DW 作:委員長※永琳は俺の嫁
しばらく経つと三人の泣き声は止み、しばしの沈黙が訪れた。それを破ったのはラブ彦だった。ラヴ彦は再度私に信者になるか確認した、私が頷くとラヴ彦はおもむろにジーパンのポケットへ手を突っ込む。そこから黒い長方形の薄く長い布を取り出した。ラヴ彦はそれをもちながら「後ろに向いてくれ」というと、私の目を覆い隠すようにその黒い布を巻いた、布はなにか普通のものより歪な感じがして、見た感じは薄い布だったのに覆い隠された視界には一片の光すら入ってこなかった。
初めての一片の光無き世界に私は恐怖した。恐怖に耐え切れずか、私はラヴ彦のいる辺りに声をかけてみる。
「平田君、なんで目隠しをしなければならないの?」
「俺らは加護を受けているから見ても大丈夫だが、常人が見たら発狂してしまう……」
「神様……なんでしょ?」
「神様、といっても正しく人を導き、崇められるものではない。人々を絶望と恐怖に陥れる、古代宇宙からやってきた天敵、邪なる神、邪神だ」
「何故、邪神なんか信仰するの? 人類の天敵なんでしょ?」
その一言を言ったとき一瞬、布を巻く力が強くなった。思わず痛いと悲鳴を上げる、すぐさまごめんと帰ってきたがその声は暗く、なにか感情を噛み潰しているように思えた。だけど二言目にはいつもの声色に戻り、私を安心させるようにいうのだ。
ラヴ彦もまた、何かを隠している。
「ハスター……様はたしかに人類の敵だ。だがな……それに頼らなければ俺たちは死んでしまう。……はなしてなかったな、この世界での死は別に現実世界の死というわけではないだ、けど、俺という一個人が消されるんだ。空白、現実の俺は常にそれを抱えて生きていかなければならない」
「そういえば聞きたかったことがあるの」
「すまない、それは後にしてくれないか? 儀式の時間が迫っている」
ラヴ彦はそういうと私の身体を押さえながら立たせ、手をとって先導する。真っ暗な闇の中、一片の光も無く、淡々と続く足音。足音は三つあり、それぞれの思惑が交錯する中私は見たんだ。暗闇すらも消し去るように、死を恐れ生を奪還するために、一個人としての自分を失わないために歩き出す二つの光を……。光は淡いながらも輝き、一等星のように明るくは無い、でも私はどの一等星よりも、どの一番星よりも先に見つけるだろう。
その光は見えない光、言葉にあらわせず、無定形で、抽象的で、精神的なもの、でも一片の光なき世界にかすかな希望が生まれたのを私は知っている。
遅くなりました、1000文字投稿でいいよね?
異論は認めませぬw