ストーカーの変態男に転生しますた   作:クワルカン

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修行パート(強制)


4話

 

 母様が完治してから、2年。私は7歳になった。

 そして今、家庭崩壊の危機を迎えている。

 

「本気で言っているんですね?」

「すまない」

「謝って下さいと、言ってるんじゃありません。本気かと聞いているんです」

「…………ああ」

「はっきり言って下さい」

「…………本気……だ」

 

 こんなことになっているのは、ジスカルがグアド族の反発を抑えきれなくなってきたのが原因だ。原作での時期は不明だが、正直よく持たせた方だと思う。擁護する気は全くないが。

 

「本気で、わたしと、7歳のシーモアを、島流しにすると言うんですね?」

「……ううぅっ」

「答えて下さい!!」

 

 と、私は島流しされる側だ。特に罪があるでもなしに。あくまでも島流しする側のジスカルを擁護しようとは思えない。

 

「シーモアとわたしに何の罪があるというのですか!?」

「……罪は無い」

「なら何故!?」

「……そうでもしないと皆が納得しないのだ」

「納得!?なにに納得しないと!?」

「……私の妻がおまえで、子がシーモアということにだ」

「わたしたちが島流しにされれば納得するとでも!?」

「必ず、させてみせる。2人が島流しにされたとなれば、反発は一時的にでも収まる。その隙にエボンの教えを広め、人を受け入れる下地を作る」

「……それにどれほどの時間が掛かるとお思いで?」

「……分からん」

 

 2人はヒートアップ中。私は、こうなると知っていて行動を起こせなかった事実が罪悪感となり、黙って話を聞いている。

 

「シーモアにそんな生活をさせるぐらいなら、あなたと縁を切り2人で生きます」

「待ってくれ!私はおまえもシーモアも失いたくない!」

「だったら皆を抑えて下さい!」

「それは……」

 

 おおう。話が厄介な方向へ進んでいる。私としては、心情的には母様に同意したいのだが、原作の為、より正確には『シン』を完全に倒す為にグアド族の族長とエボンの老師という立場には欲しい。仕方がないか。

 

「シーモアも何か言ってやってちょうだい」

「……シーモア……」

「……父様。母様は前に、父様は世界の未来のために頑張っていると言いました」

「……そうか」

「私たちが島流しされることは、そのためには必要なことですか?」

 

 これで「そうだ」と言ってくれれば母様を丸め込める。

 

「……嘘をつきたくないから、正確に言おう。もしも私が、さらに努力していれば、甘い見通しなど立てていなければ、必要なかったかもしれない。だが、今となっては他に手はない。すまない、シーモア」

「あなた……」

「ああ、はっきりした。所詮、私の力不足が原因だ。すまない、おまえ。2人には迷惑をかけたくない。縁を切ってくれ。必ず生活に困らんよう援助する」

「そんな、わたしは……」

 

 あれぇ?

 

「わたしは、ジスカル様が未来のため今まで弛まぬ努力を続けてきたことを知っています。どうか、もう少しお手伝いさせてください」

「だが、おまえの言う通りだ。シーモアはどうなる?」

「ああ、シーモア。どうか愚かな母を憎んで」

「いや、シーモア。この不甲斐無い父を憎め」

「い、いえ。私も協力します」

「おおっ」「まあっ」

「シーモアは優しい子に育ちました。流石、あなたの子ですね」

「いや、シーモアは強く育った。流石、おまえの子だ」

「……あなた」

「……おまえ」

 

 誰がイチャつけと言ったぁ!まあ何はともあれ、シーモア=グアド、島流し、決定。

 

 

 

 バージ=エボン寺院生活1年目。

 

「ジスカル様のように立派になってね」

 

 母様により原作シーモアと同じ髪型にされる。左右で固定され、前には触覚が飛び出ている。

 ジスカル許すまじ。

 

 絶海の孤島生活2年目。

 

「ジスカル様は、シーモアが強く育ってくれたのを喜んでいたわ。シーモアは魔法にばかり偏っているようだし、わたしが稽古をつけてあげましょう」

 

 母様により肉体的な訓練をさせられる。私は魔法使いタイプです、母様。つらい。

 覚えていろっ、ジスカルっ!!

 

 別居生活3年目。

 

「ふう。こんなところに長くいると流石に気分が沈んで来るわね。というわけで気分転換を兼ねて武者修行の旅にでましょう。ルートは、ガガゼト山を超えてザナルカンドにあるエボン=ドームを目指すわ」

 

 母様により武者修行の旅に連行される。ガガゼト山もザナルカンドもFF10終盤の地域で、敵は相応に強く厄介だ。エボン=ドームや強い魔物のいる地域を教えてのはジスカルらしい。

 やはり貴様かっ!ジスカルっ!

 

 以下、旅の風景抜粋

 

「無茶です!母様!そのダークプリンは魔法でしか……」

「為せば成るわ!はああっ」バスバスバス

プ「…………」ブシャアアア

「ええぇ」

「さあ、あなたの番よ」

「あ、あの魔法を使っていいんですよね?」

「そうね。今回は使っていいわ」

「今回は!?」

 

 

「あのゼロ式護法戦士は魔法が通じ難いんですが……」

「あら。なら簡単じゃない」

「いえ、物理攻撃してもカウンターしてくるんですが……」

「反撃を許さず、圧殺しなさい」

「本気ですか?」

「立派な杖を持っているでしょう」

 

 

 流刑地から簡単に出られるのは島流しとして成立しているのか生活4年目

 

 無事に帰って来られた。今になって思うが、髪型の件といい、エボン=ドームへの旅のことといい、もしかしたら世界の修正力は存在するのか?いやでも、母様元気だし、当然召喚獣にはなっていないし。私のジスカルへの憎しみは正当なものだから関係ないよな。

 

「あら、シーモア。わたし、良いこと思いついたの。ジスカル様が言ってたんだけどね、世の中には水中で戦える人たちがいるらしいの。ここは幸い周りは海だし、特訓してみないかしら」

 

 ジスカル、貴様の罪を数えろ!

 

 原作に倣い父の暗殺計画を練る生活5年目 

 

「聞いて。シーモア。もう少しでジスカル様が迎えに来てくれるわ。また、みんなで一緒に暮らせるのよ!あら?ふふ、笑顔になってるわよ。やっぱり嬉しいわよね」

 

 ああ。勿論、ウレシイとも。どれほど待ち望んだことか。

 

「ここも、修行の場としては悪くなかったわね。そうだわ。あと少しの間の修行だけど原点に帰って組み手を中心にしましょう。きっと強くなったシーモアをジスカル様も喜んでくれるわ」

 

 うぼあぁぁ 




近接格闘戦と水中戦闘が可能になりました。
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