個人的には眠るより、寝るって漢字のほうが好き。
~クロア視点~
ハリーとロンのテンションが高い。
おそらく、今から闇の魔術に対する防衛術があるからだろう。
今までの闇の魔術に対する防衛術の教師は、マトモな人がいなかったから、今年の教師が気になっているのだろう。
「ルーピン先生、どんな授業をするんでしょうね」
隣を歩くハーマイオニーに聞いてみる。
「私は別に何でもいいわ、闇の魔術に対する防衛術の自習にはもう慣れたし」
新しい考え方だが、仕方ないのかもしれない。
視界の端に、懐かしい姿が映る。ドラコだ。
ハーマイオニーに、一言告げて、ドラコのもとに向かう。
「お久しぶりですね、ドラコ」
「ああ、クロアか、久しぶりだな....あー、身長は相変わらずだな」
久しぶりに会った友人に言うことじゃないだろ
「それは言わないでください。ああ、そういえば話してませんでしたね、私にある程度記憶が戻りました」
ドラコが、どこか嬉しそうな、寂しそうな表情を浮かべる。
「そうか、良かったな」
なんか反応が薄くないか?
「あっさりしてますね」
「ああ、何となくそうなんだろうな。とは思ってたからな、ハーマイオニーと最近よくいただろ、だからな」
となると、この態度は嫉妬だろうか。
「そんな顔をしないでください、記憶が戻ったとしても、私がドラコに感謝していることに変わりはありませんよ」
「そうか、ああ、なら、何かあった時は僕の事も頼ってくれよ」
「分かってますよ、では、また」
ドラコに手を振って別れると、ハーマイオニーの所に戻る、ハリーとロンは、特にロンは私の事を睨んでいるような気がしたが、無視する。
「やあ、私が今年から闇の魔術に対する防衛術を担当する、リーマス・ルーピンだ。
早速だが、教科書をしまってくれ。
さて、早速だが、誰かに実技をしてもらおうと思うが....誰が良いかな」
早速実技か、やはり男子は座学より、実技が好きな人が多いのか、男子を中心に、かなり沸いている。
自分を当てろとばかりに自己主張をしている男子を無視して、ルーピン先生は何故か、私を指名する。
男子達の、絶望から来るため息と、嫉妬の視線を感じながら、前に出る。
ルーピン先生に、なぜ私を指名したのか、小声で尋ねる。
「ああ、君なら大抵のことなら対処できそうだし、落ち着いてそうだからね」
守護霊の事で、過大評価されているようだ。あれは、特殊な例なのだが。
そんな私の事情を
「このタンスの中には、まね妖怪、ボガートが入っている。ボガートを知っている人はいるかな?」
ハーマイオニーが答える。
「近くにいる人が恐れているモノに化ける妖怪です。『リディクラス』で退治できます」
さすがハーマイオニーだ。
「よく知ってるね、完璧だ。ハーマイオニーも言ったが、ボガートは『リディクラス』で退治できる。
それさえ忘れなければ、大抵の場合は何とかなる」
(ルー、リディクラス、お願いしますよ)
私だと使えないかもしれないので、守護霊の時の様に、呪文を唱えるのをルーに任せようと話しかける。
<....ね、ねえ、待って、今からでもいいから、ルーピンにやめるように言って!>
(待ってください、何を焦っているのですか?)
<あ、えっと、なら、せめて私と代わって>
(あなたが私と代わっても、何も出来なくなるだけですよね)
この周りを男性に囲まれた場所で代わったところで、結果は見えている。
そもそも何を焦っているのかを教えてくれないとどうしようもない。
「じゃあ、ボガートを出すよ」
ボガートの姿は最近も見た男性だった。それも、記憶の中と、ルーの精神の中でだ。
「あ....あ..ああ......」
私の父親と言う肩書を持った男だ。
足が震える。頭の中の冷静な部分で、思考する。なぜ?
私にその記憶はないはずだ、ルーがすべて保有している。なのになぜこの男が、それに今の私の感情、恐怖だ。
だが、そこまで思考する程度の冷静さはあった。
のだが、杖を構えたところで、気づく。
できるだけ、その男の事を見ないでいたことか災いしたのか、いつの間にか目の前に立っていた。
立っていられなくて、後ろに倒れるようにしりもちを着く。床に着いた手に杖はすでにない。
腹の痛みを無視しながら、辛うじて上を向くと、靴底が見えた。
後頭部が痛む。
もうやだ、私はこいつからは逃げられないの?
辛うじて残る頭の中の冷静な部分で、そう思う。
周りが今更ながら騒がしくなっているが、そんなことはどうだって良かった。
床に倒れたままぼんやりと思う。
ああ、身体中が痛いな。
~ルー視点~
また護れなかった。
仕方がない、仕方がなかったのだ、私だってトラウマを持っているのだし、私だって、痛いのは嫌だ。
違う、違う!、ダメだ、もう少し、まだもう少しだけでも、しっかりしろ私、私が護るんだ。私が護るんだ。だってこれは、償いだから。
そう、自身に
~クロア視点~
「大丈夫かい?すまなかった、対処が遅れたよ、私の責任だ」
そう言って、私に謝るルーピン先生を無視して、
(ルー、どういうことですか)
<ごめんね、私からはまだ言えない、その時になったら必ず言うよ、だから、もうちょっと待ってて>
ああ、もう、何もかも嫌な事ばかりだ。
「大丈夫です」
私を遠目から眺める周りの生徒すら気にならない。
「寮に帰ってもいいですか?」
「ああ、別に構わないさ、ハーマイオニー、付いて行ってあげなさい」
精神的に疲れた、このまま寮に帰ってさっさと寝たかった。
「あ、待ってください。僕、守護霊の呪文を使えるようになりたいんです。
そのために、クロアとルーピン先生に教えてほしいんです」
ふざけてんのか
「あークロア、僕は次の授業の準備があるし、あまり長時間教えてあげることは出来ないんだ。
だから、教えてあげてくれると助かるんだけど....」
超いやだ、このまま寮のベッドにインしたい。
そんな気持ちが表情に出ていたのか、ハーマイオニーがルーピン先生に断ろうとする。
いやまて、身近に守護霊の呪文を使える人がいる、と言うのは大きくないか?
少なくとも私はあんな記憶、それなりの理由がないと、見たくはない。
「分かりました、私に教えられる範囲なら構いません」
「「いいの?」」
ハリーとハーマイオニーの声が重なる。
「ハーマイオニーには言ったと思いますが、私は特に、吸魂鬼対策のための手段は多いに越したことはありません。
とはいえ、別に私は練習して使えるようになった訳ではなく、少し特殊な例なので、教えられることはあまりありませんよ」
「うん、別に構わないさ」
______________
~クロア視点~
「とりあえず、私はあまり出し方についても知らないので、本人に直接聞いてください」
(ルー、頼みますよ)
杖を振る。
<『エクスペクト・パトローナム』>
頭に呪文が響くと、目の前にルーが出現すると、即座に私に隔離魔法をかけて、トラウマを抑える。
ハーマイオニーの後ろに隠れながら、ルーの説明を眺める。
ルーを見たハリーは目を見開いて、小さく悲鳴を上げていた。
幽霊とかが苦手なのだろうか?
それより、ルーはハリーの事が嫌いなのかと思ったが、
まあ、ルーの安否に関わることだ、険悪な関係になられて進まないよりかはマシだろう。
手持ち無沙汰になったので、さっきの授業のボガートについて考える。
そもそもなぜボガートはあの男の姿になった?
ルーが記憶を保有している以上、あれがあの男に姿を変える訳がないのに。
私の記憶が戻った?
いや、それはない、もし完全に戻っていたら、私は今頃正気を保ってなど、いられなかっただろう。
吸魂鬼の影響か?いや、ルーに聞いても隠されている以上は、ルーが関係しているのか?
だが、今更ルーの隔離魔法が解けるとも思えない、今まで、あれから記憶など洩れてはこなかった。
ルーがわざと記憶を洩らした?
いや、それはないだろう。ルーのあの魔法はそんな中途半端な使い方はできないだろう。
....そういえば、何であの時ルーは、ボガートと知った瞬間に私を止めようとした?
決まっている、
ならば、なぜ私からもう一度その記憶を隔離しようとしない....
「クロア、そろそろ帰るわよ」
思考が中断される。
どうやら今回はもうやめるらしい、見れば、いつの間にか、ルーも戻ってきている。
(ハリーは守護霊の呪文を使えそうですか?)
<んー、まだ霧状の守護霊しか出せないけど、多分コツをつかんだし、もう少し練習すればすぐに動物を出せるようになると思うよ>
これなら、吸魂鬼を追い払ってくれそうだ。
とはいえ、あまり強力な守護霊でもないと思うので、過信は禁物だろう。
「クロア、今日はありがとう、おかげで守護霊が、まあ霧状だけど、出せるようになったよ」
ハリーが私にお礼を言ってくるが、私は何もしていない。
「私は何もしていませんよ、やったのはル....私の守護霊です」
「それでも、クロアがあそこでOKしてくれなかったら、僕は多分、守護霊を出すことさえできなかったと思うよ」
「そういうことなら、お礼は受け取っておきます。では、また明日会いましょう」
「うん、また明日ね」
ハリーと別れて、部屋に戻る、今日はいろいろと疲れた。
明日からはもう少し楽に過ごしたいな。
....ハリーの事が少し怖かったのは、きっと、ルーを具現化していた時に出てきた、トラウマが影響したのだろう。
~ルー視点~
だんだんと決心が鈍って行く気がする。
いや、まだ大丈夫なはずだ、なら、ギリギリまで償うおう。
私は私の間違いを償うまで、逃げることは出来ない....はずだ。
______________
~クロア視点~
ホグズミード村に行く日が来た。
私は、祖父から預かっている、ホグズミード村へ行くための許可証をマクゴナガル先生に見せ、無事、ホグズミード村へ行く許可が取れた。
祖父は、許可証をもらう際、私に友達ができたか聞いてきた。無言でうなずくと、
祖父曰く、1年生を終えて、ホグワーツから帰って来た時は、酷い顔をしていたらしいが、
今は、とても楽しそうな顔をしている、と嬉しそうに話してくれた。私には分からないが、祖父の嬉しそうな顔を見ていると、嘘ではないのだろう。
その時は、どう反応していいのか分からず、戸惑ってしまったが。
まあ、過ぎたことはいいとして、私はホグズミードが楽しみだ。普通なら素直に喜びたいのだが、
「元気出せって、僕らがお土産をたっぷり買ってきてやるから」
「そうよ、大丈夫よ、何か欲しいものがあったら教えてね、買ってきてあげるから」
と、ロンとハーマイオニーが励ましているが、逆効果らしい。
「二人とも、僕に気を遣わなくていいさ、ああ、別にお土産だけ買ってもらったって、虚しくなるだけさ」
こんな時、なんていえば励ますことができるのだろうか、あれから、守護霊の呪文を教えるために、私は教えていないが。最近はよく会っているハリーを励ましたいのだが、コミュニケーション能力が圧倒的に不足気味だ。
「元気を出してください、別に行けなくたって、そこまで大きな問題では無いと思いますよ。それに、行けたとしても、楽しいかは別です」
とりあえずこんな感じだろうか。
「クロア....それって、励ましてるの?」
心外な。
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~クロア視点~
ホグズミード村、住民全員が魔法使い、と言う特殊な村だ。
住民全員が魔法使い、と言うのは、何でもイギリスの中でホグズミード村だけらしい。
面白い本はあるのだろうか。
列車に揺られて、ホグズミード村に向かう。
これから楽しくなるかは分からないが、幸先は最悪だった。
少なくとも、コンパートメントの中で行き交う言葉はそう思わせるには充分だった。
「違う!クルックシャンクスはそんなことしないわ!」
「ならスキャバーズはどこ行ったんだよ」
ため息をして、私に矛先が向いたら面倒くさいので、ため息を抑えながら、読書に集中する。
話を聞く限り、ロンはロンのペットのネズミがいなくなって、ハーマイオニーのペットの猫が食べた。と主張して、
ハーマイオニーは彼女のペットの猫は賢いのでそんなことはしない、と主張しているが、イタチごっこだ。
私は、友人としてのランクが上のハーマイオニーを擁護したいが、口に出しても無駄なのは分かっているので、外野に徹する。
やがて、列車がホグズミード村に着くまで、口論は続いた。
ああ、ようやくこの空間から解放されそうだ。
私は、列車を降りてもなお口論を続ける二人を無視して、書店を探す。
思っていたより小さな村だ、これならすぐに書店も見つかりそうだ。
と、思っていたのだが、全く見つからない。
既に、目立つ店は大体見たのだが、そこに書店は無かった。
ならばと、外見だけでは判断しづらい店に入って確かめたりしてみるのだが、なかなか見つからない。
さらに、普段から運動不足なのが災いして、歩き疲れた。
とりあえず、のどを潤すため、近くのパブに入り、適当な飲料を注文する。
届いた飲料を見る、この飲み物、においがもうすでに甘い。
慎重に一口つけてみる。甘い。
とりあえず甘いが、飲みづらいほどではない、自分が注文したものだし、と一応飲み干す。
頭がほわほわする。
それから、睡魔が襲ってきたので、腕を枕に、机に突っ伏していつでも寝れる体勢をとる。
でも、少し休憩したら、すぐにまた探すつもりなので、寝ないように気を付けないと......まあいっか。
微睡む意識を手放すと、私は眠りについた。
クロア 最近、人と接することに努力しだした。アルコールに弱い。
ハリー 正直、守護霊を教えるくだりは、別に無くても良かったけど、(次の話の後書きに続く
バタービール 超微量のアルコールを含むため、子供でも飲めるお酒。まあ、クロアは例外
ホグズミード村 割と曖昧だから(他の部分もそうだけど)原作の設定と違っていたらごめんなさい。きっとこの世界にはクロアがいるので、原作の世界とはどこかがズレてしまったのでしょう。
スキャバーズ ロンのペットのただのネズミ
クルックシャンクス 赤い髪を持ってて、片腕がありません、ちなみに左目に傷を持っています。(大嘘
セパレーション 細かい調整はできない、と言う設定
ちなみに、ネビルはいらな....いない子です。
ああ、もうそろそろ終わってしまう。