ナッパとシャーマンとパツキン娘   作:もちもちもっちもち

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第2廻

 ∧月∨日

 

 部屋の掃除をしていたら埃を被った日記を発見。

 アレからそこそこというか、結構な月日が流れ、俺も今や立派な小学生。

 最後に日記を書いてから昨日まで、丸々日にちが空いたことの理由について語ろう。

 

 飽きた。

 以上、これにて本日の日記は終了なり、もう二度と日記に触れることもないだろう。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 

 ∋月∈日

 

 嫌々ながらも、引き続き日記を継続していこうと思う次第。

 ここだけの話、俺の憑りついた悪霊の説教が喧しいからというのは日記の中だけの秘密だ。

 悪霊とは言わずもがな、ナッパ父であることをここに記そう。

 

 ナッパ父は成仏しなかった。

 俺も疑問に思ったよ、未練叶えたんだから成仏するのが流れだろうがと。

 ナッパ父の未練、つまりナッパ一家の家族関係の修復に俺は尽力した。

 といっても、俺がしたのはナッパ父に体を貸すくらいのことだったが。

 どうやら、俺にはシャーマンの素養があるようだ。

 嘘吐きの一件で幽霊には極力関わらずに生きてきたのだ、試そうと思ったことすらなかったが。

 だが、ナッパ父に手を貸す上で、シャーマンとしての能力は必要不可欠だったから。

 

 

 精神のみが試されるシャーマンの世界で、その揺るぎのない思い一つが全てとなる。

 

 

 前世で打ち切られた、俺の愛読書に登場するキャラの言葉だ。

 この言葉の通りなら、シャーマンに一番必要なのは想いの強さ。

 だから俺もそれにのっとり実行した、要するに主人公に成り切ったのだ。

 俺にとってシャーマンと言われ真っ先に浮かぶのが、なんとかなるが口癖の主人公。

 言動を真似、想いに共感し、出来る訳がないという冷静な思考をなんとかなると打ち消した。

 結果は大成功、さすがはなんとかなるさんだ、本当になんとかなってしまったよ。

 その後は紆余曲折を経て、ナッパ一家は家族の死を乗り越え、今では仲良く暮らしている。

 そして、何故か悪霊もといナッパ父は成仏することなく、それどころか俺の持ち霊に。

 結構な頻度で体に憑依してはナッパの家が経営する喫茶店を訪れたりしていた。

 

 ふざけんなよと最初こそ思ったが、俺にもメリットはあった。

 まずは第一、俺の能力というか前世への理解をナッパ父が示してくれたことだ。

 精神年齢が近いこともあり、現世で初めての同類とでも呼ぶべき存在に、俺は喜んだ。

 勿論ナッパ父にはそのことは内緒だ、話せば絶対に面倒なことになるに違いない。

 そして、メリットその2だが、ナッパ父のチート能力について語ろう。

 結論から言う、こいつ実はどこぞの戦闘民族なんじゃなかろうか。

 俺の体に憑依し、木刀でドラム缶をぶった切った時は、ナッパ父の尻尾を探したくらいだ。

 強い存在に男は誰もが憧れるものだが、それは俺も例外ではない。

 憑依中は俺も意識があるので、気分はまさに変身ヒーローにでもなったみたい。

 そんな風に、持ちつ持たれつの関係を俺はナッパ父と築きながら今日に至っている訳だ。

 

 しかしだ、しかしである。

 ナッパ父、もとい悪霊を俺が悪霊と呼ぶのには当然のように訳があった。

 今日の日記は中々の長文になったので、後日それについて語ろうと思う。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 

 ≒月=日

 

 本日は月に一度のナッパ一家のお店訪問の日。

 子供の小遣いなどタカが知れていて、本来なら月一も難しいが、これでも俺は節約家だ。

 真相は使い道がないからなのだが、そんな感じで喫茶店には月一の頻度で通っている。

 

 ――いらっしゃ……あっ、こんにちは。

 

 1.俺(悪霊憑依状態)が喫茶店に入店。

 2.店長のナッパ母が俺に気付き声を掛ける。

 3.その際にポッと頬を染める。

 

 

 ……ポッ、じゃねぇよ!!

 

 

 なに未亡人攻略してんだよあんた!

 確かにあの人あんたの奥さんだから問題ないけれど!

 この体俺のだから! あんたのじゃないから! もう一度言うけど俺んだからこの体!

 

 超美人のナッパ母に好かれるのは嬉しい。

 だが、ナッパ母がホの字なのは俺ではなく、悪霊もといナッパ父。

 複雑どころの話ではない、絵面的に言えば夫に先立たれた未亡人が小学生に惚れているのだ。

 通報通り越して速攻で刑務所にぶち込まれるよ、勿論俺ではなくナッパ母が。

 

 俺に憑依した悪霊は、それこそ勝手知ったる我が家という風にカウンターに腰掛ける。

 その際、着席と同時に注文せずに出てきた一杯のコーヒー。

 悪霊はそれに一口、やっぱり此処のコーヒーは最高だなとニコリ。

 ナッパ母の顔がボッと火が点いたように真っ赤になり、良かったと心の底からニッコリ。

 

 

 ……ボッ、じゃねぇよ!!

 

 

 この男、ナチュラルな誑しだ。

 正直な話、早めに成仏させた方が世の女性のためだと思っているんだけどね。

 最初こそ喫茶店には一度きりの約束で行ったが、それがこうも継続しているのには訳がある。

 憑依をしているからか、ナッパ父の感情が俺に直接流れてくるのだ。

 そこにあるのは純粋な、本当に純粋な喜びしかない。

 月一で店を訪れ、コーヒーを注文し、ナッパ一家と話をする――ナッパ父の願いはそれだけ。

 ナッパ父がこれ以上望んだことはなく、それくらいならと俺も許しズルズルと今日まで至る。

 こんなことなら最初の憑依の後に本気で成仏させれば良かったと後悔する俺だった。

 

 そんな風に暫くナッパ母とナッパ父が談笑し、暫くしてやって来る残りのナッパ一家。 

 二人の子供である、ナッパ兄にナッパ姉、そしてナッパ。

 奴等は俺を見た途端に相好を崩し、身内に接するみたいに嬉し気に近付いて来やがった。

 そんな中、俺はこの時間がやって来る度に思うのだ――早く時間よ過ぎよと。

 ナッパ父から流れる、砂糖菓子のような甘い感情をブラックコーヒーでやり過ごす。

 幸いにして俺の正体はバレていない、そのためにお面で顔を隠し声音を変えたのだから。

 戦闘民族の家系なら所作でバレたり、なんてことを疑う門外漢な俺だが、そこら辺はナッパ父曰く、ただの子供っぽくして上手に誤魔化しているから今のところ大丈夫とのこと。

 そして、店がピークを迎え出す頃、俺はようやく喫茶店を後にする。

 店を出た瞬間に悪霊との憑依を解除、バッグの中にある位牌に強制収容、足早に帰り道を急ぐ。

 

 ――ま、まって……んにゃ!?

 

 そして、何故か帰り道はナッパと一緒だったりする。

 運動神経が断絶しているんじゃないかと疑惑を持つナッパは、何もない所ですってんころりん。

 無言で助け起こし、そのまま帰路を急ぐ俺の後をナッパは慌ててついて来る。

 恨むべきは、ナッパの実家の方向が俺の帰り道と一緒だということか。

 本当ならベストプレイスに寄り道コースなのだが、ナッパに場所を知られる訳にはいかない。

 仮に知られでもしてみろ、毎日のように襲来してくる未来図が容易に描けるからである。

 既に実家を特定されているので色々と手遅れな気がしないでもないが、それはそれ。

 様々な口実を作っては実家に訪問しようとするナッパ一家との攻防はこの先も続くのだろう。

 しかし俺は諦めない、トンガリ頭の彼も言っていたしね――我不迷って。

 一度でも自宅に招いてみろ、両親を言い包められて家族ぐるみの付き合いなんて最悪の未来だ。

 

 一方的に俺に話し掛けてくるナッパの内容は今も昔も変わらない。

 主に自分のこと、学校であったアレやコレなんかの主に彼女が通う私立校での生活の様子だ。

 俺は両親に感謝したね、ナッパの通う私立校とは別、普通の公立校に通わせてくれたことに。

 ナッパと同じ学校とか、ナッパ父が益々成仏し辛くなってしまうではないか。

 見てみろナッパ父を、愛娘の成長を見守る父親の顔をしてやがりまするわ。

 仮に同小でクラスメイトとかだったりしたら毎日が授業参観だよ、駄目それ絶対に。

 

 そんな俺の心情など露知らず、ナッパは学校での様子を語りまくる。

 今日もバーニングに意地悪されたとか、ツッキーが貸してくれた本が面白かったとか。

 ちなみに、この二人はナッパの話に頻繁に登場するキャラその1、その2だ。

 バーニングがツッキーから金品を巻き上げ、それをナッパがぶん殴って掻っ攫ったのだとか。

 さすがはナッパ父の娘、戦闘力5のゴミなど敵ではないということか。

 これは早々に次の段階へ能力を引き上げなければならないのではなかろうか。

 主に俺の精神衛生上、そしてダラダラと日々を過ごす俺へ小言を漏らす持ち霊に応えるため。

 

 そんな感じの出来事が、俺が送っている日常のとある一幕だったりするのだった。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 /月\日

 

 今日は図書館にやって来た。

 目的は一つ、シャーマンについて学ぶためである。

 

 俺は、某シャーマン漫画の能力が使える。

 そして、その能力とは霊を自身に憑依させることだけではない可能性もまた、存在するのだ。

 作中では他にも様々な能力や道具が登場したが、生憎現状ではそれらの使用は不可能に近い。

 というのも、確かに俺は能力や道具を知っているが、あくまでも知っているだけ。

 能力の使い方や仕組み、道具に必要な素材、または詠唱などなど。

 原作ファンの一人だが、何もキャラの言動を一字一句記憶しているほどではない。

 だからこそ、俺には霊能力の知識が必要で、それを得るために此処にやって来た。

 

 職員に場所を案内してもらい、ナッパ父にも手伝ってもらいながらの分担作業。

 それは今日明日で終わる訳もなく、残りは借用するなどする他なかった。

 おかげで貸し出しのために受付に言った時には物凄く変な目で見られたり。

 ちょうど、俺の後ろで順番待ちしていた車椅子の少女からもそれは同じ。

 ちなみに、車椅子の少女が借りようとしていたのは有名な童話だった。

 お子様めと鼻で笑ってやったらカチンときたのだろう、加筆修正前の方の童話を取って来てドヤ顔していたのだが、果たしてあの本を読み切ることが彼女に出来るのだろうか。

 幽霊に慣れた俺でも恐ろしいと感じる内容だったと記憶していたが、まあ自己責任だしね。

 

 

 P.S.

 後日、車椅子に乗った少女と再会したのだが、出会い頭に涙目で詰め寄られた件について。

 なんちゅうもん読ますんや! と半泣きで逆ギレされたのだが、俺が悪いのだろうか。

 車椅子に乗った少女って長いと思うので、こいつは以降から関西娘で統一することにした。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 ⊆月⊇日

 

 今までの学んだことの成果として、自作の数珠を片手に偶々通りかかった山猫の霊で実験。

 見事成功、天へ召されていったのだが、途中に邪魔が入り止む無く中断。

 金髪赤目という厨二要素満載でナッパよりも幼いガキンチョ幽霊――通称パツキンが犯人だ。

 私怒ってるんですと腰に手を当てぷく~っと頬を膨らし睨んで来る、マジで叩き潰したい。

 

 ちなみに、山猫の方はナッパ父が介抱していた。

 畜生の分際で中々に感情豊かだ、全身で疲労感を現す姿には苦労人の色が濃く浮かんでいた。

 謝罪の意を込めて猫缶を供えてやったら、こんなもん喰えるかと突っ返されることに。

 あっこいつ等嫌いだわとパツキン含め思ってしまった瞬間だった。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 ∽月∞日

 

 最近妙な夢を見る。

 イタチが黒い化物相手にバトルを繰り広げる夢だ。

 所詮この世は弱肉強食、強ければ生き弱ければ死ぬって包帯おじさんも言ってたし。

 軽く同情もしたが、生憎こちらも夢のせいで寝不足なのだ、助ける気も失せたのでスルー。

 それよりも、俺には目下片付けなければならない問題があった。

 

 霊が見える人間に出会ったことがないのか、はたまた久方ぶりの会話に飢えていたのか。

 パツキンと山猫が行く先々で登場してくる件について。

 結果俺は実家に引き篭もった、というのも我が家には俺の持ち霊以外は入れない仕様なのだ。

 シャーマンとしての能力を近所の霊共が目撃したのか、一時期連日のように襲撃してきた。

 俺に憑依することで疑似的とはいえ生者になれるのだ、霊からすれば垂涎の代物だろう。

 ナッパ父が護衛に俺も片っ端から成仏させ沈静化したが、いつ再発するとも限らない。

 俺が図書館通いをして必死に知識を得たのにはそう言った理由もあった。

 そして、見事俺は住んでるマンション周辺に結界的な何かの形成に成功。

 シャーマンは想いの力が重要と言うが、ここまで来るともはやご都合主義の域。

 ナッパ父にまで呆れられるとか、俺だってできると思わなかったんだよ仕方がないだろ。

 

 結果だが、俺が許可した霊以外は侵入できない仕様となった。

 しかしだ、カーテンの隙間から見えるマンション前には見覚えのある金髪がぴょこぴょこと。

 近くの木の枝には例の山猫が寝転び呑気に日向ぼっこ中。

 こうも白昼堂々と家の前で待ち伏せとか、盛り塩結界で包囲して盛り塩ビーム喰らわすぞコラ。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 !月?日

 

 あのパツキン娘、ついに実力行使に出てきやがった。

 自宅のマンション前で張る連中を裏口から出ることでやり過ごし、久方ぶりの外の世界へ。

 ウキウキ気分でスキップしていると、なんか綺麗な石ころを発見。

 表面に数字刻まれてたから100パー人工物、落し物は交番に届けるのが原則です。

 そんな俺の前に立ち塞がりやがったよ、現在進行形でストーカーなパツキン娘が。

 

 つかなにその変態チックな服、スカートとかそれなんの意味があるのただの腰巻きじゃん。

 春だからね、そりゃ変態共も開放的になるわな。

 そんな感じでパツキンの衣装の変態性を指摘すれば、あんにゃろう襲い掛かってきやがった。

 母さんが選んでくれたバリアジャケットを馬鹿にするなとな? 

 んな破廉恥な服を小学生のガキに着せる時点でその母親色々と終わってんじゃねぇか。

 最近のキレやすい若者を象徴するように、物騒な斧を俺目掛けて振り被るパツキン。

 殺す気か!? とナッパ父と憑依合体、パツキンの斧に付いてた金の玉ごと砕き折った。

 

 ねぇこれ俺が悪いの? 正当防衛成立してるよね? 無罪主張していいよね?

 よっぽど大事な物だったのか、折れた斧と砕け散った金玉にパツキン茫然。

 フルフルと震え、ジワジワと涙が湧き出し、ついにはえぐっひぐっと泣き出す始末。

 俺としては社会の厳しさを学習させる意味でも自業自得で処理したかったが、問題はナッパ父。

 パツキンが自分の娘と同じくらいなのもあるのだろう、メッチャ申し訳なさそう。

 こうなりゃ接着剤でも使って斧と金玉を修復するかと意気込んだ直後、眩い閃光。

 あまりの眩しさに目を閉じ、光が止んで目を開けた時、そこには元通りになった斧と金玉。

 まさかの展開に俺もパツキンも驚愕したね、金玉が喋ったことには更に驚いたけど。

 それ以上に俺は思うのだ、涙ながらに金玉に頬擦りし良かったねと言って微笑むパツキン娘の図。

 字面にしてこれほどまでに酷いものもそうはないのではなかろうかと。

 

 その後、保護者らしい美人なお姉様が現れたので即座に退却。

 今回悪いのは完全にパツキンで俺は被害者だが、第三者はそうは思わないだろう。

 拾った番号付きの石をパツキンにぽいっ、交番に届けるように言ってそのまま別れるのだった。

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 )月(日

 

 吾輩は小学生である。

 一週間とは七日であり、うち五日は学校に通わなければならない。

 つまり、安全地帯である我が家から出なければならないことを意味していた。

 

 うっぜー、パツキンまじでうぜー。

 周りには見えないのを良いことに堂々と俺に付き纏い、それは登校後も変わらず。

 俺の隣で授業を受け、見えないのに挙手をして、給食をキラッキラした眼差しで見詰める。

 これ絶対食わせないと後で色々言われると、パツキンと憑依合体。

 おい馬鹿やめろ、デザート巡ってジャンケンすんな、とったどー! じゃねぇよ。

 その流れで午後の授業に参加、体育の時間では校庭でのドッジボールに勤しむのだった。

 周りをよく見ろパツキン、普段の俺とのテンションの違いに皆戸惑ってんじゃねぇか。

 

 途中何度も憑依を解こうとする俺に、ストップを掛けるナッパ父と山猫。 

 というか山猫お前喋れたの? えっ、変身も出来るのなにそれしゅごい。

 時間が経ったからか、パツキンを泣かせてしまったことを後ろめたく思ってしまう俺。

 そんな訳で、結局下校するまでパツキンに俺の体を貸し与えることに。

 そしたらお礼を言われたよ山猫に、否――物凄く美人な猫耳お姉様に。

 まさかの劇的ビフォーアフターに俺氏茫然。

 そんな俺を尻目に、猫耳お姉様はナッパ父と楽しそうに談笑を始めやがった。

 

 くそうナッパ父め! 悉く俺好みのお姉様キャラを掻っ攫っていきやがって!!

 しかし今回は完全な俺の自業自得、猫耳お姉様を成仏させようとした手前強くも出れない。

 そんな俺に、パツキンはニッコリ笑顔でありがとうとお礼。

 きゃっきゃと嬉しそうに抱き着いて来るがガキンチョに抱き着かれても嬉しくねぇんだよ!

 ええい離れろパツキン! 押し付けるならお子ちゃまじゃなくお姉様の我儘ボディにしろや!

 

 

 

 

 

 ◆  ◇  ◆  ◇

 

 

 

 

 

 □月■日

 

 例の如く、ウロチョロと俺に付き纏うパツキンを伴っての帰り道。

 後ろを振り返れば、まるで授業参観の帰りのように談笑するナッパ父と猫耳お姉様の姿が。

 貴様は何人のお姉様とお近づきになれば気が済むんだと怨嗟の眼差しを向ける俺。

 視線で人が殺せるなら問答無用で射殺せるレベルだね。

 そんな俺に、懇々と学校での感想を語るパツキンが聞いているのかと怒り心頭。

 ナッパならBGMのごとく聞き流していても何も言わないのに、なんて自分勝手な奴なんだ。

 

 ――あ、あのっ!

 

 呼び声に振り返れば、パツキンそっくりのパツキンが……アレ?

 

 

 

 

 




次回、エピローグ(予定
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