アンリミテッドは無理ゲーすぎる!   作:空也真朋

26 / 64
第二十六話 あいとゆうきのおとぎばなし

 こんにちは 沙霧真由です。

 『リアルBETAシミュレーション』作る時BETAの研究映像いっぱい見たんですよ。”女神の加護”のせいでしょっちゅう記憶が飛んじゃう苦労はさて置いて。突撃級がドッカンドッカンいろんなモンぶつかっても、劣化ウラン弾どんだけ当たっても死ぬまで一瞬も足を止めないのを見て考えたんですよ。物理チート的に。

 

 「アレ、これって中のアンコ君の衝撃ってハンパなくない?いくら硬い外殻でもガンガン来る衝撃にどうして平気なの?」

 

 いってみればドラム缶詰められてバットでガンガンガンガン!……て、打ち突けられるようなものなんです。もしあなたがそんな目にあったらどうなっちゃうと思います? なに、

 

 『ビートガ足リナイネ!モット”ハードレイン”ニ打ッテキナ!コレジャベビーノ子守歌ニモナンネエジャン!HAHAHAHAHA!』

 

 ですって?……まあ、アンコ君があなたの様なアメリカンなタフガイである可能性も否定できませんが……。でも私は科学的アプローチをしてみるべく、アンコ君のガラを取り寄せて調べました。突撃級は外殻だけしか調べませんでしたからね。

 そしたらやっぱりありました!

 ”宇宙衝撃吸収素材”です!

 なんと重力さえ吸収できるスグレモノ!いや~もう、”突撃級は美味しいのは外側だけで中身はゴミ!”などと決めつけてアンコ君を調べもしなかった己の不明を恥じ入るばかりです。

 まさかこんなお宝が眠っていようとは!

さっそくこれを綿状に加工してパイロットスーツを作りました。さらに鋼材にして流星のコクピットブロックや、腰部や間接部なんかを河崎重工さんに製作注文しました。そして出来た部分からあちこち補強していきました。河崎重工さんによるとBETAの肉体にある宇宙由来の元素の研究は世界中で軍事、民間問わず行われていますが、どこの研究チームも抽出さえ出来ないそうです。それを聞くと物理チートの凄さを感じますね。見ただけで性質も抽出方法もわかり、さらには鋼材にすることも綿状もその他も思いのままなんだから。

 で、『せっかくこんな凄いモン発見したんだから私も憧れの戦術機に乗ってみようかな~』なんて計算して流星の機動に耐えられる私専用パイロットスーツ作ってみたら……………雪ダルマ!? なんとコクピットブロックほとんど埋める雪ダルマみたいなパイロットスーツになっちゃいました。これでは操縦桿も握れないし、ペダルも踏めません。モニターだって見ることは不可能です。

 諦めますか………?

 いいえ、諦めません!夕呼さんが待っています!

 カメラアイに直結したゴーグルをつけ、酸素マスクも付けます。脳波コントロール装置に対応して操作出来るように改造して私なら手足をつかわずに操縦できるようにしました。

 

 「ヨシ、これで流星に私が乗って全力疾走すら出来る!00ユニットの設計図の時には見られなかった夕呼さんの驚く顔が見れる!」

 

 その一念で頑張りました。やっぱり前世じゃ二番目に好きなキャラだったんで色々仕掛けたくなるんですよ。ちなみに一番は鑑純夏さん!なにしろ死んだ時、女神になった彼女に『アンリミ世界でBETA全滅して!』なんてとんでもない無理ゲー頼まれた時も『そんなこと言わないで♡』なんて、可愛く言われただけで…………あ。

 いやいやいや!そんなワケないじゃないですか!誰がそんなアホな理由でこんな無理ゲーを!

 私がこの無理ゲーに挑んだのは、『許すまじBETAの悪行!』という万丈燃え立つ炎が如き正義の心が故です!

 

 

 

 まあ、そんな訳で私は流星に乗ることが出来るようになったんですが、まさかこんな形で使うことになろうとは!夕呼さん間違いなく驚きますね。……いや、昔のマンガみたいにひっくり返ってドイン!てなことになってしまうかも………見たかった!

 暗闇のコクピットで色々と起動準備してると胸元の貝殻ペンダントが気になりました。白銀君から総戦技評価演習のおみやげでもらった貝殻なんですよね。壊れるかもしれないし置いていこうかと思いましたが……いいや!つけて行っちゃえ。どうせもう最後かもしれないしね。

 

 「まったく”流星”という名は皮肉ですね。私が君に乗ったとき、一瞬戦場の花を咲かせ墜ちて消えゆく。そんな運命を謳ってこんな名になったのかもしれませんね。」

 

 起動準備完了。ハッチを閉め、目を瞑り、色々なものに別れを告げます。

 

 

 

 これはあいとゆうきのおとぎばなし―――――

 

 

 

 主役は白銀君と純夏さんです

 

 

 

 でもこのクーデターの闘いだけはわたしが主役です

 

 

 

 あいとゆうきというのならば

 

 

 

 わたしにこそ、その資格があるのだから……

 

 

 

 それはとてもちいさなわたしと

 

 

 

 とてもおおきなきみとの

 

 

 

 とてもたいせつなかぞくのための―――――

 

 

 

 「いきますよ流星! 私達の”おとぎばなし”を始めましょう!!!」

 

 出力を上げ起動開始、ハンガー入口前まで前進。

 ビーム長刀でハンガーの扉を切り裂き出発しました。

 

 

 

 

 

 

 

 




 迷う心はなく
 目指す先はただ一つ。
 いざ、義兄の元へ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。