本文のことも書けないし
~クロア視点~
暇だ。何が「考えて」だ、考えた結果の事なのに今更何を考えるというのだ。
......いいや、もう寝よう。考えるとか知ったことか、寝てしまえば時が解決してくれることもあるだろう。
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~クロア視点~
(反省してるので身体を返してください)
<だめ、反省どころかずっと寝てたじゃん>
(そのことについての反省です)
<ならなおのこと返すわけにはいかないよね>
(ならすべて反省しています)
<そんな棒読みで言われてもね>
(というかそもそも私からいつでも身体を奪えるなら怪しい動きを見せた時に奪えばいいじゃないですか)
<そうじゃなくて、私はあなたに反省してほしいの>
(この際なのではっきり言わさせてもらいますが、反省する気はありません)
<そんなこと言われたら余計に返すわけにはいかないよ?>
私たちは真っ黒な部屋の中にお互いのほうを向きながら立っていた。
部屋は暗いわけではなく、真っ黒だ、なのにはっきりと見通せるそんな不思議な場所だ。
ところどころ、血管の中を血が通るかの様に部屋の壁を白い筋が通る。
ここは、ルー曰く、ルーの中、と言っていた。
もちろんルーに身体は無いので、ルーという人格の中、つまり精神の中なのだろう。
なんでも、部屋の外観以外の内装などは自由にいじることができるようだ。
そんな部屋のなかで、私は目深にフードをかぶって顔を隠すルーに手錠で拘束されて、お説教を受けていた。
(でもこんなことしたって私の意見は変わりませんよ)
<......分かった、でもその代わりその時は私にも相談して、絶対に止めるから>
私を拘束していた手錠が消える。
(分かりましたけど、次からはもう少し穏便に解決しましょう)
ルーにこの部屋の事を紹介されて好奇心から入ったのが間違いだった。
「ん....」
目を開く。
「近いですよ。ハーマイオニー」
涙目のハーマイオニーが私の肩を握って私を見つめていた。
「クロア....心配させないでよ」
そういうと、ハーマイオニーは床に座り込む私に抱き着く。
心配?ああ、はたから見たら急に眼をつむって床に座って動かなくなったように見えるのか。
「どのくらいこうしてました?」
「20分ぐらいよ」
涙声でハーマイオニーはそう言う。
20分、私がルーの精神の中にいた時と体感時間では経過した時間は同じだ、ということは別に精神の中だからといって、
時間の進みが速くなったり遅くなったりするわけではないようだ。
「すいません、心配をおかけしました。ルーと少し話してました」
さすがにルーに監禁されてた、とは言えず少しぼかして言う。
「もう、そういう時は私にも教えてよ、急に崩れ落ちるから心配したじゃない」
「すいません、私も急だったもので」
まあ、嘘は言ってないかな。
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~クロア視点~
クリスマス休暇が明けた。
「日記、ですか?」
「ええ、会話ができる日記よ」
「それが、盗まれた、と」
ハーマイオニーの話を聞いていると、何やら不穏な話になった。
なんでも、ハリー達の部屋から日記が盗まれたのだとか。
それもただの日記ではなく、その日記自体と会話ができるモノだ。
その特性と部屋中が荒らされているにもかかわらず被害はそれだけ、
間違いなく犯人は日記がお目当てだったのだろう。
なら私は心配する必要はなさそうだ、私もハーマイオニーも部屋に高価なものは置いて無い。
「売却目的ですかね?」
「どうでしょうね、わざわざそんなことをするほどの価値があるとは思わないけど」
「私は少し興味がありますよ、話せる日記なんてどうやってできてるのか気になりませんか?」
「そう?私からしたら不気味なだけよ」
不気味、確かに怖いかもしれないが、人との交流は、割と安心できるものだ。
「そういえば話は変わるけど、サラザール・スリザリンの継承者って誰か知ってる?」
サラザール・スリザリンの継承者、確か最近話題になっている石化事件に関連したことだろう。
「いえ、私は知りません。それと、おそらくドラコも違います。あの猫が石化したときは私が彼といましたから」
「そう、ごめんね。なんかクロアの友人関係を利用するようなことして」
「いえ、構いませんよ」
申し訳なさそうに謝ってくるが、別にそこまで気を遣わなくてもいいと思うが....
やはり昨日の事が関係しているのだろうか。
....もし私がクロアではなかった場合の話。
もしそうなら私はこの身体にいるべきではないと思う。
だから、その時は当初の目的通りこの身体から出ていこうと思う。
方法は、まあその時に探せばいい。
ちなみに当初の候補にあった私自身の消滅はナシだ。
理由は単純、私に過去の記憶はないが、少なくとも今の私の記憶は失うには惜しいものだからだ。
予定ではゴーストのように、精神体として生きる、というのが一番理想的だろう。
ただ、生きながらにして幽霊になれるのだろうか、やはり方法を探さねばならないだろう。
「クロア?」
すこし考えすぎていたようだ。ハーマイオニーに心配されてしまった。
「いえ、なんでもありませんよ」
「そう......本当に?」
「はい、ほんと....なんでしょうか。この音」
耳を凝らせばシューシューと壊れた笛のような音とが聞こえる。
「蛇....かな?蛇、蛇、蛇と言えば、パーセルマウスって知ってる?」
「知ってますよ、蛇語を話せる人のこと、でしたっけ」
どの本かは分からないが、知識としてはあることから、記憶を失う前からある知識だろう。
そして蛇語を話せる者の特徴は
「そして、サラザール・スリザリンと、その継承者のほとんどが使えるもの、らしいですね」
というとハーマイオニーは複雑そうな顔をしながら、
「実はね、ハリーがそれなのよ」
「あ、いや違うのよ、ただ、周りの人はそうは思わないらしくてね」
なるほど、話がだいたい予測出来てきた。
「ハリーがうっかり使ったパーセルマウスのせいで周りから疑われている、ということですか?」
「うん.....そうなのよ」
それは....自業自得ではないのか。こんな状況で蛇語を披露すればどうなるか等予想ができそうなものだが。まあ
<クロア、蛇が近づいてきてるよ、噛まれないように気を付けてね>
(ああ、分かりました。毒蛇に噛まれてそのまま死ぬ、なんて冗談じゃないですからね)
「ハーマイオニー、蛇がちか....<クロア‼この気配は明らかに普通の蛇じゃない‼>どういうことですか?」
ハーマイオニーにルーから聞いたことを言おうとしたが、妨害された。
<これはたぶん....バジリスク!代わるね!>
背筋がゾッとする、バジリスク、確か蛇の変異種だったはずだ、
その最大の特徴は、目と牙だ。
見るだけで死ぬ目、噛まれれば即死であろう牙。
どちらも一瞬が致命的だ。
そう頭で思考しながらも、私はハーマイオニー抱き着きながら顔の右半分を右手で覆う。
私とルーは一瞬では入れ替われない、微妙にタイムラグがある。
その一瞬が遅れれば命取りだ。
私の意思を汲んだルーは入れ替わった直後、
「『セパレーション‼』ハーマイオニー、じっとしてて」
直後、私たちの周囲を陰に包まれる。
間一髪だ、もう少し遅れていたら私もハーマイオニーも今頃は仏様だろう。
陽炎のように歪んだ分厚い膜のようなものが私たちを覆っていて、その上からバジリスクが口を大きく開けているが、膜に阻まれて止まっている。
「ハーマイオニー、あれがバジリスク、たぶん石化事件の実行犯だよ」
「あれ、が?そ、それより、クロ....ルー?この魔法は何?大丈夫なの?」
「微妙、まず絶対に壊されはしないけど、膜を動かすことはできないし、こちらからあっち側に干渉もできない」
「それって......」
「うん、このまま誰かが気づいてくれるのを待つよ」
「まあ、少なくとも朝になる前にはあきらめるはずだよ」
「え、その間ずっとこの体勢?」
「うん、この魔法、基本的に一人用に作ったからそんなスペースないよ」
作った?まさかルーが作ったのか?どうやって?
「あ、ハーマイオニー、そっちから主犯見えない?」
向き合っている私達の視界はほぼ360°だろう、私だけの視界は、上にはバジリスク、他は誰もいない。
「いたわ!......え?そんな、はず..は、ないわ....」
「だれがいたの」
どうしたのだろうか、ハーマイオニーは見えたはずなのに、それを否定しようとしている。
「ハーマイオニー!そいつはもしかしたら、生徒を何人も石にしてきたやつかもしれないんだよ」
「で、でも、だって。あのこは」
「誰?」
ハーマイオニーが、なかなか言おうとしない。
「あ、逃げてった」
分が悪いと判断したのか、バジリスクは逃げていった。
「え、ええ、そうね」
「もう大丈夫かな?」
と言い、ルーが顔から手を外すと、膜が消える。
「それで、主犯はだれだったの?」
「ジ、ジニー。ジニー・ウィーズリーよ、ロンの妹」
ロンの妹?一年生か?なぜ一年生がバジリスクを使役して生徒を襲う?分からない。
「それに、あの日記を持ってた」
日記?ますますわからなくなる。
(ルー、分かりますか?)
<動機はさっぱりだけど、ジニーが石化事件と、窃盗事件の犯人なのは分かったよ>
まあ、そうなるだろう。
「....はあ、疲れました」
「あ、ありがとう。あの膜の上からならバジリスクの目を見ても平気なのね」
少々露骨な話題逸らしだが、まあ乗ってあげよう。
「はい、ルーの魔法です。私は二回しか見たことはありませんが、どちらも膜に傷一つ入っていませんでした。それに杖を使用する必要がありません」
実質かなりの性能だと思う。
「杖を?それであの硬度ってもう反則じゃない」
私もそう思う。
というかあのルーが絶対の自信を持っていた魔法だ。
もしかしたら単純な障壁ではないのかもしれない。
「まあ反則でもなんでも助かったのでいいです。
それで、今あった事はどうするのですか?」
遠回しにジニーの事を先生に言うかどうかを聞く。
最初は忘れたフリをしようとも思ったが、口裏を合わせておいたほうがいいだろう、と思い直したため、こうして遠回しに聞いてみる。
「えーと、ロンに相談してからでもいい?」
まあ、彼の妹なら仕方ないか。
「構いませんよ」
「ありがとう」
口を開き、寮に帰りましょう。と言おうとしたが、
口から出たのは。
「ねえ、クロアが無事だし、クロアも許したからあんまり言わないけどさ、
私の魔法とクロアの機転が無かったらあなたはもう死んでるってこと、忘れないでよ」
まあ、これぐらいなら言ってもいいだろう。
「と、言うことらしいですよ。それでは、寮に帰りましょう」
「うん、分かってる」
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~クロア視点~
今日はいろいろと疲れた、部屋に帰るとさっさと寝ることにするが、
今日の思い出が頭をよぎる中、どうでもいいことが気になる。
なんでルーの精神の中にいるときにルーはフードを被ってたんだろう。
それも顔全体を隠すように、別に同じ顔だとしても気にしないのに。
まあいいか、もうあそこに行く気はないし。
くだらないことを考えていると眠気が私を襲う。
うん、疲れてる時に無理に考えるモノじゃないね。
私が睡魔に身を任せると、
すぐに意識は霧散していった。
クロア急な出来事に機転を利かせられたのは主人公補正です。
ルー ちぃとじゃないよ
メガネ ハリーの本体
ハーマイオニー ルーによって、石化ルートを避ける
セパレーション 周りを覆う膜は動かせない 内側から攻撃もできない まだまだ弱点が出てきますよ。
バジリスク 今作のバジリスクは殺しにかかってます。 まあ殺せないけど
言うな、何も言うでない。
言葉にせずともわかっておる、飛ばしすぎ、そういうことだな。
仕方ないね、秘密の部屋編は最初と最後ぐらいしか必要じゃないし。
必要じゃないところは飛ばしていくし。
そんな感じで短くなりそうな秘密の部屋編