次元を超えることすらできないかもしれない   作:なすきゅうり

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リアルで検定が忙しかったりしたから遅くなりました(言い訳)

でもよく考えたらこのプロットも脈絡も知識も無く、ただ徒然なるままに適当書きしたこの小説(と書いて駄文と読む)を待ってる人なんていないので無問題ですね(違)

さて、なすの卑下はさておき本編どうぞ


この話は蛇足なのかもしれない

 

「確認する必要はないと思うけど、貴方が私のマスターよね、(マスター)?」

 

「え、えぇそうよ。キャスタークラスが不利な聖杯戦争でキャスターを呼ぶようなマスター、他に居るかしら?」

 

「居ないわね。ま、私に任せておけばどんなサーヴァントでもぶっとばすから、心配することはないわね!」

 

「…なんだか早速不安になってきた。」

 

 

 とまぁ、それはさておきだ。少しこのサーヴァントについて考えよう。見た目は完全に私と一致。衣装がいかにも魔女ってところを除いたら多分他も私とほとんど一緒なのだろう。

 

 一番最初に考えられるのは、この(サーヴァント)が某錬鉄の魔術師のようにいずれ英雄的行動なりなんなりして座に召し上げられた未来の私の姿である事。でもいくら『超越』があっても、というよりは『超越』があるのに座に召し上げられるのは考えづらい。『超越』は元々この世界に存在するモノじゃないし、それ(『超越』)を座なんて所に置いたら世界自身が何かしら反応を起こす可能性は高いからね。

 

 次に考えられるのは、マスターを模す事で存在するサーヴァントである事。そう考えると心当たりがあるし、キャスタークラスなのも納得できる。…が、そうだとしたらこのzeroとかstay nightとは別の世界線から来た事になる。まぁでも一応こっち(stay night時空)あっち(EXTRA時空)で名前を変えて両方に出た某錬鉄の魔術師さんもいることだし、オッケーなの…かな…?

 

 

「と、いう訳で貴女の真名はナーサリーライムでファイナルアンサー。」

 

「ファイナルアンサー?」

 

「ファイナルアンサー。」

 

「デデデゥン………正解!この短時間でよくその答えに辿り着いたわね。えらいえらい。」ナデナデ

 

「撫でるなぁ!これでももう中学三年生なんだけど!」

 

「あらそぅ…残念ねぇ。喜んでもらえると思ったのに。」

 

 

…召喚の魔力消費と合わさって頭痛くなってきた。

 

 

「おしゃべりも程々にしない?私寝たいんだけど。」

 

「あーっと現在時刻は…3時!?そうね、寝ましょう。できれば一緒のお布団で。」

 

「…ちゃんと寝間着に着替えるなら別にどうぞ。ふぁぁ。」

 

「なら先にお布団に行っておいて下さいな。私は最低限この家の要塞化をしておきますから。」

 

「そう、ならおやすみなさぁ~ぃ。」

 

 

ふぁぁ。しばらく学校はお休みするしこの夜型生活に体を戻しとかないとなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 やぁ、吾輩だ。寝て起きたらスッキリした。

 結局キャスターは一緒の布団で寝たのだが…私の胸部装甲の無さに絶望したぁ!君は万死に値する!(錯乱)

 

 

 

 こほん…私の中3にもなってAを突破しない胸の話はさておきだ、ジェバンニ(キャスター)が一晩でやってのけた我が家の要塞化について軽く触れておこう。

 

 魔術的には勿論、科学的にも幾重もの防御策が図られている今の我が家は、探知魔術・ソナー・衛星の監視・etc…を全て無効化し、許可者以外への強力な認識阻害を持ち、侵入してきた輩には鉛弾と魔力弾の雨をプレゼントする素晴らしい家となっている。家自体の強度も上げられており、メメントモリだろうとコロニーレーザーだろうと「私は帰ってきた!」だろうとSLB(星を軽くぶっ壊す)だろうと耐えるそうだ。

 

 どっからその魔力と機材を持って来たのか問い正せば全て『超越』で片付けられてしまった。この世界にとってのイレギュラーである『超越』だろうと写し取るナーサリーライムはマスター依存のチートである事が分かった瞬間である。

 チートついでにどれほどの記憶を持っているのか聞いたら、全部(原作知識も)だそうだ。ナーサリーライムとは小さな子供の描く夢みたいなイメージがあったけど、現在進行形で音を立ててイメージ像が崩れている。

 

 

 

「これも全部『超越』って奴の仕業なんだ。」

 

「つまり私が悪い、自業自得ってこと!?」

 

「過程を省いて結果だけ伝えるとそうなるわね。」

 

「絶対それ重要な過程を吹き飛ばしちゃってるって!」

 

「まぁまぁ、良いじゃない別に。」

 

「…おかしいな、ついさっきスッキリした筈なのにもう頭痛くなってきたんだけど。」

 

「ドン☆マイ」

 

 ちくせう。いつか絶対SEKKYOUしてやる。

 

 

 

 

「それで、(マスター)。幾つかお話しておきたい事が…。」

 

 …キャスターが急にシリアスな空気を纏い始めた。合わせとこう。

 

「何かしら?」

 

「まず一つ、マスター保護用の礼装を作成しましたので着用してください。」

 

「了解。」

 

「二つ、この家の要塞化後、アサシンらしき反応を検知しました。隠蔽は完璧でしたので気付かれてはいませんが、今後注意が必要かと。」

 

「もう居たのかアサシン。」

 

「三つ、これはマスターの意思に委ねますが、ルーン魔術、私に訓練されてみます?」

 

「…うーん…考えとく。」

 

「ではまた余裕がある時にでも。」

 

「で、話したかったのはそれだけ?」

 

「えぇはい。それだけですとも。って事で(マスター)、一緒にお風呂入ろっ!」

 

「急に空気変えやがったなオイ。…別にいいけど我が家のお風呂の浴槽、1.5人分くらいの大きさしか無いんだけど。」

 

「そこはまぁ、密着すればいいですし?」

 

「なぜ疑問形だし…まぁいいや、もう好きにしちゃって。」

 

「やったー!」

 

「…本当にこのサーヴァントで大丈夫なんだろうか。」

 

 

 

 

 

 

―少女達入浴中…

 

 

 

 

 

 お風呂上がり、キャスターから指輪、腕輪、ネックレスを貰った。さっき言ってた私の礼装だろうか?

 

「That's right.指輪がルーニックシールドで腕輪が魔力タンク、ネックレスが指輪と腕輪の機能を半分くらいで両方持ってるのよ。」

 

「へー。とりあえず、心の声(地の文)をさらっと読むのは辞めてね。」

 

「多分善処するわ。」

 

「そこは確定して欲しかったな。まぁいいや、それでこれからどうしよっか?」

 

「それを私に聞く?(マスター)が決めてよ。」

 

「そう、なら…そうねぇ…初戦の倉庫街に色々設置しとこうかな。ついでに貴女(キャスター)の服も買っちゃいますか?」

 

「いいねそれ、さんせー!」

 

「そうと決まれば即行動。お手伝いさん用の服があったはずだからとりあえず貴女(キャスター)はそれ着といて。」

 

「りょーかい。」

 

 

 

 

 

 

―外出描写は消し飛び、家に帰ったという()()だけが残る!

 

 

 

 

 

「「ただいま〜。」」

 

…まぁ誰も居ないんだけどさ。お手伝いさんには約二週間の暇を出したし。

 

 

 

 で、外出の成果の事だけど、倉庫街にはきっちりとルーンを敷設完了。これで初戦のデータは魔術的にも科学的にも全て採ることが出来る。ルーン自体の隠蔽も完全。あとついでに聖堂協会の事後処理の人達が少しでも楽になるような仕掛けも仕込んでおいた。

 キャスターの私服もキャスター自身がこれと決めた数着を購入。部屋着は魔力で適当に編むそうなのでこれで衣服面の心配は無し。そこで冷蔵庫の中身があまりないのを思い出したので急遽買い物をすることに。これで当面の食料も問題無し。

 あぁそういえば、冬木にある方の協会に使い魔を使ってキャスター召喚を一応申告して置いた。まだザイード劇場も始まってないくらい早いけど、まぁ一応ね。

 

 

 

「あぁ、そういえば(マスター)?」

 

「ん?どった?」

 

「後で髪の毛の提供をお願いね。(マスター)の決戦用礼装の最終調整がしたいから。」

 

「おっけー。…念の為確認しておくけど、どんな礼装が出来上がるの?」

 

 そう聞くとキャスターは得意気に伊達メガネを取り出し、無意識ではあるのだろうがドヤ顔で解説し始めた。

 

「『超越のバトルドレス』。杖と衣装セットの礼装で、基本的に超越の発動を補助する効果が有るわ。他に外付け魔術回路、魔力タンク、亜空間倉庫、強化魔術外骨格、視界全方位化&視力超強化、フラックジャケットの機能、不導体処理済み、緊急時はパラシュートに変形、あと素材に私の開発したMNK(マジカルナノケブラー)を使ってるから防弾性と魔術適合性を両立してるわ。MNK(マジカルナノケブラー)はケブラー繊維の弱点である斬撃、刺突にも耐性を持たせた私の自慢の逸品ね。」

 

「なるほど、つまり現代でも神代でも早々作れない御伽噺の代物だと。」

 

「そゆこと。最終調整で(マスター)しか扱えないようにするから安心して使ってね。」

 

「そこまでにしとけよキャスター。」

 

「あら、(マスター)もルーン魔術カンストさせて『超越』使えばこれっぽい事が生身で出来るわよ?」

 

「…キャスターのルーン魔術講座、受講しようかな…。」

 

「基本いつでもウェルカムだから気楽に受けちゃって♪」

 

「うん、その気になったら言うわ。…それはそうとして、もう眠いんだけど。」

 

「そう、じゃあおやすみね。私もやる事パパッと済ませて一緒に寝るから。」

 

「りょーかい。おやすみなさーい。」

 

「おやすみ、(マスター)。」

 

 

 

 

 

 そうしてベッドに入ってしばらくしたら、こそっとキャスターが入って来たので、ベッドだから出来るシリアスな話をしてみることにした。

 

「ねぇ、キャスター。」

 

「どうかしましたか、(マスター)?」

 

「キャスターは、もし聖杯を勝ち取ったら何を願うの?」

 

「…そうですねぇ。…正直な所、私に聖杯に託すような願望なんてこれっぽっちも無いんですよねぇ。強いて言うなら、別の(ナーサリーライム)が彼女の写し身を探し出せるように手助けするって事ですかね。」

 

「…そう。」

 

「それがどうかしたんですか?」

 

「キャスターの事だし、私の言わんとしてる事くらい分かるでしょ?この性悪魔術師め。」

 

「はてさて、一体何ノコトデセウネ(棒)」

 

「棒読みが露骨すぎるって。…私に心からの願いが無いこと、分かってたんでしょ?」

 

「そりゃあ(マスター)から記憶を写してますからね、知らない筈が無いじゃないですか。でもこればっかりは(マスター)の口から話してもらわないと…。(マスター)自身の問題ですし。」

 

「そう…よね…。」

 

「それともなんです、私にAUOの如く有難いお説教でもしろって言うんですか?」

 

「それは……そんな事無いけど…。」

 

「なら(マスター)がどうにかするしかないんです。…大丈夫、聖杯に令呪を渡されたなら必ず願いはある筈なんです。それになんだかんだあっても(マスター)は若いんですから時間はいくらでもあります、少しづつでも見つけていけばいいんです。存外、聖杯に願望を聞いたら現れたのは巨大な地球そのものだった…なんて事もあるかもですよ。」

 

「そうか…そうだよね。何も焦る必要は無かったんだ。…ありがとうキャスター。話したら楽になった。」

 

(マスター)の役に立てたのなら幸いです。ささっ、もう寝てしまいましょう。」

 

「うん、そうする。おやすみ、キャスター()。」

 

「おやすみなさい、(キャスター)。」

 

 

 

 こうしてちょびっとだけ絆の深まった私達キャスター陣営は、遂に聖杯戦争に突入していくのであった。




次回から聖杯戦争始まります

そこで他陣営から見たキャスター陣営を少々…まぁ現在時点で参戦を知ってる陣営が余り居ないんですけどね

・アーチャー陣営
 召喚者や英霊は知らないが、AUOの力の前なら紙屑同然、問題ない(慢心)

・アサシン陣営
 使い魔で召喚の通達があったにも関わらず工房の場所が分からない、少なくとも情報戦の大事さ等々は弁えてる警戒に値する相手

・セイバー陣営
 ここ数年の行動からマスターの可能性が高い、実力が分からない以上起源弾の使用も辞さない構えで行こう

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