[番外編]テニスの王子様の世界にチート転生者が来たようです 作:型破 優位
しかも流し読み程度なので、十話いくかどうか。
あれから約一週間。
都大会の日になった。
「さて、俺の予想では
「そんな感じだと思います!」
「ならばS3は越前・海堂・桃城の三人のうち一人か。手塚は
「きっとそうですよ!」
そして、変化がある。
佑馬の扱いがまるで神のようになっているのだ。
その要因を作ったのもまた、佑馬なのだが。
「……よし、いくか」
「おーー!」
コートに入り、先にネット前で整列。
後から入ってきた青学が遅れた事に対する謝罪と共に、ネット越しに並んだ。
「………」
「そう睨むなって、越前リョーマ」
「ん?知り合いなのか?越前」
リョーマがずっと睨んでいるため、落ち着かせるためにも言ったのだが、反応したのは隣にいる桃城だった。
「……別に」
負けた相手、など言えるわけもなく、リョーマも引き下がったため、桃城もこちらを一瞥しただけで、深くは聞かなかった。
「これより、準決勝第二試合、青学対銀華中の試合を始めます」
審判の合図により、挨拶を済ませて佑馬はベンチに座り、D1の試合を見る。
「佑馬さん!どう行きましょうか!」
「んー、青学のゴールデンペアが相手とはいえ、練習のように基本を忠実にやれば拮抗出来るぞ」
「分かりました!ありがとうございます!」
銀華中は原作では全員仮病でデフォなため、この二人が何処まで拮抗出来るのか正直なところ楽しみであり、それを見たくてこの一週間特訓をしたのだ。
一週間で届くとは到底思えないが。
◆◆◆
「なぁ、越前。あいつ何者なんだ?ずっと睨んでるけどよ」
「…………」
「なぁー、えーちーぜーんー」
「……あ、すみません、桃先輩。なんですか?」
「いや、だからよぉ。あいつは何者なんだ?知り合いなのか?」
「……一応」
ダブルスが始まって暫くたったとき、桃城がさっき佑馬を睨んでいた理由を越前に聞くも、返ってきた答えは曖昧なものだった。
そして、桃城はその事は置いておいて今現在の試合の状況について話題を変えた。
「にしても、やっぱりベスト四に残ってるだけあって強いな銀華中!あのゴールデンペアから二ゲームも取るなんて!くぅー!俺も戦いてぇなぁ!戦いてぇよ!」
現在のカウントは青学四で銀華が二。
拮抗までは行かないまでも、抵抗はしている状況だった。
当然、越前は違和感に気がついているが。
(一週間前より明らかに強くなってる)
そこで視界に入ったのは、ベンチコーチをしている佑馬。
そしてリョーマは気がつかなかった。
佑馬がリョーマに笑みを向けているのを。
◆◆◆
「銀華中……やっぱり侮れないな。河村と不二がここまで苦戦する状況になるとは思っても見なかったよ」
D1の結果は三ー六。
全国区相手には善戦したといえる結果だろう。
そして、現在行われているD2。
青学五ゲームで銀華が四ゲーム取っている状況となっている。
しかも、あの超能力的技を使う人と超パワープレイヤーから基本に忠実なプレイでだ。
「なぁ、
「さぁ。俺のデータにも無い。一週間前に転校してきたらしいのだが、テニス部ではなかったということぐらいしかわからない」
「つまり謎なのか……テニス部ではなかったのにS3にいる。不気味だな」
『ゲーム&マッチ!青学!六ー四!』
青学が二勝を取り、青学陣営は大いに盛り上がる。
「よっしゃぁ!越前!このまま決めてこい!」
「……うぃす」
しかし……
「さて、越前リョーマ。この一週間で何処まで強くなったか見させて貰おう」
佑馬が立ってその一言を言った瞬間、雰囲気が変わった。
目に見えない何かに押し潰されるような感覚。
『彼』が絶対的な強者だと分かってしまう、それほどまでの圧倒的なオーラ。
そのオーラに、コートに入ろうとしたリョーマですら立ち止まる。
「確かにこのまま行けば青学の勝ちは揺るがないだろうな。だが、簡単に勝たせて貰えるとは思うなよ?」
そして、佑馬はユニフォームになってコートに立つ。
それを見てリョーマもコートに入り、対面のコートに立った。
「一ゲーム取れれば誉めてやろう」
「……あんた、やっぱりムカつくね」
「そりゃどうも」
『それでは!準決勝第二試合、青学対銀華のS3の試合を始めます!』
「ウィッチ」
「ラフ」
佑馬がラケットを回して、サーブ権を決める。
「スムースだな。じゃあレシーブで」
サーブ権をリョーマに渡してベースラインに着く佑馬。
なんとか平静を保とうとしているリョーマだが、今度は全く感じられないオーラが、逆に平静を乱していく。
『越前、トゥーサーブ!』
◆◆◆
「リョーマ君、大丈夫かな……」
「大丈夫よ桜乃!リョーマ君は同じ相手に二度負けるような人ではないわ!」
「二度負けるような?越前は以前、あの中田って人に負けたっていうことなのか?」
「……はい。実は一週間ほど前にある事情で十球勝負の試合を行ったのですが……」
「なるほど。それでカウントは?」
「……十対ゼロでリョーマ君の負けです」
その言葉に、全員が驚きの声を上げる。
「十対ゼロ!?あの越前が!?」
「何?あの越前がか?」
「ふぇー。おチビが一球も取れないなんて、あいつ何者かにゃ?」
「お前達!少し静かにしたらどうだい!!」
そこで青学の顧問でベンチコーチをしていた竜崎スミレが外野を怒った。
その声につられてコートを見ると、佑馬対リョーマの試合がもう始まろうとしていた。
◆◆◆
リョーマは右手でラケットを持ち、ルーティンをしている。
(ツイストサーブかな?)
右手で持っていることもあり、十中八九ツイストサーブが来ると予想する佑馬。
というより、それ以外で右から打つサーブで佑馬に通用するものはない。
ツイストサーブも微妙なところだが。
リョーマはトスを上げ、サーブを打った。
ツイストサーブだ。
「出たぁ!越前のツイストサーブ!」
サービスコートに入った瞬間、ツイスト回転で佑馬の方へ跳ねるが、それをいとも簡単に返す。
「おっと?」
しかし、返した瞬間、気がついた。
リョーマがラケットを左手に持ち替えて、しゃがみながらネットまで迫っていることに。
「いっけー!越前!ドライブBだ!」
だが、甘い。
この組み合わせは一週間前と全く同じ。
(前と同じことを試してみろってか?面白い)
これは、リョーマからの果たし状。
二度は同じ技は喰らわないというのを証明するためのもの。
「仕方がない。ノってあげよう」
それを燕返しで打ち返す。
「あれは……僕の燕返し……」
超回転がかかっているボールが高速でリョーマのコートの端に向かう。
前回はこれで決まった。
それをリョーマは……
「……へぇ。面白いじゃんそれ」
弾まないボール。
零式ドロップショットで対応した。
ドライブBでかかった回転を燕返しでさらに回転を追加したが、それをさらに使ってドロップショットを打った。
超回転のかかったドロップショットは弾まずに転がる。
それが青学部長、手塚 國光の代名詞ともいえる技だ。
「まぁ、おチビ君に付き合うのはここまでとして、普通に試合しようか。まぁ、試合になるかどうかはおチビ君次第だけどね」
「それはこっちのセリフだね」
「おっと?それは俺に本気を出させてから言うんだね」
宣戦布告もしたことで、ベースラインへ戻る二人。
再び右手に持ち替えてルーティンをする。
リョーマは再びツイストサーブを打ってから、また前へ出てくる。
「さて、この球の本質は何かわかるかな?」
そして佑馬が返した球は、なんの変化もない球。
「ハッタリだ越前!もう一回決めてやれー!」
「いっけー!おチビー!」
その球をみた桃城と菊丸は佑馬の言ったことがハッタリだと受け取ったが。
「いや……あの球はハッタリではないよ」
「何かある確率、百パーセント」
不二と乾はしっかりとこの球の本質を見極めたようだ。
「へぇ。テニスに関してはやっぱり化け物ばっかりだな」
その球がコートから跳ね返った瞬間、
「なっ……!!」
消えた。
「ストレンジショットっとでも名付けておこうか」
「ストレンジショット……奇妙なショット、不思議なショットという意味だが……どういう回転がかかっているのかが全く分からない」
「恐ろしい人だね。恐らく僕……いや、手塚よりも強い」
「不二がそこまで言う相手なのか……」
カウントは15-15
しかし、流れは佑馬にある。
「なぁ、おチビ君。俺はなんでもいいから一回本気でやって負けたい。そうすることによって、初めてまた別のことを知ることが出来るからな」
ルーティンをしているリョーマに、佑馬は話しかけた。
少しの、本当に小さな願望と期待をのせて。
「ふーん。じゃあ安心だね。俺に今から負けるから」
そう言って、リョーマはサーブを打った。
リョーマが言ったことは、ただ意気がっているだけ。
その小さな願望と期待は見事に打ち砕かれる。
「……もういいよ。一球だけ本気の球を見せてやる」
打たれたツイストサーブを、全ての力、ベクトルの方向を全て操作して、打ち込んだ。
そしてその刹那。
ドゴーーン!!!
轟音と共にコートに砂煙が舞う。
砂煙がだんだんと収まったコート、そこにあったのは。
「……なんだよこれ」
フェンスは大破、リョーマのラケットは粉々に砕けていた。
フェンスの後ろにあった木は数本倒れている。
「これでも意気がってられるなら、意気がってみなよ」
あえて英語では書きませんでした。
ねぇ知ってる?
……実はこの投稿の一秒前、つまり昨日が私の誕生日なんですよ!w
何歳かは企業秘密♪