新田美波の鮮烈な日常   作:bakabakka

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雪めっちゃ積もったわ…
話の中と季節が真逆すぎる


夏、それはバカが蔓延る季節

 

奇妙な集団の一員になってしまった春から季節は巡り、夏になりました。

 

「ねえねえ美波ちゃん!美波ちゃんは夏休みの予定ある?」

「う~ん…あるようなないような…」

 

終業式、暇なのか前の春ちゃんが話しかけてきます。

夏休みは部活以外に用事はないはずなんですが…たぶん先輩にまた振り回されるんでしょうね。

 

「曖昧だけどやっぱりあの先輩?」

 

春ちゃんが指をさす方向を見ると輪になり宴会を開いている先輩がいます。

 

「私には見えません」

「いや、今制服脱ぎ捨てたあの先輩だよね?あ…蹴り飛ばされた」

 

あ、部長ですね。できれば脱ぐ前に止めてほしかったです。

 

「ふふふ…神宮先輩のスカートの中の撮影成功!これはなかなかの武器になります‼」

「なごみちゃん、水泳部に挑戦すると後悔しかありませんからやめた方がいいですよ」

「なにを言うんですか!我が校の水泳部と言ったらネタの宝庫じゃないですかぁ~それを放っておいたらスキャンダル部の名が廃りますよ~杉並先輩だっていつもすっぱ抜いてますし」

「そういえばこの前の冊子は先輩のことでしたね」

 

先輩が警察と鬼ごっこしてる写真が見開きを飾っていて思わず噴いてしまいました。

 

「あの先輩いつもうちのクラス来て美波ちゃん攫っていくよね?あの後何してるの?」

「えっと…農作業、土木作業、接客業、漁業などなどですね」

「うん、私の情報通り」

「なごみちゃんなんで知ってるの?」

「杉並先輩がネタとして使えるかいつも精査してるから」

「なんでその杉並先輩は私と先輩の動きを把握しているんですか…」

「私の敬愛する杉並先輩ですから~‼」

「盗聴盗撮、爆破の常習犯だって聞いたんですけど」

「あっ!それ私も先輩に聞いた聞いた!杉並と雄だけには近づくなって!」

 

風紀委員のブラックリストに載っているくらいですもんね。

 

『続きまして校長先生のお話です』

 

話しているうちにあっと言う間に式は進んでいき、最もダレル校長先生の話になっていました。

 

『みなさんおはようございます。それではここから見るとそこの宴会しているやつとかカメラを構えている奴らがいてストレスマッハですので、私の胃のために早く終わらせたいと思います。問題をもう起こすとは言いませんが学校に関係ないようにお願いします。ほんと自己責任で頼む。特にそこで全裸で宴会してるやつとトランシーバで悪だくみしてるやつ。いいな?フリじゃないからな?もしはげたらお前らのせいだからな?』

『以上、校長先生のお話でした』

 

…校長先生も大変なんですね。

 

「校長先生がハゲてカツラになればいいネタになります!」

「なごみちゃん容赦ないね」

「容赦でネタは拾えないのです!」

 

校長先生頑張ってください…敵は多いですよ。

 

『校長のどうでもいい話が終わりましたので次は生徒指導の先生からのお話です』

 

本当に敵多いですね!

 

「ハハハハハハッ!この式は私が乗っ取った!」

 

生徒指導の先生の代わりに壇上に登ったのは夏にもかかわらず学ランをしっかりと着込んだ男性。…男子の制服ブレザーのはずなんですけど。

 

「杉並先輩!」

「あれが噂の杉並さん…なんで学ランなの?」

「杉並先輩のアイデンティティーです」

「先輩の全裸みたいなものなんですね」

「全裸がアイデンティティーって何!?」

 

もう一人の有名人・雄こと先輩ですよ。

 

「それでは夏休みの生徒の意気込み確認しようではないか!

まず、犯罪はやってもいいがぁ!?」

「「「「バレるなぁ!!」」」」

 

え!?みんなで言うんですかここ?なごみちゃんも全力ですし。

 

「夜更かしはぁ!?」

「「「「気のすむまでぇ!!」」」」

「近所迷惑はぁ!?」

「「「「苦情が来てからぁ!!」」」」

「不純異性交遊はぁ!?」

「「「「欲望の赴くままにっ!!」」」」

「夏休みの宿敵派ぁ!?」

「「「「二日で終わらす!!」」」」

「そんな俺たちの夏休みはぁ!?」

「「「「世界一いいぃぃぃぃ!!」」」」

「フッ…以上だ。

ああ、そう言えば我宿敵(トモ)雄は神宮とこの前デートをしていたらしい…下着売り場でな」

「「「「後で○そう」」」」

 

『これで生徒指導からのお知らせを終わります。あと雄くんはあとで職員室に来るように』

「行けたらなっ!」

 

その声とともに体育館を駆け出していく先輩。そしてその後ろを追っていく男子生徒。となぜか女子生徒。多分お姉様ってやつでしょう。

 

「ねぇあの先輩っていつも美波ちゃんを攫って行く人だよね?」

「はい」

「神宮先輩ってあの部活動あいさつで壇上に立ってたあの美人さんだよね?」

「はい」

「付き合ってるの?」

「100%ないです」

「なにその自信!?」

「だって先輩ですよ?人のことすぐに子ども扱いしてきますし、セクハラも多いですし、すぐに裸になりますし、人のこと勝手に連れまわしていろいろなこと体験さしてくれますし、料理はプロ並みですし、接客はうまいですし、農作業に漁業はプロの方に感心されるほどですし、運動神経凄いですし、力仕事としてると意外に気を使ってくれたりもしますし、教え方も何気に丁寧ですし…」

「美波ちゃん、それ途中から悪口じゃない」

「録音バッチり」

「はうっ」

 

あれ?先輩って意外に欠点少ない?

変態ってことを除くとそんなに完璧なんですか?先輩?

いえいえ、変態がすべてを台無しにしているはずです!

 

「美波ちゃん顔真っ赤だね~」

「そうだね~」

 

…だから部長と付き合ってるなんてあるはずないんです!だってこの一学期ずっと私に付きっきりだたわけですし、付き合っているならその…で、デートとかするはずですし!そんな暇なかったはずですし!だから絶対そんなことないんです!

 

 

 

 

 

 

 

 

「それで先輩、付き合ってないですよね?」

「みなみんよ、先輩が逆さづりにされて水に沈められているのにその反応はがぽゴポ…」

 

これじゃあ話になりません(物理)。

 

「部長、デートってどういうことなんですか?」

「うふふ、どうなんでしょうね~」

 

先輩が頭からプールに沈められているのを笑いながら眺めている部長。

あのただの拷問を見て笑っていられるなんて流石この水泳部の長です。

 

「平然とスルーできる美波さんも大概ですよ」

「心をサラッと読まないでください」

「部長として当然の能力ですよ」

「いえいえ、できる方がおかしいです」

「それで、デートについてでしたっけ?」

「はい!」

 

そうですよ!それが重要なんですよ!

 

「本当ですよ?一緒に下着売り場にいました…男物のですが」

「へ?」

「はい、また夏休み雄は旅に出るそうなので荷物そろえるのを手伝ってたんですよ」

「旅?」

「そうですよ?いろんなところを気の向くままに廻ったりするんです」

「えっと…水泳部の大会とかってないんですか?」

「うふふっあるはあるんですけど雄は出禁食らってるんですよ」

「いったい何をすれば出禁になるんですかっ!」

「全裸、侵入、宴会♪」

「大会で全裸になって女子更衣室に侵入して宴会で騒ぎまくったんですね」

「お見事です♪」

 

わかり易すぎます。それよりそのあっぱれ扇子どこから出したんですか?

 

「谷間からですよ」

「やって見せなくていいです。そのせいで先輩の拷問していた人たちの視線が集中してますから。先輩沈められたまま忘れられてますから」

「あのまま浮かび上がらなければいいのに」

「部長嫌いですか?先輩のこと」

「いえ、ジャガイモの皮くらい好きですよ」

「どのくらいかわかりません」

「そういや皮付きのフライドポテト喜んで食ってたな、お前」

「あれ先輩、いつの間に」

「あぁ、沈められてさすがに限界来たから縄千切ってきた」

「あれ綱引き用の縄ですよね?」

「あぁ、それが?」

 

人間止めてますよね、それ。

 

「あと宿題は二日でちゃんと終わらせとけよ?」

「え、何かあるんですか?」

「夏休みって言ったら冒険だろ!あ、あとダイビングのライセンスも取りに行くからな」

「え?…え?えっと何を用意すれば」

「バイクだからな、最低限にしてくれや。そんじゃ二日後の朝に迎えに行くからよろしくっ!」

 

そう言って帰っていく先輩。

 

「えっと…どうすればいいんだろう」

「バイトで入ったお金と最低限の衣服を持つのがお勧めですよ」

「あ、一学期のバイトはこのためだったんですね。…ってまさか経験済みですか?」

「うふふ♪」

 

あ、先輩が女狐って部長を呼んでいたのを今すごい理解できます。

えっと…まず期間を教えてほしいって言ってみちゃったり……

 

 

はぁ、後でまたメールですね。うふふっ

 





次回から本当に夏休み。もう冬の終わりなのに夏休み。
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