灼眼のシャナ Ⅳ(リターン) 作:無明星
今回は新キャラの説明をしますと、前回の最後辺りで言いましたが、あまり詳しい説明ができてないこと、大変申し訳ありません。ですが、重要な回になりますので、どうか最後まで読んでくださるとありがたいです。
最後の方も長くなりますので、ここで本編に入らせていただきます。でわ、今作もお楽しみください。
エスターを撃ち仕留めた彼女は、ルギーたちのところにやって来た。
「カノちゃんすごい!」
「そうでもないよ。佐代さんも十分の腕前だよ」
「いやぁ、そういわれると照れるなぁ」
佐代は頭をかくと、レベッカに彼女を紹介した。
「この人はカノちゃん、成瀬歌音。私のお師匠さんで、『音無の狙撃手』って言われてるんだよ」
「ちょ!?そんなことまで言わなくていいよぉ。成瀬歌音です。レベッカ・リードさんですね。お噂はかねがねお伺いしています」
「あれ?あんた、あの山小屋に駆け込んできた奴か?」
レベッカは少し驚いた様子だった。はい、と答える歌音は少し恥ずかしそうにしていた。この時の様子は、山小屋に駆け込んできたときとまるっきり同じ雰囲気を放っていた。
「さて、教えてくれるかしら?エスターさん、だったかな」
「わ、わざとヘッドショットしなかったのはことためね……」
地面で野垂れるエスターに話しかける歌音は、電話越しに感じた凄みのある雰囲気に変わっていた。
「で、わたしにききたいことは?」
「あなたたちの目的、話してもらうわよ」
「……」
エスターはしばらく黙り混むと、重い口を開いた。
「いいわよ、おしえてあげる」
すでに虫の息の彼女は深く息を吸い、話した。
「このせかいの、支配よ」
「どこにでもいるなぁ、そういうことする奴」
口を挟むカトラスをルギーが制した。
「いま、存在の力をあつめて、勢力を、ふやしているの。やがて、すべてを飲み込むほどに、ね」
存在の力を大きく感じたのは、影たちが蓄えていたかららしい。
「そう。なら、全員叩き潰す他無さそうね」
「ふふ、そうするといいわ。でも、ひとつだけ、おねがいがあるの」
「別に聞く義理はないけど、言ってみなさい」
歌音は膝をつき、エスターに顔を近づけた。エスターは、手を震わせながら歌音の服の裾をつかんだ。涙を流し、震える声でエスターは懇願した。
「あのひとを、ユーサを助けて。あのひとは、だまされてるの。あの女のせいであのひとは、あのひとは……」
「落ち着いて話なさい。しっかり聞いてあげるからさ」
エスターの裾を握りしめた手を、彼女はそっと包み込んだ。
「教えて、一体何が……」
彼女の言葉を鈍い音が断ち切った。気づけば、エスターの体に棒状のものが突き刺さっていた。場所は人間の心臓部だった。
裾を握る手は歌音の手をすり抜けて、スッと地面に落ちた。
「ちょっと!しっかり!」
歌音はエスターの肩をさするが、返事はなかった。まだ小さく息は聞こえたが、もう限界だったろう。
ルギーが辺りを見回し、叫んだ。
「あそこだ!2人いるぞ」
「おやおや、どうやらこちらの存在に気づいたそうだ。どうするかね?ニザー・リリス殿」
「どうするもなにも、今のあの子達じゃ相手にすらならないわ」
ルギーの指す方向の先には、一軒家の屋根に立つ2つの影だった。ひとつは、背丈ほどの魔法棒を持った老人。もうひとつは、屋根に腰掛けるドレス姿の長髪女性のものに酷似していた。
老人の影が先に動いた。
「はじめまして。私は〈賢者〉アルヴァトロ、十四神においては第5柱に座する者です。以後お見知りおきを。そして、彼女は〈魔竜の女皇〉ニザー・リリス。十四神の座は第3柱である」
「アルヴァ、何勝手に私のことも紹介してるわけ?ま、手間が省けたからいいけど」
「それは、本当か?」
ルギーが目を見開き、彼らに問いかけた。
「如何にも、私はアルヴァトロであるが」
「なぁ、何かあったのか?」
レベッカの問いに少し渋る様子を見せたルギー。意を決したルギーはゆっくりと話した。
「彼らは、元フレイムヘイズだ」
「ま、マジかそれ!!?」
驚愕の事実に、驚きを隠せなかった。敵がフレイムヘイズだってことももちろんあるが、彼らが得体の知れない者になってしまったことに衝撃を受けた。
「さて、今回は君たちの抹殺に来たわけではないし、ここで君たちと戦う理由もない」
「そうね。
「そういうことで、私たちはこれで失礼するとしよう。次に会うときは、恐らく決着をつけるときだろう。それまで、暫しの別れだ」
出来ることなら2度と会いたくないと思った 一同。
アルヴァトロとニザーは一瞬にして消え去った。
皆さん最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
次回より新章へ参りますが、キャラ説明が追い付いてない辺りに関しては申し訳ありません。次回辺りにはある程度説明できるように致しますので、どうかそれまでお待ちください。
次回作更新は11/30の予定になります。これから戦闘は佳境にはいるつもりなので、バトルシーンを楽しみにしてくださっている方もそうでない方も楽しんでくれたら幸いです。
長くなりましたが、ここまで読んでくださりありがとうございました。