ」

 

「わからないの?レフさんの本来の目的は別にある。君を殺せるかどうかなんてどうでもいい。ただ邪魔になりそうだから先に始末しようってわけ。でも藤野ちゃんみたいにこんな状況でも人を殺せない甘ちゃんもいる。だから聖杯戦争って名付けて6人を騙し結果的に君を始末することにした。それに彼からしたら6人が手を組んで脱走されたりするのが一番最悪な展開だろうからね。聖杯という餌を吊るしておけば逃げられないでしょ」

 

「でもそれだと味方同士の殺し合いもあるんじゃないのか?」

 

「何言ってるの?私達6人は敵同士よ?味方なんていない。藤野ちゃんだって最後は敵になる。それにね魔術師なんてやつらは己の欲のことしか考えてない連中よ。手を組んでも裏切られるのが目に見えている。その点藤野ちゃんは一般枠の子だから関係ないんだ」

なるほどな。

一理ある。俺がそちらの立場なら魔術師と組むと言う選択肢はしないだろう。

 

「じゃあ何故お前はあちら側に付く?」

 

「簡単よ」

名代の口の端が上がり、ニヤリと微笑んだ。

 

 

 

「強者と戦えるから以外にある?」

 

 

「は?」

タツキは耳を疑った。

名代の言葉に狂気が見え隠れし始めたのだ。

 

「タツキ君を誘ったのは、私の味方になるようならきっと他の連中に誘われた時に、そっちにつく可能性があるでしょ?正直そうなると詰まらないしめんどくさいから。それに武蔵とは決着つけなきゃだし。あーあと、もし仲間になるって言ってたら即殺すつもりだった。

 

君の超人的な反射を超える領域の攻撃でね」

 

は?

その瞬間悍ましい程の殺気がタツキの全身を襲った。

なるほど、これはキツそうだ。

 

(アーチャー。帰るわ)

何かを呟き名代は手を振りながらその場を去る名代の背中に向けタツキは言い返すように言葉を発した。

 

「戦える以外に理由はないな。俺だって仲間になっちまったらお前と殺しあえないだろ?それにお前にもサーヴァントがいるんだろ?戦わないと損する」

 

名代は微笑み、タツキも微笑み二人はこう思った。

 

(( 楽しくなって来た!))

 

 

 

『おーい。タツキ君。そこはテンション上げるところじゃなくて、対策を考えるところだからね。まさか敵側にマスターが6人もいるとはね』

「カルデアからいなくなった、レイシフト適性者の数と一致するか?」

『そうだね。一般枠から2名。Bクラスから4名だ』

なるほど。Aクラスは優秀な奴らが多いから手駒にできないと御し易すそうな一般枠とBクラスを連れ去ったわけか。

 

「ロマン名代のサーヴァントが近くにいただろ?位置はどの辺だった?」

『気づいていたのか。反応からすると百メートル程離れた場所かな』

「なるほどな。遠距離系の攻撃ができるサーヴァントなわけか。刀で戦う俺らとは分が悪いな」

『そういう問題じゃなくて......あーもう!わかったよ。戦いは君に任せて僕は今後の方針を考える』

「今まで通りだな!ははははは」

『はぁ。とりあえず戻ろうか』

 

「あ、それと最後に確認。レイシフト適正者は敵対する場合、殺してもいいのか?」

これだけは聞いておかねばならないだろう。

 

 

『無茶なのはわかるが、できれば、拘束して連れて帰ってもらいたい』

ロマンはそう答えたがわかっているはずだ。

 

それは不可能なことが。

 

「善処する」

 

何故なら戦場に出て敵を生きたまま捕まえることは殺すことより難易度が上がる。相手にサーヴァントがいるならマスターを殺すという手を使えないことはハンデにしてはデカすぎる。

 

それに。

 

俺以外のメンバーで殺し合いをすることもあるだろうに。

 

 

タツキは藤丸の元へ戻り「ちょっとトイレに行ってた」とだけ答えてその場で待機していた。

 

そして数分後

 

「タツキおまたせ、部隊ごと全滅させてきたけどよかった?拷問とか」

武蔵が何もなかったかのように戻ってきた。

「すまんブーディカ、拷問しなくてもよかったか?」

「情報が抜かれなければそれでいいよ、ありがとう」

「いえいえ〜」

「お疲れ武蔵」

「タツキもいい判断よ。あのタイミングを逃すと数人逃げられた可能性あったしね」

「またまた〜武蔵がそんなヘマする事はないのは知ってるが、まぁ褒められたなら素直に受け取っておくよ」

 

「ブーディカさんお話が」

マシュの一言によりその件はそれで終わりになった。

マシュがブーディカに俺たちの現状を話し始めた。

 





ぐだぐだイベント復刻しましたね。
ぐだぐだの3があるのかが気になります。
魔神セイバーなんて来たらとても欲しいですね〜

1ヶ月ぶり位の投稿になりますが読んでいただいた方ありがとうございます。
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