カツカツ
「ううぅ……」
カツカツカツ
「だ、誰ぇ……」
『私よ。蘭子』
蘭子「か、奏さん……」
奏「ふふっ……久しぶりね蘭子。こんな形で会うなんてね」
パタ……パタ……
文香「奏さん……歩くの……速すぎます」
奏「あら。ごめんなさいね」
蘭子「えぇと……」
奏「蘭子、私のところへ来なさい。今よりもっと、貴方は上へ行けるわ」
蘭子「わ、我は!……翼を与えし者の者の元で…………私は……行かない。プロデューサーさんと……みんなと……ずっと一緒にアイドルをしたい!」バッ
ビキキキ……
奏「あら」
文香「これは……」
蘭子「二人も……元々は仲間だった……から傷つけたくない。LEAHCIM!」バッ
文香「ミカエル……旧約聖書から多数の宗教に引き継がれ、三大天使の一人に数えられていて熾天使とも呼ばれています……そして最も偉大な天使です……」
蘭子「闇ヲ駆ケシ罪ノ翼」
ビキキキキッ
バサァァァァッ
奏「翼……」
文香「空を飛べるのですね……」
バサァァァァァッ
奏「でも……月下の宿」バッ
キィィィィィッ
奏「捕捉できたわ。文香よろしくね」
文香「はい」ペラッ
パララララララッ
文香「蒼に染まる冠軍」
パアァァァァッ
奏「さぁ……行きましょう」
バサァァァァァッ
蘭子「ここまで来たらもう……」
ギュウウンッ
奏「あら……ここまで来たら……何なのかしら?」
蘭子「どうして……!」
奏「私の能力と文香の能力よ」バッ
ビキキキキキッ
蘭子「クッ……体が……!」
奏「私の能力は半径20メートルのある一点のみの空間支配。射程は短くて効果が適用される範囲も狭いけど……その範囲内なら私は何でもできるわ。重力操作や追跡なんかもね」
蘭子「……霞ミユク幻影」
ブブブブ
ヒュンッ
奏「貴方の能力も厄介そうね……」
蘭子「……我が力は決して敗れぬ!」
奏「それはどうかしらね!」バッ
ビキキキ
蘭子「星々ノ煉獄!」バッ
ボボボボッ
奏「チッ」バッ
バジュゥゥゥッ
蘭子「業火に力を裂きし今!勝機が見えた!」バッ
ゴゴゴゴッ
蘭子「終ワリノ牢獄!」
パララララララッ
文香「私の蒼に染まる冠軍は速度を上げることが本当の力ではありません……速度を自由に操ることが本当の能力です」バッ
ゴ……ゴ……
奏「壊れなさい」バッ
バキィンッ
蘭子「くッ!」バッ
ビキキキキッ
バサアアアアァァァァァッ
奏「無駄よ。月下の宿」バッ
ズシィィィッ
蘭子「翼を……と、飛べない……!」
奏「さあ……どうするの?もう何も手出しができないわよ?」
蘭子「…………」
奏「だんまりね……あの子が来るまで待とうかしら」
『その必要はないさ』
ザッ
奏「貴方はこんなことには興味はないとばかり思っていたわ……飛鳥」
飛鳥「ああ、確かに興味はないね。でもここは僕のお気に入りの場所さ。それに……友の窮地だ。助けない理由もないだろう?」
奏「ならあなたにも一応聞こうかしら?クローネに入るつもりは?」
飛鳥「愚問さ。誰かが枠組みした虚構の場所に興味はない。鎖を引きちぎり皆が自由な蘭子達といる方がいい」
蘭子「我が友……」
飛鳥「さあ……始めようか。君たちと僕たちの舞踏会を」
奏「月下の宿」バッ
ズンッ
飛鳥「クッ……」バッ
キィィィィィィッ
フッ
奏「なッ……能力を……」
文香「打ち消した……」
飛鳥「ふう……先に説明しようか。僕の能力は、共鳴への鍵《オントロジスタ・シュルッセル》。奏さんに文香さん。パラレルワールドって分かるかい?」
文香「ある世界から分岐し、それに並行して存在する別の世界……でしたか?
飛鳥「ああそうだ。並行世界は無限に存在する。今、この時も別のセカイでは僕たちはこうして合間見合っているだろうね。蘭子が能力を使っているかもしれない。もしくは奏さんが。はたまた誰かが助太刀に来てその人が使っているかもしれない。もしくはもうすでに勝負がついているかもしれない僕の能力は無限に存在するセカイからチカラを一つの世界に集めるのさ。さっきのは別のセカイで奏さんが使った重力操作を僕が使って相殺したんだ」
ビキキキキキッ
飛鳥「全てのチカラは収束するんだ」バッ
ブォオオオオオォッ
バタァッ
蘭子「す、すごい……」
飛鳥「どうやら別の世界では楓さんと川島さんと僕たちが共闘していたようだね。集めた力は……楓さんのか」
蘭子「ククク……やはり我が友……必ず来てくれると信じていたぞ!」
飛鳥「ああ。君を蝕む闇は僕が払ってやるさ」
蘭子「我が友……」
飛鳥「…………(あの子とは……誰の事なんだろうか)」