灼眼のシャナ Ⅳ(リターン)   作:無明星

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どうも、無明星です。
最近、なにかと忙しくてバタバタしてましたが、何とか間に合いました。
では早速、お楽しみください。


~悪魔の歌声~

「俺らで迎撃する!カトラスとレベッカは俺と一緒にフランスへ向かう」

 

「あいよ!俺が全部ぶっ飛ばしてやるよ!」

 

「オーケー、面白くなってきた」

 

 レベッカとカトラスが意気揚々に答える。

 

「成瀬は、徐々に警戒域を縮小するよう他の場所に伝えろ。何かあればすぐ知らせろ。ここには固定電話もあるからそれで足りるな」

 

「はい、お任せを」

 

 それを見たルギーは頷く。そして、迎撃隊の2人に向けて叫ぶ。

 

「よし、行くぞ!」

 

「「了解!」」

 

 

 

 

 フランス、とある外界宿の入口付近に1人の女性が居座っていた。

 その彼女の容姿は、三大美女にも劣らぬ美貌に完璧すぎるほどの顔立、と絵にかいたような美しさをその身に宿していた。まさに、彼女の姿は美の具現化そのものだ。

 今ここに生きた人間がいたならば、彼女の魅力に引き寄せられていただろう。そう、()()()人間がいたならば。

 

「おい、誰かいるぞ」

 

 襲撃の連絡を受けたルギーたちが飛んできた。そして、3人が目にしたものに驚愕した。

 視線の先には、なんとも美しき女性がいた。同性に対しても、魅了するに十分すぎるだろう。そして、眼を奪った女性の周りには、人が山積みになっていた。何十もの人の骸が彼女を取り囲んでいた。

 

「な、なんだよこれ……」

 

 あまりの様子にカトラスは言葉を漏らす。

 

「……これは、御前さんの仕業か?」

 

 ルギーが表情には出さないものの、恐る恐る尋ねる。こちらに気づいた女性は、淡々とした表情で答える。

 

「そう、驚いた?」

 

「何者だ?」

 

 ルギーの質問に、彼女はまたしても同じ表情で答える。

 

「エスター・レオッサ。影獣十四神の第13柱、『セイレーン』のクラスを与えられし者よ」

 

「そうか、お前も影共の頭か」

 

 カトラスは構えながら喋る。

 

「正確には『仮の』だけどね。私と『ミノタウロス』は今回のために十四神の座についたにすぎない」

 

「そういえば、イルフィスもそう言ってたか」

 

「そう……じゃあ、貴方たちがイルフィスを退けたっていう」

 

 エスターは仄かに興味を示した。そして、出てきた言葉が、

 

「貴方たちは私を満たしてくれる?」

 

 3人は意味不明な問いに困惑すると同時に、強烈な悪寒を感じる。

 エスターは大きく息を吸い込むと、名歌手並の美声で歌い始める。先程感じた悪寒とは裏腹に、体の芯に溶け込んでいくような和やかなものだ。

 

「……なんのつもりだ?」

 

 彼女にはカトラスの言葉は届かず、戦場のど真ん中で歌い続ける。

 

「ッ!耳を塞げ!」

 

 突如、ルギーが慌てた様子で叫んだ。レベッカとカトラスは反射的に耳を塞いだ。そのつぎの瞬間、エスターの周りの人たちがよろよろと起き上がり始めた。そして、ルギーたち目がけ襲い掛かっていく。

 

「おいおい、どうなってんだよこれ!?」

 

「死んでる奴がいきなり襲ってくるなんて、ホラー系でしか見たことねぇんだけど」

 

「全くだ。これは面倒だな……」

 

 声はあまり聞こえない状況なのだが、何故か3人は言葉を交わしている。微妙に緊張感の感じられない会話をルギーは一転させる。

 

「敵の攻撃法は不明だが、十分気張れよ!じゃねぇと多分彼奴等の二の舞になるぞ」

 

「もとより承知の上だっての!」

 

「応ともよ!」

 

 強気なのか、端に馬鹿なのか、カトラスとレベッカは自信過剰に答える。その意気を見たルギーは頷き、

 

「まず、やることは……」

 

「「アイツをぶっ潰す!!」」




いよいよ夏本番です。ルギーたちのように熱くなるのもいいですが、熱中症にはご用心を。
次回投稿予定日は9/10です。十四神戦楽しみにしていて下さい。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
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