亡霊の学園 ~戦死した英雄達~ 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
テレビに映った幽霊艦の乗組員達は皆若い少女達であった。
『リーダーの宮永中将だ。・・・ここは大日本帝国でいいか?』
自衛隊の陸将が答える
『大日本帝国は1950年に日本国に国名を変更している。』
『そうか・・・すまない。・・・1950年?重ね重ねすまないが今の西暦はいつなんだ?』
『2010年だが。』
ザワザワ
後ろで綺麗に敬礼していた少女達が動揺する。
しかしそれもリーダーの少女が再び話始めると元に戻る。
『無礼をすまない。』
『いえ、なぜ年代などを聞いたのですか?』
『・・・すまないがカメラはNGだ。一旦報道関係者を離してはもらえないか?』
『・・・。』
陸将が気まずそうにしていると記者の中から
『お嬢さん、報道の自由は知ってるかい?』
『知っているが、なぜここで貴様に話さなくてはいけないのだ?』
『ですから報道の・・・』
ガシ バキ
『ザアーーーー』
自衛隊は報道陣の保護をするという理由で少女達を隔離しようとしたが、煙幕をはられて旧学園艦に逃げられてしまった。
結果的に報道陣が居ない場所で陸将と宮永照中将は会談することに成功した。
「・・・君達は若年兵部隊?と呼ばれていたのか。」
「そう。16から18で死んだ者しかいない。」
宮永中将が言っていることは正しいが、足りない部分がある。
この16から18歳で死ぬというのはキョンシーになった年齢のことで、それからの年数はカウントされていなかったのだ。
「でだ、我らが祖国北邦は今どうなっている?」
「消滅したぞ。後継者争いで中華とモンゴルが紛争を繰り返しているがな。」
「・・・中華!?衣少将!!」
「1000年近く前に中華人は滅んだはずだぞ。僅かな生き残りもイギリスに駆逐されたと記憶しているが。」
「その生き残りに毛沢東という人物が中心になり、中華人民共和国を戦後に成立させた。モンゴルもモンゴロイドを中心に独立した。逆に北邦国民は10年間の空欄と呼ばれるアメリカの核実験に使用され100万人近くが散らばって生活しているが、残りは死んだぞ。」
「・・・。」
絶句である。
後ろに控えていた将官達は涙を流しながら膝から崩れ落ちた者もいる。
「ま、ま、守れなかったの。私達は国民を!!」
「おかしいですよ!!豊音中佐、終戦命令が来たの時に私は死にましたが、最終作戦は成功していましたし、勝ってました!!」
「原村少尉・・・。」
「・・・パラレルワールドの可能性もあるんやないか?」
「確かに・・・しかし決定的な物は・・・。」
「将官殿、無礼をすまないが、なんでもいい、歴史の本を貸してくれないか?我々は無知なんだ。このとうり。」
頭を下げる。
「わかりました、少々お待ちを。」