スピンオフも終わり、遂に1巻の内容に入っていきます!
これからもよろしくお願いします!
「ゆんゆん、行くのか?」
「えぇ、ユウヤさんも来てくれると助かります。」
俺達は今後来る魔王幹部達に備え、別の町へ行き、レベル上げの旅をすることにした。
「分かった。俺も一緒に行くよ。」
時空管理局としては失格だが、効率の良いレベル上げをして、今後の魔王幹部達との勝負で苦戦しないようにするのは正しい判断である。
俺がそう答えるとゆんゆんの表情が明るくなり、俺の手を引っ張ってきた。
「ありがとうございます!早速行きー」
「『エクスプロージョン』ーッ!!」
めぐみんが爆裂魔法を撃つのを聞き、しばらくは聞けないなぁ…と、感傷に浸っているとある一つの事実に気づく。
「あれ?めぐみんにカエルが寄ってきてないか?」
遠くから見てもすぐ分かる。あれはジャイアントトードである。ジャイアントトードは金属装備だとか金属の武器を持った冒険者などは食べられないが、それらがない後衛職は格好の餌である。
『めぐみぃぃぃぃぃぃん!!』
俺とゆんゆんは旅立つことすら忘れてゆんゆんを背負い、高速移動でめぐみんを助けに行った。アクアは…一足遅かったみたいである。
「ありがとうございます。ですが…ゆんゆんはユウヤとアクセルを旅立つ予定だったのでは?」
「私のライバルがカエルに食べられているだなんてかっこ悪いところ見て旅立てる訳ないでしょ!」
うん、自分が追い抜こうとしている目標があっけなくカエルにやられているという状況なら流石に手助けするだろう。誰だってそうするだろうし、俺もそうする。
「ん?あんた…どっかで見たことあるような…」
カズマに声をかけられたが、今はそれどころではなかったことに気づいた。
「おい、ゆんゆん…アクセルに来る馬車って何時だっけ?」
「あぁっ!すみません!また今度!じゃあね、めぐみん!私以外に負けないでね!」
俺は馬車に間に合わせるために素早く高速移動で戻った。
この後性懲りもなくまたカエルに食べられたらしいがそれはまた別のお話。
「あ、マジか…」
馬車は行ってしまったらしい。旅立つのは次の日にするか。
「すみません…ユウヤさん…」
「いや、こちらこそすまないな。もっと早く着いていれば…」
「まっ、過ぎた事をとやかく言っても仕方ないし。とりあえずやり残した事がないかの確認だけしとこうか。」
「は、はい!」
次の日の朝、俺とゆんゆんが旅立つ前にある事件は起こってしまった。
「俺もなんかスキル覚えられないかなぁ…出来れば少ないポイントでお得なやつ。」
全てはカズマのあるつぶやきから始まった。
『なら盗賊のスキルなんてどうだ(かな)?』
俺は気まぐれでカズマに声をかけたところクリスも同じ事を言っていたことに気づいた。
「あっ、クリスじゃん。」
「あぁ、ユウヤくん。元気してた?」
「まぁ、それなりに…」
「で、盗賊のスキルはどんなスキルがあるんだ?」
「盗賊のスキルはね…気配を消せる潜伏スキル、モンスターの居場所が分かる敵感知スキル、相手からアイテムを奪えるスティールなんかがあるよ。」
「これらは全部で3ポイント。どれも便利だし、損はないはずだ。どうだ、俺達で良ければ教えようか?」
「おっ!俺が手に入れたスキルポイントちょうど!」
「授業料はシュワシュワ1杯!やるかい?」
「おぉっ!やります!じゃあ、よろしくお願いします!」
時間もあったのでカズマに盗賊のスキルを教えることになった俺とクリス。まずは敵感知スキルからだが…
「ここにはモンスターがいないんだよね。」
「敵感知スキルを教えるのは無理があったか?」
「でも罠解除は尚更無理だし…あ、そうだ! えい!」
何を思ったのかクリスは俺に向かって石を投げて来た。
「ったく!何しやがる…!…はっ!」
敵感知は敵意がある者にも感知に引っかかる…そういうことか!
「ほら!そしてこれが潜伏スキルだよ!」
「どこ行った!クリス!!」
「そして敵感知!あ、ヤバ…ユウヤくんがこっちに来た…え?何もしないよね?あれは町にモンスターがいないからやったわけだし…あ、ちょっと!」
看板の裏に身を潜めていたクリスを引っ張り出した後はスティールを教えることになった。
「最後はスティールなんだけど…あ、そうだ!せっかくだし、ユウヤくん…あたしとスティールで勝負しないかい?どちらの運が凄いか!」
「面白いな…その提案…乗ったぞ…」
俺の運は他人に比例するらしい。元の世界ではラッキーな友人が一緒にいる時、ガチャを引きに行ったりなんかすると1発で推しが当たったりとかソシャゲでは最高レアリティをあっという間に出してしまったり。はたまた俺の欲しかったものが安く売られていたり…そうやって効果を存分に発揮していた。
「ルールは1本勝負…何を盗っても恨みっこなし…いい?」
両手に石を持ち、こちらに突き出してきた。大量の石でハズレを増やしに来たか。
「ん?クリスは何で石なんか…」
「それはだな。普通に確率論の話だ。ランダムに所持品1つだからアイテムを沢山持てば相手に良いアイテムを奪われにくくなるってこと。」
「おぉ、やっぱり弱点とか色々あるんだな…」
「どう?ユウヤくんも石を拾ってくる?」
公平を期すための提案なのだろうが、分の悪い賭けは嫌いじゃない。分の悪い賭けが出来なくてソシャゲやれるかっての。こちとら1%すら下回るギャンブルを何回もしてきたんだぞ。負けた数の方が多いが。
「文句はない。さぁ、ゲームを始めよう。」
クリスは前にあの上位悪魔との戦いを手伝ってもらったから討伐報酬をかなり貰っている。ここでそれらを巻き上げても悪くはない…か。
短剣なら二刀流もいいし…
こちらは神器さえ取られなければ大丈夫。おまけにクリスとカズマが近くにいる。絶対最悪の事態にはなるまい。
それに二人の力でどれだけ俺の運が跳ね上がるか…試すにはうってつけだ。
「おお、西部劇のガンマンみたいだな…」
「このエリス銀貨が地面に落ちたら同時にスティール。いい?」
「オッケー…カズマ、頼んでいいか?」
「あぁ、もちろん。」
「さて、これからキミも使うことになるであろうスキル。よく見ておいてよ?」
「はい!じゃあ、行きますよ!」
カズマがコイントスをした。
目を瞑り、精神を研ぎ澄ませ…拾うのはコインが落ちる音のみ…それ以外はシャットアウトしろ…
チャリン!!
『!!』
『スティール!!』
コインの音が聞こえたのと同時に目を見開き、俺とクリスは右手を突き出し、スティールを放った。
「よしっ!あたしは財布をゲット!中身は…500万!?残念だけど恨まー」
財布か。かなり盗られたな。だが、ゆんゆんも結構持っていたし、気にしないでおこうか。こういうトラブルは異世界じゃあるある…なのかな?
「あぁ、いいぜ…財布ごとくれてやる。だが俺はこれを500万で買ったぁぁぁぁ!!!」
俺が握っていたのは逆三角形の形をした白い布きれ…要するにあの女性用下着である。
「何ぃ!?この世界にはこんなに素晴らしいスキルがあるのか!?」
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!やめてぇぇぇ!買わないで!買わないで!!あたしのぱんつ返してぇぇぇぇぇ!!」
ちょっと眠いので今回はこれで終わりにさせていただきます。
500万でクリスのぱんつが買えるなら安い…のかな?
夜中のテンションで変なこと言わない内に失礼します。
次回はこの後の話などを書いていく予定です!
それでは、最後まで閲覧していただき、ありがとうございます。