日本の某県某市に発生した特異点。観測したロマニ・アーキマン曰く、「まるで、固有結界のようだった」との話だった。その推測は当たり、不可解な現象にカルデア一行は巻き込まれていく。
「わわっ!先輩、体が軽すぎて上手く動きません!」
「ゾンビがいっぱい!楽しいわ楽しいわ楽しいわ!」
「解体してもいい?おかあさん」
彼らの窮地を助けたのは三人の……いや、一人と二人のサーヴァント。
「はっはー、大変なことになってるねぇ。そっちのちびっこ二人は元気そうだけど。何かいいことでもあったのかい?」
「だ、大丈夫ですか?」
「かっかっか、儂らの助けが必要なようじゃのう!」
キャスター:忍野メメとセイバー:阿良々木暦&忍野忍。曰く、怪異への専門家。周りにいるのは彼ら以外にはゾンビや白蛇のみ。
「この結界を壊すのなら、阿良々木くんの関わった場所を巡るといい。忍ちゃんもそれでいいだろ?」
「うぬに指図される覚えはないがのう」
監獄塔のように、様々な場所で、様々な怪異やシャドウサーヴァントが現れる。
私立直江津高校ではバーサーカー:ドラマツルギーにアーチャー:エピソード、アサシン:ギロチンカッター。そして忍野忍の前身、全盛期たるバーサーカー:キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。
ある学習塾跡ではキャスター:障り猫/ブラック羽川とライダー:重し蟹、バーサーカー:レイニーデヴィル。バーサーカー:影縫余弦にキャスター:斧乃木余接のツーマンセル。
北白蛇神社ではライダー:蛇切縄と再び現れた救いを望むアヴェンジャー:キスショット。神霊系キャスター:
場所を問わず現れるゾンビに白蛇。決して触れることのできないルーラー:くらやみ。
最後に待ち受ける黒幕はただ一人。
「そりゃあそうでしょう、阿良々木先輩。これまで貴方の関わった怪異しか出てきてないのですから。貴方が黒幕でないなら残るは一人だけでしょう、愚か者。そう、黒幕は私、貴方の可愛い可愛い後輩、忍野扇です」
ルーラー:忍野扇。黒よりも黒いショートヘアと漆黒の目の小柄な少女。彼女は語り続ける。
「世界を救うのなら試してみたくなる気持ちはわかるでしょう、阿良々木先輩。え、わからない?はっはー、愚か者ですねぇ。確かに、これは私の独断で、貴方が心の奥底でも思っていないことです。ですがまあ、得体の知れぬ彼らに世界の命運を託すのもどうかと思いまして。叔父さんが入って来たのはさすがに予想してませんでしたけど、阿良々木先輩、貴方なら入ってくると思いましたよ。ええ、なんせ私はブラックこよみんですからねぇ。私以上に貴方のことを知る人はいませんし、貴方以上に私のことを知る人はいないでしょう。では、戦いましょうか。その宝具『
自らの分身であり、一度救った彼女を斬ることに躊躇いを見せる阿良々木暦。その時、マスターのとった行動は、彼を、そして扇をも驚かせるものだった──。