ユイル「あれが私たちの家です」
ジェイ「軍事要塞に近いようだが、月面都市といったところか」
ジェイとシンは、要塞内に案内された。中に入ると軍事基地というよりは中枢都市といった感じに見受けられた。
シン「見た感じは、普通の街みたいだな」
シルバ「ここは、ゼルネイゼと呼ぶ。我々の生活の要となる都市だ」
二人は、ユイルの案内で立派なビルに案内された。中には、白衣をまとった者たちが頻繁に出入りしていた。
ジェイ「ここは、研究所か?」
シルバ「我々の軍事研究所だ」
シン「どういうことだ。やっぱりお前たちがオーブを・・・」
言葉を言いかけたところでジェイがシンを制止する。
ジェイ「シルバ、これが急進派と呼ばれるものとの争いの種なのか?」
シルバ「いや、逆だよ」
シン「逆?」
ユイル「この国は、今は二つの派閥が対立し合っています。宇宙覇権を賭けた戦争をも視野に入れた」
シン「戦争!」
シルバ「私とユイルは、領土の拡大など望んではいない。ゆえに我々は保守派として現在の治安を維持すること主張している。しかし・・・・」
ジェイ「権力や戦いを欲する者たちが軍内部で暴走を始めたのが急進派の存在であると?」
シルバ「ああ、急進派はクーデターとしてセブンティアの街を次々と壊滅させ、新たな主権国家を作り上げようとしている」
ユイル「私たちは、それを阻止すべくここゼルネイゼを中心に人々が平和に暮らせる家を作り、それを守る力を生み出そうとしました。それに気づいた急進派は・・・」
ジェイ「主導者である。ユイルを殺し、技術の奪取、あるいは破壊工作を行おうとして攻撃を加えた。そして、力を各国に示す上でオーブに攻め込んだというわけだな」
ユイル「はい」
シン「つまりは、こいつら敵の組織の分離帯っていうことだろ?」
ジェイ「平たく言えばな。だが、今は奴らの目的が単なる破壊とは、俺は思えない。オーブに攻めたのはエヌ・ジャマ―・キャンセラーであるテンペストなどを狙った軍事拡大への作戦だったんじゃ?」
ユイル「おそらく、その可能性はあると思います。急進派の主導者は、リグス・クロードと呼ばれる。分離前は軍部の部隊長を任されていた男です」
シン「でも、そんなに危険な奴らがなぜ放置されているんだよ」
シルバ「それは、ユイルの父親とリグスの父親の対立が原因だ」
ユイル「二人は、前代表を支える存在でした。内政を支えた父と軍事を支えたリグスの父はお互い切磋琢磨し合いながら国を支えてきました。ですが、代表が崩御なされ次の代表候補となった二人の間に考え方の違いから亀裂が生まれ争いに発展したことがすべての始まりです」
ユイルの案内で二人は研究所の地下施設まで通された。
シン「こ、これはモビルスーツ?」
ユイル「我が国の秘密兵器。コスモ・ジャマ―キャンセラーを搭載したX3D8・ネクシスです」