希望って言葉大事だよね??
それ、諦めてもいいの??
それ、潰してもいいの??
ある少年は夢が見れなかった。
夢と言っても寝るときに見る夢ではない。もしかしたら既に彼は見れないのかもしれないが。
夢が見れない少年は全てが叶ってしまう少年だった。
頭がよくなりたいと思えば勉強しそれを叶え、運動会で活躍したいと思えば体つくりに励みそれを叶えた。
彼にとって夢は通過点に過ぎないただの事柄だった。
何でもできる彼にもただ一人友人がいた。
その友人は何もできなかった。
彼にとって夢とは決して訪れることのない他人の希望だった。
何でもできる彼には敵は多かった。何にもできない友人にも敵は多かった。
何でもできる彼はその多才さで彼を支え、何にもできない友人は何でもできる彼の才能を理解し導いた。
二人は二人でいることで完結していた。
次第に周りに敵はいなくなった。
ある時二人が14の時人生の転機が訪れた。
何にも出来ない友人は初めて夢を抱いた。
-人を支える職に就きたい。何もできない自分でも何かできる者を支えることはできるから-
二人はいつでも一緒だ。もちろん何でもできる彼は友人の夢を自身の夢とした。
二人は必死になってその勉強をした。
何でもできる彼は何にもできない友人に必死に教え続けた。
何にもできない友人は必死にそれに応えた。
周りの敵は反対した。
無理だ。
出来っこない。
流石に無謀だ。
何でもできる彼は諦めなかった。
何にもできない友人も諦めなかった。
所詮敵の言うことだ。
月日は流れ二人はその知らせを待った。
二人はまた一緒にいることが出来るようになった。
二人は喜んだ。泣いた。舞った。
周囲の敵も二人を讃えた。
夢への一歩を踏み出した。
ただしその先が崖だとは二人は気づかなかった。
何でもできる彼はそこでもめきめきとその才能を現した。
何にもできなかった友人は…やはり何もできなかった。
何でもできる彼は何にもできなかった友人に再び必死に教えた。
ある時限界だったソレが決壊した。
何にもできなかった友人は何でもできる彼に言った。
もう止めて
これ以上夢を奪わないで
貴方は、貴方がいるから
夢は叶わない
初めての拒絶だった。友人は変わったのだ。
友人は妬みを覚えてしまったのだ。
何でもできる彼のすぐ横にいた友人は比べるいい対象だった。
誰も彼もが口をそろえて言った。
友人は初めてのその感情に堪えれなかった。
友人はその決壊の日から夢を諦めた。
何でもできる彼は夢を諦めた。
彼の周りは再び敵だらけになった。
友人の周りも敵だらけになった。
月日は再び流れた。
何でもできる彼は何にもできなかった友人に思いを馳せながら進んでいた。
もう友人とは交友していなかった。
友人は彼の元を去ったのだ。
二人の夢は潰えたのだ。
ああ…×××。ボクはいったいどうすればいいのだろう。
ボクが君の夢の前に立ち塞がっているのなら。
ボクがその場から去ることでその夢がかなうのならば。
ボクは喜んでその場を退くだろう。
さあ、その一歩を踏み出そう。
踏み出す先に足場がないのだとしても。
その先にボク達の夢があるのなら。
ある晴れた日、小さな葬式が執り行われた。
周りに敵しかいなかった者の葬式だ。
人は集まらなかった。
親族は2つの遺影を見つめ涙した。
お互いの生涯ただ一人の友は同じ日に同じ時間に亡くなった。
何でもできた彼は飛び降り、何かを成し遂げようとした彼女は自室で首を吊った。
二人の遺言には同じことが書いてあった。
ごめんなさい。夢を託す。頑張って。
最後には愛の言葉が添えてあった。
親族は二人の墓を並べた。
二人は幸せな夢が見れるのでしょうか。
あなたはどう思いますか??
夢を、諦めてはいませんか??
その小さな夢を、宝石箱から取り出して身に着けてはみませんか??
他人の夢を、成功を、助け、祈っては、くれませんか??
この物語はフィクションです、とでも入れようか??
大丈夫??
そう、大丈夫
味方を探して
自分を探して
彼を救って
彼女を救って
あなたの夢を叶えてはくれませんか??