兎に優しいIS世界   作:R.H.N

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微妙に歯切れが悪いかもしれない今話、次で長かったモンド・グロッソのお話はほぼ終わりとなります。


再会、そして・・・・・・

side 義照

 

 

 

 

 

「・・・・・・この感じだと、やっぱり二人は俺と千冬姉の両親で、円香は俺の姉さんってことなのか?」

 

 

「・・・両親に関しては私が保証しよう、この二人こそ、一夏と千冬のご両親、織斑 一春氏と、織斑 千秋氏だ」

 

「円香ちゃんに関しては・・・私が保証するよ、織斑 円香、長らく行方不明だったいっくんのお姉さんだよ」

 

「・・・・・・血筋に関しては後でDNA検査なりなんなりでほぼ結論がつけられるだろう、んで、そこのご夫妻、何か言いたいことはありますか?」

 

 

「・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

モンド・グロッソ会場にたどり着いた私は、そこで束達と合流すると共に、長らくの間ほぼ離散状態であった織斑家の面々が全員揃った瞬間に出くわしたのだが、正直気まずい。

 

 

あれから暫くたって、ようやく一夏が絞り出した疑問も、私と束があっさりと答えてしまい、話が両親の方へと向かうのに対し、二人は非常に申し訳なさげにその場で正座して縮こまったまんま動こうともしゃべろうともしない。

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・もう我慢ならん!!」

 

「おい、ハロルド!!」

 

長い沈黙が場を包む。

 

あまりにも長い沈黙に、ハロルド英国首相がたまらず二人の胸ぐらを掴む、オーレンドルフ独国首相が止めるが、それを無視してハロルドは二人に詰め寄る。

 

「・・・改めて聞くが、あんたらは本当に、織斑千冬、一夏、円香、以上三名の両親で合ってるんだよな?」

 

「・・・はい、」

 

「だったらなぜ言葉の一つも発せんのだ!?そんなに我々が威圧感たっぷりだったか?」

 

「・・・いえ・・・そう言う訳では」

 

「だったら何で10年近くぶりの家族の再開の場面で自分達だけ悦に浸っておいて、状況に着いてこれずおいてけぼり食らってる実の子供たちに何の説明しようとせんのだ!謝罪はおろか、自分の息子から投げ掛けられた疑問に何かしらの反応を返すことすらも出来んのか!?それでも貴様ら人の親か!?」

 

「・・・・・・ッ!」

 

「・・・・・・俺を見ずともいいからせめて自分の娘達の方を見ろや!自分達のやらかしたことから全力で眼ェ逸らしてんじゃねぇよボケが!!」

 

「・・・・・・ハロルド卿!」

 

「黙っててくれオーレンドルフ!!俺は嫌々ながらでも10年以上祖国のトップの座に居座り続ける羽目になってるからな!ここまでの根性無し相手には我慢ならんのだ!!」

 

「ハロルド・・・・・・」

 

非常に流暢な日本語で、紳士の国と呼ばれる英国出身の人間らしからぬ直情的な行動理念のままに千秋と一春を攻め立てるハロルド、英国首相迫真の物言いに反論できず項垂れる二人に更なる罵倒を連続して加え続け、二人をボロクソに貶す。

 

余りに鬼気迫りすぎてて私でさえドン引きするレベルの罵倒である為に、オーレンドルフ首相が止めにかかるが言い切る前にハロルド首相からの反論を受ける。

 

正直、言ってることは間違って無いと言えるので止めに入りづらく(本来ならその怒りは千冬達がぶつけるべきなのだが)、前後の動きからして、ハロルドが動かなければ束と正晴が動いていたであろうと察せた為、回りも非常に止めづらい状況に陥っていたのである。

 

「ハロルドさん、お願いですからそれ以上はやめていただけませんか?」

 

「「!?」」

 

「・・・・・・円香嬢ちゃんか、まぁ良いだろう、まだ言いたいことはあるが、私の口からはこれまでにしておこう」

 

「ありがとうございます・・・・・・お父さん、お母さん、私は、まずは姉さんと一夏に思いの丈をぶつけてほしいの、二人が何で一夏達から離れていったか私は知ってるから」

 

 

「・・・・・・・・・一夏、千冬、これから言うことは、本当のところは低俗な言い訳にしかならないと言う事を念頭に入れておいてくれ」

 

「・・・・・・・・・・・・わかった」

 

 

直情的になっているハロルドに割って入り、夫妻が話すタイミングを生み出したのは、以外にも目覚めたばかりの円香ちゃんであった。

 

 

円香ちゃんに促された夫妻は意を決したのか、千冬と一夏に面を向け、事の真相を語り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まず、私達が二人から離れたあの日の事を話すわ、あの日・・・・・・千冬が7才の頃で、二人が生まれて半年と経たない頃だったあの日、まだ赤ん坊だった円香は、私達が二人を生んだ病院の手によってとある人身売買組織に売り飛ばされてしまったの。」

 

「えっ!?」

 

「円香は産まれたときから体が弱くてね、出産直後から容態が良くなくて、元気だった一夏と違ってあの日までずうっと病院に入院することになっていたの」

 

「んで、円香の付き添いで入院が必要になるから、容態が安定するまで一夏と千冬を柳韻さんの所に預けていた訳だが・・・・・・その日の朝、二人して寝起きに円香を見ようとした・・・・・・そしたら円香がいつの間にかいなくなっていたんだ」

 

「当然、騒ぎになって警察沙汰になるわけだけど、場所があまりにも不味かった上に、警察が到着して本格捜査に乗り出す前に犯人が失言して、それを追及し続けたのもあって、犯人は逮捕されたんだけど、円香は既にその組織の手に渡っていたんだよ」

 

「その後、犯人から円香を拐った組織の本拠地を教えられて、円香を取り戻すべくそのまま現地へと向かった・・・・・・向かってしまったんだ、この時、残される身となる一夏と千冬の事を全く考えずにね」

 

「・・・・・・ちょっと待って、何でそんなことが起きるような病院を選んだの?そんなことが起きる病院なんて事前に悪評とか出回ってそうだけど?」

 

織斑夫妻から語られ始めた事の経緯、実のところを言えばこの辺の事情は私も情報大臣から受けた連絡などから既に知っている内容なのだが、束達には伝えてないので、当然話を聞けば疑問符が付くような内容も出てくる。

 

不本意ながら、その辺の説明は私でも可能な範疇なので補足的に話に割り込むこととする。

 

 

 

「・・・・・・【自衛隊中央病院】、よりにもよって防衛省の膝元近くの病院で就任僅か3ヶ月の新任院長がやらかした特大スキャンダルのことですな?」

 

「おいおいおいおい!そんなことがあったのかよ自衛隊、」

 

「自衛隊中央病院!?なんでそんなところで!?」

 

「・・・・・・ああ、あの件か、確か【彼】がこの世を去ってから2年だったかな?、【彼】が亡くなって前の政権から政権交代したけど、そんで生まれた新政権の雲行きが怪しくなった頃だな、そいえばあのスキャンダルがトドメになって政権が空中爆散かまして、翌年に義照が政権を打ち立てたんだっけな」

 

「・・・・・・やはり、其なりに有名でしたか」

 

「知った時は、まさかあの事件の関係者に貴方達が混ざっていたとは思いもよりませんでしたがね」

 

 

少し簡易的に話を纏めれば、織斑夫妻は円香ちゃんの付き添いで、よりにもよって自衛隊中央病院での大スキャンダル(自衛隊どころか国の面子にも大きく関わる大事件、国際的な信用の失墜にすら繋がりかねないレベルである)に巻き込まれ、まだ赤ん坊であった円香ちゃんを売り飛ばされてしまったのだ。

 

事件自体は有名すぎるので、英国人であるハロルド首相でさえ概要は知ってる程だが、事件自体があんまりにもあんまりな内容だったため、解決後に報道がタブー視する半ば黒歴史と化し、束のような若い世代の人物は有名な割にはこの事件自体を知らないことが多いのである。

 

 

 

「まぁ、その事件の話は置いておいて話を続けるが・・・私達が円香を追いかけて組織を追いかけていたとき、この時既に私達の頭の中には円香を取り戻す事しか無く、人身売買組織を物理で壊滅させた後も、組織を経由して何処かへ売られてしまった円香を探し求めて世界中を歩き回ってしまったんだよ・・・ただひたすらね、」

 

「ただただ、円香を取り戻すことが大事だと考え、その考えのままに何年も何年も【裏の世界】を渡り歩くことになったの、追いかけては離れて行く円香をただひたすら、ただひたすら追いかけて・・・・・・ね、」

 

「・・・・・・・・・気がついたのはそこから更に数年、ISの開発がJAXAで始まったことが英国で報道された時の事だった。」

 

 

 

本筋に話を戻せば、織斑夫妻は円香ちゃんを追いかけ何年もの間世界中の裏社会を渡り続けた、そして、その間に忘れていた一夏と千冬の存在を思いだしたのは、よりにもよってISの開発がスタートしたその日のことであった。

 

そして・・・夫妻は壊れたかのように己の心中を語り続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「新聞に載っていた記事と、そこにあった束さんと千冬とのツーショット写真こそが、私たちが捨ててしまった娘達の事を思い出させたの」

 

 

「奪われた円香を追いかけるあまり、円香と同じくらい大切な一夏と千冬を蔑ろにしてしまった、大切な娘と息子を二人だけにしてしまった・・・・・・それに気づくのと、柳韻さんの所が一夏と千冬の面倒を見てくれたのに気がついたのはほぼ同時だったんだよ」

 

 

「円香を見捨てたくない一心で動いていたこれまでの私達は、千冬達を見捨てていた・・・・・・自分のやった行いの罪深さを思い知らされた時だったわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「【死にたい】、あの時ほどそう思った時はないものだった、立派に成長していた千冬の姿を見た時、自分達が許されない存在だと気づいた、何故私達は二人を見捨てるような事をしてしまったんだ!、円香もそうだが、千冬と一夏も私達の子だろう?それを何故捨てた!・・・・・【私達はもう必要ないのだろうな】、・・・・・・心の内で悲鳴を上げた私達はそれから暫くの間、廃人のようになって宛もなく世界を巡る事になったんだ・・・」

 

 

「それから数年、廃人同然だった私達の元に、ある人が訪ねて来たの、そしてその人はこう言ったわ、【取り戻したい物があるのなら、失ったのは自業自得が原因だとしても取り返したい日常があるのなら、懺悔してでも迷惑をかける覚悟をしてでも、これまでにやらかしたことよりも遥かにすさまじい事をやらかす事となってでも、()()()()()】」

 

 

 

 

 

「【()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、】・・・・・・【()()()()()()()()()()()()()】・・・とね、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが私たちを拙いながら再び動かす原動力になった、もう過去の事をどうこうできる訳じゃない、だったら、進んできた道を突っ走っていくしかない、」

 

「廃人のようになってた頃に円香を探す手がかりは失ってたから、それも含めて一からの出直しになった、あれから私達は《円香を取り戻して一夏達の元に帰る》、ことを念頭に、犯罪組織を片っ端から潰しては円香の手がかりを探し求めた、円香を取り戻して帰った後、千冬達にそれが原因で迷惑ががかかるとも思ったけど、千冬達にありとあらゆる意味で恨まれるだろうとも思ったけど、そんな事は最早どうでも良いとすら思うほど、私達は狂い切ることにした」

 

 

「そして話はつい最近に戻る、大会開始前の第二回モンド・グロッソの会場、つまりココ付近に円香らしい子が若い男性に連れられて会場を下見していたと言う情報をつかんだ私達は、千冬達に会ってしまう危険を承知で、ココにやって来た・・・・・・のはよかったんだが、」

 

 

「義照さんに見つかって・・・今に至る、って所になるわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「最後にこれだけは言わせて(言わせてくれ)・・・・・千冬、一夏、円香、三人とも本当にごめんね・・・・・ごめんね・・・・!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

長い長い二人の語りが終わった。

 

それから二人は感極まってとてもしゃべれる様子ではなくなり、それに合わせて千冬も夫妻と似た様子になる。

 

束と正晴は心中複雑なようで、なんと言えばいいのか困る表情のまま動こうとはせず、オーレンドルフ首相とハロルド首相は特に表情を崩さず様子を見守っているようだ。

 

 

(・・・・・・・・・まさか夫妻を訪ねたのは・・・・・・!?いや、まさかな、【彼】は俺の目の前で・・・・・・やはりあり得ん、)

 

 

私はと言えば、話の中にあった言葉を聞いて、とある人物を思い出していた・・・・・・心の片隅の中で【彼】なら事情を知ったと同時に()()()()だろうなと思いながら、されどそれはあり得ないだろうとも思いながら、脳裏にその人物を思い浮かべるのであった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 束

 

 

「・・・・・・ところでさ、千秋さん達が世界を回ってた頃、円香ちゃんはどうしてたの?」

 

「・・・俺もそれ気になった、父さんと母さんがどうしてたのかはわかったけど、円香姉さんはどうしていたのかは聞いてないし」

 

一春さんと千秋さんから話を聞いた、世界を巡る中で、裏社会とかいってたり犯罪組織を潰して回ってたとか色々と突っ込みたくなる物騒なワードが出てきたけど、取り敢えずそれは置いておいて、今度は円香ちゃんの方の事情も聞いておく事とする・・・ちょうどいっくんも話題に食いついてきてくれたしね。

 

 

 

「・・・・・・私はお父さん達から引き離された後、覚えている限りで一番古い記憶は【兵士】になるための厳しい訓練と、盲目的な兵士にするための洗脳を数年がかりで受けていました、私が助けられた?のはISが生まれて暫くたってで、もう洗脳の必要も無いほどに兵士として染まり、とある任務の為の準備に取りかかっていた頃です」

 

「任務?、テロの類いか?」

 

「いや、束、正晴両技師の暗殺かもしれん、」

 

「私は義照首相の暗殺かと思うんだが・・・」

 

「それよりもなんで助けられた?って疑問形なの?」

 

円香ちゃんの言った「任務」の内容が気になり予測しだすいっくんと両首相、ハロルドさん、オーレンドルフさんは本人の目の前で物騒な事言ってるなぁとか思いながら円香ちゃんに更に話を聞いてみる。

 

 

「・・・・・・命令の内容は【ニューヨークに再建された世界貿易センタービル、米国国防総省、ホワイトハウスの3箇所をISで襲撃することによる9.11の再来】、私はその中でも再建され、事件を忘れないようにと象徴的な姿へと変わった世界貿易センタービルへの攻撃を担当していました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっちょっまっ・・・(;゜∀゜)」

 

「ファーwwwwww」

 

 

ハロルド首相とオーレンドルフ首相が驚きのあまり露骨に焦り始める。

 

内容が内容なので無理もないけど、話を聞く限りは実行前に円香ちゃんは救出されたことになるわけで・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その頃です、正成博士が私を助けてくださったのは、あの人はたった一人で私がいた組織を物理的に潰して、私含めた少年少女の兵士達以外を血祭りにしたあと、私達を連れ去って行ったんです」

 

「その後・・・知り合いらしき人たちに他の子達を引き取ってもらってからは、長い間私の【治療】に付き添ってくださいました」

 

「正成って言うのはさっき話にあった科学者か・・・」

 

「一人でテロ組織をか・・・・・・下手すると戦闘能力はアルバン元帥と同等かそれ以上だなぁ」

 

「最初こそ当時の私からすれば仲間であった組織の人たちを子供以外血祭りに挙げた正成さんに反抗していたんですけど、長い付き合いになって行くにつれ、当時私の知らなかった姉さんや一夏の存在を教えてもらったり、洗脳から抜け出して、正成さんがお母さん達を探してる間に後に、一夏達の元に帰った時のために正成さんやその知り合いの方達から世間の事を教えてもらったり、日本の教育に合わせて勉強を教えてもらったり・・・・・・・・・」

 

「ん?ちょっとまった、正成氏が円香ちゃんに一夏君達との血縁関係を教えたとするなら千冬達の当時の状況を知っていたはず、なのに何故円香をそのまま彼の手元に留めたりしたんだ?」

 

「私が【まだ日本政府が織斑家に次女がいることを把握していない、DNA検査をすれば結果は自ずと、自然と答えは出るだろうが、結果が出るまでにマスコミに嗅ぎつけられて騒ぎになると面倒どっこではなくてな、マスメディアを甘く見ちゃいけない】って言ってました」

 

「【マスメディアは売り上げと大衆の関心を集めるためならどんな事実だって見つけて見せる、国家による統制だけが彼らに課せれる足枷であり、足枷が意味無かったり、足枷が弱かったりすれば、いかにせよ、最終的には国家はマスメディアによって亡びの道を行くことになる・・・もっとも、私の祖国はその真逆の例を突っ走って行ったのだがね】とも・・・・・・言葉の端々からマスメディアに良い印象を持ってない事がよく分かる人でした」

 

「それで、最近になってようやくマスメディアの動きが鈍ってきたからと私を姉さん達の元に連れて行ってくれると約束して頂いて・・・、嬉しくなって夜更かしして、早朝の5時頃に寝ついたら此処に・・・って所です、まさかお母さんとお父さんとも会えるだなんて思ってもいませんでしたけど」

 

「成る程、正成と言う男、国が円香ちゃんの戸籍を確認出来てなかった事を把握していたと見るべきだな」

 

「それどころか、あの人、槇田さんと情報大臣さんとのやり取りを逐次盗聴してましたよ?、10年がかりの捜索になったんでしたっけ?」

 

「・・・・・・・・・マジか、」

 

 

マスメディアの恐ろしさに関しては、私自身にも大いに覚えがある。

 

具体例を挙げようとすればキリが無いので省略するが、白騎士事件後のマスメディアの行動力にはうんざりさせられた記憶があった。

 

 

この時は義照首相から仕事を引き継いだ天ヶ瀬現首相が警察を動かしたり、関係各所に根回しを施して情報封鎖を行わなければ私だけでなく、白騎士の製造に関わった人たちにまで大きな被害が発生するところだったとはるるんから聞いているので、アレ以降、そもそも録にISに見向きもしてくれてなかった事とかも相まって、私もあまりメディアへの印象はよくなかったりする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、そんなわけで円香ちゃんの方も事情を話終えた訳だけど、改めて様子を見てみれば、いっくんと円香ちゃん達と、ちーちゃんとそのご両親との間に凄まじいギャップが形成されており、雰囲気の相違の激しさが目立っていた。

 

 

 

 

 

そんなわけでこの雰囲気どうしようか、何すべきかとか考えていたら、市街地の方から一台の装甲車がやって来た。

 

 

その装甲車は私達の付近に停車し、中からはアルバン元帥と在日米軍のロレッタさんが出てきたのである。

 

 

 

「束さん!、この状況は一体?」

 

「あー、ちーちゃんがやっと家族と会えてね、感動の再会してる所、」

 

「その割には雰囲気のギャップが・・・ってそれどころじゃない!今すぐ避難を!」

 

「・・・・・・おい束、あの空に見える光は一体なんだ?」

 

「光?・・・・・・アレかしら?」

 

アルバン元帥が避難を促すが、その話がはるるんの見た光によって中断される。

 

ロレッタさんも確認したその光を確認したとき、私はそれが何なのかを確信し、呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・白騎士?」

 

直後に発生する閃光、私達は抵抗する術もなくそれに包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして白騎士は主の元へと至り行く、大切な存在を守るため、主の願いを叶えるため・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時、何処かで誰かがこう呟いた。

 

「【・・・・・・白き騎士よ、目覚めの時は今である、《遺志》を引き継ぎ至り行け、それが主の道である】」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【・・・・・・・・・続く】

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