Tales of Rezar ~祈りが導くRPG~   作:0maru

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・・・待っている人いないとは思いますが;
大変、大変お待たせしました・・・!
もう約半年以上経ってる・・・;本当に遅くなってすみません(><;;;)

とりあえず一つにまとめるには長かったので分けました。
けどまだ続きはもう少々かかるので出来次第出します、ご了承くださいませ;
遅くなってしまいましたが・・・楽しんでくださればと思います!





第五話 洞窟の主?(前)

蝶の翅を持つ妖精エーヌの後を追ってからしばらく経った。

洞窟である事は分かっていたものの、歩き続けて気が付いた。

 

「・・・もしかしなくても、ここって結構広い?」

 

「あら、今更?

そうよ、この洞窟は自然に出来たものだからかなり広いし、移動もかかるわ」

 

「マジか・・・」

 

あれからもう既に小一時間程は歩いたのではないだろうか。

だんだんと足が重くなってきた。

 

そんな様子に、エーヌはふとその場に止まる。

 

「エーヌ?」

 

「疲れたのでしょう?なら少し休みましょ」

 

「え、でも」

 

そうしている間にも、もしかしたら守護騎士達が追って来てしまう。

そう思うと休んでいられない。

アルマは思わずそう言おうとした。

 

けれど、それを知ってか知らずかエーヌは言う。

 

「さっきも言ったでしょう?この洞窟はたまたまでは見つからないって。

それにね、疲れたのなら休める時に休みなさい」

 

彼女は小さいのに、まるで母親のように優しく微笑む。

きっと自分達を心配しているのかもしれない。

 

二人はエーヌの言葉に間は空いたけれど、それでも最後にはそれに頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ?ずっと聞きたかったんだけど」

 

「何?」

 

「この光って・・・一体」

 

洞窟の石壁に背を預け、座りながら疲れた体を休めていた時。

ふとエンゼは先程から持っていた疑問を彼女へと言う。

 

この淡い光、ふわふわと今もなお石壁から現れては周囲へと生きているかのように漂う。

そして少し触れると温かさを感じるのだ。

 

光、それは見たままで。

けれどただの光ではない、そうも感じる。

 

これの正体は一体何なのだろうか?

エンゼの言葉に続く様にアルマも知りたいとエーヌへ行った。

 

「本当に近頃の人間って何も知らないのね」

 

少しだけ呆れたような表情と声に、思わず二人はうっと声を漏らす。

けれどそれも元の顔に戻すと彼女は言った。

 

「これはマナの光」

 

「・・・マナ?」

 

「ええ、あなた達人間も使っている魔術。

それを扱う時に必要な物でもあり、そしてこの世界で生きる全ての者にとって大切な物」

 

これが、マナ・・・?

確かに魔術を使用するにはそのマナが必要なのだとは知っていた。

けれど・・・、

 

「・・・マナって、目に見える物なのか・・・・?」

 

普通マナというのは目に見える物ではないと聞いていた。

そのはず、なのに。

 

今見ている物は、この光は全てマナだというのか。

 

「信じられない?」

 

「・・・見た事がなかったから」

 

アルマも彼と同じ様子だった。

 

「そうね、信じられないのは仕方ないと思うわ・・・だって通常マナは見えないもの」

 

「え?」

 

今、見えていると言ったのに。

そう思っていれば、

 

「でも、不思議な事にこの洞窟ははっきりと見えるのよ。

ずっと昔から、今現在まで。この光は消えることなくこの中を照らしている」

 

まるで灯のように、この中を照らし続けている。

そうエーヌは言った。

 

「・・・ねぇ、エーヌ。聞いてもいい?」

 

「・・・あなた達って質問が多いのね」

 

「あはは・・・」

 

また呆れ顔。

けれど話を聞いてくれる様子だった。

 

それを見てアルマは彼女へ質問する。

 

「私達の村の長老様が言っていたの。

マナは古くから世界中の海や山、大地に生きる植物から出来るって。

・・・けれどこの洞窟にはそれが見当たらない。

それなのにどうしてこんなにマナがあるの?」

 

それはこの世界に生きる者であれば知っている常識の一つ。

この世界でマナという物は世界中の植物の光合成によって生成されている。

そしてそれは植物は刈られたり、太陽がない日が続いたりして死してしまうまで、マナの生成は続けられる。

つまりなくなる事はない。

 

その常識を小さな頃から聞かされていたエンゼとアルマは、だからこそどうしてもこの洞窟のマナが不思議であった。

 

「・・・それは私には分からないわ」

 

「え?分からないって」

 

「何故石壁からマナが溢れてくるのかは分からない。

ずっとここにいたけれど、昔からこの場所はこうだったって聞いてたから」

 

「・・・ずっと?」

 

エーヌの言葉にエンゼは首を傾げた。

ずっと、ここにいるって・・・どういう。

 

それに気づいたのか彼女は言う。

 

「私、住む場所内からこの中に住んでるのよ。

もう11、2年くらいはいるかしらね」

 

そう言った彼女の顔は何処か寂しそうに見えた気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして話をしつつ体を少し休めた後、またエーヌは洞窟の案内を始めた。

彼女曰く、まだここは出口から程遠い、洞窟の三分の一の場所に当たるそうだ。

という事は、・・・出口にたどり着くまでまだかなりかかるという事だ。

けれど、ちゃんと進んできているという事は先程よりは感じていた。

 

何故なら、少しずつ洞窟を下りていく形で進んできているからだ。

少し前までただ真っ直ぐ進んでいた石壁は今は下へ向かってきている。

という事は、きちんと自分達が進んできた山を下りて言っているという事で。

 

「二人とも、ちゃんとついて来ている?」

 

「「ああ!/ええ!」」

 

飛んでいるエーヌは時折こうして振り向いては二人の様子を窺う。

人間である自分達の体力を気にしてくれているようだった。

 

それでも先程休憩をしたおかげかまだまだ今は元気。

エンゼもアルマも元気よく彼女へ返事をすれば、ならもう少し進むわよとってまた翅を動かし進み始める。

それを追う様に二人は足を動かした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

先程よりも進み、今はほぼ斜めになった石壁のでこぼこ道を慎重に進んでいた時。

光により見えた先で、エンゼは不思議そうに声をあげた。

 

「どうしたの?」

 

「いや、・・・少し先の方。・・・分かれ道があるなって」

 

よく見ると、道が分かれている。

それも一本や二本ではなく、もっと多い。

 

そして何よりも。

 

「これ・・・」

 

「自然に出来た道じゃ、ない・・・?」

 

辿り着いたその場所は洞窟にしては少し開けた場所で。

そして何本もある道、その中には少し違和感のあるものもあった。

 

「・・・私もよく知らないけど、昔人間が掘ったって聞いてるわ」

 

「え?」

 

「なんでも、・・・この洞窟で迷った人間が外に出る為に掘ったとか」

 

迷った・・・。

それを聞いて二人は納得する。

 

確かに、この場所までエーヌが案内してくれたが、その際も何か所か道があった。

けれど人の通れそうな道もあればそうじゃない道もあった。

となれば、人は通れない道を行くより通れる道を行く。

・・・けれど、実際彼女に案内された道はぎりぎりの場所を取ったりもした。

きっとそれが出口に進み為の道なのだろうけれど。

 

たぶん昔の人はこの洞窟に入り迷って、挙句に出口を探す為にこの場所で色んな場所を掘ったのかもしれない。

 

でもそれにしても、

 

「だからってこれは多過ぎだろ・・・」

 

逆にこれでは迷うのでは?

そう思う程にこの場所にはあるのだ。

 

「まぁ人間って言うのは焦ると何するか分からないもの。

外に出たくてがむしゃらに掘ったんでしょう」

 

呆れた顔で彼女は言った。

それから、

 

「エンゼ、アルマ。

こんな道の事はいいからさっさと進むわよ」

 

「え、あ、待って!」

 

人工的に作られた道とは違う自然に出来た道の一本にエーヌは向かって行く。

それを見た二人は慌てて走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな三人を”何か”が見ていたとも露知らず。





ここまで読んでくださりありがとうございます!
いかがでしたでしょうか・・・?
相変わらずの文才のなさで申し訳ない;;;

そしてかなり長い事続きをかけなかった事も申し訳なく思ってます・・・(泣)
でも今後もこんな風に色々とあるとは思いますが、少しずつでも頑張るので!
よろしければ今後とも読んでいただけたら嬉しいです・・・!

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