城下町のダンデライオン 長男坊陽の日常   作:鳥王族

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第1話

 

 

俺、櫻田陽はいつも通り朝6時前に起床し制服に着替えて歯を磨き、身だしなみを整え今日の学校の用意を確認したらいつも通りリビングのソファーを占拠し二度寝に入る。

 

ん?二度寝するぐらいなら早起きしなきゃいい?まあ、ごもっともな意見ではあるんだがそれは一般家庭ならな…うちはちょっと特殊で朝は戦争なんだよ。まあ、それはそのうちわかる。

 

そして、俺は眠りつくと思った瞬間優しい声と共に身体を優しく叩かれる。

 

「陽くん、起きて」

 

俺は目を開けてみると目の前に俺と同じ青い髪の女の子。俺の双子の妹葵がいた。

 

「まだ、寝てねえよ」

「そうなの?じゃあ、ついで起きて。あと、いつも言ってるでしょ、制服が変な折り目付いたりするから制服で寝ちゃダメだって」

「仕方ねえだろ。早めに起きなきゃ地獄なんだから」

「それはそうかもしれないけど」

 

葵が苦笑して答えて時、二階の方から複数の足音が聞こえた。

 

「始まったか…」

「そうだね」

「てことで、おやすみ」

「あっ、陽くん。…もう」

 

そして、俺はなんとか眠りについた。そしてその十数分後、騒がしくなってきたので起きてみて騒がしい所に行ってみると…

 

「おい遥、早くしてくれ。輝がもう限界だ」

「兄上、僕はまだ我慢できます」

 

そして、妹の一人が部屋を駆け下りて来て洗面所のドアを開けると…

 

親父と妹たちがぎゅうぎゅうな中で歯を磨いたり、身だしなみを整えていた。

 

察してもらえただろうか?我が家、櫻田家は大家族、四男六女の十人兄弟に親父とお袋の十二人家族。毎日、洗面所やトイレの取り合いが起こっている。そのために俺は早起きをしている。

 

まあ、なんとか落ち着いて家族みんなが所定の位置に座りみんな同時にいただきますと言い、食べ始めた。

 

「うえ、やっぱりグリーンピース入ってる」

「好き嫌い言ってると身長伸びないわよ」

「母上、僕は好き嫌いないから大きくなれますよね」

「ええ、そうね。栞、よく噛んでね」

「そういえば、もうトイレットペーパーのストックがないけど」

「今週の買い物当番誰だっけ?」

「修ちゃんでしょ」

「ああ、俺か。今日、帰りにでも買ってくるよ」

「修くん、お願いね」

「親孝行な子たちで助かるわ〜」

「いえいえ」

 

まあ、こんな風に食事中も会話が途切れない家族なんだわ。あっ、あと一つ特殊な事があったな。

 

そんなことを考えてるとお袋が新聞を読みながら食べてた親父を叱り、新聞を奪い取った。すると…

 

「なんで王冠してんの」

「いや、間違えて持って帰っちゃったんで、せっかくなんで…」

「パパ、なんか王様みたい」

「あの一応本物だから…」

 

そういうこと、うちの親父はこの国の国王なんだよ。

 

まあ、そんなこんなあるがいつも通り今は葵、修、奏、茜と俺の五人でいつも通り仲良く登校してます。

こんな風に仲良く歩いて登校してるのも国王である親父のおかげ少しでも普通の暮らしをさせてやりたいらしく普通の住宅街に住んでいる。

登校中、すれ違う人と挨拶をしていると三女茜は人見知りを発動させ、長女葵の後ろに隠れる。

 

「相変わらずだね、あんたの人見知り何とかならないの?」

「奏、そのくらいにしておけ」

「だって…」

 

次女の奏が少しきつめの口調で言うので俺は注意をする。

 

それから歩いていると電柱から監視カメラがこちらを覗いてきた。それを見ると、茜はすぐさまカメラの死角に逃げ込んだ。

 

「週末に監視カメラの位置変わったんだよね〜、せっかく全部覚えたのに」

「全部ってすごいね」

 

無駄というか意味のない努力に苦笑する葵。

 

「仕方ない。これが俺たちを守るためってお前もわかってるだろう」

 

次男修が茜に言う。そう、修の言う通り普通の住宅街で普通の暮らしをしようにも俺たちは王族、なんの対策もなしに暮らせるわけがない。それがこの監視カメラだ。避けて通っちゃ正直意味がない。

 

「わかってるけど、町内2000個っておかしいじゃん」

「監視カメラ全部ってよく覚えたわね。わたしならそれ、国民へのアピールに使うのに」

「アピール?」

「だって、私たち次の国王選挙の候補者なんだから」

 

ああ、そう言うのもあったな。全く興味なくてガンスルーだわ。俺は国王には興味ない、奏は張り切ってるみたいだけど。

 

「あっ、もうこんな時間じゃない。生徒会に遅れるわ」

「んじゃ、俺も」

 

そう言って、奏は走り出しそれを追うように修も歩き出した。

 

「ねえ、陽くんも先行って茜は私がちゃんと連れて行くから」

「ん?いや、別に俺は用事とかないから別にいいんだけど」

「それでも、遅刻しちゃダメでしょ。ほら行って」

「それはお前も一緒だろ」

「でも、最近はいっつも私が先行ってたし」

「…わかった。じゃあ、今日は頼むな」

「うん」

「陽ちゃん、いつもごめんね」

「別に気にしてない。好きでやってることだ」

 

そして、俺は二人を置いて学校に向かった。

 

それからしばらくして、学校に着いて教室で待っているとあと1分てところで葵が教室に入ってきた。

 

「お疲れ」

「うん、なんとか茜が能力で運んでくれたの」

「そっか、なら席座れもうチャイムがなる」

「うん、わかった」

 

こうして、無事に全員遅刻なしで登校ができた。

 

 

 

●●●

 

 

 

そして、授業が終わり一人で帰れない茜を迎えに行こうと思い教室を出ると

 

「陽くん、茜を迎えに行くの?」

「そうだけど」

「じゃあ、私も行くからちょっと待って」

「ん、ああ」

 

そう言い、葵が荷物をまとめると俺の元へと小走りで向かってきた。

 

「お待たせ」

「そんな、待ってない」

「ふふ、じゃあ行きましょ」

「ああ」

 

そうして、茜の教室に着いた。

 

「茜ー、迎えにきたわよ」

 

葵がそう少し大きめの声で言うと…

 

「「きゃーーー葵さま!」」

 

ある女子の黄色い声を出したのと同時に人が葵の元に群がってきた。

葵は兄弟の中で一番の人気者。そのため、時にはアイドルばりに人を寄せ付ける。それはまだいいんだが…。複数人男子の方から俺にとっては不快な声が聞こえそっちの方を睨んだ。

 

「おい、誰だ。付き合ってくれだの、結婚してくれだの言い出したやつ」

 

俺の睨みと周りの人間が全員黙り出した。

 

「ごめんね、もう陽ちゃん。そんなことでいちいち怒らないの」

「…悪い」

 

悪いとは思ってないが、一応謝罪し茜を連れて下校した。

 

 

 

●●●

 

 

 

「お姉ちゃん、すごいね」

「そうかな?」

「まあ、すごいと思うぞ。あそこまで人を集めるんだから」

 

下校中、さっきのことを話しながら信号が変わるのを待っていると茜は後ろから誰かにぶつかられ体勢を崩し葵にもたれかかった。

 

「ごめんなさい、後ろに目が付いてなくて」

 

後ろには誰も付いてねえよ。そんなことを思った瞬間後ろから「ひったくり!」の声が聞こえすると、茜にぶつかったであろう男が逃げ出した。

 

「ちょっと行ってくる!」

 

そういうと茜は能力を使い猛スピードで走り出した。

 

「あいつ、後先考えず行きやがった」

「それが茜のいいところでもあるんだけどね」

 

俺たちは少し苦笑気味で話した。

 

「てことで、少し見てくる。あいつ手加減できいから」

「うん、お願い」

 

俺は茜の後を追い走り出した。そして、茜に追いつくとそこにはのびているひったくり犯と顔を真っ赤にしている茜がいた。

 

 

 

●●●

 

 

 

その夜、『茜様お手柄!ひったくり犯を捕まえた』のよタイトルと共に恥ずかしいためブレザーで顔を隠しながらインタビューを受けてる映像がテレビで流れた。

 

「やっぱり恥ずかしいよー」

 

それを見て、恥ずかしがる茜。

 

「いいじゃない、茜頑張ったんだから」

「そうよ、それに国民の皆さんにみんなのことを知ってもらうために重要なんだから」

 

晩御飯の料理中の葵とお袋が茜を説得というか慰めというかまあ、そんな感じのをしている。

 

「いいなー、茜ちゃん。テレビ映れて」

 

五女の光が年齢にあった感想を言う。

 

そして、番組は進み国民の俺たちに対する支持率の話になった。まあ、変わらず老若男女に人気な葵、外面完璧な奏が上位ってとこらしい。評論家によると今回の事件が後々茜の表にどう影響出るかがポイントらしい。

 

 

 

まあ、こんなドタバタな流れが俺たちの日常。てところだ。

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