DW   作:委員長※永琳は俺の嫁

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明晰夢、その2-2

※亜瑠葉side

 

 心臓が高鳴っている、まるでいきなり運動したときのようにバクバクと、顔が火照っている、何でだろう? 形容しがたい感覚に囚われながら私はラヴ彦の戦っている姿を見た、その一つ一つが冷静で無駄のないような動きに見えたのは気のせいだろうか……。その勢いで一人を倒し、もう一人に追撃するも紙一重でよけられた。相手は至近距離で弓を構えている、「(あぶない!!)」と思い反射的に目を瞑る、もし当たれば数秒後にラヴ彦の絶叫が……だが、絶叫は聞こえてこなかった。恐る恐る目を開けてみる、するとそこにはゲル状のなにかまみれのラヴ彦の前に大きな弓をもった燐子が笑いながら立っていた。「(良かった……生きてた)」深く息を吐き安心する。しばらくすると、ラヴ彦と燐子がこちらに歩み寄ってきた。ラブ彦は心配そうな顔でこちらを見ている、燐子は私に手を差し伸べてくれた。私は心配させまいと自力で立ち上がろうとした……が。

 

「うん? どうしたのアルハ」

「……ごめん、腰が抜けちゃったみたい」

「安心したからだな……ほら、乗れよ」

 

 そういうとラヴ彦は背中をこちらに向けてしゃがんだ、おんぶをしてくれるようだ。私は燐子の助けを借りてラヴ彦の背中に乗る、ラブ彦は「よいしょ」っというと私を持ち上げる……そこで不安が過ぎる。そういえば、最近あんまり運動していないから体重が増えたかも……と。私は恐る恐る聞いてみた。すると、多分明るい笑顔でこう返してきた。

 

「ごめん、平田君。その、重くない?」

「大丈夫だ、これでも俺は鍛えてるからな。もうちょっと、抱きついてもいいんだぜ?」

「馬鹿平田!」

 

 ラヴ彦の発言に燐子がいい切れ味の突っ込みを入れる、それは右胸にクリーンヒットしてラヴ彦は咳き込む、その反動で身体が大きくゆれ私は無意識にぎゅっと身体を引き寄せて捕まった、なにかつっかえのようなものがあるがそんなことより捕まるので必死だった。途中、ラヴ彦の体温が上がり、耳が真っ赤になっていたが私にその理由を知る由もなかった。となりで燐子がクスクスと笑っていたのが頭に残る。

 ラヴ彦の背中に揺られて感覚的に十分程たったであろう、ラヴ彦たちはどこかに向かっているのか足取りに自信を感じられる、私は聞いてみた。

 

「あの平田君、何処に向かっているの?」

「ちょっとまって……静かに」

「う、うん」

 

 ラヴ彦はその足を止めると鼻をすんすんと動かし周りのニオイを嗅ぐ、しばらくすると燐子に耳打ちするように小声でこういった。

 

「燐子、北西60度、距離一キロ頼む」

「オッケー」

 

 ラヴ彦の指示を聞くと燐子は背負っている矢筒から銀色に輝く矢を複数取り出す、燐子はボソッと「チャンドラダヌス」と言った。身の丈以上の弓を指示された方角に構え、一気に矢をセットして弦を最大に引っ張る。そして、一気に弦を放した。矢は放物線を描きながらさながら銀色に輝く彗星の如く飛んでいった。ラヴ彦は今度は耳を澄ますとしばらくして「もう大丈夫だ」といい再び歩を進めた。私はもう一度尋ねる。

 

「あの平田君何処に向かっているの? あと、何でさっき燐子は矢を放ったの?」

「最初の質問は俺達の基地に向かうんだ、次の質問は……知らないほうがいい」

 

 そういったラヴ彦の顔は少し寂しげな様子だった、そういえば当たり前のように二人は武器を扱い、得体の知れない何かを倒していたがいつの間にそんなことができるようになっていたのであろう、というかここは本当に明晰夢なのだろうか。私は考え始めるとキリがないと思い落ち着いてから聞くことにした、さらに十分ほど経つと洞窟のような場所に着く、自然で出来た洞窟に不自然に木でできたドアが設けられている。二人してなかにはいる、先ほどのように警戒をしながらなのはいうまでもなかったかもしれない。

 ドアを開けると薄暗い自然の洞窟の道が奥まで続いている、足元に気をつけながらゆっくりと奥に歩進めた。ものの数分で奥までたどり着く、そこは開けた場所で、周りは自然の力で凹凸や滑らかになった岩が囲っているだけだった、行き止まりだ。だが、二人は慌てた様子もなくただ淡々と作業をするように行動する。ラヴ彦は通路側に下がり、燐子は地面に矢を突き立てて何かを書いている。地面に書いてある陣のようなものは名状しがたい形をしていて、一つの言葉では言い表せないような異様な図形だった。

 その図形の中心に座り、何か呪文のようなものを唱えている。その発音、単語はきいたこともない羅列だった。私が聞こえただけでこういっていただろう。

『いあ! いあ! はすたあ! はすたあ くふあやく ぶるぐとむ ぶぐとらぐるん ふるぐとむ あい! あい! はすたあ!』




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