結月ゆかりがISの世界で仮面ライダーになるようです。   作:海棠

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前回のあらすじ
更識簪と出会い、そして打ち解けた結月ゆかり。
そして彼女はあまりのセシリアの高慢さに少し切れてしまったのだ。




今回はセシリアファンの皆様には少し不快と思われる描写があります。それでもよろしければそのままスクロールバーを下に回してください。


6話『黒兎』

あれから1週間たちまして、私と簪ちゃんの関係は良好でした。セシリア・オルコットのISを調べあげて対策をたてたりして有意義な時間を過ごしました。

 

「・・・なあ、箒」

「・・・何だ一夏」

「・・・俺たち1週間何してた?」

「・・・剣道、してたな」

「・・・ISについて教えてくれることはどこ行った?」

「・・・(プイッ」

「目そらすな」

それに代わってこの人たちは1週間剣道しかしてなかったそうです。バカか、あなたたちは。

 

「し、仕方ないだろう。お前のISが届いてないんだから」

「それでも知識とか基本的なこととか他にあっただろ!?」

「・・・・・・」

「・・・で、結月さんはこの1週間何してたんだ?」

「・・・あなた方に教える必要があるんですか?」

そう言っている私の隣には簪ちゃんがいますが、彼女はとても不機嫌そうです。

彼女は彼のISのせいで自分のISが途中放棄されたようです。

まあ、わかりますよその気持ち。誰だって途中放棄されたらその原因を恨むのが筋合いってもんです。

 

「はぁ、やるしかないか」

「それしかないだろうな」

ああ、さっさと終わらせて最近買ったウルトラマングレート見たい。

 

「織斑君織斑君織斑君!」

「「「「ん?」」」」

声のする方を見てみるとやはりあのくそでかい胸を揺らしながら走り寄ってくる山田先生の姿が。・・・やっぱりもげろ。

 

「山田先生落ち着いてください。はい深呼吸。」

「はーふーはーふー」

「はい、そこで止める」

「っ・・・・・・」

素直かどうかは知りませんが本当に息を止めて徐々に赤くなっていく山田先生。・・・って。

 

「なんで先生本気で息止めてるんですか?」

「ぷはぁあっ! え? 止めなくていいんですか?」

「コラ、先生をからかうもんじゃないですよ」

「その通りだ」

「ブベラァッ?!!」

あ、織斑先生が放った出席簿が頭に突き刺さった。

 

「・・・」

コラ、簪ちゃん。うれしそうな顔をするんじゃありません。

 

「あ、えっと、織斑君の専用機が届いたんです!今すぐ準備してください!」

「あ、はい」

「行ってらっしゃーい」

「え? こねぇの?」

「行く理由がないです」

「(コクコク)」

簪ちゃん、いくら織斑さんが嫌いだからって私の後ろに隠れるもんじゃありませんよ。

 

「それと言い忘れていたが織斑」

「?」

「アリーナの使用できる時間は限られている。慣らし運転させておきたいところだがぶっつけ本番でものにしろ」

「一夏、男なら障害ぐらいぶち壊せ」

「見てください簪ちゃん。あれが教育者(独裁者)幼馴染(バカ)のやることですよ。あなたはあんな人にならないようにしてくださいね」

「・・・うん、わかった」

見てください、織斑さんがあたふたしてますよ。見てる分にはすごく面白いですが本人からしたらたまったもんじゃないでしょう。

するとビットの搬入口が開き重い扉の向こう側から彼の専用機が現れました。

 

「・・・簪ちゃん」

「・・・なに?」

さりげなく腕を組むんじゃないですよ。しかも体まで預けちゃって。

 

「・・・あれ、なんですかね?」

「・・・ガラクタ」

本人の前でガラクタ扱いとは、たまげたなぁ・・・。聞こえてないみたいだからよかったけど。

 

「こ、これが・・・!」

「はい! 織斑君の専用IS『白式』です! さ、早く搭乗口に乗ってください!」

「簪ちゃん」

「なに?」

「名前の割には白くないですね」

「うん」

そうなんです。『白式』とかたいそうな名前つけてもらってるくせに白くないんです。どちらかというとくすんだ銀色なんですよ。いや、くすんでるから灰色のほうが近いかも。

 

「ISのハイパーセンサーは問題なく動いているな。機体の不具合もこちらでは確認できないがどうだ一夏、気分は悪くないか?」

「大丈夫、千冬ねぇ。いけるさ。・・・箒」

「な、なんだ?」

「行ってくる」

「ああ。勝ってこい」

そう言いながら彼は飛ぶ準備をし始めました。私と簪ちゃんはそれを尻目に控室から出ていきました。

 

 

 

 

割愛。

 

 

 

 

『こ、これは・・・!』

あ、なんか真っ白になった。どうやら簪ちゃんによると一次移行(ファースト・シフト)とか言うそうです。

ちなみに私たちは歩きながら簪ちゃんが用意してくれた小型モニターで中継を見ています。

 

『あなた、一次移行もしてなかったのですの?!』

『こ、これは・・・千冬姉の・・・?』

なんかたいそうな剣が出てきましたね。しかもなんかオーラまとっていますし。

 

『俺は最高の姉を持ったよ。そしてこの力で皆を守る!!』

『くっ・・・!』

『うぉおおおおおおおお!!!!!』

そう叫びながら織斑さんは一気にオルコットさんに突っ込んでいきます。

すると天井のスピーカーから音声が流れました。

 

 

『試合終了。勝者:セシリア・オルコット』

 

 

「「・・・」」

私たちは気まずくなって黙ってしまいました。どうやらエネルギー切れを起こしたようです。

そんなことをしているうちにアリーナの入り口にたどり着きました。

 

「簪ちゃん」

「うん」

そう返事すると簪ちゃんは二つあるアタッシュケースのうち一つを開けてベルトを渡してきました。

私はそれを受け取ると腰に巻き付けます。

 

「簪ちゃん、そこで見ていてください」

「うん。頑張って」

「ええ、言われずとも」

私はサムズアップしながらアリーナに入って行きます。そこにはたくさんの観客がいました。皆様私が入り口から入ってきたことに驚きを隠せないようです。

 

「あら!なんですの?!ISスーツも着ないで堂々と入ってくるなんて!わたくしをバカにしていらっしゃいますの?!」

「そちらのご想像にお任せします」

「・・・まあ、いいですわ。このイギリス代表候補生を前によくも逃げずに…誉めて差し上げますわ!」

「・・・」

「逃げなかった事に免じて、あなたに最後のチャンスを差し上げますわ!」

「・・・」

「今この場で土下座の一つでもしてくれれば、あなたの犯した非礼の数々、許して差し上げてもよろしくてよ?」

「・・・ハァ」

私は舌がよく回るオルコットさんにある意味感心しながらベルトのボタンを押すとぱかっとふたが開きました。

 

「そんなこと言ってる暇があるんなら自分の罪でも数えておくことですね」

「な、なんですってー?!」

「天道さんが言っていました…」

すると私の相棒であるハーゼクター、【ハーゼちゃん】はどっからともなくぴょーんぴょーんとこっちに跳んできた。

 

「『実力がない奴ほど大口をたたく』ってね。変身」

私はそれを掴むとベルトのふたを開けて差し込みました。

 

【HENSHIN】

 

するとベルトを中心にしてアーマーが私の体を覆っていきます。観客が騒ぎ始めますが知ったことではありません。

 

【CHENGE! HASE!】

 

『はぁー……』

そして私を覆い終わるとどこからともなく音声が鳴りました。それと同時に私は力を抜くためにため息をつきました。

 

『な、なんだあれは?!』

織斑さんたちは目に見えて驚愕しています。全身装甲だけでも驚きなのに飛ぶための機能が一切ないからでしょうね。M.R.Sにとってはこれが普通ですがね。

 

「な、なんですの?! その不気味な機体は!」

オルコットは声をあげる。実際彼女の言う通りでしょう。ほとんどが黒でまとめられており、発光部分は赤紫色に光っていますからね。確かに不気味に見えるかもしれませんね。

 

『・・・』

私は応えません。いや、応える必要がない。

 

「まあいいですわ。先手必勝ですわ!」

そう言いながら彼女はライフルを打ち込んでくる。

 

『・・・』

私はそれを半歩ずれてよけると壁に沿って走り出した。

 

「なっ!待ちなさい!」

そう叫びながら彼女はバカスカとこっちに打ち込んでくる。私はしゃがんだりジャンプしたりしてよけながら走り続ける。

 

「くっ・・・!止まりなさい!」

彼女は何かを展開した。・・・あれが自立起動兵器、ブルー・ティアーズですか。なるほど、なかなかに厄介そうですね。だが・・・

 

『・・・天道さんや矢車さん達の比ではないですね』

甘い。確かに狙いはいいが単調すぎる。・・・今か。

 

私が急に立ち止まると彼女は好機と見たのかブルー・ティアーズを一斉に私を包囲するように展開した。

 

「これで終わりですわ!」

私はそんな声を聴きながら兎の足に位置するレバーを折り曲げてつぶやいた。

 

『・・・ライダー、ジャンプ』

【Rider_Jump!】

 

「一斉射撃!」

次の瞬間、私は一気に跳躍した。そして見事ブルー・ティアーズの一斉射撃を避けると今度はレバーを元に戻す。

 

『ライダー、キック…!』

【Rider_Kick!】

『ハァッ!』

そしてブルー・ティアーズを次々と蹴り飛ばしていく。そして最後の一つを利用して彼女との距離を一気に詰める。

 

「なっ・・・!」

『終わりだ』

私は彼女を連続で蹴りつけながらつぶやいた。

そして蹴り終わると彼女は地面に落下していく。そしてそのまま地面に激突した。私も地面に着地すると彼女に近寄っていく。

 

『どうしました?オルコット嬢。あんなことを言っておいて負けるんですか?』

「くっ・・・!」

『おっと危ない』

「ああ・・・!」

私は彼女の構えていたライフルを横に蹴り飛ばすとそのままライフルは地面をすべって壁に当たって止まった。

 

『・・・で、覚悟はできてるんですか?』

「なにの・・・」

『負ける覚悟ですよ。・・・いや、死ぬ覚悟のほうが正しいかもしれませんね』

「えっ・・・」

『この試合でもしかしたら死ぬかもしれないとか思ってなかったんですか? それくらいは普通想像するものですよ』

「それは無理ですわよ! これで死ぬことなんてありえませんわ!」

『じゃあそのありえないはどこから来るものですか?もしかしたらシールドを無視してあなたの肉体が裂かれるかもしれないのに』

「・・・!」

私は胸倉をつかみながら言う。ちなみにISのシールドは致命傷になるようなダメージじゃなければ普通に触れる仕様になっているのです。

 

『それに、あなたは今の状況わかってるんですか?』

「なにを・・・」

『あなた、1週間前クラスであんなこと言いましたよね? あれ、IS協会に報告すればあなた一発で代表候補生から引きづり落とされますよ? そしてそのまま闇の中へさようならです』

「あ・・・」

『その時はあなたはどんな顔するでしょうね~。絶望に打ちひしがれてるでしょうか。アッハッハッハ』

するとオルコットはそのまま気絶しました。根性ないですね。しかも漏らしてるじゃないですか。

ブザーが鳴る。音声が流れる。

 

 

 

『試合終了。勝者:結月ゆかり』

 

 

 

私はそれを聞くと簪ちゃんのいる方へ歩いていきました。途中で変身は解除しました。

 

 

続く




おまけ
仮面ライダーハーゼ
身長:186㎝
体重:不明
必殺技:ライダーキック【威力:22t】※本気でやった場合
    ライダーパンチ【威力:20t】※本気でやった場合
・頭には申し訳程度のうさ耳が生えている。
・両腕両足にアンカージャッキがついている。




次回の『結月ゆかりはISの世界で仮面ライダーになるようです。』は!


「今度はこっちで行きますか」

「セシリアに何したんだよ!」

「変身」

『剣で、勝負してあげますよ』

『もういいです。ここで終わらせますから』


次回、『一夏』!
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