このぼっち青年に冒険を!   作:100¥ライター

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応援メッセージが1件あるだけで結構モチベ上がってます。
とりあえずは挫折するまでテンポよく書いていきたいです。
原作にもない完全オリジナルエピソードをちょっとだけ混ぜてます。


11話 聖剣使いと魔剣使い

さて、まさか俺がミツルギと戦うことになるとはな…。さすがにこれは予想外だった。どうしようか。

 

 

この世界では人間を相手するというケースはかなりレアである。あったとしても稽古や模擬戦などなので本気の戦いになることは少ない。ましてや神器持ち同士が本気で戦うなどほぼないに等しい。

 

 

「もう一度聞く。彼が口から出まかせを言ってでっち上げたのではなく、キミは本当に彼の弟子なんだよね?」

 

 

わざわざ気を遣ってくれた。こいつもしかしてさっきの勝手な振る舞いさえなければポイント高かったのではないだろうか。

 

 

「…はい、彼は俺の師匠です。師匠が俺を指名したのも修行の一環であると思っています。」

 

 

だが、あのリア充を駆逐するためには引けない。それにこいつにあっさり負けているようじゃ魔王軍幹部なんて倒せるわけないよな。

 

 

「そうかい、では…どこからでもかかってくるといい。」

 

 

どこからでも…?この場所を活かし、物や壁で身を隠してから潜伏スキルを使い、そこから場所を転々と変えながらシャイニングアローを連打すれば勝てるんじゃね?

…と、いう作戦が頭をよぎったがやめておこう。真っ当な戦いで勝てるならそれが一番良いし、何より他人から必要とされてこその冒険者という稼業をやる以上は世間体をある程度気にしてしまう。

そして欲を言えば街に被害を出すわけにはいかないし、大ごとにもあまりしたくない。

 

 

「さぁ、我が弟子ユウヤ!お前の力であのスカしたイケメンを瞬殺しちまえ!」

 

 

「えぇ!そしてやるからには正面から潰しに行きましょう!正々堂々ぶっ飛ばしてこそです!」

 

 

「あぁ!あんな無性に腹が立つ男なんぞ捻り潰してしまえ!!」

 

 

正直ギャラリーがうるさい。今勝ち筋考えてんだよ…どうすっかな。

 

 

「じゃっ!遠慮なく!」

 

 

俺は正攻法らしく聖剣ライトニングエッジに光を纏わせて片手剣程度に射程を伸ばした後、すぐさまミツルギに正面から斬りかかった。

 

 

ミツルギはすぐさま魔剣でこれを迎え撃ちにきた。

 

 

聖剣ライトニングエッジを使っていていくつか分かったことがある。その一つとしてこの剣は良くも悪くも軽すぎるのだ。

だからこそ重さで動きを阻害しないし、素早く斬りかかることができる。だが、逆に威力は出にくいし、鍔迫り合いになれば確実に競り負ける。そして受太刀など論外だ。いくら光で射程や大きさを上げようと重さは変わらないため、確実に正攻法では勝てない。

 

 

「ん?」

 

 

だから俺は剣を打ち合う寸前で光の魔力を解除し、射程を元の短剣に戻した。ミツルギの剣が空を斬ったのを見計らい、俺はすぐさま光の魔力による加速でミツルギの背後に回った。

 

 

「キョウヤ!後ろにー」

 

 

倒すなら一瞬。相手の虚を突き、負けを悟らせる時間も与えない。

 

 

剣の柄を使い、裏拳の要領で後頭部を思い切り殴った。

不意を突かれたミツルギはその場でダウンした。

 

 

「ふぅ…師匠、勝ちましたよ。」

 

 

「キョウヤ!大丈夫!?」

 

 

気絶したミツルギにその連れである女の子二人が駆け寄ってきた。こんな時にも心配してくれる女がいるとは羨ましすぎる。賭けには勝ったのに負けた気分だ。

 

 

「おう、よくやったな。ユウヤ!さぁ、こいつの魔剣を奪え!!」

 

 

なんか調子乗ってないか?まぁ、こいつには私怨があるし、魔剣を奪うくらいなら…あとで売らないように言っておくか。

 

 

「では、失礼…」

 

 

重っ!?魔剣超重たい…こんなのをブンブン振り回せる力があいつにはあると考えるだけでも恐ろしい。

 

 

「あんた、キョウヤの魔剣をどうするつもり!?」

 

 

「いや、賭けに勝ったら言うこと聞いてくれるんだよな?だったらこの魔剣を貰えと師匠が…」

 

 

「だからってそれは…せめて要求を別のものに…」

 

 

やはり魔剣グラムは掛け替えのないものだからな。代わりが効くお金とかを出すつもりか。まぁ、カズマ達にとっては大金を貰う方が特なのだが。

 

 

「おっと…俺の弟子がそいつを瞬殺したらこれか?おいおい…仮にもしユウヤが負けて、俺がアクアを奪うのはやめてくれ!と懇願したらお前らはその要求を飲んだか?」

 

 

すみません、失礼だけどその姿があまり想像できません。なんか足手まといが一人消えた!とか思いながらすぐに引き渡しそう。

 

 

「うぅ…虫が良すぎるのは分かってはいるけど…」

 

 

「いえ、この試合は無効よ!ちゃんとあんたが勝負しなさい!」

 

 

いきなり異議を申し立ててきた。つか俺を早く帰らせてくれ。

 

 

「あの…師匠。この人方が通してくれないのですが…」

 

 

「ん?情け無用だ!ドロップキックの一つでもしてやれ!」

 

 

お前は鬼か。仮にも男として、女に手を上げるのは気が引ける。無論例外もあるがこれは明らかにそうではない。

 

 

「それかお前のスティールで薄着のこいつらをひん剥いてやるのはどうだ?お前なら1発で当たりが出せるはずだぜ?」

 

 

「しませんよ!!」

 

 

「そうか…どちらも無理ならば俺が直々に出るしかないな…」

 

 

『!?』

 

 

やたら手つきがいやらしいぞ、カズマ。もう下着以外盗る気ないだろ。カズマの脅しが功を奏したこともあってか一瞬隙が出来たので先ほどの高速移動でカズマの元へ戻った。

 

 

「はい、魔剣グラムです。」

 

 

俺は今回の戦利品である魔剣グラムをカズマに渡した。正直この魔剣かなり重い。これから毎日ダクネスのように軽く筋トレとかするべきかもしれない。

 

 

「おぉっと!こんな重いのか…なぁ、アクア…これは強いのか?」

 

 

「ん?全然普通よ?この魔剣グラムはあの痛い人専用。ユウヤが持っている聖剣ライトニングエッジもユウヤ専用。まぁ、ゲームみたく言うならその剣に選ばれし者以外は使うことができない。って感じよ。」

 

 

そう、魔剣グラムは例え鉄だろうとどんな硬い皮膚を持つモンスターだろうとザクザク斬ることができ、俺の聖剣ライトニングエッジは魔力を光エネルギーに変えて様々な応用を利かせることが可能だが、持ち主以外が使った場合に関しては使えなくはないが、神器の力を最大限引き出すことは不可能だとか。

 

 

「なんだこれ。じゃあ、これはもうガラクタ同然じゃん…」

 

 

「そ、そうよ!だからその魔剣を返しー」

 

 

「あっ、アクア…こんなのはどうだ?」

 

 

突然カズマは何か策を閃いたようでアクアに策を耳打ちした。

 

 

「…凄いわ!さすがカズマね!こんな素晴らしいことを思いつくなんて!!」

 

 

「あ、じゃあ…俺はこれで失礼します。」

 

 

 

この後に知ることになったのだがカズマは魔剣グラムを盾に今までの借金を帳消しにしてもらったり、好き放題したらしい。それでも魔剣グラムはなんとか戻ってきたとか。

 

 

 

「全く…とんでもないやつよね…この麗しき女神である私を勝手に賭け皿に乗せるだなんて…」

 

 

『うん、そうだねー』

 

 

「信じてよー!!本当に女神なんだってば!!」

 

 

そりゃあ、まぁ…女神であることを証明する手段がない以上はダクネスやめぐみんには信じてもらえないよな…アクシズ教徒の本拠地のような場所であるアルカンレティアのやつらすらアクアを見た時はそっくりさんにしか思わなかったらしいし。

 

 

「な、なぁ…このクエストを受けてはみないか?」

 

 

ダクネスはカズマ達にあるクエストを見せてきた。

 

 

「ん?護衛?報酬は美味いが正直今はそんなに金には困っていないし。」

 

 

「こんな良いクエスト…本来ならば私一人でも行きたいぐらいなのだが…」

 

 

「あ、あぁ…6人以上のパーティ必須か。ならあいつ呼んでくるか。」

 

 

「…で、俺とゆんゆんが呼ばれたと…」

 

 

「よろしくお願いします!」

 

 

「あっ、ユウヤ。この前はサンキューな。お礼にいつか俺達が金持ちになったら何か奢ってやろう。」

 

 

それってなるのは分かっているんだけどまだまだ先の話になりそうだな…

 

 

「呼んだ理由としては私が知る限り常に二人ですからね。分配する時に数が多いと手取りが減りますし。」

 

 

失礼な。俺達が二人じゃなかった時なんて…あれ?めぐみんを連れていった時やホースト戦でダクネスとクリスを呼んだ時ぐらいか?

 

 

「まぁ、いい…で、護衛のクエストだったか。」

 

 

「あぁ、だが安心してくれ…モンスターの攻撃は全て私が受け切ってみせる!…いや、もしかしたら私でも受けられない相手が出るかもしれん。その時は…私を置いて先に行ってくれ!!」

 

 

かっこいい台詞のはずなのにヤバい目のせいで全く締まらない。そこはもうちょいかっこよく決めようよ。

 

 

「いや、お前の耐久力に限ってそんな状況にはならないだろ。だが、基本は遠距離にいるやつは俺とゆんゆんで倒しにかかる。めぐみんは最後の切り札で。」

 

 

「まっ、そうなるな。このメンツなら難しくはないし、落ち着いてやろうぜ。」

 

 

そうやって作戦を話していたらアクアが興味深いことを言い始めた。

 

 

「あ、こんな所に護衛対象の写真が張ってあるわね。」

 

 

写真か。この世界は大体が中世ぐらいで止まっているが魔道カメラという高価な道具を使えば写真を撮ることが可能らしい。

 

 

「あら?どうやら女性なのね。」

 

 

『!?見せてみろ。』

 

 

予期せずカズマと声が被ってしまった。魔道カメラがあるということはお金持ちは確定。もしかして超絶美人なあの王都の姫様かもしれ…

 

 

『…』

 

 

うん、ノーコメントで。どうやらカズマも同じらしい。

 

 

「どうしたの?あっ、分かったわ!この私が見たところズバリ!護衛対象がブスだったから命を賭けるのが馬鹿馬鹿しくなったのね!!」

 

 

『そんなこと一言も言ってないだろ!!』

 

 

またもや被った。酷い言いがかりに対して反論したいというのはカズマも同じだったか。

 

 

「まぁまぁ…分かるわよ?この私のようなパーフェクトな美人なんてそうそういるもんじゃないし。でもお金貰えるんだし、これは仕事だと割り切っておきなさいよ?」

 

 

「…はい、そうですね。」

「…お、おう…確かにそう…かも…な。」

 

 

「なんで間があるのよー!!」

 

 

「何をやっているのですか?そろそろ護衛対象が来ますよ!」

 

 

勝手に期待した俺のせいではあるが、正直やる気がかなり削がれてしまった状態で対象を護衛するクエストが始まった。




次回はこのオリジナルエピソードを軸に書いていきます!
それでは、最後まで閲覧していただきありがとうございます!
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