[番外編]テニスの王子様の世界にチート転生者が来たようです   作:型破 優位

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番外編です。
テニプリの二次創作って少ないんですね。


銀華中に入部

「ふぁ……ん~~~!久しぶりによく寝た!……ジブリールは何処に行ったんだ?」

 

 佑馬は目覚めた瞬間、自分のパートナーがいないことに気がついた。

 とりあえず家の中を探し回るも、いない。

 仕方がないので念話で話しかける……も、返答がない。

 

 そこで、佑馬は異変に気がついた。

 返答がないのではなく、この世界にいないのだと。

 

「お、おい……ジブリール!何処だ!!」

 

 何故いなくなったのか、何処に行ったのか、いろいろな疑問が渦巻くなか、何よりも大きい感情は一つ。

 

 ――不安。

 

 ジブリールに限って大事なことはないだろうが、この世界にいないという事態は今までに経験したことがない故に、冷静な思考をすることが出来ない佑馬。

 

 ただ、何が最善策かだけはわかった。

 

(おい爺さん!ジブリールは何処行った!!)

 

 自分とジブリールを転生させてくれた、神様に聞くことだ。

 

(ん、ああ、佑馬か。久し振りじゃの?)

 

(そんな呑気なこと行ってなくて良いから、ジブリールは何処か早く!!)

 

(ん?ジブリールがいないのか?ちょいまってるのじゃ)

 

 そこで少しの静寂が訪れる。

 佑馬の中では不安と期待が大きくなっていく。

 不安が六で、神様への期待が四だ。

 

(ん、待たせたの)

 

(長く感じたけど、そこまで待ってはないと思う。それで、どうだったんだ?)

 

 そこで、一拍間を置いてから、神は言った。

 

(その世界は『テニスの王子様』の世界じゃな。そして、『魔法科高校の劣等生』の世界は全ての時間が停止しておる。お主も含めてな。つまりじゃ)

 

(つまり……?)

 

(お主の魂だけが何故かそちらの世界に行ってしまったということじゃ。恐らく先の世界でそちらの世界の技を使いすぎたのじゃろう。魂がそちらの世界に呼ばれてしまったのじゃ)

 

(なるほど、それで、いつ戻れるんだ?)

 

(これはわしも予期せぬ事態じゃからのぉ……何時になるかはわからんが、戻せるようになるまでその世界を堪能するが良い)

 

(……ジブリールがいないこの世界で?)

 

(仕方がないじゃろ。お主の魂がそちらに勝手に行ってしまったのじゃから。自業自得と言われても可笑しくないのじゃぞ?)

 

(……わかったよ。じゃあこの世界の現状を教えてくれ)

 

 正直、ジブリールがいないのでテンションが著しく下がっているが、自己責任と言われては諦めるしかない。

 

 次に気になるのは、何処の高校なのかということ。

 さすがに中学はないだろう。

 

(いや、お主は銀華中の三年生で、転校したことになっている)

 

(お、おう)

 

 まぁ、確かに『テニスの王子様』って中学生なのに体格が高校生みたいだから、有り得るといえば有り得るのかと一人納得して、話の続きを聞く。

 

(時系列は越前リョーマが銀華中のテニス部を全員倒す日じゃな)

 

(そうか……ん、まて。今何時だ)

 

(八時三十三分じゃ)

 

(……遅刻じゃねーか)

 

 学校に行った。

 

◆◆◆

 

 制服に着替え、家にあったラケットをラケットバッグに入れ、登校。

 外に出てみたら自分が転生する前に生きていた世界よりも、さらに少し前の時代の建物が並んでいた。

 

 銀華中。

 都大会ベスト四まで行きながら、神が言ったこの世界の主人公、越前リョーマにやられたことや、次の相手、越前リョーマが在学している青春学園のメンバーの実力を前に、棄権。

 

 次の関東大会では、ある珍事件で全員が棄権するというある意味伝説を残した中学校だ。

 

 場所は分からないため、この世界を堪能しながらゆっくりと探すことにし、ブラブラしていた。

 

「んー、転校したことになってるし、最後の手段で交番行けばなんとかなるか」

 

 ちなみに、『魔法科高校の劣等生』の世界の魔法、『ノーゲーム・ノーライフ』の世界の魔法、『転生特典』は全て使えるようだが、この世界で必要なのは限られてくるだろう。

 

 しばらく行くと、ハンバーガーショップを見つけたため、中に入る。

 中はあの有名なチェーン店と同じ構造になっており、メニューも同じだった。

 

 朝食がまだなため、いくつかハンバーガーを買って席につき、さっそく食べ始める。

 

 一個、二個と食べていき、四個目に差し掛かろうとしたとき、あることに気がつく。

 

「あれ、家にあったから冬服着てきたけど、今って夏じゃね?しかも夏休み」

 

 どうやら反射膜が快適に過ごせるよう勝手に作用してくれていたらしく、熱を反射してくれたようだ。

 

 というわけで一旦家に戻り、着替えてから交番へ行って事情を説明し、銀華中に向かった。

 

◆◆◆

 

 銀華中は大学みたいな感じの造りになっている中学校だった。

 

 時間でいえば三限も終わりの時間だが、夏休みなため学校はない。

 なんとか職員室まで辿り着き、出迎えてくれた先生に事情を説明、テニスコートへと向かう。

 

 しばらくすると、テニスコートが見えてきて、部活動をしているのが見えた。

 

「お、やってるねぇ」

 

 とりあえず外から練習を見てみる。

 普通の人に比べたら確かに上手いし、選手層も厚い。

 都大会ならベスト四にいける実力は確かにあった。

 

「ん?誰だお前」

 

 そこで、一人の男が話しかけてきた。

 

「どうも、今日転校してきた中田 佑馬です。部長さんは何処にいるのでしょうか」

 

「部長は俺だ。この時期に転校って珍しくないか?何年生だ?」

 

 どうやら部長の福士 ミチルはこの人のようだ。

 

「三年生です」

 

「そうか、俺は福士 ミチル。前の学校ではテニスはやってたのか?」

 

「いや、やってません」

 

 嘘ではない。

 出来るか、と聞かれたら出来ると答えるが、やっていたか、と聞かれたらやってないのだから。

 

「そうか……来週には都大会準決勝があるから、関東大会の前に少し練習参加させるぐらいしか出来ないが、いいか?」

 

「勿論。今日は見学しておきます」

 

 とりあえず、練習を眺めておくことにした。

 

◆◆◆

 

 そして、あれから数時間後、銀華メンバーはある一人の少年にボロ負けしていた。

 

「あいつ……強すぎる……」

 

「まだまだだね」

 

 越前リョーマだ。

 

 彼の友人、竜崎桜乃(さくの)が壁当てしているときに間違えてこちらにボール飛ばしてしまい、それを銀華テニス部が隠し、いじめたのだ。

 

 そして、それを見つけるというていで、越前リョーマが部員一人十球、三十人いるため合計三百球を賭けて勝負、そして、現在三十人目が負けた。

 

「はい、俺の勝ち。ボールは全部貰ってくよ」

 

「はーい、ちょいまちー!俺まだやってなーい!」

 

「おい、お前じゃ勝てないって!レベルが違うんだぞ!」

 

 せっかくの勝負できる機会、見逃すなんて勿体ないことするはずもなく、コートに入る佑馬。

 出来ないと勘違いしている福士は止めにかかるが、実際は違う。

 

「へぇ、あんた見学じゃなかったの」

 

「まぁ、今日転校してきたんだけどね」

 

「そう。で、やるの?」

 

「勿論」

 

 そして、越前リョーマとの試合が始まる。




これはすぐに終わります。
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