うちはマダラ「魔法少女育成計画だと...?」   作:渺人

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私生活が忙しく、投稿が遅れました。
ニンテンドースイッチの発売が楽しみです。
ポケモンのダイヤモンドパールのリメイクが出る可能性があり、期待しています。ダイパは最高傑作でした。
町の1つ1つの配置のバランス、個性。正体の分からない洋館の恐ろしさ...あのころの楽しい思い出が蘇ります。


第28話:絶望のねむりん

私の名前は三条合歓。名深市の大地主 三条家に生まれた24歳の女である。

 

恥ずかしい話だが、私はこれまで何か物事を本気で打ち込んだり、目標のために頑張ったことが無かった。

それだけじゃ無いな...私は働いたことすらない。

 

病弱な私は家族に愛されて、甘やかされて生きてきた。

 

 

ーー2週間前までは。

 

 

毎日をベッドの上で過ごす私は、とあるアプリを遊んでいた。

ネットでも有名なそのアプリは『魔法少女育成計画』と呼ばれ、プレイヤーを本物の魔法少女にするという噂を信じて遊ぶ者は、私自身を始め少なくなかった。

 

 

そのアプリを遊んで数日が経った時、私は魔法少女となった。どうして選ばれたのかは今でも分からないけどね。

 

魔法少女になれたことは本当に嬉しかったなぁ...。

他人の夢に入るのって凄く面白いんだよ?

 

そしてキャンディを集めるイベントが始まった。

私は悩める人に幸福な夢を見せて、明日からの生活を少しでも楽しく過ごしてもらうようにしたんだけど、キャンディは増えなかった。

 

外に出て活動しないとダメだったのかなって、今は思っている。

 

 

そしてイベントを放棄した私は、夢の中でマダラと出会う。

 

第一印象は...髪の長い赤鎧の男。

コスプレイヤーかな?そんな風に思っていたっけな。

 

でも、その夢は他の人の夢とは一線を画していたよ。

私のサポートが無ければ、夢が覚めるまで戦い続けていただろうなぁ...

 

後から分かったことだけど、マダラは無限月読を成就させる夢を見ていて、過去に忍世界でも発動させていたよ。

でも、敵に妨害されて仲間には裏切られて...結局死んじゃって、何故かこの世界に来た。

 

 

2度目の夢の中で、私とマダラはコンビとなった。

魔法少女じゃなくなると死ぬかもしれないって教えてくれたマダラに、私は運命を感じたんだよね。

 

 

それからルーラ達と戦って、捕らえたユナちゃんと一緒に修行をしたりで色々あったなぁ。

クラムベリーと戦った時のことは、今でもよく思い出す。

あの時の私は弱くて、庇うマダラの足手まといになってたっけ。

そして重体の私を助けてくれたマダラやルーラ達。

みんなと一緒に過ごすようになって、マダラと過ごす時間が減ったことに耐えきれず家を飛び出しちゃったけど、本当はみんなのこと大好きだよ。

 

 

でも......大好きだったみんなも変わってしまった。

 

 

昨日の戦いでユナちゃんが死んで、今戦っている2人のどちらかも死ぬしかない状況。

 

観客席のマダラは眠っており、スイムちゃんとミナちゃんは楽しくお喋りをしている。

 

 

 

「あいつら、ついに頭がおかしくなったpon♪」

 

 

「......そうですね。」

 

 

ファヴとクラムベリー、今話しているこいつらがマダラ達を変えた張本人。つまりこの戦いの主催者であり、私の憎むべき相手である。

 

今戦っているのは輪廻眼を持つルーラとたま。

多分ルーラが勝つだろう。

ルーラの魔法の正体は分からないけど、途轍もなく厄介な力を持っていることだけは分かる。

 

後は私とクラムベリーとスイムちゃんと、リップルって人だけなんだけど、おそらくクラムベリーは最後に残るだろう。万華鏡写輪眼を持つ私だから分かるけど、あのクラムベリーは結晶で出来た分身....本体がここに来たことは無い。本体が来れないような理由があって、抽選結果を操作して戦いを先延ばしにしているのだろう。

 

でも、一体どんな理由があるんだ...?

昨日からリップルがここにいないことも関係しているのか...?

 

 

 

「決着がついたみたいですね。アナウンスお願いします。」

 

 

 

たまちゃんが死んでいるのに、ルーラちゃん笑っているよ...。みんなの精神はもう完全に壊れちゃったんだね。

ファヴとクラムベリー、絶対に倒してやる!

 

 

 

「............それじゃあ、また明日だpon!」

 

 

 

モノクロの夢ねむりん

VS

森の音楽家クラムベリー

 

 

 

 

私とクラムベリーか.....!でも明日戦えるということは、もう目的は果たしたということか?

まぁいい、奴を倒せば全てが終わる。

 

 

………………………………………………

 

 

ルーラ「ねむりん、居なくなっちゃったわよ。」

 

マダラ「ねむりん....」

(お前じゃクラムベリーに勝てるわけがない...)

 

 

クラムベリーの強さを知っているからこそ、ねむりんが心配なのである。

 

 

輪廻眼ルーラ「...たまを連れて、早く帰りましょ?」

 

ミナエル「帰ろ帰ろ〜♪」

 

クラムベリー「あなた達が元気な理由が分かりましたよ。たまを蘇生させるんでしょう?」クスクス

 

ファヴ「マスターの観察力は鋭いpon!マダラ、つまらない演技はやめていいpon♪」

 

 

突如マダラ達の方へ現れたクラムベリーとファヴ。

目を開けたマダラは、万華鏡写輪眼で2人を睨みつけた。

 

 

マダラ「あぁ、その通り。だが文句は言わせんぞ?昨日蘇生させたユナエルは魔法少女に変身出来なくなった。...つまりお前達の理想通りとなったわけだからな。」

 

クラムベリー「生ぬるい戦いだったのは不満でしたが、数が減ったので文句は言いませんよ。それに、明日は本当の殺し合いですから。」

 

マダラ「...ちゃんと本体で勝負しろよ?」

 

クラムベリー「私の翠晶分身を見抜くとは、さすが写輪眼といったところでしょうか。もちろん本体の私で、圧倒的な力を見せつけてあげますよ。」

 

マダラ「分身でも分かるこのチャクラの感じ...お前まさか......」

 

クラムベリー「人工チャクラの実、5つ全て食べました♪」スッ

 

 

そう言って出した手の中には、あまりにも無機質かつ圧倒的な存在感を持った黒い球が、静かに浮かんでいた。

 

 

マダラ「血継網羅.....求道玉か.......⁉︎」

(ん?この感じは......)

 

クラムベリー「そう...神の力ですよ。かつてあなたも扱っていましたね。」

 

マダラ「全て知っているというわけか。」

 

ファヴ「手駒として使っていた奴に裏切られたのは、本当に無様だったpon!」ケラケラ

 

マダラ「もう忍界に未練は無い。俺は柱間の言葉を信じて今を生きているだけだ。」

 

ファヴ「友情話しなんて興味ないpon☆それじゃあ、明日はねむりんが虐殺されるのをゆっくりと眺めるpon♪」ケラケラ

 

クラムベリー「元コンビであり、最初の弟子ということで思い入れが強いでしょうが、彼女の写輪眼以外は残らないと思ってくださいね?」フフフフ

 

マダラ「...帰るぞ。」

 

幼女スイム「...はい。」

 

輪廻眼ルーラ「ええ...」

 

ミナエル「はーい。」

 

 

屋敷に戻ったマダラ達は留守番をしていた優奈と合流し、たまを蘇生させたのだった。

 

 

珠「やっと生き返れた〜!」

 

輪廻眼ルーラ「クラムベリーに妨害されると思って、かなり緊張したわよ。」

 

ミナエル「手を離したら魂が昇天しちゃうって怖すぎ...」

 

マダラ「眼球を元に戻した後に会議をする。ルーラだけ来い。」

 

 

 

マダラとルーラが戻ってきた時、優奈は闘技場内の様子が知りたくて、待ちくたびれた様子だった。

 

 

優奈「何が起きたのか早く教えてください...!」

 

マダラ「そうだな...まず始めに、クラムベリーは分身体であり、そいつに俺たちの作戦を気づかれたが、お前達が魔法少女じゃなくなったことに満足して容認した。そしてリップルの姿は昨日と同じく会場に無かった。最後に明日の組み合わせはねむりんとクラムベリーになった。因みにクラムベリーは出来損ないの血継網羅を習得していた。」

 

ルーラ「出来損ないってどういうことかしら。」

 

幼女スイム「...完璧に見えましたよ?」

 

優奈「色んな出来事があって頭が混乱しますね...」

 

ルーラ「まずはリップルのことについて考察しましょう。リップルもトップスピードと同じで、人工チャクラの実によって強化されていて、クラムベリーと繋がっているかもしれないというのは前に考察したわよね。クラムベリーが分身体ということは今まで本体が来れない理由があって、それにリップルも絡んでいる可能性があるわね。」

 

マダラ「大した分析力だな。俺が考えるクラムベリーの本体が来なかった理由と、血継網羅についてを纏めて話してやろう。血継網羅...それは、5つ以上の性質変化を組み合わせたものを指すが、本来は五大性質変化と陰遁と陽遁の7つを合わせたものであり、8つ目の性質変化と言われている。クラムベリーは5つの果実を食すために、体内のチャクラを繋ぐことの出来る神樹を探していたのだろう。チャクラを繋ぐ能力は便利で、俺もかつては嵐遁を使ったっけな。」

 

幼女スイム「神樹は複数あるんですか?」

 

マダラ「あぁ。忍界を彷徨った俺にしか分からないことなのに、クラムベリーがそれを知っていたのは驚いたな。でも、そうまでして手に入れた力だが...奴の血継網羅には陽遁が無い。」

 

ルーラ「どうしてクラムベリーが取り込んだ神樹には陽遁のチャクラが含まれていなかったの?」

 

マダラ「かつて俺の無限月読は、忍界の全てのチャクラを1つにした。その時に遥か彼方の大陸の神樹のチャクラすら吸収したから、残った神樹は枯れ木と同じなのだ。陽遁は生命エネルギー...後は言わなくても分かるな?」

 

珠(話についていけないよぉ...)

 

ミナエル「チャクラ接続という神樹の能力は残ったけど、枯れ木になったから命を基とした陽遁は失われたってことかな。でも何で陰遁を基とした性質変化は、クラムベリーやトップスピードが扱えたの?」

 

マダラ「六道仙人が弟子たちに与えたのは精神エネルギー...つまり陰遁であり、今では広く普及しているから研究も容易だったのだろう。一方、陽遁はもう1人の息子アシュラの血族か、一部の秘伝忍術を扱う者にしか宿らない上に、陽遁を持つ者の体の大部分を取り込むこと以外には体得する方法はない。もちろん取り込まれた本人は死ぬ...。だが、リスクがあるにしても体の一部を移植するだけで事が足りる木遁使いが1人...俺の友であり最大のライバルだった男...」

 

ルーラ「千手柱間ね?じゃあ、クラムベリーは木遁が使えないってこと?」

(柱間について語ると長いから、遮らないとダメね。)

 

マダラ「...そうだ。」

 

ミナエル「クラムベリーは気づいているの?自分に陽遁が無いってことに。」

 

マダラ「血継網羅に満足していたあの様子を見るに、気づいていないだろな。」

 

幼女スイム「今のクラムベリーに弱点はあるんですか?」

 

マダラ「体術と陽遁を使った木遁、それに仙術を用いた攻撃なら通るはずだ。仙術とは自然界に存在するエネルギーを使って、チャクラを消費しながら術の威力を上げることができる代物だ。因みに、柱間は蛞蝓(かつゆ)仙人の下で修行をした。」

 

優奈「かつゆ仙人?」

 

マダラ「巨大なナメクジの仙人だ。仙術は本来なら仙人動物の教えを必要とするが、俺が教えてやろう。その場合は動物由来の力を使うことは出来んが、蛞蝓の圧倒的な回復力は柱間細胞が補っているから気にすることはない。それと、仙術には向き不向きがあるから、習得できない奴は体術に専念すればいい。」

 

珠、優奈「「私たちもできるんですか?」」

 

マダラ「あぁ。体と自然エネルギーの相性が合えば誰でも習得できる。明日の朝から始めるぞ。」

 

ルーラ「どうしてもっと早くに教えてくれなかったの?」

 

マダラ「仙術の修行は長い時間をかけて行うものだ。それを短時間に凝縮するには柱間細胞が必要不可欠。だが柱間細胞が完全に馴染んでいないと、すぐに体が石化するから無理だったのだ。石化した体を治すのは不可能...強力な力だがリスクもあるのだ。」

 

ルーラ「なるほど。石化...怖いわね。」

 

マダラ「まぁ、修行時は石化する前に餓鬼道で助けてやるから安心しろ。さて、俺は寝るぞ。」スタスタ

 

 

1人、大広間へと向かうマダラ。柱間のことについて語る前にルーラに釘を刺され、大人しく寝ることにしたのだった。

 

 

ルーラ「...じゃんけん大会ね。」スッ

 

優奈「え⁉︎ルーラも隣がいいの?」

 

ミナエル「ヤキモチかなぁ〜?」

 

ルーラ「ええ、そうよ!この2日間みんなが楽しそうにしているのを見ていたら、私だって隣で寝たくなったわよ!」

 

 

恥ずかしさで頬を赤らめて開き直るルーラ。以前の彼女では考えられないほどの素直さである。

 

 

幼女スイム「...ルーラ可愛い。」

 

珠「ツンデレだね!」

 

ルーラ「う、うるさい...!」

 

ミナエル「今日はルーラを隣にしてあげようよ。もう片方の隣はじゃんけんで決めない?」

 

珠、優奈、スイム「賛成!」

 

………………………………………

 

じゃんけんの結果虚しく、マダラが端っこで寝ていた為に、結局ルーラ1人がマダラの隣となったのである。

 

 

少女マダラ「どういう風の吹き回しだ?」

 

早苗「今日は寒いから、体温の高いあなたの隣で寝てあげようって話よ!」

 

少女マダラ「うむ...」

 

早苗「何よ...火遁使いなんだから快諾しなさいよね?」

 

少女マダラ「いや、冷え性なんだなと思ってな。」

 

早苗「ちゃんと温めてよね...」ギュ

 

綾名「...」ジー

 

美奈、優奈「ジーーー」

 

珠「///」

 

少女マダラ「...?」

 

早苗「端っこに寝ていたマダラが悪いのよ?」

 

少女マダラ「すまんな...」

 

 

マダラ達が平和な時間を過ごす頃、ねむりんは1人 絶望を感じて震えていた。

孤独、暗闇、ユナエルとたまの死、精神が病んだ仲間達、そして明日死ぬかもしれないという恐怖...

 

 

ねむりん「私は魔法少女だから.......か。」ポロポロ

 

 

涙を流しながら思い浮かぶのはスノーホワイトの言葉。

孤独な心に勇気と自信を与える、ねむりんの大切な言葉となっているのである。

 

 

ねむりん(スノー、アリス、ユナちゃん、たまちゃん。私の初めての目標、ちゃんと空から見ててね...)

 

 

 

2週間前の無気力な黒眼は野望を抱いた赤眼にーー

 

絶望の淵に少女。その震えは戦の前に(いき)り立つ武者のように、鬼気迫るものだった。

 

 

 

続く

 

 

 

 




私生活の忙しさの他に、陽遁等の設定面を考えていたら時間がかかりました。

次回の話はねむりんとクラムベリーの戦いなので、書きやすいと思います。

それにしても、勘違いって怖いですね。
ねむりんの絶望指数がどんどん上昇していってます。
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