早めで申し訳ありませんが、本話で時系列的に行われる白騎士事件の後始末で一区切りとし、原作キャラが出てくるようになる本編開始直前までの時間軸を次回より執筆して行きたいと思います。
オリキャラ含めたキャラ設定公開は近日行う予定。
英国、ロンドンは聖バーソロミュー病院
義照の病室。
「義照!」
「首相!」
「よっしー!」
「義照首相!」
「槇田さん!」
「槇田ァ!」
「槇田首相!」
「・・・義照首相」
「白騎士」事件から、凡そ一ヶ月・・・症状が重たく、ニューカッスルからロンドンの病院に移されていた槇田の元に多数の見舞人が現れた。
あの二大事件(白騎士と爆殺未遂)から十数日、事前に上田が危惧したとおり、徐々に軍事兵器として注目されるようになってしまったIS、眠りにつく槇田は知らぬことだが、ISの今後の扱いに関して、束や深那首相代行は正しく佳境に入ろうとしている所であり、参加者は色々な形でコレに関わり、これから暫く会えそうになくなるとの事なので、白騎士事件の対処も含めててんてこまいの時期の来訪であった。
因みにオルコット家の邸宅と病院付近含めたロンドン一帯は、共に英国王室の取り計らい(事件を知った英国女王が激怒、首相とオルコット侯を保護する名目)で周辺一帯に本土の陸軍の2割と近衛兵が総集結しており、病院などの公共施設の機能阻害を防ぐ調整はしてあるとはいえ厳戒体制が敷かれていた。
尚、冒頭の呼び掛けは上から順番に正晴、千冬、束、みとり、チャールズ、重造、純香、深那である。
他にもハロルド首相、ラインラント元帥などがやってきている
「みなさーん、ちょっと呼び掛けが硬いよ~」
「・・・と言われても私は公人としてここに来てるわけだし・・・・・・」
「首相は元々堅苦しいの嫌いでしたから別段いいのでは?」
「そんなことは後だ幕僚総長、今回は色々伝えたい事あるんだろ?」
「その通り!・・・まぁせっかくだし、先に束さんたちお願いしますね」
「・・・・・・そうだな、まず最初に束、正晴、二人は伝えたいことがあるんじゃないのか?」
「え゛っ、それ一番最初なんか!?」
「ちょっと待って私心の準備出来てない!!」
「お?お?、いっちゃういっちゃう~??」
「「「?????」」」
千冬からいきなり話を振られた束と正晴、正晴は困惑しており束はめっちゃ恥ずかしがっている。
その他、みとりが二人を煽ってたりするがこの場にいるのは他に重造と純香が何かを察した以外は訳が解らず首をかしげるばかりである。
「・・・んじゃまぁ、言うか?」
「・・・・・・言っちゃおっか!」
「????」
「「首相、報告です、私たち、婚約しました!!!」」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
場が完全に沈黙した、そして・・・・・・
「「「嘘だあああああああァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!」」」
「予想してたけど酷いwwww」
「だから言いたくなかったのにぃ~(ノ◇≦。)」
「・・・今さら考えると、束と正晴ももうその段階かぁ・・・両親への挨拶は済ませたのか?」
「そりゃもうバッチリ!!・・・ってアレ?」
「・・・首相?」
知らなかった組は超のつく大声で全員叫んだ、正直言って、「白騎士」事件後一躍有名人になった二人にそんな話があったとは思っていなかったし、信じられなかった、元から仲が良いと話には聞いていたが、まさか二人の仲がそこまで進んでいたとは。
コレには流石の義照首相もビックリ!思わず飛び起きて他の皆と同じようにって・・・アララ?
「槇田お前いつの間に起きてたんだよ!」
「今さっきだよ!!耳になんか聞こえるなーとか思ってたらまさかの婚約宣言で思わず飛び起きたわ!!」
「首相が起きたぞーーー!!」
「えらいこっちゃえらいこっちゃ!!」
「ちょっと私は首相が起きたことを女王陛下に連絡してくる」
「私は妻とセシリアに・・・」
「バーミンガム首相!?、チャールズ侯!?」
「全治半年とか言われてたんですが体の方は大丈夫なんですか!?急なことなんでなんにも言えない!!」
「「「「ここは病院です!!、他の患者様もいらっしゃいますので静かにしてください!!!!!!」」」」
首相復活による大パニックで騒ぎすぎた束達、この後まず付近の看護師達に声を揃えて一喝された後、やって来た首相の主治医、早川 癒希(はやかわ ゆき)氏に全員揃って丸3時間ほど説教を食らうこととなる。
(この時、有名人が勢揃いして正座で説教を受けている光景を主治医が有無を言わせず撮影しており、貴重映像として保管されることとなるのだがそれはまた別のお話)
「・・・はぁ、復帰早々酷い目に遭った・・・あ、二人とも婚約おめでとさん、俺から言わせれば、やっとかってところだがな」
院長の説教が終わって暫く、皆一様に足をしびれさせながら槇田は二人を祝福する。
だが、槇田の発言の最後に気になること場があったので、追及は続くこととなる。
「「やっと?」」
「ん?千冬は聞いてただろ?二人の惚気話、IS開発がスタートした辺りからJAXAに来る度ちょくちょく聞くようになってなぁ・・・・・」
「いや、確かに束からしょっちゅう正晴の話を聞いていたが・・・結構な年の差だろう?」
「え!?・・・・・・千冬、束と正晴は同い年だぞ・・・・・・」
「「「・・・・・・・・・・・・え?」」」
再び場に衝撃の事実が放たれる。
正晴は束と同い年・・・それはつまり千冬とも同い年であるわけで、此方は千冬やみとりの様なIS開発で彼と日常的に出会う人物や、ラインラント元帥、ハロルド首相のようなISを開発する前の頃から彼をよく調べ、知っていた人物達も知らない驚きの話であった(外見的には20代後半辺りに見えるので、だれも年齢を疑わなかったのもある。)
「……私もはるるんに直接教えてもらうまで気づかなかったんだよねー」
「絶望した!!JAXAのホームページに明記されてるのに本当の年齢を知らない人が多過ぎて絶望した!!」
(ホントに明記されてるから質が悪い。)
「はるるん、たぶんそのネタ知ってる人そんないないと思うよ?私も原作に関しては殆ど知らないもん」
「と言うか、ちふーは束の惚気話を惚気話と認識してなかったの?私が一度聞いたときは余りの甘さにM○Xコーヒー頼んだくらいなんだけど?、鈍感なの?」
「ちょっみとり!だからそのあだ名は恥ずかしいからやめろとあれほど!」
「ちふーももうちょっと乙女しようよー、弟君に全任せでアレな事になっている部屋とかさ~」
「……覚悟はいいか?みとり?」
「捕まえられるなら捕まえてごらーん!!」
「あっ待て!!」
みとりは千冬を散々煽って病室から逃走、煽りに負けた千冬はそれを追いかけるのだが。
「・・・二人とも!!いい加減に!!してください!!」
「ヘブッ!」
「オウフッ!」
「「バタンキュー」」
直後、病室を千冬とみとりの比にならない速さで飛び出した早川医師、千冬とみとりは二人揃って速攻で鎮圧されてしまう。
「良いですか御二人とも、先程も口酸っぱくして病院には他の患者さんがいらっしゃると、そこで走る暴れる大声を出す、そういった迷惑行為は許されざる事だとお伝えしましたよね?」
「Oh……みとりんとちーちゃんが一瞬で……JAXAのみんなのなかだと最速と最強の二人なのに・・・・・・」
「誰か、手が空いている人で構いませんのでまたカメラの方をお願いしますね、それと束さん」
「はぃい!?どうされましたか!?」
千冬とみとりを再び正座させながら説教の準備を始める早川医師であったが、それとは別に、急途病室から顔出しで様子を見ていた束達の方に振り返る。
「今度、私の都合とそちらの都合が合えばの段階で構いませんので私にもISの適性検査を受けさせてくださいませんか?」
「えっ?ちょっと待って何で?どこで其の話聞き付けたの?」
「いえ、私もたまたま一月前の
「・・・・・・
束と正晴の二人から滝のように汗が流れる。
「そりゃもう当然の如く、まぁ、御二人が将来的におめでたになったとしても私は産婦人科は専門外なので関われそうにありませんがね。」
「ーーーーーーーッ!!(キュボン‼)」
「ん?束、ISの適性検査云々とあのシーンってなんぞ?」
「束さんは・・・恥ずかしさで倒れてますね、正晴さんも空仰いで現実逃避してますし、ここからは当事者の一人である私が説明します。」
その後、槇田に対しての純香の説明が入った。
純香によると首相が倒れていた頃、ミサイルは全て撃墜されており、その時ミサイル撃墜に一番貢献したのが、当時完成したばかりで、現場にて隕石破壊用のレールガンで刀のごとく隕石を切断しまくった、千冬の乗るインフィニット・ストラトス1号機であった。
ミサイル撃墜後、当時は正体を知らなかった純香が日本を救った英雄たる1号機を「いずも」に招待、1号機側もホントは逃げたかったが燃料切れには勝てず着艦する・・・・・・
ここまではよかったのだが、この時千冬へのアドバイスの為、1号機に拡張装備を付けて束と正晴がいたのが原因となり、自衛隊側に目の前の英雄がJAXAで開発していたISであることが即座に露見する。
海岸近くに艦隊が停船していたのが運の尽きで、この少し前のタイミングで日本の放送局や新聞社などの取材ヘリが総集結、偶々世界へ同時生中継していたテレビ局のカメラとマイクが一連の流れを拾っていたのもあって、ISの軍事兵器としての存在価値が世界に知れ渡ってしまった。
義照と千冬のコンビで相当矯正されていたが、元々はかなりのコミュ障だった束、状況が状況な為の非常に強く取り乱し、何を思ったのか正晴にその場で正晴と結婚したいとダイレクト告白する。
正晴、「まだ結婚できる年じゃねーから!!」と錯乱する束を落ちつかせるものの、直後にどこから取り出したのか「婚約はできるから数年はこれで勘弁して待ってくれ」と婚約指輪を束にプレゼント、お前も随分錯乱してるよ。
で、ここからが重要な話であるのだが、この時、「折角だから私たちにも触らせて!」となり、何人かが乗ってみたのだが、この時、ISに「適性」があることが始めて発見されたのだ。
女性に関しては統合幕僚総長である純香や「いずも」乗組員にいた数十名のなかでも3割りくらいが動かせたのに対し、男性は重造含めた「いずも」乗組員どころか偶発的とはいえ束と共にコアの開発に関わった正晴にでさえ起動出来ないと言う事態に陥ったのだ。
更に動かせる女性の方も、上陸して燃料補給を済ませた後の試験運転で、幕僚総長の如く千冬とまではいかずとも軽快に動かせたり、別の隊員のごとくまともに動かすのが精一杯だったりと差があることが判明、後のJAXAによる解析によってISに「適性」が必要であることが判明したのである。
「ふーん、ISに適性ねぇ・・・まぁためんどくさそうな・・・」
「で、今、深那首相代理を中心にアラスカでミサイル事件の首相爆殺未遂の賠償とISの扱いに関しての条約を締結するところなんです」
「ここ一連の流れを体験してない俺には実感の湧かない話だな・・・そうだ!」
槇田、一連の流れを聞きなにかを思い付く。
「深那首相代行、私は今日以降もリハビリ関連で首相業務が困難なのはわかるな?」
「はぁ・・・辞任して私へ引き継ぎですね・・・わかりました、ですが閣僚の説得は槇田首相も援護してください、辞任したあとはどちらへ?」
「そうだね・・・取りあえず議席も返上するし・・・貯金凄まじいし世界中を旅するか!」
「・・・だと思った、取りあえず元気にしろよ?」
「重造も元気でな」
「槇田さん、都合がよければでいいですから、セシリアに会ってやってください、セシリアは首相に強く会いたがってましたよ?」
「時期が合ったら来るとするよ!それまで待っててくれるように頼む!」
首相復活もあり、取りあえずその場はお開きとなったお見舞いであった。
槇田首相復活から一か月後、アメリカ・アラスカ州にてISの運用に関する条約として、累計凡そ二ヶ月の論争の果てに「アラスカ条約」が締結される。
それと同時に、槇田義照は身体状況の変化による政務再開困難を理由に内閣を総辞職させ、後任として天ヶ瀬 深那が首相に就任、女性初の首相として新政権(とは言えど槇田政権から人事はまるで変わってないが)が発足された。
そしてそれから凡そ10年、世界は大きな変化の波に晒されてゆく。
その影に不穏なものが付きまとっているとは知らずに・・・・・・・・・
~兎に優しいIS世界第一章、「白き騎士と兎を支えた男達」、ここに完結と記す~
次章予告
世界を股に駆ける風のような男がいる。
「・・・やっと来てくださったのですね?ずぅーっと、お待ちしておりました、義照さん」
「へぇ・・・・・・貴方があの義照さん・・・なんですね・・・」
「そうは見えないって?まぁ、片目は実質動いてないしそう思うのも仕方ないか」
ラブコメ作品でも有数の鈍感青年がいる。
「なぁなぁ正晴さん、最近箒の様子がおかしい気がするんだけど、なにか知らないか?」
(あっこれアカンやつや)
「もうだめだよはるるん、いっくんをどうにかするにはもうこうするしかないって!」
「落ち着け束ぇ!それはマジでアカンやつだぁ!!!」
彼等は変化した世界の中に適応して順応していくのだが、その変化の影で動く
「霧の中に見えるあの
「え?なんですって!?ブリュンヒルデがバミューダ諸島で消息を絶った!?どういう事よ!!」
「・・・間違いないよ、その艦型ならシャルンホルスト級だ!!!!二隻あったとなると・・・・・・あの
「・・・・・・荒唐無稽だがブリュンヒルデが撃墜されている以上否定しきれん・・・なにより《シャルンホルストの悪魔》はそもそもをして実績そのものが荒唐無稽な男だ・・・・」
「もう一人の・・・ですもんね、取りあえず千冬さんが無事で良かった。」
「これは・・・これ・・・は・・・・・・、貴様ら!!!私や首相に黙っておいて、ISに乗せるためだけに彼女達を
「吐け!!彼女達の
「どうするんだ?ラインラント元帥、このまま彼女達を見捨てるわけにもいかんぞ・・・」
「何!?JAXAの研究室で火災!?・・・今行く!」
「はるるん?はるるん!!!」
「・・・・・・予想できたが、当たって欲しくなかった最悪の状態で間違っていないらしい」
「「え!!?織斑君がISを起動させたァ!!?」
「どういう事!?IS適正はY染色体関連が原因だったんじゃないの!!?」
そして物語は《始まり》へ・・・・・・
次章、~兎に優しいIS世界、第二章、「流浪首相と優しくなった白兎」~
以上続話へと続く・・・・・・
原作からの変更点。
《(原)束さん、白騎士事件を引き起こす。》
→真っ白な束さん、白騎士事件の実質的被害者に。
ISが認められてるので引き起こす意味無しで計画されることもなかった。
ついでに束さんの事件元凶へのヘイトがMAXになった、首謀者はご愁傷さまである。
《(原)箒、政府の保護プログラムとやらで一夏と離ればなれに。》
→JAXA職員が事前にフォロー、政府の保護プログラムなんてなかった。
能力的に束が疑われると察したJAXA職員達が、束の無実を証明する証拠を大量に集めていたため、束を起訴しようが無く、政府の保護プログラムに関してもISのことは束、正晴や他のJAXA職員から聞き出せば良いのでフラグ壊滅、変わりにJAXA職員達は以後長期に渡って世界各国に引っ張りだこに。
《(原)IS規定数は467個が絶対数》
→絶対数は大体1200個ぐらい、
本編上での理由は後話にて述懐しますが制限数467個は個人的に話膨らませる上で邪魔だったのでざっくばらんと設定し直されました。