エグゼイドはステージセレクト機能によってダークマター達共々炭鉱へと転移することに成功し、ブレイブ、スナイプ、レーザーと共に三体のダークマターへ迫った。
ブレイブはDソードへ。スナイプはDマインドへ。エグゼイド並びにレーザーはDミラクルの撃破へ向かう。
一箇所に固まっていた七体は、それぞれが動きを見せる。
ブレイブはDソードと鍔迫り合いながら炭鉱の入り組んだ最奥地へ。
スナイプはDマインドのスターバレットをかわしつつ銃撃で牽制しながら障害物の多い建物内へ飛び込んだ。
残るエグゼイドとレーザーは、未知なるDミラクルに不用意に近づかず、様子を見る……。
「初めまして。ゼロ様の忠実なる下僕、Dミラクルと申します」
「名乗るなんて律儀な奴だな」
「ええ。私、紳士ですから」
「その割に見た目がグロテスク過ぎんだろ」
「そうなんですよぉ。そこがコンプレックスでしてね?……だから」
「指摘されると無性に腹が立つのですよ」
「「!!!」」
唐突なる爆撃。しかしエグゼイドはファングから火を吹いて防ぎ、レーザーは後退することで難を逃れた。
「やるじゃねえか。次はこっちの番だ!」
エグゼイドは度重なる爆発を全て火炎弾で相殺すると、Dミラクルに接近戦を仕掛ける。
『マッスル化!』『高速化!』
エナジーアイテムによる身体・俊敏性の強化を行うエグゼイドとレーザー。対しDミラクルは、属性変化により『ボム』から『アイス』となって迎え撃つ。
Dミラクルの周囲を守るように氷の浮遊物体が出現し、エグゼイドの火炎放射とぶつかりあった。
その合間を縫うようにレーザーが突撃し、Dミラクルと組み合う。
本来の法則に従うのであれば、氷は簡単に溶けてしまうであろうが、なんせダークマターの氷である。炎とやり合うだけの性能は持ち合わせている。
しかしエグゼイドも負けていない。レベル5+エナジーアイテムの付与、なにより自身の気力が、Dミラクルの冷徹な氷を溶かし、全ての障害を撥ね退けると、ついに腹部に拳が入った。
これは、Dミラクルとて面白くない。表情が曇る。
「どうだ!」
反対にエグゼイドは得意げに指を鳴らした。
「……やりますね。流石は仮面ライダー。少々甘く見ていたようです。恐らくこのままではDマインドもDソードも、そして私も負ける可能性が出てきました」
「随分と素直な奴だな、そう思うなら諦めてやられてくれると嬉しいんだけど?」
「それは叶わない相談ですねぇ。なぜなら貴方達にはもう、ダークマター一族を、ゼロ様を止めることは出来ません。勿論、カービィにも」
「「!?」」
瞬間、二人のライダーは邪悪の波動に飲み込まれ大きく吹き飛ばされた。
地面に激突した衝撃でくらくらしながらも、素早く目を凝らし状況を確認すると、衝撃の光景が飛び込んできた……。
「!! カービィ!!!」
エグゼイドの目の前には、ボロボロになり、満身創痍のカービィが力なく横たわっていた。
バーニングのコピー能力は既に解除されており、炭鉱の石炭の山にワープスターが撃墜されている。
一体誰が……そんなことは、考えるまでもない。エグゼイドはカービィを抱きかかえながら、眼前から放たれる体の芯から震えてしまう程の暗黒瘴気の中にいる、ゼロを見た。
仮想フィールドをぶち破るとは、恐れ入る。
「ゼロ……よくも!」
「私が強くなったとはいえ、もう少し保つかと思ったのだがな。まあ、星の恩恵補正がない地球での戦いにしてはよくやったと褒めてやれ。どちらにせよ殺すが」
ゼロの下に、三体のダークマターが集結し、並び立つ。
「絶対にお前を倒す!」
カービィを寝かせ、エグゼイドは立ち上がる。彼の下にもレーザー、ブレイブとスナイプも駆け寄った。
「私一人でやる。お前たちは先に戻ってプラント拡大を進めろ」
「「「はっ」」」
「独りで俺達全員と戦うつもりか!?」
「ああ。独りでも十分過ぎる戦力だがな」
そう言って輪と羽を引っ込めるゼロ。
「舐めてんじゃねえぞ
スナイプの言葉を皮切りに、4ライダーが肉薄した。
レベル5のライダーが四人……それでもゼロは表情を崩さない。
ブレイブとレーザーの剣技を蛇のようにすり抜け、スナイプのガンを蹴り上げて封じると、エグゼイドを掌底突きで牽制。
再び向かってくるレーザーの両武器を掴み、背後のスナイプの銃撃をレーザーを蹴り上げて体を回転させることでかわし、着地した瞬間にブレイブを蹴り飛ばした。
「能力を使わずとも、貴様らなど赤子の手をひねるよりも容易い」
圧倒的。強力なバグスターを相手にしても怯む事のなかったドラゴナイトハンターの力が、まるで通用しない。
ならばとエグゼイド達は並び立ち……。
『がっしゅ~』
四人はガシャットをスロットホルダーに挿入し、二度、ボタンを押す。
『『『『キメワザ!ドラゴナイト・クリティカルストライク!!』』』』
収束する膨大なエネルギーから、ライダー達の最強奥義が放たれる。
――――しかし超越する『闇』の力。
「なん、だと……」
最早、呆然とするしかなかった。
会心の一発がいとも容易く『闇』に飲み込まれ、消滅してしまうのだから。
そして、さらに莫大なエネルギーの塊へと変換されて、自分達に大ダメージを与えたのだから……。
もれなく全員が、変身解除せざる負えなくなり……。
その場に崩れ落ちた。
貴利矢が、大我が、飛彩が、そして永夢が、一方的な敗北を喫した瞬間だった。
「さて……」
ゼロは、この結果が視えていたかのように、さも当然の如く呟きながら、倒れ伏した永夢を見下ろす。
「言っただろう。私がここにいる今、全てを救う術はないと」
「ぐ……うう……」
永夢はガシャットに手を伸ばすが、既に戦う力は削がれている。体は、石のように動かない。
「さらばだエグゼイド。地球は、ダークマターに任せてもらおう」
無慈悲なる、邪悪が輝いた。
――――永夢を庇うように飛び出してきたカービィを、真っ直ぐに貫いて。
「カー……ビィ?」
一瞬、理解が出来なかった。
ゼロに敗北して、死を待つだけだったまさにその時、カービィが、飛び出してきて……。
「うわぁああああああああああ!!!!!!!」
永夢の目の前で、一つの大切な命が、消えた。
絶望の叫びが、木霊する…………。
駆け足で殴り書きしたのでいつも以上に雑な気がする……。
おかしなところがあればご指摘ください。
ついでに感想などもよければどうぞ。