名探偵コナンfeat怪盗山猫   作:十代vsゴーシュ

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それぞれの思惑

夜の都会の道路を黒いポルシェが走っている。中には黒いスーツに黒いハットを被った男が2人乗っている。その内運転している男はサングラスをかけており、助手席に座っている男は金髪で長髪である。

「いいんですかい?兄貴。例の社長の事件かなり広まってるみたいですぜ?」

「フン。バラしたヤツのことなんざ知ったことか。それよりも問題は山猫だ。今回の事件で何を企んでるか知らねぇが奴が1枚噛んでるんだろ?」

「神出鬼没の怪盗探偵。その名も山猫。悪党の金庫から金を盗むついでに悪事を暴くと噂されてるふざけた奴ですね。今回の事件も既に金庫から金が盗まれてましたし。」

「問題はそこじゃねぇ。ヤツが金庫から金と一緒に我々の情報を盗んだかもしれないと疑わしくてな。」

「考えすぎじゃないですかい?」

「フン、だといいがな。どの道ヤツも生かしちゃおけねぇしな。」

「疑わしきは罰せよってヤツですね。」

「ああ。俺は山猫をシロだとは思ってねぇからな。」

不穏な会話をしている2人組を乗せたポルシェはそのまま夜の都会を過ぎて行った。そして、その頃とあるビルの屋上から隣のビルの部屋を歌を歌いながら双眼鏡で覗いている男がいる。その歌はかなり音程がずれており周りの人間がとても聞けたものじゃないと言うほど酷いものだった。男は歌い終わると仮面ヤイバーと言うオリジナルヒーローのお面を被りビルに潜入。男はどこか仮面ヤイバーのお面を気に入っているようだ。

「なかなかいいな。このお面。」

ビルに潜入するとお面を外し、お面の中からサングラスをかけた男が姿を現す。ビルから少し離れたミニバンの中では幼顔の女子高生がノートパソコンを使って何かをいじくっている。彼女はハッキングと言うシステムを使いビルのセキュリティを操作して全て解除してしまう達人。まぁ所謂ハッカーって奴だ。

「準備出来たよ。」

「おう。」

彼女のハッキングにより男はとうとう金庫に到着する。すると同時に男はいとも簡単に金庫を開けてしまう。金庫の中には札束がビッシリと入っていた。

「Oh!Fantastic!!」

男がそう言って感心しているのも束の間だった。男の前に1人の女性が姿を現す。

「あら。何処から入ってきたか知らないけど悪いネズミがいるようね。」

女性がそう言うと男は口笛を吹きながら答えた。

「またアンタか。相変わらず読めない女だねぇ。」

「それはそれはどうも。山猫君。」

「どうしたの?」

「問題ない。すぐに終わるさ。」

「あなた達の邪魔しちゃったかしら?」

「何、気にすんな。どうせ大した話じゃねぇだろ?」

「そうね。あなたが前にどこかの社長の金庫からお金と一緒にUSBも持ち出したでしょ?返してくれる?そこには私たちの個人情報とかたくさん入ってるの。」

「ああ。いいぜ。俺の目的はあくまで金だ。アンタらが裏で何をコソコソやってるか知ったこっちゃねぇからな。」

男はそう言うとポケットからUSBを取り出して女性に渡す。女性はそれを受けとるとウインクしてその場を去って行った。

「ありがと❤じゃ幸運を祈ってるわ!!GoodLuck!!山猫君。」

女性が去っていくとビルの外からパトカーのサイレンが鳴り響いていた。

「山猫!!」

そう言うと数人の刑事が無数の警官を連れてビルの中に突入する。そんな中、1人の警官がその網を縫うようにビルから立ち去る。そして顔を剥ぎ取ると先程男と話していた女性の顔が現れる。無論男もビルを脱出してミニバンの中に駆け込んでいた。運転席にはバーの経営者の女性が座っている。後ろの席には女子高生とジャケットを羽織った男性が座っている。

「アンタにしちゃ遅かったわね。」

「何、ちょっとアクシデントが起きただけだ。大したことじゃねぇよ。」

「本当に大したことじゃない?」

「ああ。」

「山猫さん。僕の方も無事に仕事終わりました。」

「おう。お前にしちゃ珍しく無事じゃねぇか。」

「勘弁してくださいよ。危うく死ぬかもしれないところをある人に助けてもらったんですから。」

「ある人だと?」

「はい。色黒で金髪の男性ですけど、たまたま彼も同じ場所に潜入してたみたいでして。まさか山猫さんの知り合いですか?」

「は?そんなヤツ俺が知るわけねぇだろ。」

そんなコントのようなやり取りを他所に待機していたミニバンは出発した。その一方で先程の女性は堤防でまた1人別の男と待ち合わせをしていた。

「どう?そっちは上手く行った?」

「えぇ。少々トラブルに巻き込まれてしまいましたがこれも想定の範囲内ですよ。」

「そう。ならいいけど。」

「そう言うあなたも最近山猫とコンタクトを取っているみたいですが一体何を吹き込んだんです?」

「そんな大したことじゃないわよ。それよりも今の話ジンの耳には入れないでおいてくれる?勝手なことされたら困るし。」

「えぇそれは構いませんよ。」

それぞれの思惑が漂う中、アジトのソファーで横になる男は1枚の写真を見ていた。

「全く、掴めない女だぜ。ベルモットさんよぉ。」

男の手に持っている写真には、眼鏡をかけた少年が写っており、『Silver Bread』とマジックで書いてある。

「silver Breadか。面白ェ。」

男はそう言うと静かに眠りについたのであった。

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