【HCS】 星のカービィ -DARKWARS-   作:黒廃者

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カービィの消滅は構想段階から決まっていました。
永夢ってまだ実際に命を救えなかったってことはなかったと思ったので、ここで取り入れてみました。

再起の仕方はいろいろと考えていましたがこういう形をとらせていただきました。


キャラクターの消滅というのは賛否あるものだと覚悟しています。多くの方に満足していただけるよう、これからも精進いたしますので、何卒よろしくお願いいたします。


決戦直前 ~再起の時~

 その頃、響は聖都大学附属病院の院内マップとにらめっこしていた。

 実はクリスと共にCRの施設へ向かう予定だったのだが、アプリ版マイティアクションXに熱中していたためにはぐれてしまったのである。

 加えて残念なことに、CRや仮面ライダーの存在は秘匿されているためマップには記載されていなかった。

『S.O.N.G.』から渡された経路図は見舞いに訪れた際クリスに託してしまったため、かれこれ小1時間院内を歩き回っている……。

「うぅ、どーしよ。クリスちゃん絶対怒ってるよね……」

 後悔しようが後の祭り。響はとぼとぼとその場を後にしようとした時、何となく見覚えのある青年の顔を見つけた。

「あれ?」

「君は、確か街で」

 向こうも響に気が付いたようで、生気のない声色をしぼり出す。

 病院服を着て、顔や腕に傷があるが、間違いなく彼―――永夢とは先日出会っている。

「やっぱり、昨日の転んでた人ですよね!」

「えっと……一応宝生永夢って名前があるんだけど」

「あ。ご、ゴメンなさい宝生さん!私、立花響って言います!」

 永夢と響……再びの邂逅だった。

 二人は、中庭のベンチに場所を変えてゆっくり話をすることとなった。

「響ちゃんだっけ……昨日はいきなり変なこと聞いちゃって、ごめん」

「いえいえ。こちらこそ情報持ってなくてすみませんでした!」

 なんて明るくて優しい娘なのだろう。永夢は率直にそう思った。

 ここにはこんなにも素敵な人間がたくさんいる。自分はそんな者達の笑顔の為に戦っていた。その全てを守るために。確かにそのはずだった。

 

 

 ――――お前に全てを救う術はない。

 

 

(っ!)

 はたして希望は砕かれた。

 永夢はカービィを救う事が出来なかった。ドクターとして、仮面ライダーとして。

 彼の笑顔を、もう二度と目にすることは出来ないのだ。

 永夢は、戦う意味を完全に失っていた。

「あの、なんだか辛そうですけど大丈夫ですか?」

 顔に出ていたのだろうか。響が覗き込むようにして永夢を心配する。

「いや、何でもないよ、何でも……」

 

 

「何でもなくないですよね」

 

 

 他人に迷惑をかけまいと、心を否定した。しかし響は強い口調で、真剣な眼差しを自分に向けてきたことに、彼は驚いた。

 心の中を見抜かれそうになって、何となくだけど、永夢は話すことに決めた。

「響ちゃんはさ、もしも絶対に勝てない存在によって目の前で友達を永遠に失うことになって、そしていずれ世界も終わりを迎えてしまうとしたら、どうする?」

 それは全て現実に起きた真実で、そのまま永夢とカービィと、ゼロの関係にぴったりと当てはまる。

 個人名を濁したとは言え、永夢は底抜けの明るさを持った少女にダメだと理解していながらも自分の絶望を吐露した。

 響はしばしの無言を破って、答えた。

「友達は大切な存在。私だったら多分、耐えられなくてみっともなく泣いて、しばらく家に引きこもっちゃうと思います。それこそ世界の終わりなんて知ったこっちゃないって感じで……」

 当然の答えだ。誰しも、友達に限らず大切な者を失った時の悲しみは、日常で受ける些細な悲しみの比ではない。

 例え明日に終焉が訪れようとも、気持ちを切り替えて世界の為に戦おうと決意するなんて、少なくとも今の永夢には、超難易度のゲームより遥かに至難の技だ。

「でも……」

 正しいはずの答えの後に、逆接を用いてきたその瞬間、永夢は思わず顔を上げ響を見た。

 

 

 

「私は、世界を守るために戦うと思います」

 

 

 

 彼女は、優しく微笑みながら、真っ直ぐな眼差しを向けてそう言い切った。

 聞きたい。その先の答えを。

「どうして?友達を失ったショックから、その辛さから立ち直れるの!?」

「立ち直る?まさか」

 ケロッと言ってみせる響に、開いた口が塞がらない。ふざけているわけではないのは分かっているのだがどうにも納得がいかなかった。

 困惑する永夢を差し置いて、響は続けた。

「私には友達がいます。あ、名前は小日向未来って言うですけどね!笑って、泣いて、怒って……いつも傍にいてくれて。だから、一緒にいられるこの世界が大好きなんですよ」

 立ち上がり、空を見上げる。『闇』が太陽の輝きを遮り、とても良い世界とは思えない雰囲気が漂っている。今にもダークマター一族による地球支配……終焉が始まってしまいそうだ。

 いや、既に始まっているかもしれない。

 それでも少女の瞳は絶望に染まってなどいなかった。ゼロにかかれば、響も、その未来という友達も、簡単に殺せてしまうというのに。

「例え永遠に友達がいなくなってしまったとしても、綺麗な景色がたくさんあって、美味しい食べ物もたくさんあって、他にもたくさんのものを分かち合った世界だから、私は守りたいと思うんです」

 その瞬間、永夢は頭にゲンコツをくらったような気持ちになった。

(僕は……なんて馬鹿だったんだ。カービィは地球のことを自分の故郷と同じくらい大好きになってくれていた。誰よりもこの世界を大切に思ってくれていたから、命をかけて僕を、救ってくれたんじゃないか!)

 自分を恥じて、拳を握り締める。ずっと傍にいながら、友達の真意すら分からなかったなんて、大馬鹿野郎と自分自身を罵倒する。

 永夢はいつまでもふさぎ込んでいるわけにはいかないと、勢いよく立ち上がった。傷口が痛んだが、知ったことか。

「響ちゃん、ありがとう!君のおかげで、僕はまた戦える!!」

「え?あ、はいそれはどうも……?」

 笑顔で礼を言って、永夢は走り出した。響はいまいち彼が何を言っているのか分かっていないようだったが、何となく納得して、その背中を見送った……。

 

 

 迷いも、恐れも、全てが吹き飛んだ。

 カービィの意志を継承し、仮面ライダーエグゼイドは立つ!

 

 

 

(必ず、守ってみせる――――!!)

 

 

 

 

 

 

 かつてこれほどまで、嬉しさで周りが見えなくなることがあっただろうか?

 否

 これが初めてである。

「ハハ……ハハハハハハハ!!!!」

 大声で笑わずにはいられなかった。口から心臓が飛び出さんばかりの勢いで、歓喜に身を震わせる。

 腹を抱き、笑い過ぎで涙も出てきた。

 成し遂げられた復讐。ゼロ自らの手で屠られたその存在は星屑へなって消滅していった。

 では、その最期の姿はいかなものであったか……。

 

 

 他者を庇って死んだのだ。

 

 

 これほどまで滑稽で、無意味な行為はない。

 ぐるりと周囲を見渡したあと、ゼロは羽を広げて浮き上がった。

「地球よ、そして全宇宙よ!ついに復讐は果たされた!残る余生、せいぜい怯えながら過ごすがいい!!!!」

 復讐を達成したことが、幸いしてか、残る人類は寿命が引き伸ばされた。

 しかしそんなものは時間の問題でしかない。

 ゼロはすぐにでも、侵略を始めるつもりだ。

 するとダークマターに憑依された人々が、次々と力なく横たわっていく。その意識は既になくなっていた。

 まもなく明日那と救急隊が到着し、ドクター達を含めた人々は病院に運ばれていった……。

 

 

 

 

 

 ダークマターの拠点は異様に様変わりしていた。

 朽ち果てていた筈の無人島には人間からして見れば不気味極まりない建造物で埋め尽くされている。

 中央の教会はさらにその全長を伸ばし、魔王の住まう塔のようにそびえ立っていた。

 まさに悪の本拠地だ。

 そんな外観である建物の内部では、ミスマッチ光景が繰り広げられている。

 そこには不思議空間によって新造された広大なプールが存在していた。

 髪型をツインテールにして布面積が際どめの黒ビキニを纏ったゼロが、仰向けになって空中を悠々と泳ぐダークマター達に慈母のような眼差しを向けている。

 外観の空気を読まずに、一族は世界をエンジョイしている模様。

「ところでお前たち、微妙にボロボロだな?何があった?」

「はっ!実はここに帰ってくる最中、幽霊のような姿をした戦士に襲われまして」

「かなりのやり手であったな。確か、我々の力を増幅させるために白髪親父の下より強奪した眼魂を取り返しにきたようでした」

「ふーん……まあ、放っておいても問題はない。それよりミラクル!あれを持って来い。あの、なんだっけ……三本の矢みたいな名前の炭酸飲料!」

「三〇矢サイダーですね、只今ご用意致します!」

「十秒で持ってこい」

「御意!」

 Dミラクルに命令を下したゼロは水から上がった。

 プラスチック製のイスとテーブルが取り揃えられた位置に座ると、Dミラクルが頑張って十秒で用意した三〇矢サイダーをごくごく飲む。

「楽しんでおられますね、主」

「ぷはぁ!やれやれ地球の下等生物は侮れんな。娯楽を作らせれば宇宙で右に出る惑星はないぞこれは」

「こんな優秀な惑星がゼロ様が復活なされて最初の支配下になるとはつくづく運が良いですな」

 Dソード、Dマインドと交互に語り合う。

 そうだ、今日が審判の日だ。

 ゼロは立ち上がり、『闇』ごとダークマター達を招集した。

「憎き宿敵カービィは常闇に堕ちた。我々に仇なせる者はもういない。今こそ、ダークマター一族は全宇宙を手中に治める時だ!!」

 声は上がらない。ダークマター一族にはまともな発声器官がないからだ。しかし、縦横無尽に激しく動き回る姿は一族達の士気がハイボルテージに達している事を表している。

 紅き右眼をより深紅に染めて、ゼロは声高らかに

「しかし、愚かな人類は私達に最後まで抵抗するだろう。特にこの惑星の戦士―――仮面ライダーエグゼイドは、カービィの仇討ちに乗り出すに違いない。全員覚悟しろ。ダークマターと人類の生存を掛けた闘争……DARKWARSが始まるぞ!!!」

 その時、ダークマター達の拠点から、複数の光柱が湧き出した……。

 

 




それと謝罪がもう一つ。

タケル殿の描写を入れるといったな、あれは嘘だ。


文才がなかったんです許してくださいなんでもしますから!←なんでもするとはいっていない。
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