それは、士郎をパーティメンバーに加えてすぐに始まった。
空間を包み込んでいた『闇』が、これまでにないほどに大きな動きを見せている。イヤな気配だ。
それに呼応するかのように、ダークマターが島の外に向かって勢いよく飛んでいくのが見えた。
「!! 世界に攻撃を仕掛けるつもりか!?」
「まずいな……みんな、とにかく城の最上階を目指そう。そこにゼロがいるはずだ」
「でも、ゼロに攻撃は効かないも同然なんですよね?」
「そう。戦っても勝ち目はない」
「いや、勝算ならある」
城内への扉を潜った先で、士郎が言う。
「奴の驚異的な再生能力は『闇』に依存している。島から発生している光の柱があるだろ。あれこそが供給源だ」
「つまりあの光を壊すことができれば……」
「ゼロの再生能力は失われるはずだ」
地球の性質を得た『闇』の実態は、魔力に近しいものである可能性が高いというのが士郎の(正確には彼の友人の)見解だ。霊脈から得られる魔力は無限ではない。恐らく体内に循環している魔力以上を柱から供給することで傷の再生を可能にしているのだろう。
電源を落とすのではなくコンセントを引き抜くことで元根から断ち切れば……希望が再び見えてくる。
しかし問題は、どうやって光の柱を破壊しに向かうかである。
どの柱も城からは離れた位置にあり、手分けして今から向かうには時間がかかる。そうなってはダークマターが本土に到達する前に決着をつけることが難しくなってしまう。
その時、ザザザ……と、無線の僅かなノイズを永夢と響は感じた。
『そういうことなら俺達に任せな名人!』
先程はまるで繋がらなかった無線から、貴利矢の軽快な声が響き渡ってきた。
『立花!柱のことは我々が何とかしよう!お前達はゼロを倒せ!』
『美味しいとこは全部譲ってやっから、必ず勝てよ!』
『オペは迅速に済ませろ、研修医』
『チッ、仕方ねぇな……』
その頃、波打つ浜より少し離れた位置で漁船と共に待機していた吹雪にも、島の異変は見て取れた。
やがて航空隊の如き勢いで島から飛び出してきた多数のダークマターの敵影を確認するや、彼女は戦闘を決断する。
「行かせません!!」
あれらが本土に上陸すれば、地上は未曾有の危機に瀕するだろう。
強化改造を施し幾度となく死闘をくぐり抜けて来たとは言え、たかが駆逐艦に出来ることは少ない。しかし吹雪は10cm連装高角砲を敵機に放った。
例え意味がないとしても、それは何もしない言い訳にはならないから。
かくして砲撃は数機のダークマターを捉え空中で爆発四散。これが戦闘開始の合図となって、ダークマター軍団のおよそ4割が吹雪を撃破対象と見なし、攻撃を仕掛けてきた。
水上を統べるようにジグザグに航行しつつ敵の攻撃をさけ、再び砲を向ける吹雪。
「うあっ!」
だが死角から迫った二体のダークマターが、背中に背負った艤装を傷つける。
たった数撃を受けて吹雪は小破し、海面に打ち付けられてしまった。
「やっぱり、私一人じゃ……」
追い打ちをかけるように、容赦なく迫るダークマター。
吹雪は傷ついた体で立ち上がり、それと対峙する。
MI作戦では正規空母・赤城らの運命を、そしてアイアンボトムサウンドでは自分自身の運命と戦った吹雪。永夢には逃げてもいいと言われたが、そんなこと出来るはずがない。
誰かが絶望する運命を変えられる可能性があるのであれば、吹雪は戦うことを選択する。
「――諦めない……人の運命は変えられるんだ。その心には無限の可能性が眠ってる。今戦っているみなさんのように、私も!守ってみせるんだから!!」
「その通りだ!!」
そんな若い青年の声と共に、空飛ぶ幽霊船――――キャプテンゴーストが吹雪の背後から姿を現した。
吹雪が目を丸くしている間に、キャプテンゴーストは彼女を狙っていたダークマターを全て消し去ってしまうと、その先端部には先ほどの声の主であろう一人の青年が立っていた。
「人の可能性は無限大だ。その心と想いを踏みにじるダークマターは絶対に許せない!」
「あ、あなたは?」
吹雪が問いかける。
「俺は天空寺タケル、一緒に戦おう!」
青年――タケルの腰にゴーストドライバーが出現すると、カバーを開いてオレゴースト眼魂を押し込んで、眼魂をドライバーにセットしカバーを閉じた。
『アーイ!バッチリミナー!バッチリミナー!』
するとドライバーからパーカーゴーストが飛び出し、軽快にタケル周囲を飛び回り、変身させまいと卑怯にも攻撃を繰り出してくるダークマター達を守るように叩き落としていった。
「変身!!」
一定のポーズを経て、ドライバーのレバーを押し込むと、パーカーゴーストがタケルに覆い被さって、その姿を幽霊へと変える。
『カイガン・オレ!レッツゴー・覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!!』
命を燃やして戦う――――仮面ライダーゴースト オレ魂
島の東の方角にある柱には、九条貴利矢ことレーザーがただひとり向かっていた。
どうやらこっち方面に飛ばされたのは彼だけだったようで、他の面々はブレイブと翼、スナイプとクリスが合流してそれぞれ北と南向かった模様。
「早いとこかたつけねえとな……!」
レーザーはブレーキをかけレベル1となる。
彼の眼前には、人型ダークマター達が柱への道を守るように立ち塞がっていた。
「門番ってか?いいぜこいよ!」
『マイティジャンプ!マイティキック!マイティーアクショーン!エーックス!!』
レーザーが紫の光弾を見たのは、これで二度目だ。
「!! お前は……」
だが前回と異なる点は、ダークマター達を正確に射抜いた者が、ふらりとレーザーの前にやってきたこと……。
「ダークマターは私にとっても有害な存在。今回は君達と共に戦おうじゃないか」
黒いエグゼイド――――仮面ライダーゲンム。その正体である檀黎斗は、仮面の下でニヤリと微笑んだ後、ガシャコンバグヴァイザーでダークマターの迎撃を始めた。
拳を振りかぶるダークマターを、士郎が蹴り飛ばす。
背後から掴みかかってくるダークマターを、ブラックロックシューターが殴り倒す。
ここは城の上階を目指すための螺旋階段。
上記二名を先頭に下ってくる人型ダークマターをちぎっては投げちぎっては投げ、ついに五人は最上階へと到達した。
ゲームのラスボスを目の前にした緊張感……この扉の先にいる者の敵意が、ビリビリと伝わってくる。
「……開けるよ」
永夢が一歩前に踏み出して、扉をグッと、押し込んだ……。
踏み入れた魔王の玉座には、当然のように白髪紅眼の少女が存在していた。
しかしその表情はこれまで見慣れた余裕と愉悦に満ちたものとは程遠い、ただ憎悪を撒き散らすだけの悪意あると
ゼロはゆっくりとカービィ達の正面へ歩み立ち、彼らを一通り見渡し、
「…………また、害虫が増えてるな」
吐き捨てるように言って、うんざりする。
いつの間にかゼロの左右にはDミラクル、Dマインド、Dソードが集結しており、同様に忌々しそうな視線を突き刺した。
「ゼロ……」
「なんだエグゼイド?まさかこの期に及んで、こんな事止めにしないか等と宣うつもりではなかろうな?」
「…………」
「私は止まりはしない、止まれはしない。侵略なくしてダークマターを率いることなどできないのだ。決着をつけよう、エグゼイド、そしてカービィ。今度こそ、私は宇宙を暗黒で染め上げる!」
瞳が紅く光り出し、ダークマター達は眼魂を起動して怪人態へと変貌する。
永夢は拳を握る。戦うしかないことを理解する……。
――――その手に、カービィが優しく触れた。
「!」
ハッと視線を向けると、彼が笑顔を向けてくる。
その瞬間、勇気が湧いてきた。
「絶対にお前を倒す!」
『マイティアクションエーックス!』
白黒の少女は、その左腕に、巨大な岩石砲『ロックカノン』が出現。
『ガシャット!』
「――トレース、オン」
正義の味方を夢見た男は、彼を魔術師たらしめる唯一の魔術『投影魔術』を発動させ、両手に陰陽二振りの短剣、『干将・莫耶』の贋作を生み出す。
『レッツゲーム・メッチャゲーム・ムッチャゲーム・ワッチャネーム!?アイム ア カメンライダー!』
「――Balwisyall Nescell gungnir tron」
奇跡を宿す少女は、【ガングニール】のペンダントを握り締めて、起動聖唱を実行、シンフォギアをその身にまとう。
「大変身!!」
『ガッチャーン!レベルアーップ!マイティジャンプ・マイティキック!マイティ・マイティアクション!エーックス!!』
ゲーマーでドクターである青年は、仮面ライダーエグゼイドに変身。
そうして、星の戦士を中心に並び立つ英雄達。
星のカービィ
仮面ライダーエグゼイド
立花響
衛宮士郎
ブラック★ロックシューター
相対するは、暗黒の化身ダークマター一族。
最終決戦が、幕を開ける――――!
平成ジェネレーションズと劇場版艦これの円盤発売はよ。