兎に優しいIS世界   作:R.H.N

12 / 42
~悪魔と白騎士~

 

 

 

 

「もうすぐ現場海域だよ、ちーちゃん」

 

「ちふー、現場付近に展開している米軍空母、《ジェラルド・R・フォード》から暗号通信来たよ、《此方フォード、白騎士の現場海域への侵入を確認、大過無く調査が終了することを願う、米海軍第七艦隊司令長官、アイリーン・アークライト》だってさ」

 

「《カール・ヴィンソン》が機関停止のトラブル抱えたから急途応援に行ったと資料にあったが・・・本当だったのか」

 

「在日米軍に米国のISの六割が配備されていると言う話だし、旗艦業務をブルーリッジに引き継いで短期間限定で来たんだろうなぁ」

 

 

「在日米軍を引っ張り出すとか米軍も本気だねー」

 

 

依頼の海域に到着した千冬達は、海域到着直後に届いた在日米海軍第七艦隊旗艦《ジェラルド・R・フォード》からの暗号を受け取りつつ、調査を始める。

 

 

「・・・・・・う~ん、水温、気温、気流とかに特に異常無し・・・・・・変わってることと言うと霧が深いくらい?」

 

 

「サーモグラフィーでの周辺観察において、異常な熱源反応無し、平々凡々だな」

 

 

「ねぇはるるん、他におかしいところあった?いくら調べても異常が見つからないんだけど」

 

 

 

「うーん・・・・・・水中が原因かなぁ?それなら現状だと調べようがないし・・・・・・」

 

 

 

 

 

調査開始から凡そ2時間が経過したが、海域中を調べてもまるでもって異常が見付からない、消去法的に考えれば(他の海域が海中含めて異常が無かったことを鑑みると)、間違いなく此処には()()()()ある筈なのだが・・・少なくとも海上においては異常が見受けられない。

 

 

「うむむむむむ、海上に異常が無いことを考慮すると、念押しの予備パーツと工具の代わりに白騎士で潜行艇を運んで来るべきだったか?」

 

 

「折角来たのに何の成果も無いとなるとなぁ・・・・・・しかし、()()()()()()()のも随分奇妙な話だな」

 

 

 

「・・・・・・はるるん!逆探に反応!!」

 

 

 

海上の調査ではまるで成果が出ず、皆が一旦引き返すことを視野に入れ始めたその時、《白騎士》に正晴の趣味で拡張装備されていた逆探知機(レーダー波を探知するやつ)が異常を捉えた。

 

 

 

 

「距離・・・400!?近すぎるわボケ!何で海面すれすれを浮遊し続けてレーダーとソナー使ってるのに両方に反応してないんだ!!」

 

 

「レーダーって本来こう言う状況でこそ使用される代物なのに・・・・・・」

 

 

「どうするはるるん!この霧じゃ100メートル先も怪しいよ!?」

 

 

「・・・まずいな、正晴、此処では視界が悪い、一旦離れた方が良さそうだ!」

 

 

(ドォドォドォドォドォドォドォドォドォ‼)

 

 

「・・・!ちふー!この場を離れて!!」

 

 

「・・・・・・ッ!!!!」

 

 

「うわわわわっ!!?」

 

 

みとりは霧の中から放たれた()を聞き逃さなかった、咄嗟に《白騎士》を動かす千冬、離れて直ぐに、元々千冬達がいた直ぐ近くに()()が着水し、巨大な1つの水柱を上げる。

 

 

「・・・- ・・ ・-・ ・- ・---・ ・・ ・-・ ・・- -- --・ --・-・ ・-- -・--・ ・-・-・ -・・ -・--・ ---・- ・・-・・ ・ ・-・-・- ・---・ ・・ ・-・-・ ・・-・・ ・---・ ・- --・-・ ・-- -・・・ --・-・ -・-・・ ・-・-・ -・ ・・ ・-・-・ ・-・-・- - --・ -・-- ・・ ・--・- --・-- ・- ・-・-- ・・-- --・-- ・- ・-・・ -・- ・・・ ---・- ・・ ・・-- ・・- ・-・-- ・・ -・・- -・--- ・-・-・- ・-・・・ ・・-・- ---- ・・ ・・-・・ ・-・-- ・・ --・-- -・--・ 」

 

 

「・・・・・・発光信号?モールスか?」

 

 

千冬も先程の水柱を避けた直後に、霧の奥深くから放たれた発光信号に気づけただけファインプレーだろう。

 

 

だがしかし、そんなことを悠長に考えるまもなく、《白騎士》に先程と同じものが襲いかかる。

 

 

今度も白騎士はその巧みな操縦で回避を試みるが・・・・・・一発被弾した!!?

 

 

 

「--・-・ ・-- -・--・ ・-・-・ -・・ -・--・ ---・- ・・-・・ -- --・ ・・・- ・・ ・-・ ・- ・---・ ・・ ・-・ ・・- ・ ・-・-・- --・-・ ・-- -・--・ ・-・-・ -・・ -・--・ ---・- ・・-・・ -- --・ ・-・-・- ・・・- ・・ ・-・ ・- ・---・ ・・ ・-・ ・・- ・ ・-・-・- -・・ ・・- -・ ・・ ・-・-・ ・・-- -・・・- ・- ・・-・ -・・-- ・・- ・--- ・-・・ ・・・- -・-・ ・-・-・ ・-・-・- --・-・ ・・ ・---・ ・- --・-・ ・-- ・-・-- ・・ -・・- ・・・- --・・- -・-・・ ・・-・・ ---・- -・--・ ・-・-・- ・--・ ・・- --・-・ ・・ -- ・・- ・ ・- -・-・・ ・・- ・-・-・ -- ・・- ・・-- -・-・・ ・・・- ・・-・ ・・-- ・・-・ ・-・・ ・・・ ・-・-・- ・・-・・ ・・・- ・・-・・ ---- ・・ ・・・ ・-・-・ --・-- --- 」

 

 

 

「くっ・・・・・・!」

 

 

「ちーちゃん!?大丈夫!!?」

 

 

「大丈夫だ・・・だが、シールドが相当量削られた、後2、3発貰うと保たないな。」

 

 

「マジか!?」

 

 

「・・・・・・もっとヤバイことがわかった、」

 

 

「ゆっきー!?」

 

 

被弾した白騎士、損害は深くはないが威力が大きかったらしく、シールドが大量に削れたのだが、行信が何かに気づいたらしく、非常に青ざめた様子で告げる。

 

 

「まず俺たちに飛んできたブツだが・・・・・・()()だ」

 

 

「へ?」

 

「え?」

 

「ふぁっ!?」

 

「なっ!!?」

 

 

「しかも恐らく艦砲のサイズに換算して20サンチ以上・・・()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()!!」

 

 

「更にいってしまえば、最初の巨大な水柱、あれは()()()()()()()()6()()()()()()()()()()()()()()()ものだッ!!!」

 

 

 

「「「「・・・・・・なっ・・・なんだってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーー!?!?!?!?」」」」

 

 

千冬は回避するとき、かつての白騎士事件の時よりもさらに凄まじい変態機動を行っていたのだが(同乗者達はしょっちゅう付き添って慣れた)、()()()()()()()()()()()()()、しかも現代の艦砲よりも更に大きな砲弾を!、()()()()()()()()

 

(最初のは千冬の発言と合わせれば避けなかったら即撃墜などと言うまるで笑えない代物だとも言っている訳なのだ!!)

 

 

「ちょちょちょちょ待った待った待った待った!!!いくらなんでもおかしすぎるよ!現代の艦砲でさえ完璧な代物じゃ無いんだよ!?どうすればこんな神業じみたことが出来るの!?」

 

 

「・・・荒唐無稽が過ぎる・・・と言いたかったがそうもいかないみたいだ・・・アレを見ろ・・・・・・」

 

 

「ちーちゃん!?」

 

 

千冬は霧の中から現れた艦影に気がついた、それは明らかに()()()()()()()()()姿()()()()()、その姿は・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「正晴、ひとつ聞いていいか?」

 

 

「な・・・・・・何だ?」

 

 

・・・・・・皆一様に()()()()()()、《嘘だッ!!!》と叫びたくなるのを我慢した結果であるのだが、そんなこと関係無しに、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、五人に驚きと恐怖をプレゼントするのには十分すぎた。

 

 

そして、千冬がその状態のまま、正晴におそるおそる問いただす。

 

 

「霧の中に見えるあの()()は一体・・・?」

 

 

(ドォドォドォドォドォドォドォドォドォ!!!)

 

 

「・・・・・・ッ!!!」

 

 

「ねぇはるるん?コレ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「・・・・・・かもな?」

 

 

「ちふー!レールガンとボードを盾がわりに!!!」

 

 

「・・・ダメだ!!!!!防ぎきれない!」

 

 

 

・・・・・・直後、9()()()()()()連続して白騎士を襲う。

 

 

 

流石の白騎士も()()を防ぎきる道理は無く、炸裂した砲弾の威力は盾にしたボードとレールガン、そして残っていたシールドが塞ぎきったものの、その衝撃までは防ぎきれず、衝撃は5人の意識を一気に刈り取り、《白騎士》はその場でふよふよと降下し、()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白騎士と千冬達を乗せた()()・・・・・・シャルンホルスト級二番艦、《グナイゼナウ》は深い霧の中、白騎士を受け止めた直後に、とある一隻の船と合流していた。

 

 

以下、二隻の船の間で交わされた発光信号の翻訳である。

 

 

 

 

「グナイゼナウよりシャルンホルストヘ、グナイゼナウより白騎士、搭乗パイロット、それと四名の同乗員の保護に無事成功、失神しているものの目立った外傷は無し、作戦は完全に成功である、《シャルンホルストの悪魔》の指揮、見事であった」

 

 

 

「シャルンホルストよりグナイゼナウへ、シャルンホルストよりグナイゼナウへ、作戦の最終段階は完了、以降、手筈通りに白い騎士を簡易的に分析し、乗員は治療した上で麻酔で寝かせておいて、バミューダ島海岸部の適当な所に安直するように、作戦の囮兼回収役、ご苦労であった」

 

 

 

 

グナイゼナウと合流したのはシャルンホルスト級戦艦、《シャルンホルスト》、この世界ではグナイゼナウ共々、英国にビスマルク以上の壮絶なトラウマを植え付けた《悪魔》の戦艦であった。

 

 

 

そして二隻は霧の中をバミューダまで進み行く・・・・・・

 

 

その艦首には、あの忌まわしき戦争を物語る、()()()が意匠された、()()()()()()()()()()()が掲げられていたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・続く。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。