亡霊の学園 ~戦死した英雄達~ 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
120名のという転校生が入るという話題で学園艦は盛り上がっていた。
その隅っこのある区画で古い校舎と仮設住宅、畑しかない場所で北邦系の生徒達が住まわされていた。
「・・・70年前・・・何で戦争に負けたのかな?」
「国力もないのに軍ばっかに力を入れたからだよ。」
「不死身とか言うけど、ナイフで刺されたら普通に死ぬし。・・・何でその頃の人は不死身の軍団とか言ってたんだろう?」
この世界の北邦は冒頭に書いたような国力を持っておらず、良くて日本より少しあるくらいの国力しかなかった。
しかし、広大な領地を運営するには足りず、統制経済となり、それを口実に戦争で国と沢山の人を失った。
世界の嫌われ者、悪人というレッテルを張られた北邦国民は今でも迫害されていることがある。
フリーズクラブ等の一部の大企業も戦後には中堅くらいの会社になるまで解体、弱体化され、大多数は消滅した。
ここの北邦国民は不死身ではなく、かといって凄い優秀な民族でもなかった。
別の世界での北邦で量産された戦車もこちらでは数が少なかったり、運用しづらかったりした。(それでも同じものが出来たのは世界の理であろう)
「転校生に北邦系の人がいればいいな。」
「そうだね。」
「ここか。」
「照ちゅ・・・照、単独で行くのか?」
「私が120人の代表なのだから単独でも問題ないだろう。生徒会には挨拶もしなければいけないからな。」
「そうだが。」
「弘、心配し過ぎだ。私が問題ないと言っているんだ。」
「・・・そうだな。・・・わかった。」
ガラガラ
「失礼。」
生徒会・・・学園艦の最高機構であるが、傀儡の集まりでもある。
「生徒会長の山口だ。代表として来ていただき感謝する。住む場所等は昨日書いていただいたアンケート用紙にて決定した。H区画に仮設住宅だが、住める場所は確保したのでそこに私物等をもって移動してほしい。教材はH区画の校舎に発送済みなので安心してほしい。」
「感謝する。」
「・・・要望が有れば言ってほしい。なにかあるか?」
「アルバイトの許可だ。」
「この学校ではアルバイトは自由だ。しかし、学力もしくは大会等の成績が良くないとアウシュビッツに送られる。気を付けてくれ。」
(アウシュビッツは隠語だと思うが・・・たしかポーランド人の強制収容所があった場所だったな。・・・心に留めておこう。)
「他には特にない。」
「なら、以上で手続きは終了だ。ゲットー大学付属高校にようこそ。」
生徒会長は不気味な笑みを浮かべた。