兎に優しいIS世界   作:R.H.N

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外伝資料、流星宰相の日記。

○○年×月△日

…………折角なので誰にも理解されない、私と妻の秘密的な内容として、色々ぶちまけつつ日記を記すことにした。

 

妻との結婚生活が10年を過ぎ、政権も安定期に入り、息子も生まれて幸せの絶頂期みたいなの状態の私だが、しかし本題はこれからになる。

 

前世でさらりと死んで、テンプレじみた故あって、記憶やら身体能力やらを得た上で孤児スタートとして転生したインフィニット・ストラトスの世界だが原作開始は21世紀初頭なのに私の生まれは20世紀半ばと言うハード仕様。

 

原作キャラもよほどのルートがない限り事前介入は困難を極める嫌がらせ仕様だ。

 

あれから主目標は変わってこそいないが、政界に携わったせいで副目標が生まれ、ついでに主目標達成のために博打を張る羽目になったのである。

 

まぁその辺は置いておくとしよう、

 

至近の問題は、前世より30年近い早さで、今起こったイラクの核兵器保有問題である。

 

イラク大統領に、これまで構築した秘密ルートを介してIAEAの査察を受け入れるようにかなり強硬に説得こそしてはいるが…………正直決断が正しいかは大博打になる。

 

この時の為に情報省は生まれたと言っても良いし、実際核の実在確認において裏で大活躍してくれてるのは嬉しい所である。

 

この賭けに勝てば、日本はそれまでの対米追従路線から完全に切り離される。

 

外務が掛け合ったのも効果があるし、憲法レベルからの大規模な法改正、それに伴う自衛隊への空母機動部隊導入、宇宙開発への追加投資、情報省への極秘調査依頼。

 

インフラ、教育、インターネット、その他ありとあらゆる予測されうる事象に対して、取り敢えずの所日本が対応可能な所に持ち込むことはできた。

 

インターネットは譲れど、コンピューターとソフトウェアならば戦えるところもある、コンピューター産業関連や大企業の抱える性は解決困難な道のりを歩むが、最悪息子の世代に引き継いでもタイムリミットは残っているはずである、どっかりと居座る勢いでやるしかない。

 

…………まだ現実の要素しか見えないこの世界だが、目的の為、前世知識を悪用出来ないレベルで世界を変えなくてはならない。

 

頑張らねば。

 

 

 

 

 

○×年○月□日

 

 

アレから賭けに勝てたのは良いが、冷戦が終わる前にアメリカの国威が暴落したのが悪影響してか、キューバ危機再来と言わせんばかりにキューバがまたアツくなってしまった。

 

ホットウォーは回避できたのでとりあえず安心だが、流石に前世の記憶が通用しなくなっている。

 

ここからが政治家としての本領になるだろう。

 

息子にはキツイものを見せることになるやも知れない。

 

 

 

□□年×月△日

広島でテロが起こった。

 

よりにもよって原爆の日にテロられた挙げ句原爆ドームに立て籠っての長期戦である。

 

幸い死者は出ずにすんだが、平和への道を祈る重要な時になんて事をやらかしてくれたのか、広島出身の刀夏に至っては怒りのあまり昔のように刀で突貫しようとしたほどだ。

 

まぁ、息子の成長を見れただけましとするべきか。

 

 

 

△□年□月×日

 

…………予想外の収穫だ!

 

宇宙開発の前線に正儀博士を起用したのと、情報省で網を張った影響だろうか?

 

本来千冬と一夏は「あの」おぞましい計画の産物として生まれてくるはずだったが、この世界では二人とも「人の子」として生まれてくる可能性がある。

 

事実となれば最大の原作ブレイクになるやも知れない。

 

マドカと呼ばれていたあの少女が「末の妹」として、姉弟と仲良く暮らす可能性も遠い夢では無くなってきたのかもしれない。

 

織斑一春、織斑千秋。

 

あの3人に才覚の似たこの夫妻が、「原作」を示す存在になるのかもしれない。

 

 

 

X年Y月Z日

 

…………よし!!これで原作の悲劇は避けられる筈だ!「あの二人」が同い年で生まれ、「理解者」になりうる人物にもアテが出来た!

 

バクチに勝ったぞ!、ざまーみろってんだ!

 

この事を話したら、久しぶりに妻と原作の事で盛り上がる事が出来た。

 

後は、状況に身を任せれば大丈夫だろう。

 

原作の状況になりうる要素のうち、国に関する要素はその殆ど潰せた。(代償として更識との関係が実質死んだのはノーカンで)

 

 

 

全く状況をつかめない「亡国」が気になるところではあるが、少なくとも大事故でも起こさない限りはキチウサ化に歯止めをかけられる筈…………後はもう賭けるしかないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

??年?月?日。

 

明日、私は死ぬ。

 

これまで色々と頑張ったが、流石に強行策に度が過ぎたようだ、まぁ妻共々多方面に喧嘩を売った結果と言えるまぁ仕方ないだろう。

 

息子達にこの事を話したが、特に何か変わった反応が起きるわけでもなく、いつもの二人だった。良かった。

この様子なら死んでも問題はないだろう、立派になったものだ。

 

 

 

 

 

 

 

死ぬ事自体の恐怖は薄れないものだが、しかし、故あって私と同じような生まれとなり、同じ道を歩み続けて来た妻共々死せるのだと考えれば、多少は気が楽にるものだ、これからは再来年に生まれるはずの双子のことくらいしか気がかりは無い。

 

やれることはやったのだ、目的は達したと言って良い。

 

明日は笑顔で死ねそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追記。

 

 

織斑千冬よ、篠ノ之束よ、織斑一夏よ、織斑マドカよ。

 

・「インフィニット・ストラトス」を知る者として、君達の幸を願う。

 

日本国首相「槇田義貞」

 

 

・「織斑さん、篠ノ之さん、お幸せに」

 

日本国首相夫人「槇田刀夏」

 

 

 

 

 

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