結月ゆかりがISの世界で仮面ライダーになるようです。 作:海棠
近いとこ臨海学校があるため、水着を買うことになったゆかり一行。そしてそこでまたもやゆかりさんと簪ちゃんは束さんとエンカウントした。そしてゆかりさんは束さんにソフト帽をあげた。
私たちはバスに乗ってごとごとと揺られていました。
向かう先は臨海学校。どうやら何日間の泊まりのようです。
そして私はぼーっとしながら外の風景を眺めてるわけです。
「・・・」
「・・・」
あ、ちなみに隣は月影さんです。そしてなぜか彼女は私の方にもたれかかっています。
「結月ちゃん」
「なんですか?」
「呼んでみただけ」
「そうですか」
「ええ」
「「エヘヘ」」
私は再び窓の方へ視線を向けました。
いや~、しかしいい眺めですねぇ。見事な晴天で見事なほど美しい海。
そんな景色を見てると昔あった人たちを思い出しました。・・・あ、そうだ。
「そうそう」
「なにかしら?」
「私、昔世界中を旅してたんです。そこでサムズアップと笑顔がすごく似合う人がいたんですよ。・・・あの人はすごかった」
私はその時の光景を思い出す。
「その時私はものすごく暗い気持ちで砂浜をとぼとぼと歩いてたんです。そしたらその人は急に話しかけてきて、私にサムズアップを見せながらこう言ったんです」
私はサムズアップを見せながら言った。
「"気分が落ち込んだ時は青空を見たらどう? そうすれば気分はだいぶ良くなるよ"って。そう教えられたから、アドバイスされたから、私は青空が好きなんです」
そう言いながら私は自然と笑顔になった。
「私は超人じゃありません。ショックを受けるときもあります。だけど、それでも前に進むのはそこで止まってても仕方がないからです」
私がそう言うと月影さんはしんみりとした顔で言った。
「そうなの・・・。でも、今は止まっててもいいんじゃないかしら」
「え?」
「今は学園にいるじゃない。だから、少しくらいは休んでててもいいんじゃないかしら」
「・・・」
その言葉に私は答えなかった。
しばらくして。
「着きましたね」
「ええ、着いたわね」
「ゴミ一つ落ちてないなんて今時すごく珍しいです。とてもきれいですね」
「ええ、私もそう思うわ」
「おかーさん!」
「なんですか?」
「早く海に行きましょう!」
そう言いながらラウラさんは私の腕を引っ張ってくる。
「コラ、ダメですよ。日焼け止めを塗ってからです」
「なんで塗るんですか?」
「白い肌を守るためですよ」
私はそう言いながらバッグから日焼け止めクリームを取り出して見せる。
「風間さんが言っていました、"女の子の肌は宝石である"ってね」
「その人、浮気性じゃない?」
「なんでわかるんですか、月影さん。その通りですよ」
「その通りなのね・・・」
「浮気性というか、女に目がないといううか・・・美人を追い求めてるっていうか・・・」
ああ、ダメだ。これ以上言うと風間さんのイメージ像が下がってしまう。なんとかしないと。
「私に銃撃を教えてくれた人でもあるんですよ」
「あなた今銃持ってないけどね」
「痛いとこ突っ込みますね、月影さんも」
そう言いながら私たちは宿泊施設に入って行った。
「で、私は誰と一緒なんですかね、織斑先生」
「お前は簪と一緒だ」
「ウェイ」
私はそう返事するとそのまま簪ちゃんのところまで歩いていくと声をかける。
「簪ちゃん」
「うん、なに?」
「一緒の部屋ですよ」
「・・・へ?! なんで?!」
「そんなこと、私が知るか」
「なんで開き直ってるの・・・」
中略。
「海、キタ━━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━━!!」
「テンション高いですね、簪ちゃん」
私はあまりにもテンションが高い簪ちゃんをなだめながらラウラさんに日焼け止めクリームを塗っていた。
「テンション低いわね、結月ちゃん」
「ええ。この美しい砂浜は私にとってはまぶしすぎますからね・・・」
「本気でまぶしいわね」
「というわけで」
私はラウラさんに日焼け止めクリームを塗り終わると砂浜にピーチパラソルをさしながら言う。
「私はここで皆さんを眺めてますからどうぞ泳いできてください」
「ちょっと待ちなさい」
「なんですか、今から日陰にこもるんですから邪魔しないでください」
「だったら別にそこまで肌を見せてなくてもいいじゃない」
月影さんがそう言うのはもっともだと思います。なんたって今の服装は長ズボンに長袖のパーカーを着てるんですからそういうのもホントに仕方ないことだと思います。ちなみに下にはきちんと水着を着ています。
「いいから脱ぎなさい」
「お断りします」
「あ、UFO!」
「その手にはひっかかりませんよ」
「今よ、簪ちゃん!」
「え」
「えい!」
「え」
急に後ろから羽交い絞めにされた。横目で見るとそこには一生懸命な表情をしている簪ちゃんの姿が!
「ちょ、放してください」
「やだ! ゆかりさんが上着脱ぐまで放さない!」
「だから日陰にこもってるんですから邪魔しないでください」
「それでもやだ!」
「いい加減にしてください。怒りますよ」
「・・・本気で怒る?」
「・・・いえ」
「はーい、隙ありー」
「あ」
私が簪ちゃんに集中しているといつの間にか目の前まで来た月影さんがパーカーのチャックを下におろしました。そして私の肌があらわになりました。
「え・・・?」
「どうしたの? 月影さん」
「ちょっとこっちに回って来て」
「へ? なんです・・・か・・・?」
二人は絶句してしまいました。そして私を見ていた周りの人も絶句していました。そうでしょうね、だって私の体には
大小さまざまな傷が刻まれているのですから。
「・・・」
私は上着を脱ぎすてて下のズボンも脱ぎ捨てました。そして言い放ちます。
「わかりましたか? これが私が肌をほとんど見せなかった理由です」
すると皆気まずそうに黙り込んでしまいました。・・・ったく。
「だから素肌を見せるのは嫌いなんですよ・・・」
そう言いながら私は体を伸ばすと海の方へ歩いていきます。
すると誰かが私の手を掴みました。私が後ろを見るとそこには簪ちゃんがいました。
「なんですか?」
「ごめんなさい」
「? なにがです?」
「さっきびっくりしちゃって」
「いいんですよ。もう慣れました」
「だけど、今、ゆかりさん」
「私の顔がどうかしましたか?」
すると簪ちゃんはものすごくまっすぐな目で私を見て言いました。
「すごくつらそうな顔してる」
それを聞いて私は思わず顔をそむけてしまいました。
「私、頑張るから」
「・・・」
「あたし、頑張ってゆかりさんの隣に立てるように頑張るから!」
「・・・知ってますか?」
「へ?」
「これは昔、私があった人が言ったんですが」
私は簪ちゃんを見ながら、皆さんを見ながら言います。
「夢っていうのは呪いとおんなじなんです。かなえれなかった人はずっとその夢で苦しむことになる。だから夢を持ってる皆さん」
『『『・・・』』』
「夢をかなえれるよう努力してください。そしてもしも無理だと思ってしまったときは、あきらめたりするのも策の一つだということを忘れないでください」
そう言って私は手をぱんっとたたいて大きな声で言う。
「さて、なーに辛気臭そうな顔してるんですか!! 今から遊ぶんでしょう?! そんなに暗かったらだめですよ!!」
「・・・うん、そうだ。そうだね! ゆかりさん!」
「そうね! 結月ちゃんの言う通りだわ! ほら、あなたたち! はりきって遊ぶわよ!!」
「そうだね! 月影さんや結月さんの言う通りだよ!」「うんうん!」「ビーチバレーしようよー!」「FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!↑↑↑」「イェエエエエエエエエエエエイ!!!!」「スイカわりも忘れちゃだめだよ~」「泳ごう?」「うん!」
そう言いながら皆さんはそのまま海に突撃していきました。
「さて、私たちも行くわよ!」
「おかーさん!」「ゆかりさん!」
「はいはい、わかってますから。そんなに手を引っ張らなくても私も行きますから」
そのあとの海水浴はすごく楽しかったとだけ言っておきましょう
その夜
「うめぇ!」
晩御飯で織斑さんが大きな声を出しました。
「おかーさん」
「ん? なんですか?」
「これ、何のお肉ですか?」
「クジラ」
「え」
「クジラですよ」
私はそう言いながらクジラの刺身をもぐもぐと食べる。うん、おいしい。
「これ、クジラだったのかよ・・・」
「クジラだったんだ・・・」
「ク、クジラ…」
「へー、クジラっておいしいんですね!」
なんか織斑さんとデュノアさんとセシリアさんがショックを受けていました。そしてラウラさんは天真爛漫な笑みをしてそう言いながら再び口に運び始めました。
「ゆかりさん」
「簪ちゃん、なんですか?」
「はい、あーん」
「ゑ」
「あーん」
「あーん」
うん、おいしい。
そして織斑さんのほうはなんか一悶着あるみたいですがスルーしておきましょう。
続く
おまけ≪世界観≫
カブト・響鬼・平成二期がつながっており、つながっていないライダーたちは"結城丈二"みたいに名前は同じだけど別人の人なら存在するというちょっと文章にするとややこしい設定。
次回の『結月ゆかりはISの世界で仮面ライダーになるようです。』は!
ひと段落着いたということで・・・
入れそびれたシーン&没シーン・設定もろもろ集!
次回、18話番外編『入れそびれたシーン&没シーン・設定もろもろ集①』