このぼっち青年に冒険を!   作:100¥ライター

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アクセルワールドのスマホアプリが出たと聞き、リセマラをしていたら書くことをすっかりおそろかにしていました。
楽しみにしていた方々、申し訳ありません!
もし要望があればアクセルワールドの小説も書いてみます。


10話 帰宅後の災難

「ベルディアァァァァァァ!!やっぱお前かぁぁぁぁぁ!」

 

何度見ても黒い鎧。脇に抱えた己の首。どう見てもベルディアです。本当にありがとうございます。

 

 

「怒りたいのはこっちの方だ!毎日毎日毎日毎日爆裂魔法を撃つ頭のおかしいやつがここにいる分かっているんだぞ!!」

 

 

めぐみんめ…何日も狩りをしていたから忘れていたが、もうそんなに経っていたのか…

 

 

「さぁ、出てこい!誰だあああああああ!!」

 

 

めぐみんは目を逸らし、俺達に視線を向けた。

 

 

「さっき来たお前らか!!」

 

 

「違います!私爆裂魔法なんて使えませんし!皆さんも知っていますよね!?めぐみん!罪を擦りつけないで!!」

 

 

「仕方ないですね。撃ったのは私ですよ。」

 

 

ゆんゆんが涙目で自分ではないとみんなに訴えかけているとやれやれといった顔でめぐみんは自首した。

 

 

「お前が爆裂魔法を撃ち続けた犯人か!」

 

 

「はい、ですが彼の指示でやりました。」

 

 

「…は?」

 

 

俺は何故かめぐみんに指をさされた。あれ?待って?俺めぐみんに何かしたか?

 

 

「彼が『これから毎日城を爆破しようぜ?』と唆してきたんです。」

 

 

「貴様も共犯者か!こんな陰湿な作戦を考えるなんて頭おかしいんじゃないか!?」

 

 

いきなりこの事実を鵜呑みにするお前も十分おかしいと思うが。

 

 

「頭がおかしいとはあくまで自分が思う常識を基本とし、それから外れているやつのことを頭おかしいと言います。なのでいくら貴様が俺の事を頭おかしいと言おうが俺は一切気にしません。今の自分を改善しようとも思いません。」

 

 

頭がおかしいとまで言われてつい反論してしまった。煽り耐性の低さは反省しなくては。

 

 

「フフ…大人しく謝ってやめておけば地獄を見ずに済んだものを…後悔しても知らないぞ!」

 

 

「汝らに死の宣告を!!お前らは1週間後に死ぬ!」

 

 

死の宣告!対象は俺とめぐみん。二人同時か…だが、これは既に知っている技なので詠唱前の回避は容易く…!?

 

 

「下がれ」

 

 

めぐみんと共に襟首を掴まれ、俺とめぐみんの前に立ったダクネスに庇われた。

 

 

「っ!!」

 

 

くそっ、ダクネスがやられたか…ダクネスがこのような行動に出るのは予想出来たはずなのに…!!

 

 

『ダクネス!!』

 

 

俺とめぐみんが叫ぶ中、ダクネスの身体を黒い光が包んだ。

 

 

「予定は少々狂ったが…まぁ、いいだろう…そのクルセイダーは死の宣告を受けた。1週間後に死ぬぞ。可哀想なやつだ。このような馬鹿な仲間のせいで死の恐怖に怯えることになるとはな。」

 

 

俺が額に手を当て、めぐみんも帽子を深く被り、落ち込んでいた矢先にダクネスが嬉々とした表情でベルディアに迫った。

 

 

「ほぉう…つまり、この呪いを解いて欲しくば俺の言うことを聞けと…つまりはそういうことだな!!」

 

 

「…ふぁっ!?」

 

 

緊迫した空気が漂っていたこの場がダクネスの一言で粉々に砕け散った。

 

 

「どうしよう!?カズマ!!」

 

 

「はいはい、カズマです。」

 

 

「このまま奴の思惑通りついて行けば私はどうなってしまうのだろうか…だが、安心しろ…どんな拷問を受けようと私は仲間を決して売りはしないし、お前らに屈しはしないぞ!さぁ、覚悟しろ!私の身体は好きにできても心まで好きにできると思うなよ!!」

 

 

「あ、あの…その…あれはですね…」

 

 

おい、ベルディアさん敬語使うくらい困ってんぞ。ダクネスがここまでとは思わなかった。

 

 

「それでは、いってくりゅううう!!」

 

 

「やめろって!あいつ困ってんだろ!」

 

 

カズマ、止めてくれ。なんとしてでも止めてくれ。お前にしか出来ない。

 

 

「離せカズマ!!私は騎士として行かねばならない!」

 

 

「お前は変態として行こうとしてんだろ!」

 

 

「んあっ!!はあぁ…これ以上…は…どうにかなってしまいそうだ…」

 

 

物凄く艶っぽい声を出し、傍から見てもかなりエロい表情してんのにセリフと中身で全部台無しに…

 

 

「と、とにかく!爆裂魔法を城に向かって撃つのはやめろ!正々堂々と乗り込み、城の最上階に着けたのなら呪いは解いてやる!じゃあな!」

 

 

ベルディアは自分を追いかけようとしてくるダクネスに焦りながらそんな捨て台詞と共に去っていった。

 

 

「っ…すまないな…ダクネス…俺のせいで…」

 

 

「いや、構わないさ…私はクルセイダーとして当然のことをしたまでだ。」

 

 

「めぐみん、今日の爆裂魔法は撃ったか?」

 

 

「い、いえ…」

 

 

「じゃっ、あいつの所に殴り込みに行こうぜ。雑魚は俺が基本的に全部倒す。もしベルディアが約束を守らないならお前がベルディアを爆裂魔法で脅せばいい。行かないか?」

 

 

「は、はい!ダクネスは絶対に死なせませんよ!」

 

 

「俺も行くよ。めぐみんを連れていっておきながら気づかなかったのは俺だしさ…それに数が多い方が雑魚処理はしやすいだろ?」

 

 

「カズマもありがとうございます。さぁ、ダクネスの呪いを解きに行きましょう!」

 

 

「めぐみんの仲間のため!私も行きます!」

 

 

「みんな…私はこんな良い仲間と会えて幸せだ…。」

 

 

「セイクリッド・ブレイクスペル!!」

 

 

『あ』

 

 

アクアのセイクリッド・ブレイクスペルをすっかり忘れていた。この技ってさっきの死の宣告やバインドの他にも魔力で動く道具とか魔力が関わるものは全て無効化出来るんだよな…無論、魔王軍幹部が張った巨大な結界など力が強大すぎるものは例外でさすがに不可能らしいが。

 

 

「へへーん!このアクア様にかかればアンデットの呪いなんてこんなもんよ!!」

 

 

「カ、カズマ…これは…めでたしめでたし…なのか?もの凄く恥ずかしいんだが…」

 

 

「あぁ…思い切り壁を殴りたい気分だ。」

 

 

勝手に盛り上がった俺、めぐみん、カズマ、ダクネスは揃って顔を伏せた。

 

 

 

その後ベルディアがいるせいでまともなクエストがない中、カズマ達から協力要請が来た。

 

 

「なぁ、ユウヤ。これさ、うちのアクアにやらせるんだけど…もしモンスターが来たら遠距離から撃墜してくれないか?」

 

 

クエストの内容は湖の浄化らしい。内容的にも知っていたのでもちろんゆんゆんも連れて快く受けることにした。

 

 

「さて、浄化が終わるまでここで待つだけか。だが、カズマ。モンスターなんて本当に来るのか?」

 

 

「あぁ、俺がギルドで聞いた限りはブルータルアリゲーターっていうワニみたいなのが出るらしいぞ。」

 

 

ダクネスがカズマに問いかけたところやはり檻の中のアクアを襲うワニみたいなのは出るのか。

 

 

「アクアー!トイレに行きたくなったら引き上げてやるから言えよー!」

 

 

「何言ってるのよ!女神はトイレに行かないのよ!」

 

 

「私も紅魔族だからトイレになんて行きませんよ!」

 

 

「…ゆんゆん、実際はどうなんだ?」

 

 

なぁ、カズマ。それは軽いセクハラではないのだろうか。

 

 

「そ、それはー」

 

 

「ゆんゆんは黙ってください。」

 

 

「!?」

 

 

一瞬でゆんゆんが涙目になり、しばらくすると更に暇になったので雑談することにした。

 

 

「それにしてもワニは来ませんね…」

 

 

「そういや、俺の元の世界には飛び出てきたワニのおもちゃみたいなのを叩いて時間内にどれだけいけるかって遊びがあってだな…」

 

 

暇そうにしていたので俺はちょっとだけ元の世界の話をした。

 

 

「へぇ…そういえばユウヤはどこの国に住んでー」

 

 

「助けてぇぇぇぇぇ!」

 

 

やっば、檻にワニが食いついてきた。急いでなんとかしなくては。

 

 

「『シャイニングアロー』!」

 

 

光の矢でワニを撃墜しようとするが一向に数が減らない。確かブルータルアリゲーターは日本のワニと違って群れをなすんだよな…遠くのやつは無視して、近くのやつらを撃墜するか。

 

 

「アクア!引き上げるか!?」

 

 

「嫌よ!ここで稼がなきゃどこで稼ぐのよ!私は絶対リタイアしないわ!『ピュリフィケーション』!『ピュリフィケーション』!!」

 

自らの能力と浄化魔法で必死に水を浄化するアクア。

あ、今檻からミシッ!って音聞こえた。かなりヤバそう。

 

 

「『ライト・オブ・セイバー』!!」

 

 

ゆんゆんが手に光を纏い、射程を伸ばした手刀がワニ達を追い払った。

 

 

「ライト・オブ・セイバーが当たったら檻は確実に壊れる!あれ壊すと高いから気をつけろよ!」

 

 

「了解です!」

 

 

「あ、待って!来ないで!嫌!嫌!!嫌ぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

「カズマ…あのプレイ…中々良いかもしれないな。」

 

 

「お前は行くなよ…?」

 

 

その後大量のワニを撃破しているとやっとアクアの浄化は終わったらしい。

 

 

「アクア、帰ろうぜ?…あのさ、今回はアクアが頑張ったし、みんなと相談したんだがアクアが全額貰ってい…」

 

 

「私…出たくない…」

 

 

「え?何を言っているのですか、アクア!早く帰りますよ!」

 

 

「外の世界…怖い…このまま連れていって…」

 

 

今回の件はかなりトラウマを植え付けてしまったらしい。

 

 

「なぁ、まだダメか?そろそろ人の視線が痛いんだが…」

 

 

「きぃーっと、このーままー売られー」

 

 

「あ、アクア様!アクア様!!」

 

 

アクアがあの歌っぽいのを歌っていると魔剣を持ったチート日本人ミツルギが現れた。

 

 

「なぁ、アクア…知り合いか?」

 

 

カズマがアクアに聞いてみたがアクアは特に顔色を変えることなく。

 

 

「知らないわね…私、過去に沢山の日本人を送っているから一々覚えてないし…」

 

 

「僕ですよ!アクア様!魔剣グラムを賜った御剣響夜です!!」

 

 

「あの…あれはカズマが前に言っていたオレオレ詐欺なるものではないですか?」

 

 

めぐみんはカズマに小声で質問をした。

 

 

オレオレ詐欺!?まぁ、やってはいないんだよな?こっちじゃまだ合法だろうが電話がない世界だから声を誤魔化すのは不可能だし…

 

 

「いや、あいつの言っていることは間違ってはいないはずだ。ただ、あいつは全く記憶にないみたいだが。」

 

 

「あぁ!思い出した!で、この女神アクア様に何の用?」

 

 

いかにも知ったかぶってますよって顔のアクアがミツルギに要件を聞いてきた。俺の記憶が正しいなら…

 

 

「お前はアクア様に一体何をしたんだ!」

 

 

うん、そうなりますよね…カズマはアクアのクエストを受ける経緯とか現在の待遇について説明した。

 

 

「あぁ、なんと可哀想に…アクア様。僕と一緒に来ませんか?君らも聞けばクルセイダーにアークウィザードと上級職らしいじゃないか。こんな貧弱な冒険者となんかより僕と一緒の方が絶対良い。ぜひ仲間にならないかい?」

 

 

「あの…別に私はいいわ。今の生活も悪くはないし…」

 

 

「えぇ、私も行く気はないです。」

 

 

「同じく。私もお前のパーティーに入るつもりはない。」

 

 

満場一致即答で全否定ですね…まぁ、そうはなるよな。あれで仲間に入ろうとは俺なら思わない。

 

 

「すみませんが、そういうことなので…」

 

 

カズマが丁寧な口調でその場を去ろうとすると案の定ミツルギは立ち塞がってきた。

 

 

「あの…どいてくれませんかね?」

 

 

「僕と勝負してくれ。僕が勝ったら君の要求をなんでも聞く。負けたらアクア様を譲ってくれ。」

 

 

やっぱり対戦か。ここでカズマを上手いこと誘導すれば後々の事件は避けられるのだろうか。

 

 

「あぁ、いいぜ…だが、相手するのは俺の一番弟子であるこいつだ!」

 

 

え?カズマに弟子なんていたか?と考えていたらカズマが指を指したのは俺だった。

 

 

「…どういうつもりだい?」

 

 

「俺が相手するまでもないって話だ。そいつに勝ったらアクアはくれてやる。さぁ!行ってこい!ユウヤ!」

 

 

「おいおい、マジか…」

 

 

「ゆんゆん、長くなりそうだし先に宿屋に戻っていてくれ。」

 

 

「はい、分かりました。」

 

 

ゆんゆんを面倒事に巻き込ませるのは気が引けたので先に帰らせた。さて、戦わなきゃいけないのか。大して戦う動機はないのに。

 

 

「さぁ!ユウヤ!あいつを1発ぶん殴ってやってください!」

 

 

「あぁ、そうだ!!あんなやつぶっ飛ばしてしまえ!!」

 

 

ギャラリーがもうやる気満々じゃねぇか。これ確実に逃げられないパターンじゃないか。

 

 

「やぁ、君はあの時会った日本人小湊裕也じゃないか。」

 

 

「そういうキミは御剣響夜。」

 

 

「ミツルギ、お前に特に恨みは…」

 

 

改めて見ると後ろにアークウィザードと盗賊の女の子がいることに気づいた。何?あいつリア充か?それにあの薄着…あいつの趣味か?それかあの女の子達があいつにアピールしてんの?リア充死ねや。恨みが無いどころか見る度に段々ムカついてきた。

 

 

「お前に特に恨みはない。どうなろうと恨むなよ。」

 

 

「君程の実力者が彼の弟子になる理由は分からないし、僕だってキミと戦う理由はない。でもこれもアクア様にあのような真似は二度とさせないため。手加減はしないよ。」

 

 

何故か俺がカズマの代行で戦う羽目になってしまった。




次回は完全オリジナルエピソードも混ぜて書いていきたいと思います!
それでは、最後まで閲覧していただき、ありがとうございます!
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