FGO小ネタ 嘘予告集   作:零崎妖識

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天才たちのカプリチオ

天才。

天から才能を与えられた者。

その才能は千差万別であり、誰もが天才たる可能性を秘める。

 

 

 

ヨーロッパ北部、田舎な国。そこには存在しないはずの塔に、数人分の人影があった。

 

「──敵の情報については得られたのですか?」

 

一つの小さな影が問う。

 

「──見た限りだと、何かの数式を書きなぐってるね。今のボクにはこれが限界かな」

 

鈴が鳴るような声で一つの影が答える。

 

「君、もっとマシな情報を取ってきたまえ。弱体化している君にできることは、私のために混沌(カオス)の欠片を集めることぐらいだろう」

 

パイプを加えた影が、老女のようなしわがれた低い声で言う。

 

「天文台がいつ来るのかぐらい、さっさと言いたまえ」

 

「そうです。これ以上待つのは面倒なのです。詫びとして砂糖たっぷりの揚げパンを所望するのです」

 

「少し前から視線を感じるし、そろそろ来るデショ。それよりもさぁ、ボクら以外にもいるんだから集めようよ〜。そっちの方が楽だよ?」

 

二つの影がおし黙り、それぞれがもう一つの影を連れてどこかへと出かけていった。

 

 

 

その頃、この特異点へ霊子転移(レイシフト)した藤丸立香とマシュ・キリエライトは三人の人物と再開していた。

 

「やぁ、久しぶりだね!新宿以来かな、カルデアの諸君!」

 

「俺の方はデミ・サーヴァントみたいなものだから気にしないでくれ。というわけで、久しぶり、おにーさん?」

 

シャーロック・ホームズ、並びに江戸川コナン。そして、

 

「私も会えて光栄ですよ、レディ?」

 

「てめぇ、会って早々にナンパしてんじゃねぇよ、キッド」

 

月下の奇術師、怪盗キッド。彼ら曰く、この特異点には主に天才と呼ばれるであろう者たちが召喚されたとのことで。

その中には分霊のさらに分霊ではあるが〈万能の天才〉レオナルド・ダ・ヴィンチやニコラ・テスラなどが居るとのこと。

 

「もちろん、我輩もいますぞぉ!」

 

「名探偵や怪盗、犯罪コンサルタントが一堂に会することなど早々ないからな!それに、古の生き物と呼ばれる者たちも居るときた!我々が召喚されないのは道理に反するだろう!本が書けないからな!」

 

シェイクスピア、アンデルセン。探偵枠としてロード・エルメロイ二世。

 

「待ってたよ、カルデアのみなさま?ボクはエスペロス。よろしくね」

 

「私はダリアンなのです。遅れた詫びとして揚げパンを寄越すのです」

 

「あはは、ダリアンがごめんね。ダリアンの補佐として召喚されたヒュー・アンソニー・ディスワードだ。ヒューイと呼んでくれ。よろしく」

 

「ヴィクトリカ・ド・ブロワだ。手助けをする気はないから自分たちで頑張りたまえ。答え合わせぐらいはしてあげよう」

 

「ちょ、ヴィクトリカ、そんな言い方じゃダメじゃないか。僕は九城一弥です。よろしくお願いします」

 

三人の少女と二人の青年が不思議な塔にて待ち構える──敵ではなく、味方として。

 

「ここに居る三人ともが弱体化してるからね。ヴィクトリカは古き生き物──毛皮を着た賢者、灰色狼(グレイウルフ)の末裔だし」

 

「私だって、ゲーティアに逆らって今ここに居るのです。この『ダンタリアンの書架』の本を使うのなら、其れ相応の代価を──揚げパンをいただくのです」

 

「ボクも超上級魔女──どちらかっていうと悪魔だしねぇ。キャハハハッ、ここって人外魔境?」

 

妙なテンションの仲間と立ち向かう相手は大きく、険しい。

 

「剪定された私の世界では、数学が消え去ろうとしていた。この世界ではそういったことはなさそうだが……我々、黒い三角定規は数学的テロ活動をさせてもらおう。Have a nice math」

 

「私も、数学好きアラフィフ代表として、参加させてもらおう。そちらにはホームズ君が居るようだし、これでちょうどいいよネ!」

 

数学テロリスト『ドクター・ピタゴラス』、新宿のアーチャー『ジェームズ・モリアーティ』。そして、

 

「いやいやいや、俺は名探偵の味方だぜ?そもそも、俺には人理を焼却する理由が無いっての」

 

「……お前のそのセリフだけは信用してやるよ、ルパン三世」

 

「ちっ、今回は見逃してやるが、敵を捕まえ次第逮捕してやるからな、ルパァン」

 

ルパン三世、銭形警部を味方に加え、数学テロリストたちが出す謎に挑む。

 

「あの、千葉市立麻砂第二中学校二年生の、浜村渚ですけど……黒い三角定規がらみなら、手伝います」

 

数学少女が仲間に加わり、ドクター・ピタゴラスとモリアーティを追い詰めるカルデア一行。

 

「数学とは錬金術に近く、そして遠い。まさに等価交換を体現するのが数学なのだ──錬金術に関係のある魔神を、君ならば知っているだろう、黒の読姫」

 

「まさか……」

 

「私の願いを聞き届け、現れたまえ、魔神柱よ──ハーゲンティよ!」

 

「先輩、メディア・リリィさんを呼んでもらえるようにダ・ヴィンチちゃんに連絡しておきます」

 

「頼んだよ、マシュ」

 

ドクター・ピタゴラスによる最後のひと足掻き。その足掻きは、たった一人の『仲良しの魔女』によって潰えることとなった。

 

 

 

「──追い詰めたぜ、モリアーティ!」

 

「さて、観念するといい。君に逃げ場はない」

 

モリアーティはコナン、ホームズ、キッド、ルパンに追い詰められ、

 

「うむ、是非もなかったようだ」

 

と諦めていた。




オリ鯖紹介
江戸川コナン(工藤新一)
名探偵コナンより。キャスタークラスで現界。

怪盗キッド(黒羽快斗)
マジック快斗、マジック快斗1412、名探偵コナンより。キャスタークラスで現界。

エスペロス
僕とおじいちゃんと魔法の塔より。弱体化しているため通常の半分ほどの力。それでも全力を出せばグランドキャスター並み(全力を出すことは全くと言っていいほどない)。キャスタークラスで現界。

ダリアン(ダンタリアンの書架、黒の読姫)
ダンタリアンの書架より。ダンタリアンの分霊のために弱体化。しかし元の状態でもヒューイが居ないと弱いため意味なし。UNKNWUNクラスで現界。

ドクター・ピタゴラス(高木源一郎)
浜村渚の計算ノートより。天才数学者。キャスタークラスで現界。

ルパン三世
ルパン三世より。アサシンもしくはキャスタークラスで現界。

銭形警部
ルパン三世より。アーチャーもしくはライダークラスで現界。

浜村渚
浜村渚の計算ノートより。キャスタークラスで現界。

ヴィクトリカ・ド・ブロワ
GOSICKより。若干弱体化。灰色狼の末裔。キャスタークラスで現界。

九城一弥
GOSICKより。ライダークラスで現界(サポーターかシールダーのエクストラクラスで現界する可能性もあり)。
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