城下町のダンデライオン 長男坊陽の日常   作:鳥王族

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第10話

 

 

暇だ。俺は現在街をブラブラ一人で歩いている。今週、親父の付き添いでお偉いさんの会食に付き合った時に遊園地のチケットをもらっから本当は光と一緒に行く約束をしていたんだが、あいつ今日はレッスンの日だったのを忘れていて朝起きてから気づいて慌てて出て行きやがった。でも、チケット今日までなんだよな。

 

まあ、そういうわけで急に暇になったわけなんだが家でゴロゴロするのもどうかと思ったので街に繰り出してみたんだが野郎一人で遊園地行くのも何だしな。

 

そんな風に何も考えずに歩いていると目の前に茶色い髪でツインテール、少し小柄なクラスメイトの卯月が目に入った。

あまり急いで歩いてる様でもなかったからクラスメイトに挨拶をしようと思って彼女に近づき声をかけた。

 

「おーい、卯月」

「えっ!?あっ、陽さん」

「卯月、いつもさん付けなんてしなくていいって言ってるのに」

「ごめんなさい、やっぱり慣れなくて」

「そうか。あっ、ごめんな急に声かけて急ぎの用とかじゃなかったか?」

「大丈夫ですよ。帰る途中だったので」

「そうか、何処か行ってたのか?」

「はい、病院に。でも、ただの定期的に行ってる確認の様なものです」

「そうか、確かに今日は元気そうだもんな」

「はい!」

「じゃあさ、これから時間あるか?」

「はい。大丈夫ですよ」

「あのさ、遊園地のチケット二枚あって今日までなんだよな。貰い物だし使いたいんだけど男一人で行くのも変だし、もしよければ一緒に行かないか?」

「えっ!?それって…えっと…はい。その陽さんがよければ」

「ありがとう」

 

俺は卯月から了承を得たので二人で並んで歩き出した。

卯月は何かもじもじしながら歩いているので俺は心配になって声をかけた。

 

「卯月、もしかしてやっぱり具合悪いのか?無理しなくていいんだぞ」

「えっ!大丈夫です」

「そうか、しんどくなったら言ってくれよ」

「はい」

 

そうして、俺たちは電車に乗り遊園地に着いた。

 

「まずは、最初何に乗る?」

「えっと、ジェットコースターに乗ってみたいです!」

「いきなりかよ。まあ、いいぞ」

 

俺たちは早速ジェットコースター乗りばに向かうとそこは長蛇の列が出来ていた。だが、並んでいたみんなが俺に気づいた瞬間…

「どうぞ、陽様お先に」「陽様、どうぞどうぞ」など順番をどんどん譲ってくれて一気に先頭来てしまった。

 

「はあ、別に普通に並ぶからこんなことしてくれなくてもいいんだけどな」

「みなさん迷いなくどんどん譲ってくださって断る暇もありませんでしたね」

 

そうなんだよな。それに一緒にいる卯月は彼女だと勘違いしたのか時折おめでとうとかなんか聞こえるし。やっぱり、こう人が多いところに来るのは失敗だったかな。卯月もあんまり注目されるのとか慣れてないだろうから。

 

「ごめんな、卯月」

「えっ、なんでですか?」

「いや、彼女に勘違いされたりして変に注目浴びてさ」

「別にいいですよ。そんなの気にするぐらいなら最初からお誘いを断っています」

「そうか。でも、窮屈になったら言ってくれ」

「わかりました」

 

卯月がそういうとちょうどジェットコースターが登り始めた。

 

それから、俺たちは注目を浴びながらも遊園地を楽しんだ。そして、現在俺たちは観覧車に乗っている。

 

「みんなが順番譲ってくれたから全部回れたな」

「そうですね。あの…小学校六年生の卒業遠足でここに来たの覚えてますか?」

「ああ、来たな」

「その時、私が急に体調崩してそしたら同じ班だった陽さんが私を背負って先生のとこまで運んでくれたの今でも覚えているんです」

「そういえばそうだったな」

「はい、その時から…ずっと…陽さんの…ことが…」

「ん?」

「あっ、なんでもないです!」

「そうか」

 

すると、観覧車がちょうど一周したので降りると俺たちは遊園地を出て、卯月を近くまで送り家に帰った。

 

家に帰るとサクラダファミリーニュースで今日の俺と卯月のことを「陽様に恋人か!?」なんてタイトルで報道していたのですぐさまテレビ局に抗議の電話をかけることになった。

まあ、次の日学校中でからかわれたりしたので男子は軽く能力でパワーアップしたアイアンクローで黙らせといた。

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