聖杯戦争。
それは、〔降霊儀式・英霊召喚〕を人間の都合により使えるように格落ちした物であり、〔儀式・聖杯戦争〕としての発端は御三家──アインツベルン、
しかし、ある平行世界においては、とある魔術師によって冬木の大聖杯が奪われ、亜種聖杯戦争が各地で行われるようになった。
亜種聖杯戦争は不完全であり、百の小聖杯が作られれば、そのうち九十五個が作動せず、四個が暴走、残る一つが冬木の聖杯の劣化版として作動する。
しかし、この平行世界で、とある一つの小聖杯がとんでもない暴走を起こす。召喚された
これから紹介するは、その聖杯戦争──史上最大級にして、史上最悪とされる聖杯戦争である。読んだ諸君ならわかるであろう。この聖杯戦争が、どんなに恐ろしいかを!
召喚された英霊は無作為に見えて、一定の条件があった。その条件とは三つ──似た顔の英霊がいる、もしくは別のクラスで召喚できる、別の可能性として召喚できる──のうち、一つを満たすこと。例えば──
「そんな恥ずかしい水着を着た私には負けません!」
「同感だ!ターキーにしてくれる!」
「ひとまずはあの水着を倒しましょう!セイバーは私一人で十分ですが!」
──アルトリア・ペンドラゴン各種。セイバー三人──アルトリア・ペンドラゴン、アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕、セイバーリリィ──にランサー二人──槍王、槍王オルタ──にアーチャー一人、ライダー一人、アサシン一人にバーサーカー一人。総勢九名。さらに似た顔つきであるモードレッド二人に沖田総司、ネロ・クラウディウス二人。
別の方向を見てみれば、セイバーとキャスターのジル・ド・レェが言い争い、白黒ジャンヌとサンタリリィがほのぼのしている。
ライダーのメデューサはランサーの自分を肩車し、ゴルゴーンとともにアーチャーとキャスターの金ピカの元へ。
バーサーカーとライダーの坂田金時は酒を飲み、ランスロットたちは斬りあっている。
アサシンとバーサーカーのジャックは誰を殺そうかと虎視眈々と狙いを定め、それを止めようとしては逃げられ続けている二人のヴラド公。
クー・フーリンたちはオルタも含め、二人のスカサハから逃げ惑っている。ランサー(プロトじゃない方)は既にやられたようだが。
清姫は
しかし、最も恐ろしいのはこの三人だろう。
「ランサーエリザベート!」
「ハロウィンエリザベート!」
「エリザベートブレイブ!」
「「「三人合わせて、トライエリザベート!」」」
「サーヴァント界最大のヒットナンバーを聞かせてあげる!『
「同じく!『
「アンコールね!『
「うむ!余も歌いたくなってきた!道を開け!皇帝の花道なるぞ!春の陽射し、花の乱舞。皐月の風は頬を撫で、祝福は
「余も歌うぞ!我が才を見よ!万雷の喝采を聞け!しかして讃えよ!黄金の劇場を、
「良い舞台ね!みんな、もう一回歌うわよ!」
「「おお〜!」」
訂正しよう。三人ではなく五人だった。ランサー、キャスター、セイバーのエリザベート・バートリーに二人のネロ・クラウディウス。歌下手五人に加え、それぞれが歌声を最大限引き出す宝具を使っているのだ。地獄以外の何物でもない。
この五人が同時に宝具を使った時点で、ほとんどのサーヴァントは気絶、その間に残ったサーヴァント──スカサハや謎のヒロインXなど──に倒され、最終的に勝利したのは──
「「「「なめるなよ、海賊を!」」」」
その場にいなかったアン・ボニー&メアリー・リード二組であった。