このぼっち青年に冒険を!   作:100¥ライター

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7話 VS悪魔決着!

悪魔討伐はめぐみんが深い眠りから覚めない内に早くから行くことになった。

 

 

「さて、準備は出来た…」

 

 

「はい、頑張りましょう。」

 

 

その悪魔は平原で思いの外早く遭遇。

 

 

「交戦開始…」

 

 

「行きます!」

 

 

ゆんゆんは姿隠しの魔法で姿を隠し、遠距離から。俺は中距離から動きを見ながら光の矢を飛ばすことにした。

 

 

「『シャイニングアロー』!『シャイニングアロー』!『シャイニングアロー』!」

 

 

「『ライトニング』!!」

 

 

彼女は魔法職等の魔法をアシストするマナタイトを大量に持っている。マナタイトは魔力を消費せずに魔法が撃てる使い捨てアイテムであり、消費せずに済む量は大きさと純度によって変わる。流石に最高純度のマナタイトなんて代物は用意出来なかったが、1発1発の魔力消費量が少ないのなら純度より数の方が重要だ。

 

 

 

まずは距離を取って魔法の使用を催促させる。

 

 

 

「ちょこまかと!動きやがって!『インフェルノ』!」

 

 

「来たぞ!」

 

 

「『マジックキャンセラー』ッ!」

 

 

俺が突撃しに行った後すぐさまゆんゆんがマジックキャンセラーが封じられた巻き物でホーストの魔法を無効化した。

 

 

「祓魔の光!」

 

 

「ぐぁぁぁぁっ!」

 

 

超至近距離で放った祓魔の光が着実にダメージを与えていく。この調子なら…

 

 

 

「そこにいたか!紅魔族の娘!」

 

 

ホーストが巨体にらしからぬスピードでこちら…ではなく、ゆんゆん!?

 

 

「しまった!もう時間切れか!」

 

 

姿隠しの魔法の効果時間を把握していなかった俺のミスだ。すぐさま神器の能力である高速移動で素早くゆんゆんを庇いに行った。

 

 

「がはっ!」

 

 

「ユウヤさん!」

 

 

「『フラッシュ』!!」

 

 

ゆんゆんがマナタイトを更に使い、全力のフラッシュを放った。

 

 

「知らなかったか?俺達悪魔にはフラッシュは効かないんだぜ!」

 

 

「ーッ!!」

 

 

ゆんゆんが悶えている。自分のフラッシュで目をやったのかよ…ヤバい、このままじゃ…

 

 

 

「まだまだ終わりじゃねぇぞ…お前は必ず倒す…」

 

 

ゆんゆんに攻撃はさせまいと再び前へ立った。最悪今の身体でもゆんゆんが逃げる時間稼ぎは出来るはずだ。

 

 

「そのボロボロの身体でか!?一撃で重傷になるやつが俺を倒す?笑わせるな!」

 

 

 

「俺さ、確かに今はあんまり動けないけどさ、ここに来る前にある賭けをしたんだ…成功率は決して高いとは言えないし、好きじゃないやり方だったんだが…」

 

 

 

「何の話をしてやがる!てめぇ!これでお前は死ぬ!あばよ!」

 

 

再びホーストは拳を振りかぶって来た。祓魔の光を撃つのは間に合わないし、これは賭けが成功したかどうかに賭けなきゃならないな…

 

 

「はぁっ!」

 

 

突如現れた騎士が剣で攻撃を防いだ。賭けは成功した。そして盗賊の方も来てくれて、ゆんゆんを遠くへ避難させてくれた。

 

 

「大丈夫だった?」

 

 

「は、はい…ありがとうございます。」

 

 

「ほら、ポーション!満身創痍なキミには必要でしょ?」

 

 

「ありがとな」

 

 

盗賊の女の子はポーションを俺に向かって投げてくれた。飲むだけで怪我もある程度治ってきたし、体力も戻ってきた。

 

 

「俺は、昨日の夜に置き手紙を書いておいたんだ。そうしてあるやつの部屋にドアの隙間から滑り込ませて入れておいた。」

 

 

「もしかしてあの時席を外すって…」

 

 

「そして、来てくれた。サンキューな、クリス、ダクネス。」

 

 

「この世界に災いをもたらす悪魔め!跡形もなく消してやる!」

 

 

クリスの言い方いつにもなく物騒だな。悪魔に何かされたのか?

 

 

「ユウヤ、現状はどうだ?」

 

 

「かなり削っている。あともうひと押しで倒せる。」

 

 

集団討伐の時のミツルギ達が削ってくれたり、その他諸々の冒険者達のお陰であともう少し有効打があれば倒せる。

 

 

女性に盾になってもらうというのは恥ずべき行為だが今は仕方ない。やつに勝つことだけを考えなくては…

 

 

「ダクネス、あの攻撃はいくら受けられる?」

 

 

 

「私に受けられない攻撃などない!どんな重い一撃だろうと受け切ってみせるぞ!」

 

 

赤面すんな、息を荒げるな、悦ぶな!だが、それなら心強い。

 

 

「オーケー!ゆんゆん!姿隠しの魔法の原理って分かるか!?」

 

 

 

「姿隠しの魔法は光を屈折させることで相手から見えなくさせています。ですが、それが今…」

 

 

 

「援軍が来ようと関係ねぇ!お前らも潰してやる!」

 

 

ホーストがダクネスに思い切り殴りかかった。

 

 

「ふっ、その程度か!私を屈服させたければもっと本気を出してみろ!」

 

 

相変わらずの耐久力でこれをもろともしないダクネス。相変わらず特化しているやつは強いと感じた。

 

 

「じゃあ、その体力を吸いつくしてやる!!」

 

 

「体力を吸いつくすだと!?やってみー」

 

 

刹那、一筋の光がホーストを切り裂いた。

 

 

「ッ!!」

 

 

「中々いい技だな…」

 

 

光を屈折させると聞き、もしやと思い、試した結果案の定成功した。

消費魔力の量が多いためまだまだ持続時間は短く、同時に二つは使えないため消えたまま攻撃は不可能だが十分使える。

 

 

そして、ダクネス。ちょっとがっかりすんな。

 

 

 

「クリス!俺と一緒にバインドしてやつの動きを止めるぞ!」

 

 

「うん!」

 

 

今の体力のホーストならダクネスによる全力の一撃とゆんゆんの魔法で倒せるはずだ。バインドが効く時間はわずかだろうがダクネスが当てる時間さえ稼げれば問題ない。

 

 

「動きを止めるなら私がやります!」

 

 

突然ゆんゆんはそんなことを言いだし、マジックポーションを飲んだ。

 

 

 

マジックポーションとは特定の魔法を強化するアイテムである。どの魔法が強化されるかは予め決まっており、シンプルに威力の向上だったり、追加効果発生など実に様々である。では、ゆんゆんは一体どの魔法を強化する気でー

 

 

「『パラライズ』!!」

 

 

「あっ、馬鹿!よせ!」

 

 

俺の制止も虚しく、全てを麻痺させる電磁波が辺り一面を駆け巡った。

 

 

「ふっ、悪魔にパラライズが効かないことくらいーっ、くそ…やりやがったな…まさかこんな威力のパラライズを撃てるとは…これまでか…」

 

 

 

そう、確かに成功する、パラライズで麻痺させることは出来るのだが…

 

 

 

「お前、今動けねぇだろ。」

 

 

「ユウヤさん、みんな…ごめんなさい…」

 

 

思い出すのにかなり時間がかかってしまったが今回ゆんゆんが使ったパラライズ強化のマジックポーションは威力・範囲超強化の代償として味方や自分までも麻痺するという使えないアイテムだったのだ。そうと分かっていればあの時…

 

 

「これを売ったやつなんて言ってたよ。」

 

 

「…パラライズの威力を問答無用で強化するーって言ってました。」

 

 

訴えてやろうか。この国の法律がどうなのかは知らないが、こんな重要な欠陥を伝えないで売るんじゃねーよ。日本じゃ立派な詐欺だぞ。

 

 

 

「おいおい、大丈夫か?紅魔の娘。俺も体力や魔力を回復させたい。どうだ?手を引く気はなー」

 

 

「引く気はない!だがこいつらに手を出す気なら私を連れて行くが良い!」

 

 

「…は?」

 

 

あの悪魔が素っ頓狂な声をあげた。

 

 

「私が身代わりになる!だからぜひ私を連れていってくれ!」

 

 

「おいおい…こんな状況なのにお前自分から要求しに言ってんじゃねーよ」

 

 

「していない」

 

 

 

「引かないならどちらが麻痺から解放されるかの勝負になるが…だが魔力もほぼ空の貴様らに勝ち目はあるのか!?」

 

 

 

「うぅっ…」

 

 

そろそろ詰みかけた…ヤバいな…こりゃ…

 

 

 

「どうやらお困りのようですね…ですが!もう大丈夫です。私が来ましたよ!!」

 

 

「めぐみん!?どうして…あの時深い眠りに落ちたんじゃ…」

 

 

「あの時私は起きてましたが」

 

 

「えぇ!?いつから!?」

 

 

「めぐみん起きてる?からです」

 

 

「全部聞かれてたぁぁぁぁ!!」

 

 

ゆんゆんの心に致命的なダメージが入った。やっぱり聞かれていないことを想定して色々話していたのか。

 

 

「よくも勝ち筋が全くないから行かせられないとか私が守るねなどと啖呵切っておきながら悪魔から憐れまれる事態まで追い込まれている面白可笑しい友人を散々痛めつけてくれましたね!」

 

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

またしてもゆんゆんの心に大ダメージ。めぐみんやはり根に持っているのか?

 

 

「ゆんゆんはですね…確かに先ほどのように勝ち筋濃厚な局面で自分からすすんでパラライズを撃ち、自らを麻痺させた挙句、その仲間達も麻痺させてこちらの勝ち筋を綺麗に潰す間抜けなアホの子です!」

 

 

 

「やめてぇぇぇぇぇぇ!!」

 

 

 

「ですが…私の一番の友人だから…なんてこっ恥ずかしいセリフを真顔で言われたら…助けに行くしかないじゃないですか…!!」

 

 

 

「公開処刑!?殺して!殺してよぉぉぉ!こんな黒歴史の塊みたいな私なんていっそのこと殺してぇぇぇ!」

 

 

もうやめて!とっくにゆんゆんのライフは0よ!もう勝負はついたのよ!容赦ないめぐみんの精神攻撃により、ゆんゆんはもう力尽きている。

 

 

 

「ふぅ…これで仕返しはしましたし…それでは、消し飛んで貰いますよ!上級悪魔ホースト!!」

 

 

 

「『エクスプロージョン』!!!」

 

 

 

上級悪魔ホーストはめぐみんの一撃で跡形もなく消し飛んだ。

 

 

 

反省点と今後の課題が山積みとなった上位悪魔ホースト戦だが、まずは倒した報酬を山分けし、その後すぐめぐみんは新たな仲間を探すことになった。

 

 

「なぁ、いい加減ハードル下げようぜ?流石に上級職だけってのはキツすぎないか?」

 

 

カズマの会話が聞こえて来た。あっちも仲間を募集し始めたらしい。

 

 

「例えばさ、このアークウィザードと盗賊とかどうだ?こいつらとかならタンカーがいないがバランスもあまり悪くはならないし、普通に強いと思うんだが。」

 

 

「ダメねー。カズマは。いい?盗賊っていうのはね、戦士や武闘家のように力がないからって搦め手ばかり使う陰険で能力が中途半端なやつらの集まりよ。よって妥協しても女神の従者に盗賊なんて入れられないわ。パスパス。」

 

 

散々な言い草すぎて逆に笑えてきた。どっかであったら仕返ししてやろうか。

 

 

「全世界の盗賊に土下座して謝れ。知力永遠の0め。」

 

 

 

「あの…面接会場はこちらでしょうか。」

 

 

「お、おう。そうだが。」

 

 

「我が名はめぐみん!アークウィザードを生業とし、爆裂魔法を操る者…!!」

 

 

 

「めぐみん、頑張ってるね…」

 

 

「俺達も頑張らなきゃな。」

 

 

「うん、めぐみんに負けないように…」




これでスピンオフ3巻は終わりです!
これからはやっと1巻の内容に入り、急ピッチで進めてアニメ2期の辺りまでも早いうちに行きたいなと思っています!
それでは、最後まで閲覧していただき、ありがとうございます!
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