「構成材質、解明______」
童女は、学習机の上に置いた木の棒を、人差し指でトントンと叩き、木の棒に魔術を施す。
「内部構造、強化______」
木の棒がギシと音を立てた。
「構成材質、変化______」
木の棒が少しずつ白く染まっていく。
「工程、終了」
黒っぽい木の棒は、完全に白く染まりきった。
「内部構造、粉砕」
木の棒は、ぺきゃ、という情けない音を立てて、砕け散った。
砕け散った木の棒の芯からは、サラサラと白い粉が出てきている。童女は、それを指ですくって舐めた。
「うん!あまぁい!」
少女は、親にそれを見せに行こうとした。
「おとーちゃん、おかーちゃん。あまぁいお菓子ができたよ!」
父親も母親も、良い笑顔で笑っていた。
「これでうちの家系も安心ね」
「聖杯戦争でマスターになるのもそう遠くないな」
魔術師の家系に生まれた彼女は、素晴らしい日々を過ごしていた。
しかし_________________
「火事だ!逃げろ!」
「あそこに子供が!」
「せめて_____あの子だけでも!」
「意識は!?」
「あぁ、家が!?」
______________
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ」
私は前の家と同じ所に建った、前より一回り小さい家に住んでいる。
召喚の儀は、家の一階にある魔術工房だ。
祖父からは、新築祝いと、香典の代わりに、大量の資材を納入した蔵が送られた。
聖杯戦争については、祖父の兄の友人の師が教えてくれた。わたしはこの聖杯戦争に勝利して、父さんと母さんを取り戻す。
触媒に用意したのは粘土板。随分と年季が入った物の様だ。
「来れ。天秤の守り手よ」
そこに現れた男に、私は今から救われる。
これは、
「キャスター、英雄王ギルガメッシュだ。貴様が、
「ええ。わたしは
_______セイバーが召喚される一週間前、ここで、キャスターが召喚された。
「で、工房は何処だ。ここか?ならば良い。地脈もある程度通っている。
キャスターはまくしたてる様にそう言った後、適当な腕輪に杖をコツンと当てた後私の腕に付けた。次に直ぐ机に向かい、粘土板に図面を引き始めた。
「さぁ、その腕輪はもう魔道具となった。さっさと資材を取ってこんか小娘!」
どうやら、椅子にふんぞり返っている王とは違うらしい。
私の聖杯戦争は、慌ただしい始まりを告げた。