SIDE
俺は寝台で目を覚ました。見上げると石造りの天井が見えた。
俺は身体を動かそうとして半身を起こそうと動かす。
「んぐっ……」
身体に激痛が走り、再び寝台に戻る。ああ、そうだった。最終奥義を使ったんだな。この痛みは肉体以外に精神体もダメージがきていると
「ん」
両腕に何かが巻き付いてる感覚に気づいた俺はゆっくりと首を動かし、すぐ目の前に
「
二人に声をやって起こす。
「ん……」
「…し、えん?
「身体は大丈夫?」
「苦しくない?」
二人は心配そうな顔で
「ああ。問題ない。まぁ…全快までは二日程掛かると思うがな」
「あるじッ!」
「目が覚めましたか!」
「お加減は如何ですか?」
「
九天の守護騎士達が涙目で
「すいません主。私達、途中で力尽きてしまって……」
「主の身を護れず……申し訳ありません」
白と黒が頭を下げてきた。俺は皆を見て笑った。
「皆が無事でよかった」
そういうと守護騎士達は泣きながら
SIDE OUT
気絶から目を覚ました俺は、正座を始めてしまった守護騎士達を見ながら大丈夫だと繰り返し言っていた。
「そういえば…ゼクトは知らないか?」
最後の攻撃を受けた際、紅き翼でゼクトが一番重傷だったのを思いだし、皆に聞く。
守護騎士の程は顔を見合わせ首を傾げた。その中で白が目を逸らした。その行動で俺はわかり、短く「そうか……」と返した。
すると廊下が騒がしくなった。
「なんだ?」
扉に視線を移した時、一気に扉が開かれた。
「「シエンッ!!」」
でかい声で叫ぶナギとラカン。お前等は元気だな、と
「ナギ、ラカン」
「目が覚めたのか、
「まぁな。肉体も精神体もボロボロにやられたが……意識的にはハッキリしてる」
「むぅ、これから受勲式だってのに。テメェには気合が足りねぇ!気合が!」
ラカンはいきなり
「騎士達。このバカを放り出せ」
「「「「「「「「了解」」」」」」」」
守護騎士達は一斉にラカンに向け走る。
「あ、てめ!何しやがる!」
ラカンは守護騎士に蹴られたり、殴られたりして後退する。全快だったら逆に守護騎士がやられているだろう。両腕がなくズタボロになったラカンは雑魚い。
「ええと、その受勲式までどれくらいなんだ?」
「ん、後六時間ってとこだな。けど、出るなら一時間は前に準備しないと駄目だぜ」
「そうか……」
「…それと、あン時はありがとな」
「あの時?」
「ほら、俺があの白髪を掴みあげた際に庇ったじゃねえか」
その話で
「俺達は仲間だからな、助け合いだ」
「それでも助けられたからな」
そう言いながらナギが部屋を出て行った。その後、守護騎士達に飯を持って来てもらった。何往復かしてもらって、
飯の後はすぐに寝た。体力や精神力を回復させるため食べたら寝る、それくらいしか浮かばない。
そして、大体五時間後。受勲式まで一時間はある。体力は大分回復して、歩くのには支障ない。しかし精神力はまだ回復には時間が掛かりそうだった。
準備を終えた
「行こうか、皆」
受勲式。何故かアルは参加せず、ナギとラカンと詠春に、
遠く離れた場所に居る民衆の声が、まるで津波のように押し寄せてくる。戦いは終わったと。喜びの声を、歓喜の歌が洪水のように国に渦巻く。
受勲式後は兵士に混じり、紅き翼の皆で杯を酌み交わす。その時守護騎士達と
入り口の扉が静かに開き、赤毛をローブで隠した男。ナギ・スプリングフィールドが店に入る。
祝福の声に包まれ、ナギは驚いたような顔を浮かべる。
「テメェ!傷はもういいのかよ!」
「テメェこそ両腕ねぇくせに偉そうに!」
ナギが右腕で、ラカンの左腕の断面を殴りつける。
ラカンは右腕でナギの傷で一番酷い左肩を殴りつける。といってもナギは皆の中では
「傷をド突き合うな貴様らぁーッ!」
止めを刺し合うような行為をする二人に詠春が怒鳴りつける。
「詠春!てめーも一番怪我ひでぇのに、よく式典とか出るぜ!ワハハ!」
ラカンは詠春の肩を自分の肩脇で固定し、傷を膝でド突く。
「だから傷をド突くな!!死ぬわ!!」
だが詠春も殴って止めたり、離れようとはしない。それは、ラカンの行動が喜びを表していると分かっているからだ。
「
ラカンは次に
「ド突いたら傷に良くない。皆で酒を飲もう」
「お前、内臓は大丈夫なのか?」
「内蔵は、先に残った精神力を使って治した。飲みたいからな。終戦祝いの酒だ」
予備の杯に酒を注いだ
「あ、すまん。手が使えなかったんだな」
「あー、今回は無理だが……腕が治ってからでも一緒に飲もうぜ」
「そうだな。その時は俺の故郷の酒を皆で飲もう」
笑って言うラカンに
「そうか、楽しみにしてるぜ」
ラカンは苦笑しながら言ってきた。
その後