アンリミテッドは無理ゲーすぎる!   作:空也真朋

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第三十話 強化人間さんいらっしゃい2《説明回》

 

 「こんにちは 沙霧真由です」

 

 「こんにちは~。おひさしぶりのゴッド純夏です」

 

 「はい今現在、私の本体は伊豆半島を南へ爆走中!なのでその間にまたまた説明回をします。

 それでは今日のゲスト!最高強化人間のエルピー・プルさんです!」

 

 「プルプルプル~!お風呂とジュドーが大好き!いつも元気なプルで~す!」

 

 「ちょっと!プライベートでつき合っている男性の話はNGって言ったでしょう!ゴッド純夏さん、ちゃんと言っといて下さい!」

 

 「え?別にいいじゃない。私だってタケルちゃんの話とかしたいし」

 

 「しません!白銀君とジュドーさんの説明とかしてどうすんですか!さんはい!ゴッド純夏さん、進行通り質問!」

 

 「あ、真由ちゃんも”進行通り”とかNGだからね?で、プルちゃんが強化人間って?スパロボなんかの技術欄じゃ”ニュータイプ”になってるんだけど?」

 

 「それこそが彼女が最高強化人間たる由縁!”強化人間"とはニュータイプを人工的に作ること、すなわち人工ニュータイプのことです。連邦、ジオン問わずにさかんに研究されましたが、なんと本物のニュータイプがグレミーさんの研究所で出来てしまったのです!ニュータイプの遺伝子を組み込まれたデザインベビーである彼女は脳波増幅システムも使わず強力な脳波を出してサイコミュを自在に操りながらも精神的に安定。果てはニュータイプとの交感までもやっちゃいました!正に最高の人工ニュータイプ!もはや本物!クローンが多数つくられたのも納得です」

 

 「へ~凄いんだね、プルちゃん」

 

 「えへへ~それほどでも。あ、それよりジュドーがね……」

 

 「あ、それならタケルちゃんもね……」

 

 「うん、キャラさんが可愛く見えるくらい仕事しないゲスト!ゴッド純夏さんも気が合いすぎてこれまた仕事しない!かまってられないので話を進めます。

 さて、前回、前々回で衛士の訓練も受けていない私が伊隅ヴァルキリーズや帝都防衛の精鋭だったクーデター部隊に無双しまくったのは何故か」

 

 「主人公補正だね!それまで無敵だったライバルキャラが主人公と闘うと、いきなり過去の話がでてきて弱点わかっちゃって弱体化したり」」

 

 「うん、ジュドーもただのジャンク屋だったのに、いきなりアクシズの部隊指揮官だったマシュマーに勝っちゃったもんね!」

 

 「違います。この世に主人公補正などというご都合主義などひとつもないのです!プルさんも自分の出演作をディスらない!まずは実演してみましょう。ここに持ってきた我が愛機の流星です。プルさん、乗ってください」

 

 「ええ~キュベレイ以外乗りたくな~い」

 

 「………グレミーさんに頼んで催眠操作しとくべきでしたかね」

 

 

 

 

 「やっと乗せることが出来ました。ジュドーさんのライン聞いといてよかった。

 では、レッツパーリーナイツ! ダンシング! ロックンロール!」

 

 ズン! ズズン! ズズゥゥ―――ン!

 

 「おお――――ツイスト!踊ってる踊ってる。流星ってこんなことも出来ちゃうんだ」

 

 「戦術機は関節が大雑把に三十ほどありますが、まさか全て手足四本で入力して動かす訳にはいきません。予めプログラムしている動作パターンがあり、射撃も剣術もそれに基づいて行います。なので射撃の名手が乗ってもクイックモーションで射撃を速くしたり、剣の達人が乗っても剣速が速くなったり軌道を変えたり出来ません。全て一律に一定なのです。さらに戦闘を考えるとあまり複雑な操縦はさせられないので、動きは恐ろしく単純なのです。なので慣れてくると簡単に動きが読めるようになります。戦術機が撃破されるのが戦車級BETAに多いというのも、対応出来ない動作の死角を攻められてのことなんですよね。XM3はキャンセルやコンボでモーションパターンを飛躍的に増やせるために画期的なのです。

 ですが脳波コントロール装置はキャンセル、コンボなどしなくとも無数にある動作パターンを自在に選択できるのです!時にはこのように動作プログラムを通さず自分で手足を動かすこともできます。この流星の無数の動作、圧倒的スピードとパワー、私の先読みなどによりさしものの歴戦の衛士も私の相手にならなかったのです。

 はいプルさん、デモンストレーションはもうけっこうです。降りてきてください」

 

 

 

 

 

「うん、なかなかいいサイコミュだったよ。今度ファンネルもつけてみてよ」

 

 「…………………できません。あと、サイコミュってのは脳波コントロール装置にファンネル、ビットなどの覚醒武器の制御機能がついたものです。そちらじゃ”脳波コントロール装置”イコール”サイコミュ”なんでしょうが」

 

 「え? なんでできないの?」

 

 「私のチートは物理学。設計じゃないんです。素材工学なんかに関しては無敵な能力ですし、概存の技術を力学なんかで強化、発展させることはできます。が、基礎理論のできていない技術は他の人と同じように一からやらないといけないんです。以前、ビームライフルを作ろうとして失敗しているようにね。モビルスーツってのは”モビルワーカー”という宇宙開発のための作業ロボが基礎となっているんですが、ここにそんなものはなく当然基礎理論もありません。ましてやファンネルやサイコフレームなんて技術だけじゃなく素材なんかも地球のものじゃ代用できません。人の思念にあれほど鋭敏に反応する素材なんてここにはありません!

 じつは流星のエンジンも私のオリジナルではなく、アメリカの研究所が設計した宇宙遊泳と宇宙戦闘のできる戦術機製作のためのエンジンの設計図が元になっています。あまりに素材の要求が厳しすぎるのでお蔵入りしてたのを、帝大の戦術機研究会が買ったのを見せてもらいました」 

 

 「な~んだ、つまんない。頭脳系チートなのにモビルスーツもつくれないとか」

 

 「ううっ。(>_<)」

 

 「あ~それはあれ。あたしが管理してるとこなら時間とか空間ねじ曲げてある程度融通きかせることもできちゃうかもだけど、ここってあたしから見て過去なんで干渉できないんだよね。まあ、できてもオルタードフェイブルいる時間減るのはやだからやりたくないけど」

 

 「あ~そうだよね。あたしもお風呂入る時間は絶対減らしたくなくてね………」

 

 

 

 「なんかほっといたらどんどん身内話になってしまいますね。まるで関西のバラエティー番組!

 それではこのへんで。また説明したいことができたらゴージャスな強化人間さんを交えてやります。それでは次回、ヴァルキリーズを突破できたものの大幅に時間が遅れた私。はたして間に合うのか? お楽しみに!」

 

 

 

 

 




 説明するのにいちいち強化人間さん出さなきゃダメですか?
 出演交渉大変だし変な人ばかりだし…………

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