どっかの誰かがそんなことを言いやがった。
・・・ンなこたァどうでもいいィ、不条理だろうと俺には知ったこっちゃねェ。そんな気持ちは既に消し炭になってらァ。
俺が『炎帝』になってから―――。
俺がこの世界に来てから―――――。
俺が罪を重ねた時から―――――――――。
――――――――――覚悟は出来てんだァ。
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第一話 「頂点」
「洸輔ーーっ、恵ーーっ」
その声は、野太く、怒りに似た何かを、匂わせていた。
辺りは緑が生い茂げ、上は青く澄んでいるこの場所は、いつも居た東京のそれとは違っていた。
そう思ったのは、自然とは不釣合な、しかし獣という意味では、釣り合っているかもしれない男だった。
名を、緋乃崎太陽《ヒノザキタイヨウ》。眼は、文字どうり鋭く、髪は真っ赤、いや真っ紅。真紅な髪を逆立てている。服装は、裸にカッターシャツ、下は学校指定のズボン、よほど暑がりなのか、両腕の袖をまくっている。首には、朱い水晶のようなもので彩られたネックレスをしていて、誰が見ても「近寄りがたい」と思ってしまう格好だった。中でもそれを際立た足せるものが、眉間から広がるようにある「火傷」だ。一体彼に何があったのか・・・。
今はそれどころではない、現状の把握と洸輔と恵を探すほうが先なのだ。洸輔と恵・・・、それは、彼の友人にして、ライバルでもあり、恩人でもある二人だ。だからこそ、最優先事項なのである。だが、見る限り二人は見当たらない。
「洸輔ーーーーーーっ、恵ーーーーーーっ、どこにいやがんだーー・・・・っつーか・・・。」
途中で、声を張り上げるのをやめる。応答の無さに、嫌気がさした。
なんでオレが、テメェらの為に、声張り上げなきゃいけねぇんだァァ??・・・・まぁ半径百メートル以内に居りゃオレの存在に気付くだろ・・・。
「チッ、ここはどこなんだァァ!?ったくよォォ、昼寝して起きたらこの有様だ・・・どうなってんだァァ?」
気持ちを苛立たせながらも、内心どうでもいい、と言わんばかりにその場を、後にした。
そういやァ、道に迷ったときは、オオドウリに出るか、どこかのマチに行きゃ良いとか言ってたな。
彼は、至極めんどくさそうに歩き出す。すると、緋乃崎の後ろの方で草が踏み倒れる音がした。振り向かなくとも、危険はないかのように、体は動かさず顔だけを向けた。出てきたのは、少女というよりも女性だった。別段大人びている訳ではないのだが、子供っぽくもない、故に女性。自分の美的センスが狂っていなければ、綺麗な方だろう。
「あっ!・・・、あのー、すみませーん」
その女性は、ハーフフレームの眼鏡に、ポニーテール、髪は藍色だ。下はレギンス、のようなもので、上はフードの付いた上着、のようなもの、中はチャックを上げているため見えないが、おそらくは蒼?それだけは、確認できた。
「さっき向こうのほうまで声が聞こえたので来てみたのですが・・・。人探しですか??」
にっこり笑顔でそう聞いてきた、右手で挨拶するように小さく振り、左手は体の後ろへ何かを隠すようにしていた。
(うっ・・・、ヒトだ・・・。)
「・・アァ?何でもね・・・・!。」
(っ!!・・・そっか・・・困ったときはヒトに尋ねる・・・だっけか?簡単に言ってくれるぜ、出来るわけ・・・やらなきゃ始まらない、ってのも・・・)
「ハァ、・・・わーったよ・・・。アーーえっと・・・、とりあえずヒト探ししてて――――っ!?。」
「本当ですか!!でしたら私も手伝いますが??あっ、ちなみに私、ネイル=ディミラといいます。ネイルと呼んで下さいね。」
パァーー・・・、と背景に効果音を奏でるような笑顔をしている、だが緋乃崎の視線はそこではない。ずっと下、細すぎず太すぎない、程良く肉付きのいい美し脚。内股な彼女の太股辺に黒いもの・・・。
・・・・銃口!!!!!ってか銃刀法違反だろ!それっ!!!
「あっ、あの・・・ど、どこを見ているんですかっ!?」
そんな視線に気づいたのか、頬を染めながら両手で股を隠す、同時に露になったものが・・・。
サ・・・サブマシンガン・・!?エラいもんに絡まれちったなぁー。
変人・危険人物、緋乃崎は瞬間的にそう確信した。
この話数から『緋乃崎太陽』という主人公で物語が進んでいきます。
キャラのモチーフとして
明敏=『すべてを受け入れる包容力』
羅美亜=『ミステリアスな表情』
これを意識しながら挿絵を描いていましたが、やっぱり羅美亜が一番描きづらかったですねwwww
文章的にも心情がよく理解できてないキャラなのでwww
挿絵も、表情が難しかった・・・・(遠い目)
とにもかくにも、『太陽編』をどうぞよろしくお願いしますっ!