英霊には様々な側面がある。例えば、
だが、よほど特殊で無い限り、一つの聖杯戦争に同じ英霊が呼ばれることは無い。しかし、その特殊な聖杯戦争が何処ぞの世界で巻き起こっていた──!
「はっ!」
「このっ!」
二人の少女が剣を打ち合う。片方は青いドレスのような鎧を着て、もう一人は青ジャージ。双方の剣は共に金の光を放ち、二人の顔は驚くほどに似通っていた。
「……貴女は一体何ですか。私と同じ顔なんて……それに、その剣は……!」
「ふっ。貴女がセイバーを名乗るのでしたら、私はグランドセイバーを名乗りましょう!同じ顔は二人もいらない!私以外のセイバー死ね!
星光の剣よ!赤とか白とか黒とか消し去るべし!みんなにはナイショだよ?『
「なにっ!」
飛んできた
「おや、避けましたか。ちっ。せっかく対アルトリア顔特攻ついてるのに」
「アルトリア……まさか、貴女は!」
「私は〈謎のヒロインX〉──改め、深刻なセイバー多すぎ問題に対応すべく私以外のセイバーを殺すと誓った〈アルトリア・ペンドラゴン〉です!」
「本当に、私だと……?」
「あ、そう言えば貴女以外にもアルトリア顔……と言うか私が召喚されてるようなんですが」
「え」
セイバーが何か言うよりも速く、一体の馬が降ってくる。その上には、白銀の騎士が騎乗していた。
「この馬は……ドゥン・スタリオン!?」
「出ましたね、ライダー!」
「いや、私はランサーだが」
馬に乗るはライダーではなく、ランサーのアルトリア。ならば、真のライダーは──
「メリークリスマス、私だ。サンタオルタだ」
黒いサンタ。彼女のそりには水着で水鉄砲を構えたアルトリアも乗っている。
「貴女がライダーですか。後ろのはアーチャーですかね……」
「ふっふっふ、私は剣よりもウォーターブリッツに楽しみを見出したのです。相性ゲーなら私の方が有利ですよ!」
──もはや、訳が分からなくなってきた。
「ヒロインX……貴女だけは倒す!オルタリアクター臨界突破。我が暗黒の光芒で、素粒子に帰れ!……『
「なっ、えっちゃん!?どうして!」
「私は貴女を倒すために生まれた〈謎のヒロインX〔オルタ〕〉です。貴女とのスクールライフは楽しかったですが、戦場で会ったのなら話は別です。文学系バーサーカーとして、倒させていただきます」
「……セイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、アサシン、バーサーカー……キャスターはどうした?」
唐突に、サンタオルタから疑問が提示される。一触即発だったサンタ以外の五人はピタリと止まった。
「……キャスターアルトリアって誰か知ってます?」
「知らん」
「知りません」
「知ってたらとっくのとうに斬りに行ってます」
では、この戦争に呼び出されたキャスターは一体誰なのか──
「おお、ジャンヌ!ジャンヌがこんなにもぉぉぉ!」
「受けるがいい!『
「セイバーとか関係なく消え去れ!『
「『
「サンタからの贈り物だ!『
「逮捕します!『
「素粒子に帰れ!『
「おのれぇぇぇぇぇ!」
こうして、邪魔な
「うん?どうしたんだい、アルトリア」
「マーリン、私に魔術を教えてくれませんか?」
「急にどうしたんだい?君は騎士王を目指すんだろう?」
「ええ。しかし、『
「そう、ならば私の魔術をとことん仕込むとしよう。もちろん、剣の修行もね」
「はい!よろしくお願いします!」
どこかで、キャスターアルトリアが生み出されていることも知らずに……。
あると思うんですよね、キャスターアルトリア。多分リリィかな?