ストライク・ザ・ブラッド〜空白の20年〜   作:黒 蓮

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ちょっとずつ雪菜以外のヒロインも出していこうと思うんですが…ストブラってヒロイン多い割に皆それぞれ魅力的だから順番迷う…。

とりあえず、どうぞ!


第2話

「起きてください、先輩」

「ん…眩しい…」

 

雪菜が部屋のカーテンを開けたせいで暗かった部屋が一気に明るくなる。

 

「姫柊、今何時だ?」

「9時半です」

「なら、もう少し寝させてくれよ…予定昼からだろ?」

「体調管理も大事ですよ、朝日を浴びてちゃんと朝食も食べてください」

「あのなぁ…吸血鬼に朝日って…」

 

すっかり起きてしまった古城は二度寝を諦めて洗面台に向かう。

 

「凪沙ちゃんが心配してましたよ、先輩のこと」

「凪沙のやつも心配症だな、まあ気をつけるよ色々と」

 

歯を磨いて顔を洗い終わった古城がリビングに戻ると丁度雪菜が朝食の準備を終えたところだった。

 

「では、私はお昼まで自分の部屋にいるので、なにかあれば呼んでください」

「悪いな、助かる」

 

疲れている古城を気遣ったのだろう。雪菜は古城が朝食を食べ始めるのを横目に見ると自分の部屋に帰って行った。

朝食を食べ食器を洗い、久々に一人になった古城だが特にすることもなく手持ち無沙汰になってしまった。

 

「テレビも今はあまり見たくないし、携帯はこないだ潰れたばっかりだしな…」

 

絃神島に第四真祖が現れてからというものテレビでは第四真祖の特番が昼夜を問わず放送されている。第四真祖の眷獣の能力の予想や他の真祖とどちらが強いかというようなどれも似通ったものばかりだ。

 

「昼になれば姫柊が起こしに来るだろうしもう少し寝るか」

 

古城がもう一眠りしようと自室のベットに横たわった時だった。

玄関のドアが開く音が聞こえてきた。

 

「姫柊か?どうしたんだ?」

 

何かあったのかと古城が聞くと雪菜ではない声で返事が帰ってきた。

 

「暁 古城!どうして何回電話しても出ないのよ!心配したでしょ!?」

「き、煌坂!?なんでお前がここに?ってか心配してくれてたのか」

「べ、別にあなたの事なんて心配してないわよ。あなたが電話に出ないから雪菜になにかあったんじゃないかと思っ──」

「で、どうして煌坂がここに?」

 

紗矢華の必死の弁明を遮って本題に戻る古城。

 

「暁 古城、あなたを監視しに来たのよ」

「え…?監視役ならもう姫柊がいるだろ、なんでお前にも監視されなきゃならないんだよ…」

「それはあなたが絃神島を夜の帝国(ドミニオン)にするなんて言い出すからでしょ!?」

「先輩?そんなに騒いでどうしたんですか?」

 

隣から騒ぎを聞きつけた雪菜が部屋に入ってくる。

 

「紗矢華さん!?どうしてここに?」

「雪菜!雪菜雪菜雪菜雪菜雪菜!」

 

古城のことはお構い無しに溺愛する後輩に抱きつく紗矢華。

 

「紗矢華さん…、苦しいので離してもらえませんか?」

 

雪菜に言われ渋々雪菜を解放する紗矢華。

 

「で、煌坂はなんで監視役になるんだ?」

「ほんとに、鈍いわねこの変態真祖は!」

 

獅子王機関は古城の監視役と第四真祖の秘書を務める雪菜の負担を減らすため新たに古城をよく知る人物を監視役に任命したのだ。もちろんこれも建前なのだが。

 

「そういうことですか。すみません、紗矢華さんに迷惑をかけて…」

 

紗矢華から説明を受けた雪菜は納得する。

 

「いいのよ、雪菜。雪菜と一緒にいられるんだから」

 

雪菜と古城と一緒ということで二つ返事で引き受けたのは彼女だけの秘密だ。

 

「とりあえず、疲れているだろうし雪菜は今日のところは休んでて?暁 古城の監視役は私がするから」

「紗矢華さんがそこまで言うなら、お願いします。先輩、私がいないあいだに紗矢華さんにいやらしいことしちゃダメですからね?」

 

その後昼食を3人で食べ、雪菜は古城と紗矢華を送り出した。

 

「何もないといいんですけど…」

 

2人が心配で気が気でない雪菜であった──




とりあえず煌坂を出しました。

もう少しすればバトル回も入れると思うのでもうしばらく日常回にお付き合い下さい( ̄▽ ̄;)


次回も煌坂回になる予定…。

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